モルモットとふしぎな目覚まし時計 作:✿▽✿
たまたま通りがかったダイワスカーレットを見て、久々にこれだ!ときた。この感覚はタキオンの末脚を見た時くらいじゃないのだろうか。閃きと問題解消の足掛かりを見つけれるのはとても好いことだ。
「ダイワスカーレット、良ければ君に頼みがあるんだ。」
「頼み……ですか?」
疑問が顔に出ているが、そりゃあそうだろう。先輩のトレーナーに挨拶をしただけでいきなり思いつきのような頼みを聞かねばならないのだ。
とまあ、それは一旦置き。まずはどうしてダイワスカーレットを見て思いついたのかということだ。察しの良い人なら気付いているかもしれないが、彼女にタキオンとのトレーニングに付き合ってもらうことにするのだ。まだデビュー前とはいえ、彼女の逃げはマルゼンスキーやサイレンススズカ……は規格外すぎるし同じレースを走っているのを見たことは無いので両者よりも強いとは言えないが、匹敵するほどの走りだと思っている。トレセン学園で見ても逃げならば上位に入るだろう。まだ磨かれていない原石の状態ではあるものの、タキオンが体験させる分には十分すぎる経験を得ることだろう。
何よりも相性がいいのだ。前にも言った通りタキオンは実験のせいであまり交流がない。だからこそ並走でもいいのでしませんか?と誘っても(実験されそうだから)いいです……と断られるのだ。俺は無許可で実験は認めないというスタンスなのだが、相手からはトレーナーぐるみで実験を行われそうだと思われているらしい。これはちょっと謂れのない中傷じゃないだろうか。 話は逸れたが、兎に角相手がいない問題はどうしようもないので他に何か案を考えていた所にダイワスカーレットの登場だ。彼女を見た瞬間にそうだ!数人だが彼女の知人に頼めば良いじゃないか!という着想を得た。ダイワスカーレット、マンハッタンカフェ、エアシャカール……あと同室らしいアグネスデジタルも頭数に入れてもいいのだろうか。とにかく彼女ら4人はかなりの実力者だ。彼女らの協力を仰げるのであれば刺激を受けてタキオンの成長につながるのではないだろうか。
そのようなことをかいつまんでダイワスカーレットに伝えると、是非とはいかないもののかなり好意的な反応を見せてくれた。色々と話すうちにウオッカが来たのでお礼と別れを告げてその場から去ることにした。
とりあえずあまりメニューを詰め込み過ぎず並走程度からどんどん強度を上げて行こうとダイワスカーレットを交えた練習案を練っていく。脳内メモじゃ足りないのでポケットにしまってあるメモ帳を取り出そうとして無いことに気付きトレーナー室へと取りに帰るのであった。
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~side タキオン~
前回の敗戦から数日が経った。今までが今までの為に負けてしまったことは残念に思うが、
弥生賞が終わってからずっと思いつめたように何かをブツブツと喋りながら作業をしていたトレーナー君に気分転換程度にと追い出すと、練習、レース、作戦、果てには買い出し時にまで彼が肌身離さず持っている分厚くて、少しくたびれているメモ帳が机の上に置いて行かれていた。
メモというよりかは、小さなルーズリーフの紙を綴じているだけなので長編推理小説かのような分厚さにまでなっている。表紙から察するにこれは2冊目のようだ。
(ふぅン……毎日のトレーニングというより、乱雑に思いついたアイデアを書き留めるもののようだ。いくつか付箋もついていて、どこの内容がどのページと繋がっているのかわかるようにしてある。メモというよりかは……備忘録というようなものだろう。)
彼の机を物色する。引き出しの中にとんでもないほど分厚いルーズリーフの束たちが出てきたので中を見てみると、料理に関してであったり、私の好みについてなどのメモ、更にはウマ娘の栄養学の論文のコピーなんかもあった。
重要なのはもう一つは骨折などの怪我についてであった。
「―――これは。」
一際分厚いその冊子には、ありとあらゆるウマ娘の怪我の症状。軽度の擦り傷から始まり鼻血や病原菌による疾病に流行り病など、果てには肌荒れ、寝不足などの生活習慣に関するものまで集められていた。ここまでで一つのカテゴリであり、次はそれらの療法やどのような医薬品による回復が望めるのもなのかが記されている。笹針という迷信めいた療法まであったことから回復の見込めるものはどんなものでもあらかた集めたのだろう。これより後は怪我を防止する論文の山だ。
正直なところ、これらは彼のようなトレーナー歴半年の新人トレーナーが集めているものではないように思える。受け継いだものか、どこからか借りてきたものなのか。どちらにせよ怪我に対しての異常な執着が伺える。思い返せば彼は内ラチを強引に突破した際には今まで私がどんな実験を実行しても保っていた柔らかな雰囲気とは打って変わって本気で止めさせるというオーラを纏っていた。
「ただの心配性なのか……それとも……」
トラウマ───過去の体験により怪我という事象への忌避か。
(私が……怪我か。)
そんな
だがまあ、この分だと私が研究するまでもなく彼が全身全霊を掛けて予防に努めるだろうが。
アグネスタキオンのやる気が上がった!
アグネスタキオンの賢さが上がった!
グッドコンディション『練習上手』を手に入れた!
アグネスタキオンの好感度が上昇した!
作者的には練習上手とは彼女たちが楽しんで練習できる状態といった感じだと思っています。やる気だけで練習の成果が20%も上昇する彼女らだからこそ起こり得るものなのではないかと
この物語を進めていく上でトレーナーの名前を出した方が自然なシーンが出来たのですが皆さん的にはどう思いますか?
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出してもいいよ
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出したらダメ
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自分で決めてくれ┐(´д`)┌ヤレヤレ