呉爾羅ですが、なにか? 作:VSシリーズ
前回と同じ方が誤字を教えてくださいました。いつもありがとうございます。適用させてもらいました。
これでお礼になるかどうかは分かりませんが、書けるところまで本作を書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
タイトルの通り、今回からアノグラッチ、通称猿との戦いになります。
今作で主人公が戦うのは、ある状態異常を扱う種族になってます。通常のアノグラッチとは異なるので、そこはご注意を。
もう一個ぐらい展開を入れようかと思いましたが、なんだか無駄に長くなってしまいそうなので、次回のお楽しみとさせていただきます。
2021/10/09
・カースアノグラッチのスキルに「暗視LV10」「視覚領域拡張LV1」を追加
・後書きの➃の内容を修正 などの変更を行ないました。
――まさか、こんなことになるなんて……!
焦る気持ちがどんどん大きくなるなか、私は敵の集団からできるだけ距離を取っていく。
一体一体のステータスは脅威ではないけど、数百という圧倒的な数で攻められていることを考えると、迂闊な対処では済まない。
いや、数だけじゃなく、その魔物たちが持つスキルも恐るべきものだ。
あの特殊なスキルと、この場所にあふれんばかりの数……その組み合わせが、私を追い込みつつあった。
相手の数が多ければ多いほど、例のスキルの脅威も増していく。
しかも、ただでさえ目がくらみそうになるほどの数なのに、まだ増援が来ているようだった。
もしかしたら、このまま減ることなく永遠と増え続けるんじゃないかとすら錯覚しそうになる。
本当に、こんなことになるなんて思いもよらなかった。
もっと早く鑑定のレベルが上がっていれば……いや、上げていれば、こんなことにはならなかったのに……。
今さらな話だけど、そう思わずにはいられないほどの現状だった。
とにかく今は、相手の集団との距離を離していきながら、どうしたらいいのか考え続ける他ない。
そう思いなおし、何百体もの群れを成して襲い掛かってくる、猿によく似た外見をした魔物たちから逃げ続けた。
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どうして私はこの世界にいるのか。
トカゲに生まれ変わったばかりの頃はよく思っていたことだけど、禁忌の情報で世界の真実というものを知ったことで、久しぶりにそんなことを考えた気がする。
とにかく生きることに目を向け続けることで、考えまいとしていたのかもしれない。
まあ、それを知る術がないのは、今も変わらないかもしれないだろうけど。
そんなことを時々考えながらも、下層での探索は続けていた。
スキルのレベル上げは順調で、いくつかのスキルはLV10になって、進化したり新しいスキルが派生したりした。
そのなかで、探索に役に立ちそうだと思ったのが、視覚強化から派生した望遠のスキル。
『望遠:遠くの景色を拡大して見ることができるようになる』
こんな効果のスキルだけど、このスキルは片方の目だけを対象にして効果を発揮することができる。
つまり、片方の目で通常の視界を確保しつつ、もう片方の目で望遠のスキルを発動して、遠くの景色も見ることができるわけ。
視界の違いについて普通だったら混乱しそうになりそうだけど、並列思考とかで情報を処理すれば大丈夫な感じだ。
今はまだレベルが低いけど、もっとレベルを上げていけば探索の手間を減らせるようになると思うので、ぜひセンスには熟練度獲得に努めてほしい。
他には、聴覚強化LV10から聴覚領域拡張というスキルが派生した。
同じ五感強化系なのに、LV10になったときに派生するスキルの(自分なりの)分類が若干違うのは意外だった。
視覚領域拡張は暗視から派生したスキルだから、視覚領域拡張だけは扱いが別なのかもしれない。
進化したスキルは火属性関連の物で、火攻撃のスキルが火炎攻撃に、火耐性のスキルが火炎耐性に進化した。
どちらもシンプルな性能強化で、火炎攻撃は攻撃能力が、火炎耐性は火属性に対する防御能力が上昇している。
我ながら、火属性が強い魔物になっていくなぁと思ってる。
ちなみに、土属性関連のスキルは、まだ進化していないものばかりである。
土属性よりも火属性に長けてるなんて、これじゃあ地竜じゃなくて火竜かな(笑)
属性に関するものだと、全く新しいスキルを他に四つ手に入れてる。
うち二つは、毒攻撃と麻痺攻撃を使っているうちに熟練度をためたと思われる毒強化と麻痺強化のスキル。
もう二つは、他の魔物の攻撃に掠ったりとかで手に入れた水耐性と雷耐性の耐性系のスキル。
毒強化と麻痺強化は、対応する属性の攻撃をしていればレベルが上がっていくはずなので、毒攻撃と麻痺攻撃を使っていけば問題ないと思う。
耐性系のスキルに関しては、まずダメージを受けなきゃ熟練度が蓄積されないみたいだから、レベルが上がるのは期待しない方がいいはずだよね……。
そして、もう一つ新しいスキルを手に入れたんだけど、なんと、それは私がマジシャンにどうにか手に入れてほしいと任せていた、魔力をコントロールするためのスキルなのです!
その名も、魔力操作!
名前の通り、魔力が操作できるようになる効果を持つスキルです!
このスキルを手に入れてくれたマジシャンに拍手!
[お疲れー]
{ありがとー}
〈よくやってくれたと思う、本当に〉
(頑張りました)
感知できるとはいえ、魔力なんて未知の分野で成果を上げてくれたのは快挙だと本当に思う。
まだレベルが低いとはいえ、このスキルのおかげで操作すること自体はできるようになったから、熟練度をためる効率は良くなったと思う。
このスキルをまずは上げていって、それからMP回復速度やMP消費緩和のレベル上げに応用できるかどうか試していこう。
進化や派生が起こっていないスキルも、実戦で使っているスキルとかは順調にレベルが上がっていってる。
私自身のLVもアップしているのも要因の一つだと思う。
そのなかでも、レベルが上がったことによる恩恵が目に見えて分かるのは、情報を開示する鑑定のスキルだった。
まず、自身を鑑定したときに出てくる情報についてだけど、新しくスキルポイントの項目が追加されて、現在のスキルポイントの数値が鑑定で分かるようになった。
このスキルポイントを対象に更に鑑定を使用した結果、驚くべきことが分かった。
現在のスキルポイントで取得できるスキルが、一覧として確認できるようになっていた。
取得可能なスキルは必要なポイント数とともに表示されていて、これらのスキルは鑑定で調べることで、効果を確かめることもできていた。
どんな効果なのか鑑定で分かったうえで取得できるのは、非常にありがたい。
これでもう、禁忌で不快感を味わいながら調べる必要はないし、探知の二の舞をすることも多分なくなる!
二万ポイント残ってるからか大量のスキルがズラッと表示されたけど、今は生きることで切羽詰まってるわけじゃないから、後悔することのないよう時間をかけて調べていこうと思う。
他にも、他の魔物に対して鑑定を使用した際の結果についても変化が出ていた。
LV7だった時は、3回か4回のうち1回はHPからSPの鑑定ができて、それ以外の場合はステータスの鑑定自体に失敗していた。
レベルアップしたことで、基本的にHPとかは鑑定できるようになり、3回に1回ぐらいの確率で攻撃能力や速度能力などの鑑定ができるようになった。
つまり、より他の魔物のステータスについて得られる情報が増えたことになる。
やっぱり、鑑定を取得して良かった。
こうしてできることが増えたり、自分が強くなっていくことには、満足感を覚える。
今まで培ってきた力が、自分が明日へ生きていくための大事な資源だということを身をもって知っているからだと思う。
影魔法も、今の段階だと持て余していることになるけど、魔力操作のスキルを覚えたから、そろそろチャレンジしてみるのもいいかもしれない。
思えば、私に重力をかけてきたエルローバラギッシュの謎の攻撃も魔法なのかもしれない。
よくよく思い出してみれば、魔力感知に反応があったんだと理解できるようになった。
私に重属性のダメージを与える魔法だから、さしずめ重魔法かな?
影魔法自体はあそこまで強力とは思えない効果ばかりだけど、派生したり進化したりすれば、実戦に役立つ魔法が使えるようになるのかも。
[ブレインー、考え事してる時に悪いけど、魔物見つけたよー]
あ、ほんとだ。
初めて見る魔物だ。
危険感知での反応は小さいけど、鑑定してみよう。
『カースアノグラッチ LV7
ステータス
HP:356/356(緑)
MP:162/162(青)
SP:203/285(黄)
:243/273(赤)
平均攻撃能力:253
平均防御能力:222
平均魔法能力:116
平均抵抗能力:128
平均速度能力:253
ステータスの鑑定に失敗しました』
うん、ステータスも全部3ケタ台だった。
鼠の魔物を食べているようで、食事中だったようだ。
私の存在に気が付くと、食べていた魔物をこっちに向かって投げてきた。
私は投げつけられたものを回避したけど、今度は周りに落ちていた石を投げつけ始めた。
攻撃を仕掛けられたようなので、こちらも反撃させてもらうことにする。
最近、自分でも恐ろしいほどになってきた速度で相手に接近し、四つの属性を付与した爪で攻撃。
ステータスでは圧倒的に劣るカースアノグラッチは、その一撃でHPが0になった。
HPが0になるということは、その命が尽きるのと同意義。
でも、HPが無くなったはずのカースアノグラッチは、凄まじい咆哮をあげた。
思わぬ事態に驚いて、すぐに身構えたんだけど、雄たけびを放ち終えたアノグラッチは、そのまま動かなくなった。
HPが0になっても動くなんて今までなかったから、この魔物の行動には驚かされた。
最後の最後まで気を抜いちゃいけないってことを実感したよ。
珍しいことにカースアノグラッチという魔物は毒を持っていないようで、食べてみたところ毒を使う魔物特有の苦みはなかった。
ちょっと臭みはあるけど、白熱光で焼いているからか、そこまで気にはならなかった。
ごちそうさまでした。
カースアノグラッチを食べ終わった私は、探索を再開した。
異変に気付いたのは、歩き始めてから少し時間が経過した頃だった。
探知のスキルで、十数体の魔物が私の方に近づいていることを感知した。
望遠のスキルで見てみると、カースアノグラッチが何体も、雄たけびを上げながら向かってきていた。
なんだか、全体的に怒っているように見えるんだけど……もしかして、仲間をやられたから?
さっき私が倒したアノグラッチの敵討ちにでも来たのだろうか?
近くに同種の個体はいなかったから目撃されてないはずだけど……もしかしたら、あの最期の咆哮に何かしら特殊な効果でもあったのかもしれない。
一体一体のステータスは私の十分の一もなかったけど、相手の数が多い状況で戦った経験は少ないから、戦闘に入るのは少し不安だ。
向こうはやる気満々のようだけど、ここは逃げの一手を打たせてもらうことにしよう。
私の方が移動速度は圧倒的に速いから、追いつけないと思ったら諦めてくれるでしょ。
そんなふうに思って、カースアノグラッチの群れに背を向け続けて移動していたけど、あの魔物たちは思った以上に執念深かった。
どれだけこっちが引き離しても、どんなに時間が経っても、しつこく私を追いかけ続けてきた。
ときどき休憩を挟みながら望遠で様子を見てみるんだけど、こっちに迫ってくる勢いが全く衰えていないのは恐ろしいものを感じる。
しかも、新しい個体がどんどん合流してきて、追跡してくる数が増え続けてる。
最初は十体かそこらだったのに、今では少なくても百は超えていると思う。
そこまでの数が、みんな怒りを露わにした様子でこっちに来ているわけだから、しょうじき私の精神衛生的にも良くない状態だと思う。
これはもう、諦めてもらえると考えない方がいいみたいだ。
このまま背を向けたままじゃ、なにも改善しない。
むしろ、相手の数ばかりが増えていって、数的有利を相手に与えてしまっている。
これ以上向こうの戦力が増加する前に、いちど戦ったほうがよさそう。
敵討ちが目的で来たと思われる相手と戦うのは、あまり気分は良くない。
だけど、ここは弱肉強食。
私が倒したカースアノグラッチだって、その理に則って行動していた。
だったら、ここまで粘着質に付き纏われる謂れはない。
そっちがその気なら、こっちからも打って出させてもらう。
方向を反転し、私を追ってきた魔物の群れへと真正面から向かう。
有効距離にまで近づいたら、カースアノグラッチたちを一気に鑑定。
百を超える対象のステータスを確認していく。
……よし、どのアノグラッチたちのステータスも、3桁どまりだった。
並外れて高いステータスの個体とか、そういう想定外の種はなさそう。
危険感知でだいたいの強さは分かるけど、いちおう確認しておくのは大事。
なら、最初から思いっきりやらせてもらう。
私は口にエネルギーをチャージし、強烈な一発を放つ準備をする。
アノグラッチたちは私の異変に動きをいったん止めるけど、もう避けられない。
口内に溜めたエネルギーを解放し、そのエネルギーは地竜ブレスとなってカースアノグラッチたちに襲い掛かった。
ブレスをまともに受けたアノグラッチは容赦なく焼かれ、消し炭になってしまった。
体の一部に当たっただけでも、ブレスの威力が高すぎるためにHPがすぐさま削り取られていき、その命を失う個体も少なくなかった。
そうして私が長めにチャージした後に解き放った地竜ブレスは、カースアノグラッチの群れの中央を幅広く焼き尽くしていき、大半のアノグラッチたちを倒すに至った。
我ながら、初っ端から大打撃を与えたな、と思う。
これだけの被害を受けたわけだから、私を倒そうとするのは無謀なことだと諦めてくれるといいんだけど……。
《経験値が一定に達しました。大原 雅美がLV20からLV21になりました》
《各種基礎能力値が上昇しました》
《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『毒強化LV1』が『毒強化LV2』になりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『記録LV2』が『記録LV3』になりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV8』が『鑑定LV9』になりました》
《スキルポイントを入手しました》
多くの魔物を一気に倒したことで経験値もだいぶ入ってきたようで、レベルアップしたようだ。
これで私のスキルのレベルがいくつか上がって、ステータスも更に増加したことになる。
カースアノグラッチたちとの力の差がまた広がって――!?
《熟練度が一定に達しました。スキル『呪い耐性LV1』を獲得しました》
突然、体が重くなったように感じた。
重属性による攻撃かと思ったけど、違う。
まるで、急に身体能力が下がったかのように、体に力が入らない……。
それに、なんだか苦しい……。
異変を感じた私は、自分自身の鑑定結果を確認してみる。
するとそこには、信じられない情報が載っていた。
『フェネグラッド LV21 名前 大原 雅美
ステータス(低下中)
HP:4379/8242(緑)
MP:3691/7686(青)
SP:4427/8423(黄)
:4365/8365(赤)
↓平均攻撃能力:4099(8148)
↓平均防御能力:4276(8503)
↓平均魔法能力:3751(7481)
↓平均抵抗能力:3802(7573)
↓平均速度能力:4253(8455)』
私のステータスが、大幅に減少している!?
どうして!?
いったい、何が起こったの!?
お、落ち着いて考えなきゃ。
冷静に、素早く原因を明らかにしないと、もっとまずい事態になるかもしれない。
まず、今の私の状態について。
一番の異常は、攻撃や防御とかの能力値が半分くらいにまで減少していることだ。
横のカッコ内に本来のステータスの数値が表示されているみたいだけど、文字の色が灰色になっていて、数字通りの効果を発揮していないような状態になっているのが分かる。
HPやMPとかと違って、今まで減ったことがない能力値が一気に低下するなんて、明らかに異常なことだ。
それに、HPやMP、SPも4000ぐらい消費されてる。
さっき感じた、体からエネルギーが抜け出たような感覚は、このステータスの大幅な減少が原因だと思う。
鑑定結果にステータスの低下を示す表示がされているということは、なんらかのスキルによる攻撃を受けたと想定するべき。
さっき、呪い耐性というスキルを取得したことから、このスキルから現状について知ることができるはず。
すぐに鑑定を行う。
『呪い耐性:呪い属性に対しての防御能力が増加する』
呪い属性について、さらに鑑定。
『呪い:各種能力値を弱体化させ、HP、MP、SPにダメージを与える』
間違いなく、この属性が原因だ。
HPやMPが大量に減少しているのも、私の能力値が下がっているのも、この属性によるものなら説明できる。
でも、この呪い属性が原因だと考えられても、呪い属性のダメージが与えられるような、攻撃らしい攻撃は受けていないはず。
むしろ、ステータスが下がったと思われる感覚がする直前は、大量のカースアノグラッチを倒して、レベルアップまでしている。
一体どのタイミングで、呪い属性によるダメージが私に与えられたの……?
そんなことを考えていて、ふと私は、アノグラッチの鑑定結果に新しい項目が追加されていることに気づいた。
それは、カースアノグラッチの所持しているスキルについての表示だった。
『カースアノグラッチ LV6(狂気)
ステータス
HP:350/350(緑)
MP:156/156(青)
SP:188/276(黄)
:213/265(赤)
↑平均攻撃能力:996(249)
↑平均防御能力:864(216)
↑平均魔法能力:148(114)
↑平均抵抗能力:161(124)
平均速度能力:247
スキル
投擲LV4,立体機動LV4,連携LV7,命中LV4,
呪怨LV1,激怒LV1,暗視LV10,視覚領域拡張LV1,復讐,怨念』
鑑定のレベルが上がって確認できるようになった、アノグラッチが持つスキル。
そのスキルの中から、効果を知らないものを鑑定して調べていく。
投擲のスキルは、投擲時に威力や命中にプラス補正が働くスキルで、連携のスキルは連携力を増す効果がある。
それらのスキルや立体機動・命中はまだいいとして、問題は他のスキル。
復讐というスキルは、どうやら仲間と認識する存在を害した生き物にしつこく攻撃を繰り返すようになる効果があって、このスキルによってカースアノグラッチたちは私を執拗に追いかけてきているみたい。
激怒のスキルは、自身に状態異常の一種である「狂気」を付与する代わりに、ステータスを大幅に上昇させる効果のようだ。
レベルが上がった鑑定でも激怒の効果を確認することができていて、どうやら物理系の能力が特に強化されるみたいだ。
この二つだけでも十分に厄介なのに、残りの二つのスキルが私の頭を悩ませる。
『呪怨:直接的な攻撃に呪い属性を付与する。また、この効果で減らしたHP、MP、SPを、スキルレベルに応じて吸収する』
『怨念:HPが0になって死亡した際、復讐のスキルが効果を発揮している場合、その対象に呪い属性のダメージを与える。このスキルによる能力値の弱体化は、他のスキルによる弱体化と区別される』
この説明文を確認して、私は怨念のスキルの効果で呪い属性のダメージを受けたことに気づいた。
大量のカースアノグラッチを倒したことで、HPが0になった数多くのアノグラッチたちが持つ怨念の効果が発動し、呪い属性のダメージを受けて私のステータスが低下したと理解した。
一体分のダメージなら私の抵抗能力の高さで防ぐことができただろうけど、一気に百体近くも倒してしまったことで、そのぶん一度に襲い掛かってくる怨念による呪い属性のダメージも大きなものになって、ここまで能力値が減少してしまう事態になってしまった。
このことを知った私は、どうすればいいのか分からなくなってしまった。
というのも、こっちから攻めて勝つことが、到底できないように思えるからだ。
怨念のスキルが、カースアノグラッチのHPを0にすることで発動する物なら、相手を倒せば倒すほど自分自身も追いつめることになる。
相手の数が少なければ強引に突破することもできるだろうけど、さっき百体近く倒したというのに、その穴を埋めるかのように増援が次々にやってくる。
復讐のスキルの効果で、私の命を奪うまでカースアノグラッチたちは出てくるのかもしれない。
この数の多さで、怨念のスキルのことを無視して戦うなんて出来るわけがない。
おまけに、激怒の効果でカースアノグラッチたちの能力は大幅に上昇している。
今はまだ対処可能なレベルだけど、呪い属性のダメージでステータスが今以上に低下したら、数で負けている以上逆転される可能性が高い。
直接攻撃限定とはいえ、怨念に頼ることなく呪い属性のダメージを与える呪怨のスキルも持っているから、一度でも攻撃を許してしまったら転がり落ちるように戦況が悪化する。
この魔物の数の多さと持っているスキルの効果が上手いこと嚙み合って、私をじわじわと追いつめてくるのが分かってしまった。
逃げるにしても、百体近く私にやられても執念深く追い続けていることから、到底諦めてくれるとは思えない。
復讐のスキルの効果に加えて、激怒のデメリットで精神が狂気に侵されている状態になっていることで、私のHPが0になるまで攻撃し続ける以外の行動がとれなくなっているのかもしれない。
だとしたら、逃げ切ることは不可能だと言っていい。
逃げ切れないようだから戦うということはあった。
勝てそうにない相手から逃げることで生き延びたこともある。
けど、このまま戦っても生き残れそうになく、逃走することで戦いを回避するという方法も成功しそうにない、なんていう事態は初めてだった。
自分の命を繋ぐための選択肢を見失ってしまった現状に、じわじわと焦燥感を覚えていく。
それでも、どうにか生きあがくための方法を考え出すために、またアノグラッチたちに背を向けて走りはじめた。
以下、現時点の設定など
➀主人公のステータス
フェネグラッド LV21 名前 大原 雅美
・ステータス(低下中)
HP:4379/8242(緑)
MP:3691/7686(青)
SP:4427/8423(黄)
:4365/8365(赤)
↓平均攻撃能力:4099(8148)
↓平均防御能力:4276(8503)
↓平均魔法能力:3751(7481)
↓平均抵抗能力:3802(7573)
↓平均速度能力:4253(8455)
・スキル
地竜LV9,龍鱗LV7,甲殻LV7,鉱体LV5,
HP高速回復LV8,
MP回復速度LV9,MP消費緩和LV7,魔力操作LV1,魔闘法LV5,
SP回復速度LV9,SP消費大緩和LV2,気闘法LV4,
破壊強化LV6,打撃強化LV5,斬撃強化LV5,貫通強化LV4,衝撃強化LV6,
火炎強化LV3,土強化LV8,毒強化LV2,麻痺強化LV1,
火炎攻撃LV2,土攻撃LV9,毒攻撃LV4,麻痺攻撃LV2,
立体機動LV6,
集中LV10,思考加速LV4,予見LV4,並列意思LV4,記録LV3,高速演算LV6,
命中LV10,回避LV10,確率補正LV4,隠密LV10,迷彩LV7,無音LV10,無臭LV6,
鑑定LV9,探知LV10,
影魔法LV3,
過食LV9,
暗視LV10,視覚領域拡張LV4,
破壊耐性LV4,打撃耐性LV3,斬撃耐性LV3,貫通耐性LV2,衝撃耐性LV4,
火炎耐性LV1,水耐性LV1,大地無効,雷耐性LV1,重耐性LV2,
猛毒耐性LV8,強麻痺耐性LV5,呪い耐性LV1,睡眠耐性LV6,強酸耐性LV5,腐蝕大耐性LV1,
恐怖耐性LV4,外道大耐性LV6,苦痛無効,痛覚軽減LV4,
視覚強化LV10,望遠LV2,聴覚強化LV10,聴覚領域拡張LV1,
嗅覚強化LV8,味覚強化LV2,触覚強化LV7,
神性領域拡張LV1,
天命LV10,天魔LV10,天動LV10,富天LV10,
剛毅LV10,城塞LV10,天道LV10,天守LV10,韋駄天LV10,
呉爾羅LV10,
禁忌LV10,命名LV3,
n%I=W
・スキルポイント:22800
・称号
呉爾羅、悪食、魔物殺し、暗殺者
➁今作オリジナルの種族・スキルの説明
○種族「カースアノグラッチ」
概要:アノグラッチの特殊進化先。バグラグラッチとは異なり、怒の進化した激怒のスキルと、
仲間を害した存在に対して執拗に攻撃を繰り返す復讐のスキルを進化しても保持している
さらに新たに呪怨のスキルと、この種族固有の怨念というスキルを手に入れており、
単体での危険度はCランクに上がり、群れた場合の危険度は最悪神話級にも匹敵する
ちなみに進化条件には、復讐のスキルの一定回数以上の発動が含まれている
なお、カースアノグラッチからはカースアノグラッチが生まれてくるので、個体数が
足りない、なんてことは基本的にないらしい
○スキル「怨念」
概要:カースアノグラッチが有する特殊スキル。HPが0になって死亡した際、復讐のスキルが
効果を発揮している場合、その対象に呪い属性のダメージを与える。また、このスキルに
よる能力値の弱体化は、他のスキルによる弱体化と区別される
➂スキル「怨念」による弱体化の仕様
怨念による能力値の弱体化は、通常の呪い属性による弱体化と区別されている
例えば、通常の呪い属性により低下する能力値をA、怨念により低下する能力値をBとする
Aの最大は、通常のステータスの半分より少し小さいぐらい。つまり、通常の呪い属性による
能力値の弱体化は、本来の能力値が半分と少し残るくらいまでが限度となっている
Bの最大はAと同じで、怨念による弱体化だけだったら、同様に半分まで少しぐらいが限度となる
しかし、AとBは別の物と区別されているため、怨念による弱体化と、それ以外のスキルによる
弱体化が重なった場合、ステータスのほとんどが削られることになる
例)平均攻撃能力が50の場合の弱体化の仕様
⑴Aが最大、Bの影響なし:50→26
⑵Aの影響なし、Bが最大:50→26
⑶Aが最大、Bも最大 :50→2
※Aの最大の基準については、(おそらく)独自設定
Q.どうしてこんな仕様にしたのですか?
A.こうでもしないと、主人公が苦しい思いをして(戦いが盛り上がって)くれないからです
➃「怒」系列のスキルによるステータス上昇の仕様(考察に基づく独自設定)
・怒 :攻撃・防御に、(本来の数値×0.3×スキルレベル)の分だけプラスされる
例)怒LV6のスキルを持っている場合
平均攻撃能力:50→50+(50×0.3×6)=50+90=140
平均防御能力:50→50+(50×0.3×6)=50+90=140
・激怒:攻撃・防御に、(本来の数値×3)の分だけプラスされ、魔法・抵抗には、
(本来の数値×0.3×スキルレベル)の分だけプラスされる
例)激怒LV5のスキルを持っている場合
平均攻撃能力:50→50+(50×3)=50+150=200
平均防御能力:50→50+(50×3)=50+150=200
平均魔法能力:50→50+(50×0.3×5)=50+75=125
平均抵抗能力:50→50+(50×0.3×5)=50+75=125
➄カースアノグラッチの恐ろしい点についてのまとめ
・復讐のスキルにより、一匹でも倒されたら群れが全滅するまで襲い掛かってくる
・復讐状態だと、「怒」系列のスキルによりステータスが大幅に上昇している
・群れ全体で連携の取れた攻撃をしてくる
・呪怨のスキルで、相手の能力値を下げてくる(new)
・倒されれば倒されるほど、怨念のスキルで相手のステータスを削っていく(new)
・アノグラッチである
➅ちょっとした次回予告(微ネタバレ?)
呪い属性でステータスが下がっちゃった……どうしよう……。
そうだ! スキルポイントで呪い耐性のレベルを上げればいいじゃん!
耐性が強くなれば、ステータスも元に戻るかもしれない!
もー、またこんなことを失念しちゃうなんて、私ってばホントうっかりさん!
さっそくスキルポイントを使おーっと!
え? なんで?
➆Q.おい最後のなんだよ
A.次回のお楽しみです
後書きの「主人公のステータス」にて、追加してほしい要素はありますか?⑵
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①前回からのステータスの上昇値
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②前回からのスキルのレベルの上昇値
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③呉爾羅などのスキルによる補正値
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①と②
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①と③
-
②と③
-
①と②と③
-
特になし