モルモットとふしぎな目覚まし時計   作:✿▽✿

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超みじ回


世界線30315f3137

『オールカマー完勝!そして天皇賞か───』

 

そんな見出しで煽っているこのゴシップ誌だが、中身は全くと言っていいほどない。オールカマーが天皇賞へのステップレースということは今の時代調べればすぐにわかる上に肝心の中身も『シニアへの殴り込みはどうなるのか。』なんて一文で済ませれるものを長々と書き出してるだけだ。

 

トレセン学園は殆ど関係者以外立ち入り禁止だ。これは中央でも地方でも同じであり、悪意ある者から未熟なウマ娘達を保護する為でもあるのだ。とは言っても地方ですら一面独占、場合によっては三面までもという風に大人気のレースなので普通の中学生、高校生からすれば遙かに慣れていると言うべきなのだろう。

 

タキオンもこういうものは好きではないらしい。まぁ、俺も正直嫌いだ。

 

(あー……どうしようか……)

 

そんな気にしなければ済むような些細なことよりももっと大事な事がある。そう、ダイワスカーレットとの練習のことである。

 

以前の練習はトレーナー契約を少し待って貰って3ヶ月という期限があったので効率的な練習を考えるほどの猶予は無かったのだが、今回は前回を踏まえてすぐに考えなければいけない。幸いにも二人の得意な練習は似通っており、タキオンとダイワスカーレットが最も伸びを見せる練習では無いにせよかなりの伸びは期待できるのだ。

 

(走り込みと坂路……たまにプールトレーニングを入れて……座学は……)

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

〜side other〜

 

「エルの世界最強への第一歩デース!!!!」

 

「エルちゃん凄かったもんね〜」

 

先日はエルコンドルパサーのデビュー戦……特に苦戦することも無く3バ身離しての楽勝であった。その為かエルコンドルパサーの気分はかつてないほど上がり、結果悪癖でもある調子に乗りやすいというものが発揮されていた。

 

例えば……無駄にパフォーマンスをしたりとか。

 

「今日のエルは絶好調!!!怪鳥、優勝、絶好調~~~!!!!!」ブンブン

 

「エル~?危ないから───「大丈夫デース!」」

 

「あっ、そうだ!グラスに絶好調なエルのダブルラリアットを見せてあげるデース!!!!!!」

 

 

 

───不運にも

 

不運にもだが、エルコンドルパサーは興奮しすぎた。

 

その結果───

 

 

 

 

 

「リギィー!?!」ドゴォ!!!!

 

角から出てきた人物にラリアットが直撃することとなった。絶好調で放たれたそれは親友でありライバルのグラスワンダーにMAXのパフォーマンスを見せようと腰を捻り加速、続けて肩、腕、拳と加速させていた上に回転の力も加わっていた美しいものだった。

 

事実、それをまともに喰らった人物は真後ろへ吹っ飛ばされて壁に激突。ぐったりと項垂れている。

 

グラスワンダーがそれに近付こうとすると……

 

「君達は……『怪鳥』エルコンドルパサーと『栗毛の怪物』グラスワンダーか……」

 

項垂れた男が呟いた。

 

「ふふ……どうも最近”ツキ”が回って来なくてね……今年に入って既に9ヶ月は経っているが、やっと”運命”にしがみつく事ができたと思うよ。」

 

怒るでもなく、苦しくでもなく───独白。

 

エルコンドルパサーたちは困惑した。『コレは何なんだ?!』と思ったに違いない。誰が殴り飛ばした相手に自分語りを披露されることを予測するのだろうか。

 

「一つ”質問”してもいいかな───?」

 

(な、なんデスかこの得体の知れない薄気味悪さは……)

 

「確か……君たち二人はライバル関係だと聞いているが……実際に相まみえた時はお互いをどう思う?」

 

───怖い。

 

グラスとはまた違った怖さを持つこの男に恐れをなして動けずにいると、なんとグラスがこの問いに答えた。

 

「決して油断できない───打倒すべき"敵"です。」

 

「敵───か……フフフ……」

 

ゆっくりと、ゆっくりと地に手を付き立ち上がり、幽鬼のような足取りで襲い掛かる───のではなく、男はありがとうと言ってそのままスタスタと歩き去っていった。

 

「……な、なんだったんデスか……」

 

「……わかりませんね~……」

 

単純な恐怖だけでなく、得体の知れないと恐怖というものを覚えたエルコンドルパサーであった。

 

───────────────────────────

 

~side 〇〇トレーナー~

 

笑いが止まらない。

 

探し求めていたのは随分と簡単に見つかったのだ。

 

(こんなにも早く……こんなにも簡単に……!)

 

これはタキオンを救う為に極めて重要な手になる。俺の推測はこれで完成することだろう。

 

「クク……フフフ……」

 

 

 

この日男の渾名に『薬物硬め多め濃いめ』というものが追加されたのだが、この男は知ることは無い。




どうやら殴られると覚醒するトレーナーがいるらしい。

この人は35LVにでもなりましたかね。()

次は天皇賞へ挑戦です……

この物語を進めていく上でトレーナーの名前を出した方が自然なシーンが出来たのですが皆さん的にはどう思いますか?

  • 出してもいいよ
  • 出したらダメ
  • 自分で決めてくれ┐(´д`)┌ヤレヤレ
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