モルモットとふしぎな目覚まし時計 作:✿▽✿
……いや、すみません。でもホントマジで2回目は気を付けようね……
『バ群に吞まれていたアグネスタキオンがここで猛追!しかし間に合わない!ウィニングチケットがゴールを超えた!ウィニングチケット完勝だ!7番とナリタタイシンがもつれ込んで2着争い!大波乱のこのレースを制し、皐月賞へのチケットを得たのはウィニングチケットでした―――ッ!』
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「……すまない、タキオン。」
今、楽屋の中にはタキオンが入っている。俺は励ますことも、慰めることもできずに一人ドアの前でつぶやくことしかできなかった。
結果から言おうか。
タキオンは敗北した。負けたのだ。タキオンは完全にマークされていて実質的にレースを行ったのはほぼ4人だけであった。それ以外はタキオンの左右と背後につき、前を走っていたウマ娘が"たまたま"失速した為に前を塞がれて囚われたままレースを終えた。これらの潰し合いを回避できたのは2人の逃げウマ娘とウィニングチケット、そして最後方のナリタタイシンだけである。幸いにも前を走ったウマ娘は妨害として降着判定が下され繰り上がってタキオンは5位となりなんとか入着となったがほぼ誤差であろう。先ほど降着を受けたウマ娘が抗議しにいったが覆されることはないようだった。
入着したとはいえ敗北には変わりない。
(よもや―――の展開であった。あれほどのマークを受けて5位になれたのだ。むしろ褒めた方がいいだろう。)
次のレースまでにこれらの原因究明の考察が必要だと考え、一体何がマークを受けるようになったのかと考える。時を戻す前も含めて今まであのようなマークを受けることはなかった。そしてクラッシック初戦でということにも不思議に思う。あの時はシニアまであまり結果を残せていなかったが……まさか、そういうことなのか……?
だが……タキオンのようにGⅡレースまで無敗という戦績は初めてでもなんでもない。警戒こそすれどしっかりと相手を研究すれば自ずと対策は見えてくる。タキオンの得意な脚質は差しと先行であり、今回は差しだった為先行のウマ娘は途中でマークを外すということも出来たはずだ。果たして何故あそこまでしてマークを続けたのか……?
(……ん?)
ちょっと待て。
―――今回の戦績の3戦、『逃げ』と『先行』でしか走ってねえわ……
タキオンの能力が高い為になるべく駆け引きの少ない前を走らせていた。メイクデビューは完全に想定外で、他との単純な性能差が出てしまったので結果的に逃げのように見えただけだがOP戦とGⅢでは駆け引きはなるべくせずに前に出て自身のペースで走れという指示を出した。
ううむ、確かにそうだ。サイレンススズカやマルゼンスキーが少し後ろにいたらそっちをマークするだろう。
(ああクソッ!策士策に溺れるということか……)
ガチャ
「―――タキオン……すまない!俺が、もっと好い練習をさせていれば……!お前に様々な状況を体験さ―――「次だ。」」
タキオンは俺の方を向き、その茶色の虹彩が備わった眼でしっかりとこちらを見据える。その表情はいつも見るような思案でもなく、決意に満ち満ちている。
「5着だった……皐月賞には出れないかもしれない……だから―――次に備えようと思う。」
「タキオン……」
悔しかったのだろう。不甲斐なかったのだろう。
同じだ。俺はお前を勝たせてやれなかった。一度できたはずのことをなぞることも出来ない無能だ。
俺が殺したのだ。俺はお前の生を、走る意義を奪ってしまった。それを許してくれとは求めない。よしんば走れないことに腹を立てていなかったとしても可能性を探る手段を潰したのだ。
二度も奪うことはしない―――タキオン、お前を生かすのが俺の唯一の贖罪だ。
「……ああ、備えよう。」
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とは言ったものの、どこから手を付けていいのか悩んでいた。練習メニューにバ群を抜くための判断力を試そうにもチームクラスのウマ娘なんか集めることはできない。タキオンと仲が良くて、それなりに実力が高い子なんて……
「あっ。タキオンさんのトレーナーさん。こんにちは!」
「こんにちは。……―――ああっ!?」
通り過ぎたダイワスカーレットを俺は急いで呼び止めるのだった。
この物語を進めていく上でトレーナーの名前を出した方が自然なシーンが出来たのですが皆さん的にはどう思いますか?
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出してもいいよ
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出したらダメ
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自分で決めてくれ┐(´д`)┌ヤレヤレ