side熊野優香(旧姓)
優香「…っ」
目が覚めると、そこには知らない天井があった。
私は確か、人間と戦って……
優香「人間は!?」ガパッ
私が眠っていた布団から起き上がる。
「ん、起きたか」
そこには昨日戦った人間がいた。
優香「ここは…お前の家か?」
「そうだが?…あ、お前は何で俺がお前をここに連れてきたか知りたいんだな?」
私が言おうとしたことをそのまま言われた。
「…俺は人間だろうと鬼だろうとどうでもいいんだよ。ただ、お前が傷だらけになっちまったから治療してやっただけだ」
だから私は全身に包帯を巻かれているんだな…
優香「…鬼を恐れないのか?」
「恐れねえよ。てか、俺は鬼とむしろ仲良くしたいヤツだからな」
鬼と、仲良くだと?
優香「ハハッ、面白い事を言うな人間」
「そうか?俺は正直に言っただけなんだがな…」
…コイツ、嘘をついていないな。なんとなく分かる。
優香「…人間」
「ん?」
優香「名前を言え」
天助「名前か?…基山天助だ」
優香「天助、か。私は熊野優香だ。…さらばだ人間」
私は起き上がり、扉を開けた。
天助「傷は大丈夫なのか?」
優香「ああ…また、会おう」
ガチャッ
扉を閉めた。
天助「…行ったか」
ガタッ
天助「…熊野のおかげで、鬼用の薬も出来そうだ」
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「優香の姉貴、おかえりっす!」
優香「ああ、ただいま。ちょっと崖から落ちてしまってな」
「大丈夫すか!?」
優香「この通り、包帯でも巻いて治したから大丈夫だ」
「それはよかった…」
部下の鬼は安心していた。
「優香〜、ちょっとこいよ」
優香「どこへだ、萃香」
このチビは伊吹萃香、私と同じ鬼の四天王だ。
萃香「勇儀のところへだよ〜」
星熊勇儀も鬼の四天王だ。
もう1人?茨木華扇ってヤツだ。
ー勇儀の家ー
勇儀「…来たか、優香」
優香「来たぞ。何の用件だ?」
勇儀「ここから少し遠い人里から、中々美味い酒を手に入れてな」
萃香「優香にも飲ませてやるってことさ」
優香「ほう…」
勇儀「ほらよ、これが例の酒だ」ゴトッ
勇儀から酒の瓶を受け取り、杯に注ぐ。
優香「んぐっ…美味いな」
勇儀「だろ?もう一度あの人里を襲ってもっと取ってくる予定だ。お前も来るか?」
人間を、殺すのか。
何故だろう…
優香「…いや、今回は別件だからやめておく」
私はそれを自然と断っていた。
勇儀「そうか、じゃあ明日の夜、私と萃香が行くからな」
萃香「羨ましがっても知らないぞ〜」
優香「ああ…」
何だ、この気持ちは…
一応熊野の元ネタは、熊童子(鬼の名前)です。
そして、この小説では鬼の四天王は
伊吹萃香 星熊勇儀
茨木華扇 熊野優香
の4人です。
次回もよろしくおねがいします。