「おいおい、本気で異世界だ。え、本当に? 本当に、俺ってこれから冒険者とかやっちゃたり?」
俺は、目の前に広がる光景に、興奮で震えながらも呟いた。
それは、これはテンプレートですからと言わんばかりの中世風の街並み。
異世界とは中世ヨーロッパ風であるべきだって、宇宙の法則かマニュアル本かなんかがあるのかも知れない。
周りを見渡し行き交う人を見ると体に獣の特徴ある人間、獣人と思われる人。耳がが尖っており身体の線が細く比較的男も女も美形が多いエルフと思われる人も少なからずいる。俺は本当に異世界転生を果たしたようだ。
「ああ!!ありがとう!!神よ!!!!」
俺は人目も気にせず素直に1度目2度目合わせて初めて純然たる神への感謝の心を叫んだ。
俺の人生は今までこれといって特段不幸なこともなくかと言って幸福なことも訪れない実に平坦で面白くない人生だった。きっとあのまま地球で生きていたとしてもそれは変わらなかったであろう。それがここにきて一発逆転。宝くじ一等商だ!!
「さて、しかしここからどうすればいいかな…」
少し時間が経ち冷静になって考えると俺はこの世界について何も知らず装備も転生前のジャージ姿。ポケットに多少の金が入った財布とスマホがある程度でこの世界では何の意味もない。
「テンプレではまずは冒険者ギルドに行って冒険者登録、その際に俺の体に秘めし膨大な魔力が分かりあれやこれや……よし!!冒険者ギルドに行こう」
今後の方針を決めれば後は行動に移すだけだ!!俺は近くのお婆さんに声を掛け冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルド。
「いらっしゃいませー。お仕事案内なら奥のカウンターへ、お食事なら空いてるお席へどうぞー」
荒くれ者に絡まれると思っていたら、ウェイトレスのお姉さんが愛想よく出迎えてくれた。
こういう時って、新参者に対してガラの悪い奴らがからかい目的で脅してくるものだと思ったんだが。
まあいい、俺だってそんな奴が来たら多分ビビってここにくるのはっきの日になってしまってたかもしれない。前世では夜中のコンビニでたむろしている不良にすら絡まれたらびびってお金を渡してしまったほどだ。実際に魔物と戦っている冒険者と揉め事なんて無理ゲーすぎる。
とりあえずそのまま真っ直ぐにカウンターへと向かった。
受付は4人。
そのうち3人は比較的空いていたが1番列の長い美人のお姉さんの列に並んだ。
え?理由?可愛いからに決まっている。スーパーなどでも可愛い子のカウンターに行ってしまう男ならわかるあの現象だ。
「はい、次の方どうぞー。」
受付の女の人はおっとりした感じの美人だ。
ウェーブのかかった髪と巨乳が大人の女性の雰囲気をかもし出していた。
「えっと、今日初めて田舎から冒険者になりたいんですけど、右も左も分からなくて、、」
「そうですか。えっと、では登録手数料に2000エリス掛かりますが大丈夫ですか?」
「え?手数料?2000エリス?」
しまった、完全に見落としていた。確かにこういったものには手数料や身分証明書がいるものだ。まあ冒険者のテンプレには冒険者は荒くれ者も多く、過去を小突かれると困るものも多いため実力主義であり身分証はいらないものも多い。しかしこまった。エリスと言うのはきっと此方の円同様お金の名所であろう。
俺はダメ元で自分の財布の右ポケットから出し漁ってみる。
ごそごそ…ん?何が見慣れない何が見慣れない効果がそこにはあった
。
「すいません、これって使えますかね?」
「はい、10000エリスですね、8000エリスのお返しになります。」
何という幸運、いや女神様!!確か現地に適応する体にしてくれるとは言っていったがまさかお駄賃として10000エリスまでくれるなんて!!いきなり詰むかと思ったがここまで安心設計だともう地震なんで怖くないわ!!
少し興奮しすぎたな。無神論者の日本人だがあの女神様になら改宗しても良いとすら思える。
「はい、それではこちらのカートに触れてください。それで貴方のステータスがわかりますのでその条件に見合ったうちで、なりたい職業を選んでくださいね。選んだ職業によって、経験を積む事により様々なスキルを習得できる様になりますので、職業を選ぶときはくれぐれも慎重な判断をしてください」
えらく分かりやすい仕様になってるんだな。本当にゲームの世界みたいだ。
こういう時ってのは、大体俺の潜在能力の高さなんかに周りが湧くって言うのがお約束というもの。
俺はそんな期待をしながらカードに触れた。
「サトウカズマさんですね、ステータスは幸運が非常に高いです。次に知力、ついで器用度がそこそこ高いです。魔力は平均程度、筋力敏捷性が少し低いです。」
あれ?微妙?悪くはない、悪くはないが、、特段よくもないな。と言う近接系に必要と思われるステータスが軒並み低いな。これでは切ったばったの活躍を期待していた俺の理想には慣れないっぽいな…
「ええと、このステータスはどのくらいなんですかね?」
「はい、サトウさんの幸運は人並みはずれて高いんですね。ですがこれは冒険者にはそこまで影響を与えないステータスなのであまりかんけいですよね……筋力や敏捷性は少し低いので近接戦闘系職はあまりお勧め出来ませんがかと言って魔法職も魔力はあまり高くないのでおすすめできませんね…盗賊は器用度と俊敏性が大事ですので・…」
うん、つまり向いてないのね。はい、わかりましたよ〜。
多分おれのステータスはどっちつかずなのだ。近接戦闘に必要なステータスもあまりなくかと言って魔法職も向いているかと言われれば肝心の魔力が多くない。盗賊職もそんな感じだ。
俺が自分のステータスにうんざりしている時にある項目が目に止まった。
「すいません、この冒険者って何ですか?」
「冒険者と言うのは全ての基本職である職業ですね。全てのスキルが取れる代わりに本職のスキル補正がなかったり習得に本職以上にスキルポイントが必要だったりとあまりお勧めはできませんね。」
ほう…冒険者か、俺はお勧めされていないこの職業に惹かれた。だってロマンがあるもん!!お姉さんの答えではつまり器用貧乏といったところから、俺のステータスともなにか強いシンパシーを感じるな。もしかしたらありとあらゆるスキルを使いこなす俺tueee勇者にジョブチェンジできる気がしてきた!!
「お姉さん!!これでお願いします!!」
「え?本当によろしいんですか!?カズマさんならそれよりも上位職に就くことは全然できますよ?何なら非常に幸運値が高いので商人なんかに…」
「お願いします!!」
「はあ、わかりました。それではサトウカズマは冒険者で登録いたします」
お姉さんがなぜか不吉な事を言おうとした気がしたので遮って少し食い気味で言ってしまった。
しかし!これから俺の輝かしい冒険者生活が始まるんだ。
ここからです。ここから現実味を少し強くしていきたいと思います。所でこのサイトにはコメ欄の様なものはあるのでしょうか?もしあるのならばぜひ皆さんにコメントして皆さんと一緒に物語を紡いでいけたら面白いと思っています。なかったらスンマソン。