呉爾羅ですが、なにか?   作:VSシリーズ

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今回は、大量レベルアップ&トレーニング回(終了済み)


落ちた場所は、さらなる魔窟でした。だけど私は元気です

生まれた場所からずっと深いところに落ちて、上に戻る道を見つけるための探索を始めてから、おそらく2週間ぐらい経ったと思う。

その結果わかったことだけど、ここは、私がいた場所とは比べ物にならないぐらいの危険地帯だったようです。

 

ここは上よりもずっと広い道が続いているんだけど、かなり強い魔物がうじゃうじゃいる。

今まで見たことない魔物や、上の方で見た魔物の進化形だと思われる魔物とか、種類はいろいろだけど、危険感知で判断した限り私と同じぐらい強いのなんてたくさんいる。

進化したことで大分強くなったはずの私だけど、ここにいると、まだ生まれたばかりのトカゲだった時を思い出す。

まあ、毒とかを持っている種類なら、上にいた頃によく見た魔物もそれなりにいるけど。

 

そんなわけで、私は隠密や無音、迷彩に無臭といった隠密系のスキルを駆使して先に進んでいる。

それらのスキルを突破されて急に襲い掛かられても心の準備はできているように、感知系のスキルもしっかり働かせてる。

 

とはいっても、食料の確保に関しては、気配を消せばいいってものじゃない。

空腹になってきたら狩りをするわけだけど、私と同じくらいの強さの魔物と戦ったことも少なくない。

 

例えば、この階層で最初に戦ったのが、5メートルもある巨大な蟷螂だった。

普通の蟷螂と違って腕が6本もあって、両手の鎌を巧みに操って戦う魔物。

あの鎌で切り裂かれたら、ひとたまりもないだろうなと考えた。

 

私はそんな蟷螂と向き合い、命がけの戦いになるかもしれないと感じた。

そして戦いが始まり、私は意を決して蟷螂に向かって熱線を吐き出した。

 

 

結果、蟷螂は何もできないまま倒れました。

 

 

まあ、倒した直後はポカーンとしたよ。

でも、よく考えたら、虫って火に弱いだろうし、そのことを考えたら、こうなるのも仕方ないのかもしれない。

危険感知の反応の割にはあっさりと倒してしまって、本当に呆気にとられた。

その後、蟷螂はおいしくなかったけど頂きました。

 

でも、油断するのは良くない。

この前の蜂のように、気づいたらこちらがピンチになるような技を使ってくる魔物もいるかもしれないから、十分注意しないと。

あんな目にはもうあいたくない。

 

ということで、警戒はしながら先に進んでいる。

蟷螂以外にも、いろんな魔物と戦ってきている。

その全てにあっさりと勝てたわけじゃないけど、苦しい戦いを強いられるような相手はいなかったのが幸いかな。

 

感知系のスキルで、危険そうな魔物は遠くから存在を察知して、避けるように意識している。

だいたいはそれで回避できているはずだけど、私のスキルでも回避できない相手はいた。

 

 

 

それは、まさに強者と呼ぶべきオーラを放つ存在だった。

私の何倍もの体躯を持ち、それでいて重量感を感じさせないスマートな姿。

スピード感がある鋭利なフォルムをしており、腕には切れ味のある刃のような部位がついていた。

そして、感知系で認識した限り、その脅威の高さは上で襲ってきた大蜘蛛にも劣らなかった。

 

この階層でも群を抜いた実力を持つであろう魔物は、間違いなく私の存在を認識し、正面から捉えていた。

私は、その魔物の圧倒的なオーラに恐怖していたのか、それとも見惚れていたのか、自分でも理由は分からないけど動くことができなかった。

しようと思えば、すぐにでも私を喰らうことができただろう魔物は、私に何をするわけでもなく去っていった。

 

それがなぜなのかは、分からない。

ただ、あの魔物を見て、あんなふうに威風堂々とした存在になりたいと、私は強く思った。

体も、そして心も。

 

 

 

 

あの魔物にはまず勝てないだろうけど、それを除いても、ここの魔物は強いのが多い。

そして、強い魔物を倒すと、そのぶん多くの経験値が入るらしいことは知っている。

なので、食べるために魔物を狩っていると、私のLVがどんどん上がっていってるのだ。

上にいた時よりもずっと速いペースでレベルアップしていくから、スキルのレベルも結構上がっていく。

 

それと、レベルアップでも身体能力が上がることが確認できるほどに、強さの違いを実感できるようになっていた。

レベルアップで上がる基礎能力値というのは、身体能力という認識で合っていたんだと思った。

 

そんなふうにLVが上がっていってるんだけど、トレーニングの方もしている。

上で蛇を倒した時のように、時間をかけないと食べきれない質量の獲物がとれた際は、食べきるまでスキルの鍛錬に時間を使っているからね。

おかげで、またいろんなスキルのレベルが上がってきた。

 

特に地竜のスキルは、体の表面を石で覆う技を戦闘中に使うようになったこともあり、レベルが上がって新しい技が使えるようになった。

一つが、土を吐き出す技の強化版っぽいけど、威力が全然違った。

この技で吐き出すのは、丸く固められた大きめの土の塊なんだけど、まるで岩のように硬いから、ぶつけられた相手に大きなダメージを与えられるようになった。

戦闘中にも使える技だからガンガン使っていて、地竜のスキルの熟練度稼ぎに貢献している技だと思う。

 

もう一つの技は、土や石を食べられるようにする技……だと思う。

本能のような感じでやってみた技だから、前から土を食べられたかもしれないとか、そういうのは分からない。

この技は、土や石とかを食べることで、一時的に身体能力を上げる技のようで、空腹を満たすために食べるわけじゃないみたい。

ただ、普通に有用な技みたいなので、こっちも使えるときに使ってる。

 

また、新しいスキルもいくつか覚えた。

周囲の熱エネルギーを感じ取ることができる熱感知はその一つで、他の感知系と同じように使用している。

 

他には、トレーニング中に、破壊耐性・貫通耐性・衝撃耐性・打撃耐性・斬撃耐性などのスキルを新しく獲得した。

具体的な効果を知ることはできないけど、物理的な防御力を高めてくれるスキルだと期待してる。

強化系のスキルと同じような感じで、熱線によって破壊耐性・衝撃耐性・貫通耐性を、爪や尻尾などの攻撃によって斬撃耐性・打撃耐性を鍛えている。

 

新しいスキルを覚えたり、既存のスキルのレベルが上がったりしたわけだけど、そのなかでも一番活躍してくれるスキルは、やっぱり呉爾羅。

まずは、このスキルがレベル8になった時の衝撃が凄い。

体を再生させる効果が、それ以前とは比べ物にならないほど強力なものになった。

すさまじい速度で傷が再生していく光景に、正直、自分は不死身になったんじゃないかと思った。

 

それに、スキルレベルが9になって使えるようになった技も、非常に強力。

なんと、シン・ゴジラで出てきた、背びれから熱線をいくつも発射する放射線流だった。

私の場合は背びれがないけど、背中から熱線を発射することができる。

背中側という死角を狙える、強力な遠距離攻撃を手に入れて、私はご満悦です。

……まあ、技の消耗が凄いし、一度使ったら暫くの間、熱線自体を使うことができなくなるから、本当に使い時を選ばなきゃいけないんだけどね……。

 

この呉爾羅のスキルも、あと少しでLV10になる。

私のLVが20になる頃には、レベルアップしているかな。

LV10になったら、どんな技を使えるようになるのか、新しいスキルが派生したり進化するのか、本当に楽しみにしてる。

 

……まあ、同時に禁忌っていうスキルもLV10になるだろうけどね。

 

呉爾羅のスキルとLVが連動している――というか、呉爾羅の熟練度に比例して熟練度がたまっていて、かつ未だに効果が全く分からないのが、この禁忌のスキル。

どんな効果を私にもたらしているのかLV9になってもさっぱりなんだけど、名前からしてレベルを上げちゃいけない感じのスキルなんだよね……。

LV10になったら進化したりするスキルがあるから、多分LV10になることで効果を発揮するようになるんじゃないかなと思うんだけど……正直、何が起きるか分からなくて怖い。

呉爾羅のレベルを上げれば強くなれる!という考えで行動してきたから禁忌のレベルが上がるのも気にしないようにしてきたけど、いざデメリットが自分を襲うかもしれないと考えると、やっぱり怖い。

 

……まあ、こればかりは仕方ない。

もう呉爾羅のスキルを使わないようにしたとしても、レベルアップでも熟練度は入ってくるだろうし、遅かれ早かれLV10になるのは確定的。

仮にLV10になった途端、死ぬようなことがあったとしても、それはもう受け入れるほかない。

今まで呉爾羅のスキルに何度も命を救われてきたんだから、その代償があるのなら支払わなきゃいけない。

 

ここまできたら、なるようになれ、だね。

案外いい結果に収まるかもしれないし、これ以上禁忌のことで悩むのはやめておこう。

 

さてと、先に進んで、上への帰り道を見つけるとしますか。

 

 

 

 

 

この時の私は、本当に何も知らなかった。

 

禁忌がどのようなものなのかも、この世界のことも。

自分がなぜ、この世界に生まれてきたのかも。

そして、呉爾羅の力を使うということが、どういうことなのかも。

 

 

 

例え知っていたとしても、同じ選択を選んだだろうけど。

 

 

 




以下、現時点の設定など

➀主人公のステータス

フェネグラン LV17

・ステータス

 HP:2942/2942(緑)
 MP:2697/2697(青)
 SP:2897/2897(黄)
  :2896/2896(赤)
 平均攻撃能力:2822
 平均防御能力:2860
 平均魔法能力:2596
 平均抵抗能力:2612
 平均速度能力:2824

・スキル
 
 地竜LV6,龍鱗LV4,甲殻LV4,
 HP高速回復LV6,
 MP回復速度LV5,MP消費緩和LV4,
 SP回復速度LV6,SP消費緩和LV6,
 破壊強化LV4,打撃強化LV3,斬撃強化LV3,貫通強化LV3,衝撃強化LV4,火強化LV7,土強化LV3,
 火攻撃LV5,土攻撃LV4,
 立体機動LV3,
 集中LV7,予測LV8,並列思考LV8,記憶LV6,演算処理LV4,
 命中LV5,回避LV5,隠密LV10,迷彩LV4,無音LV10,無臭LV3,
 危険感知LV8,気配感知LV8,熱感知LV2,動体感知LV4,
 影魔法LV2,
 過食LV7,
 暗視LV10,視覚領域拡張LV2,
 破壊耐性LV2,打撃耐性LV1,斬撃耐性LV1,貫通耐性LV1,衝撃耐性LV2,火耐性LV7,大地無効,
 猛毒耐性LV3,強麻痺耐性LV2,睡眠耐性LV4,酸耐性LV4,腐蝕耐性LV3,恐怖耐性LV4,苦痛耐性LV9,
 視覚強化LV4,聴覚強化LV4,嗅覚強化LV4,味覚強化LV2,触覚強化LV3,
 生命LV8,魔量LV7,瞬発LV8,持久LV8,強力LV9,堅固LV9,術師LV7,護法LV7,疾走LV9,
 呉爾羅LV9,
 禁忌LV9,n%I=W

・スキルポイント:94420

・称号

 呉爾羅、悪食、魔物殺し、暗殺者

➁今作オリジナルのスキルの説明

○スキル「呉爾羅」
概要:主人公の、転生者としての固有スキル
効果:ステータス全種にスキルレベル×100分プラス補正が掛かり、レベルアップ時にスキルレベル×10分の成長補正が掛かる。また、レベルにより特殊な効果を発揮する(LV1:白熱光、LV2:自己再生、LV3:放射熱線、LV4:螺旋熱線、LV5:細胞活性、LV6:体内放射、LV7:引力熱線、LV8:超再生、LV9:放射線流、LV10: 轟天熱線)
・引力熱線:重属性の追加ダメージが加わった放射熱線。
      重耐性を持たない相手には、防御を一定数無視してダメージを与える
・超再生:呉爾羅のスキルと同レベルのHP超速回復と同等の効果
     自己再生の効果と重複するため、えげつない速度でHPが回復する
・放射線流:いくつもの熱線を背中から放射する。強力な技ゆえ、MP消費が激しい。
      また、一度使用すると暫くのあいだ熱線が使用不可となる
・轟天熱線:MPをかなり消費する、通常よりもかなり威力が高い放射熱線。
      炎、雷、光、貫通、破壊、衝撃など様々な属性の追加ダメ―ジも加わる

➂スキル「地竜」についてのオリジナル設定
説明:地竜種が有する特殊スキル。レベルにより特殊な効果を発揮する
・LV5:大地ブレス。MPを消費して、土を圧縮した塊を吐き出す。
   地属性のダメージに加え、物理的なダメージも与える
・LV6:食地。土や石などを食すことで能力値が上昇する。吸血鬼の基礎能力的な技

➃圧倒的な強者のオーラを纏う魔物の正体
原作ではお馴染み、スピードタイプの地龍ゲエレさん。もとは主人公と同じ種族のため、地竜を食べるようなことなんてしない。蜘蛛とかだったら食べていたはず
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