カービィとスローライフファミリー   作:naogran

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ある朝。アズサが気持ちの良い目覚めをした。

アズサ「ん〜・・・!」

爽やかな朝の中、アズサがお茶を飲む。

アズサ「はぁ。爽やかな朝。良いお天気~。今日も穏やかに過ごせそうな・・・」




フラットルテ『お前とは決着を付けないといけないようなのだ!』

ライカ『望む所です!』




リビングから2人の言い争いの声が聞こえた。

アズサ「ん〜?」






リビングでは。

フラットルテ「決闘を申し込むのだ!」

ライカ「良いでしょう!ブルードラゴン如きに負けるようなヤワな鍛錬は積んでません!」

フラットルテ「何だとー!」

ライカ「何ですー!」

2人の喧嘩を見守るハルカラとロザリーと、本を読んでるファルファとシャルシャと、ソファーに座ってヨーヨーで遊んでるヨーヨーカービィ。

アズサ「ストーップ!朝から何の騒ぎ?」

ライカ「アズサ様!どっちのクッキーが美味しいですか!?」

フラットルテ「ご主人様!どっちのクッキーが美味しいですか!?」

喧嘩の理由は、どっちが美味しいクッキーを作れたかと言う平和的な喧嘩だった。

アズサ「・・・は?」


第8話「高原の魔女の偽物が出た」

ロザリー「つまりですね。フラットルテの姉さんが来てから、お2人は毎度言い争っていたものの、魔王の前で不戦を誓った手前、拳と拳でやり合う訳にも行かず、平和的な解決としてクッキー対決とーなった次第です。」

 

アズサ「ふむ。」

 

2人が作ったクッキーを交互の試食。

 

ライカ・フラットルテ「どっちですか!?」

 

アズサ「この勝負・・・」

 

勝負の結果は。

 

アズサ「どっちも美味しいので2人共勝ちです!」

 

ライカ「アズサ様!それはないですー!」

 

フラットルテ「ここは無慈悲にジャッジして欲しいのだー!」

 

アズサ「ねぇカービィ。」

 

カービィ「何?」

 

アズサ「あなたもクッキー食べたの?」

 

カービィ「食べたけど、2人の作ったクッキーが美味しかったから引き分けにしたんだ。だから2人はアズサにジャッジして欲しいって。」

 

アズサ「成る程ね。」

 

ハルカラ「2人共、やけに熱くなってますね。」

 

ファルファ「理由は分かるよー!お肉食べてないからー!」

 

シャルシャ「ドラゴンは肉食。この所新鮮な肉を食べてないと愚痴ってた。」

 

ハルカラ「お肉・・・ですか?」

 

”コンコン”

 

ドアのノックが聞こえた。ドアを開けると。

 

ナタリー「おはようございます!」

 

ギルドの受付嬢のナタリーが訪れた。

 

 

 

 

お茶を淹れてあげた。

 

アズサ「ナタリーさんが訪ねて来るなんて珍しいね。どうしたの?」

 

ナタリー「実はこの所、ニルカの森でロングハンマーイノシシが大量発生しているらしいんです。」

 

アズサ「ロングハンマーイノシシ?」

 

ナタリー「これが依頼書です。」

 

ロングハンマーイノシシの討伐依頼書を見せた。

 

カービィ「額がハンマーみたいに尖ってるね。」

 

ナタリー「凶暴な獣で、地元の冒険者では手に負えず、是非高原の魔女様と高原の戦士様に退治して欲しいと。」

 

アズサ「ふーん。モンスター討伐かー。魔法石は足りてるしなー。」

 

ナタリー「ロングハンマーイノシシはモンスターではなく、野生動物なので魔法石にはなりません。倒してもただの肉の塊です。」

 

ライカ・フラットルテ「肉!!」

 

カービィ「そっか。」

 

ライカ「アズサ様!カービィ様!今すぐ行きましょう!」

 

フラットルテ「行くしかないのだ!」

 

アズサ「どうしたの2人共・・・」

 

カービィ「ヤケに熱心だね。」

 

ハルカラ「お師匠様。先生。2人はどうも肉に飢えているらしいですよ。」

 

カービィ「飢えてるんだ。」

 

アズサ「あーそう言う事。まぁまた変に張り合われても困るし・・・じゃあ退治しに行こうか!」

 

ライカ「そうと決まれば準備します!」

 

フラットルテ「善は急げなのだ!」

 

 

 

 

ライカ・フラットルテ「やーーー!!」

 

カービィ「ドラゴンで行っちゃったよー!?」

 

 

 

 

 

 

ニルカの森。

 

フラットルテ「お肉~お肉~お肉なの~だ~溢れる肉汁飛び出す肉汁~もはやドリンク~!」

 

カービィ「何ちゅー歌だよ・・・ってか肉汁がドリンクって・・・」

 

ライカ「道がかなり険しいですね。」

 

アズサ「うん。人が入り辛い分、イノシシには安全だったのかも知れない。ファルファとシャルシャだけじゃなくハルカラも留守番で正解だったね。絶対転んでる。」

 

ロザリー「姐さーん!兄貴ー!このまま真っ直ぐ行けば下り坂になって谷川に到着します。そこにはイノシシが15頭位いましたよ!」

 

アズサ「ありがとうロザリー。」

 

カービィ「偵察ご苦労様。」

 

フラットルテ「15頭!?ご馳走の山なのだー!食べに行くのだー!ウオオーーーー!!!」

 

さっきロザリーが通ったルートを走る。

 

ライカ「ちょっと!本当に真っ直ぐ行ったら・・・」

 

フラットルテ「枝に引っ掛かったのだ・・・」

 

案の定枝に引っ掛かってしまった。

 

カービィ「どんな引っ掛かり方だよ・・・卍?」

 

ライカ「だから言ったのに・・・」

 

アズサ「ロザリーと同じ道行ったら服が引っ掛かるに決まってるじゃなーい。」

 

カービィ「助けてあげるからジッとして。アニマル!」

 

アニマルカービィに変身し、引っ掻きで枝を折ってフラットルテを解放した。

 

フラットルテ「助かったのだ・・・ドラゴンの時は服を着ないのでそもそも扱いに慣れていないのだ・・・なので・・・邪魔なら脱げば良いのだ!」

 

突然着てる服を脱ぎ全裸になった。

 

カービィ「ハエ!?」

 

両腕で両目を隠した。

 

アズサ「ちょ!何してんのよー!」

 

ライカ「乱心しましたかー!?」

 

カービィ「僕に羞恥を見せる気かー!」

 

フラットルテ「自由とはこうなのだ!自由!フラットルテは自由なのだー!」

 

そのままダッシュで行った。

 

アズサ・カービィ・ライカ「わー!!」

 

そのまま森の奥へ消えて行った。

 

アズサ「でもまぁ・・・誰も居ないし良いか。」

 

そこにフラットルテが泣きながら帰って来た。

 

フラットルテ「しくしくしくしくしく・・・川に人が居て見られたのだ・・・」

 

アズサ「変な事されてない?」

 

フラットルテ「女みたいだったので大丈夫なのだ・・・」

 

ライカ「全く・・・どうぞ。」

 

フラットルテ「ありがとうなのだ・・・恩に着るのだ。」

 

ライカ「恩じゃなくて服を着て下さい!」

 

カービィ「上手い事言うね。」

 

フラットルテ「よし!これで大丈夫なのだ!」

 

下着姿になった。

 

カービィ「ちょっとはマシ・・・かな?」

 

フラットルテ「また行くのだー!」

 

アズサ・カービィ・ライカ「何でだー!!」

 

ロザリー「あちゃー・・・」

 

アズサ「ライカ!カービィ!追い掛けるよ!このままじゃ露出魔のグループだと思われる!」

 

ライカ「ええ!ドラゴン族の恥です!」

 

カービィ「僕達が不審者になっちゃうからね!」

 

 

 

 

フラットルテ『止めるのだーーーーー!!!』

 

 

 

 

アズサ・ライカ「あっ!!」

 

カービィ「フラットルテの声だ!!」

 

 

 

 

 

森を抜けると。

 

ロザリー「フラットルテの姐さん!!」

 

ライカ「大丈夫ですか!?」

 

アズサ「どうしたの!?」

 

カービィ「あれって!」

 

 

 

 

河原で、フラットルテがロングハンマーイノシシに下着を奪われていた。

 

フラットルテ「返すのだーーーー!!」

 

ロングハンマーイノシシは、奪ったフラットルテの下着を川に投げた。

 

フラットルテ「あっ!!」

 

下着は川に流された。

 

フラットルテ「わーー!!流れて行くのだーーー!!」

 

 

 

 

ライカ「何してるんですかね・・・」

 

アズサ「さぁ。」

 

カービィ「茶番的な何かだね・・・」

 

 

 

 

別のロングハンマーイノシシがフラットルテの服を奪って走ってる。

 

フラットルテ「あー!それがなくなったら帰りは困るのだ!とうっ!」

 

ロングハンマーイノシシに飛び蹴りしたが、服はそのまま川に流された。

 

フラットルテ「服まで流されて行くー!」

 

 

 

 

アズサ「キックの方向考えようよ。」

 

カービィ「それな。」

 

ロザリー「まぁ・・・まだ全て無くなった訳じゃないんで・・・」

 

 

 

 

フラットルテ「もういい!!」

 

下着を全て脱いで再び全裸に。

 

フラットルテ「イノシシ達よ。お前らが裸なら、このフラットルテ様も裸で戦ってやろうではないか!それが真剣勝負と言うものなのだ!とりゃー!」

 

ロングハンマーイノシシとの全面戦争。

 

アズサ「仕方ない・・・加勢するよ!」

 

カービィ「分かった!」

 

ライカ「承知しました!」

 

ロザリー「了解っす!」

 

アズサ「たぁー!」

 

カービィ「トワッ!!」

 

ライカ「やぁー!」

 

ロザリー「はぁー!」

 

 

 

 

 

 

ロングハンマーイノシシを全て討伐し、コックカービィがイノシシの肉を焼いた。

 

カービィ「ボア100%〜♪」

 

アズサ「カービィ、そろそろ良いかな~?」

 

カービィ「うん。ウルトラ上手に焼けました〜。食べて食べて。」

 

焼けた肉を食べる。

 

アズサ「う~ん。良いね!これは良いよ!塩だけで全然イケる!」

 

ロザリー「ですって!姐さん方!」

 

フラットルテ「これこそ食事なのだー!」

 

ライカ「体中に元気が湧いて来ますー!」

 

ロザリー「凄い食欲ですね・・・」

 

 

 

 

ベルゼブブ「お主等何しとるんじゃ?」

 

 

 

 

アズサ「ベルゼブブ!」

 

カービィ「ヴァーニアさん!」

 

そこにベルゼブブとヴァーニアがやって来た。ヴァーニアがフラットルテの服を持ってる。

 

フラットルテ「あー!フラットルテの服!」

 

ヴァーニア「調査中に川下に流れて来たんです。さっき見掛けた全裸の人の服じゃないかと思って拾ったのですが・・・フラットルテさんだったんですね!」

 

フラットルテ「助かったのだー。ありがとうなのだー。」

 

カービィ「さっき言った女の人って、ヴァーニアさんだったんだ。」

 

ライカ「ベルゼブブさん。調査って何ですか?」

 

ベルゼブブ「うむ。ロングハンマーイノシシの噂を聞いて魔族領の食料調達に来たのじゃが・・・手間が省けたようじゃな。折角じゃから妾達も頂くかのう。」

 

ヴァーニア「それでは・・・」

 

鞄から包丁を取り出した。

 

ヴァーニア「最高のジビエ料理を作りましょう!沢山ご用意しますよー!」

 

カービィ「それじゃあ僕も振る舞っちゃうよ!」

 

ライカ「アズサ様!」

 

アズサ「うん!皆も呼んじゃおー!」

 

 

 

 

他の皆を呼び、コックカービィとヴァーニアが作った肉料理パーティを開いた。

 

色々あったが、結果的に良い日になった。

 

 

 

 

 

 

その日の夜。ファルファとシャルシャ、ハルカラ、ロザリー(浮遊しながら)は就寝してる。

 

 

 

 

リビングにて。

 

アズサ「どう?お肉も沢山食べられたし、大分落ち着いた?」

 

ライカ「はい・・・恥ずかしい所をお見せしました。」

 

フラットルテ「ご褒美が懸かってると思ってつい熱くなってしまったのだ。」

 

カービィ「ご褒美って何?」

 

ライカ「実はその・・・我等2人で勝負のご褒美を決めていまして・・・勝った方がアズサ様と一晩添い寝出来る・・・と・・・」

 

アズサ(初耳ですけど!?)

 

カービィ(キマシタワー!?)

 

 

 

 

その後。アズサの部屋でライカとフラットルテと添い寝。

 

アズサ「こうやって寝ると3人姉妹みたいじゃない?身長的に私が長女、フラットルテが二女、ライカが三女。2人共仲良くする事。良いね?」

 

フラットルテ「分かりました。ご主人様。」

 

ライカ「アズサ様に従います。」

 

アズサ「じゃあ今日は一緒に寝よう。」

 

ライカ・フラットルテ「はい!」

 

 

 

 

数分後。スリープカービィが部屋で寝ていると。

 

カービィ「zzz・・・ん?」

 

何かの匂いを嗅いで起きた。

 

カービィ「何この匂い?」

 

 

 

 

同じくアズサは、ライカとフラットルテが居ない事に気付いた。

 

 

 

 

部屋を出ると、カービィが匂いを辿って1階へ降りようとしてる。

 

アズサ「カービィ?」

 

カービィ「アズサ?どうかしたの?」

 

アズサ「ライカとフラットルテが居ないんだけど・・・あなたは何しようとしてるの?」

 

カービィ「いや、何か匂いがして起きちゃったんだ。」

 

アズサ「匂い?クンクン・・・本当だお肉の匂いだ。何処から?」

 

カービィ「クンクン・・・地下の食料庫からだね。」

 

アズサ「泥棒かしら?」

 

カービィ「行ってみよう。」

 

アズサ「うん。」

 

 

 

 

 

 

地下食料庫では。

 

ライカ「これは我が持って来たものです!」

 

フラットルテ「堅い事言うな!腹が減って寝られないのだ!」

 

ライカ「それは我もですよ!」

 

コソコソと肉を頬張ってる2人の姿があった。どうやら空腹が我慢出来ず起きて肉を食べているようだ。そんな2人の後ろにアズサとカービィが。

 

アズサ「あなた達〜。」

 

カービィ「何してるの〜?」

 

ライカ「あ・・・」

 

フラットルテ「なのだ・・・」

 

その後ライカとフラットルテは仲良くカービィとアズサに叱られたのだった。

 

 

 

 

 

 

後日。ハルカラ製薬・ナスクーテ工場にて。

 

アズサ「ふー。1回休憩休憩~。」

 

カービィ「ちょっと疲れたなぁ〜。」

 

アズサとドクターカービィがソファーに座って休憩してる。

 

従業員A「お疲れ様。アズサちゃん。カービィちゃん。」

 

従業員B「あなた達筋が良いわよ。」

 

アズサ「ありがとうございますー。ふふ。ハルカラに頼んで暇潰しに働かせて貰ったけど、こう言う普通の女の子としての仕事も悪くないなー。」

 

カービィ「僕は付き添いのつもりで来たけどね。」

 

従業員A「知ってる?また高原の魔女様が現れたんですって。」

 

カービィ「ペポ?」

 

従業員B「そうそう。何でも世界中を回って困った人を助けてるって。高原の魔女様は徳が高いわね。」

 

アズサ(何だって?)

 

カービィ(高原の魔女だって?)

 

 

 

 

 

 

仕事を終えて、家に帰って皆に事情を話した。

 

アズサ「と言う訳で・・・私の偽物が居ます!」

 

カービィ「高原の魔女の名を騙ってる不埒者が存在してる。」

 

ライカ「許せませんね!」

 

ロザリー「シメてやりましょう!」

 

フラットルテ「八つ裂きなのだ!」

 

ハルカラ「工場で働かせましょう!」

 

シャルシャ「訴えよう。判例に従えば懲役5年は固い。」

 

ファルファ「ママはママしか居ないからねー!」

 

アズサ「うん。物騒な事を言ってる人も居るけれど・・・反省して貰えれば良いから。早速情報収集をします。それぞれ手分けして東西南北に別れて探すよ!」

 

 

 

 

 

 

西部の町を、アズサとカービィとライカが情報収集を始める。

 

アズサ「結構大きな町だねー。ここなら情報も集まり易いんじゃないかな。」

 

カービィ「周りを見たら、皆飾り付けしてるよ。」

 

アズサ「本当だ。何かのイベントかな?」

 

ライカ「アズサ様。カービィ様。情報収集と言うとやはり酒場でしょうか?」

 

カービィ「酒場。早速行ってみよう。」

 

 

 

 

その酒場に入ると。

 

客A「あぁ?」

 

客B「ん?」

 

ここの客達に突然睨まれてしまった。

 

ライカ「アズサ様!カービィ様!」

 

アズサ「大丈夫!」

 

カービィ「僕達が付いてる。」

 

店員「いらっしゃいませー。大衆酒場・お前より豚の方がよっぽど役に立つよ亭へようこそ~。」

 

アズサ(絶対大衆向けじゃなーい!)

 

ライカ(エキセントリック過ぎる名前!)

 

カービィ(ってか店名長過ぎるよ!)

 

客C「おいねーちゃん!おかわり!」

 

店員「黙れ。自分の餌ぐらい自分で持って来い。豚。」

 

客C「ああ〜。」

 

罵られて満足気に倒れた。

 

アズサ・ライカ「え?」

 

カービィ「どう言う事?」

 

店員「このお店は昔接客態度が悪くて潰れそうだったのを心機一転。雑に扱う事をコンセプトにした所、一気に繁盛したんです。発想の転換の勝利ですね。」

 

アズサ「転換し過ぎでしょ!」

 

カービィ「完全にドM専門店じゃん!」

 

店員「所で3人は豚ですか?」

 

カービィ「豚!?」

 

アズサ「まさか人生でそんな質問されるとは思ってなかったよ・・・」

 

店員「ではバイト希望者?」

 

ライカ「ふー!こんな店死んでも働きたくありません!」

 

アズサ「ちょっと聞きたい事があって・・・高原の魔女について知りたいんですけど。」

 

店員「成る程情報ですか。高原の魔女の事ならこの間小耳に挟みましたけど。」

 

アズサ「え!本当?」

 

店員「教えて欲しければ、その辺の男達に悪口でも言って貰えますかー?幻滅した目や不快そうな目、薄汚いものを見る目をして貰えるとなおありがたいです。」

 

アズサ「とんでもない店に入ったな。」

 

カービィ「僕は男だから不可能だね。」

 

ライカ「帰りましょうアズサ様!カービィ様!」

 

アズサ「う~ん・・・でも情報が手に入るなら・・・」

 

客D「ねーちゃん追加注文したいんだけどー!」

 

アズサ「酒臭い口で喋らないでくれる?耳が腐るから。」

 

客D「おお~!」

 

ライカ「アズサ様・・・?」

 

カービィ「な、なりきってる・・・」

 

客E「ねーちゃんこっちも!」

 

アズサ「それ以上喋ったら蹴るよ。」

 

客F「高い酒頼んじゃおっかなー!」

 

アズサ「あんたなんか馬の桶に入ってる水で十分じゃない?」

 

客G「ねーちゃん!ちょっと笑ってくれよ!」

 

アズサ「はぁ?何で私に命令してんの?」

 

客E「おお~!」

 

客G「やっぱ罵られるのサイコー!」

 

客F「3時間歩いて来た甲斐があったー!」

 

客D「ゾクゾクするぜー!」

 

カービィ「ああもうしっちゃかめっちゃか・・・」

 

ライカ「アズサ様・・・カービィ様・・・この者達を亡き者にして宜しいですか?」

 

カービィ「ラ、ライカさん?」

 

客F「おお・・・その氷のような目!シビレる!」

 

客D「俺も!ゴミみたいに蔑んでくれ!」

 

ライカ「黙れ!近寄るな害虫め!」

 

客A「ああ~!罵ってくれ~!」

 

ライカ「口を開くな!ドラゴンの爪で八つ裂きにされたいか!」

 

客B「ぜ!是非!お願いします~!」

 

ライカ「この矮小な人間共め!貴様ら如きが我に要求する権利などないわ!」

 

客達「おお〜〜〜!」

 

ライカ「がうー!がうー!」

 

アズサ「ライカー。サービスし過ぎ。」

 

カービィ「ってかライカ、罵っても可愛いな・・・」

 

店員「ありがとうございますー。これで豚共がまたお金を落とします。」

 

カービィ「ああもう皆死屍累々・・・」

 

店員「高原の魔女の情報でしたね?でしたら北へ向かったと豚共が言ってましたよ。」

 

 

 

 

 

 

北の街道へ行くと、村人達が噴水広場に集まっていた。

 

村人A「これはこれは!高原の魔女様!」

 

村人B「ありがたい事だ!」

 

ライカ「アズサ様。カービィ様。」

 

アズサ「うん。見付けた!」

 

カービィ「さて、高原の魔女のお顔を拝見しなきゃね。」

 

その高原の魔女の正体は・・・

 

 

 

 

高原の魔女「ワシが!高原の魔女ですじゃ。300年高原に住んでおる。」

 

 

 

 

スタンダードな老婆の魔女だった。

 

村人C「魔女様!秘伝の薬を売って下さい!」

 

高原の魔女「まだまだワシの腕はとても薬を売ると言う次元に至っておらん。もっと成長したら売る事にしますじゃ。」

 

村人D「なんて謙虚な!」

 

村人E「流石高原の魔女様!」

 

そこにアズサが割り込んだ。

 

アズサ「そんな訳ないでしょ!300年やってるんでしょ?じゃあ何年やったら一人前なの?魔女は「500年まではまだまだヒヨッコ」なーんて厳しい業界じゃないよ!皆さん!この高原の魔女は偽物です!私こそ高原の魔女・・・の友達ですがこの人とは似ても似つきません!」

 

村人A「偽物なの?」

 

村人E「確かに・・・高原の魔女は美少女って聞いた事があるぞ。」

 

アズサ(そうでしょそうでしょ?)

 

カービィ(あ、嬉しそう。)

 

アズサ「おほん!もしあなたが本物ならば、例え私と魔法で勝負しても負けないないはず。ですので!あなたに勝負を挑みます!あれ?」

 

高原の魔女が忽然と消えた。

 

ライカ「アズサ様!カービィ様!あっちです!」

 

高原の魔女が北の街道から逃げ出した。

 

 

 

 

北の街道から逃げ出した高原の魔女が必死に走る。

 

カービィ「ウィップ!!」

 

ウィップカービィの鞭が、高原の魔女の足を掴んだ。

 

高原の魔女「ほえ!?」

 

カービィ「よっと!」

 

そのまま引っ張って転ばせた。

 

高原の魔女「うわああーーー!!」

 

転んだ瞬間にピンク色の煙が蔓延した。

 

カービィ「もう逃げられないよ・・・って!?」

 

アズサ「さぁ!観念なさい!」

 

煙を晴れると・・・

 

 

 

 

 

 

高原の魔女が、赤髪の少女になっていた。

 

 

 

 

 

 

アズサ・ライカ「え!?」

 

カービィ「女の子!?」

 

少女「ご・・・ごめんなさい!仰る通り私は偽物です!すみませんでしたー!」

 

 

 

 

その少女が住んでいる洞窟。

 

少女「えー!?本物の高原の魔女様!?それは重ねて失礼しました!」

 

アズサ「まぁ悪事を働いてた訳じゃないみたいだから良いけど。」

 

ライカ「一応魔女みたいですね。」

 

カービィ「君、名前聞かせてくれる?」

 

エノ「はい。私魔女をやっていますエノと申します。」

 

アズサ「それにしても・・・エノ。あなた形から入るタイプでしょ。」

 

洞窟には、数多くのキノコや動物の皮と魔法の本。そして壺に入ってる薬。

 

カービィ「君は、ここで薬を作ってるの?」

 

エノ「そうです!例えばこのマンドラゴラ錠は、乾燥されたマンドラゴラで作った丸薬です!疲労回復・疲れ目に効果があってお腹の調子も整います!」

 

アズサ「良いの作ってるじゃない!普通に売り出せばヒットすると思うのに~。」

 

エノ「いえ・・・魔女たる者不用意に人に知られるのもどうかと思い市販はしてません。」

 

アズサ「それ勿体無いんじゃ・・・」

 

エノ「でもまぁ・・・誰かが商品化して世間に広めたいって言って来たら考えても良いって言うか・・・知る人ぞ知る天才、みたいなスタンスが良いって言うか・・・」

 

アズサ「大分拗らせてるな。」

 

ライカ「あの。それって矛盾してませんか?知る人ぞ知る立場で居たいのに、世間に知られたいって両立できないと思うんですが。我にはよく分かりません。」

 

エノ「それは・・・仰るとおりなんですけど・・・そこはほら・・・」

 

ライカ「あなた先程から言動に一貫性がありませんよ。人に知られたいのか知られたくないのか。つまり何を目指したいんですか?どうしたいのですか?無学な我にも分かるように説明して頂けませんか?」

 

エノ「そ・・・それは・・・」

 

アズサ「ライカ。もう良いよ。私が説明してあげる。あのね。人間には見栄ってものがあるの。エノの場合その見栄は、商売っ気のない知る人ぞ知る天才魔女みたいでありたいってもの。でも一方で、世間に偉大な魔女様って認められたい欲望もあるんだよね。」

 

エノ「・・・」

 

ライカ「でもそれって・・・」

 

アズサ「うん。矛盾してる。けど人間ってのは元々矛盾してる生き物なんだよ。」

 

ライカ「そう言うものですか・・・」

 

アズサ「これは私の個人的な意見だけど、間違ってない?」

 

エノ「はい・・・間違いありません。すみません。」

 

アズサ「つまり、ちやほやされたいんだね?」

 

エノ「はい!私は・・・ちやほやされたいです!」

 

アズサ「それだけ?」

 

エノ「いえ・・・もっと目立って憧れの視線とか浴びたいです!そして・・・出来ればブロンズ像とか建てて貰って・・・故郷の名誉市民みたいなのにして貰いたいです!」

 

カービィ「欲望に充実過ぎるね君!!」

 

アズサ「急に世俗的な欲望が噴出して来たけど・・・その為にはどうしたら良いと思う?」

 

エノ「ゆ・・・有名になる為の活動をするしかないです!」

 

アズサ「うん。よく言った。じゃあ活動して行く事にしよう!」

 

エノ「え?」

 

 

 

 

 

 

西部の町のマーケットイベント当日。

 

ファルファ「わー。凄ーい!」

 

アズサ「中々大きな市だね!」

 

カービィ「マーケットのイベントかぁ。」

 

シャルシャ「ママ。その魔女さんのお店と言うのは何処?」

 

アズサ「えっと・・・ア-23Bだったかな?」

 

ハルカラ「わぁ!壁じゃないですか。壁は凄いんですよ~!」

 

アズサ(同人誌即売会かよ!)

 

カービィ(コミケかな?)

 

 

 

 

早速エノが居るアー23Bへ行くと。

 

エノ「高原の魔女様ー!高原の戦士様ー!」

 

魔法少女コスのエノが手を振った。

 

アズサ「エノ・・・それって・・・」

 

カービィ「魔法少女・・・?」

 

エノ「ほら・・・私ってあがり症じゃないですか。なので自分と全く違うキャラを演じる事によって、恥ずかしさを克服する事にしたんです!」

 

アズサ「成る程ね。ま・・・あなたが納得してるなら良いと思うよ。所でライカ達は?」

 

カービィ「あの2人なら彼処だよ。」

 

 

 

 

ライカ「レッドドラゴン印のバタークッキーでーす!」

 

フラットルテ「ブルードラゴンの谷で炒った豆入りのクッキーなのだー!」

 

ライカ「お隣のより美味しいですよ!」

 

フラットルテ「隣のなんて目じゃないのだ!」

 

クッキー対決。

 

 

 

 

カービィ「またクッキー対決してるよ・・・」

 

アズサ「全く・・・」

 

カービィ「あ、ロザリー。」

 

 

 

 

ロザリー「ニヤケ面で近付くんじゃねぇよ!あの世で後悔させてやろうか。ドブで顔洗って一昨日来やがれ!」

 

客A「ああ・・・もっと言ってくれー!」

 

客B「ロザリー様~!」

 

豚共を罵っていた。

 

 

 

 

カービィ「凄い罵ってる・・・」

 

アズサ「これは適任かも・・・」

 

ファルファとシャルシャを目隠ししながらそう言った。

 

 

 

 

こうして、エノのお店もそれなりに繁盛し彼女は色々な意味で一皮剥けたのでした。

 

 

 

 

 

 

イベントから数日後。

 

ライカ「アズサ様。郵便ですよ。」

 

アズサ「お!エノからじゃない!」

 

 

 

 

エノ『親愛なるアズサ様。先日はありがとうございました。お陰様でマンドラゴラ錠は口コミで評判になり、爆発的に売れるようになりまして生産が追い付きません。一体どうしたら良いかと困ってる所です。』

 

 

 

 

アズサ「えー!?あの薬ヒットしたの!?」

 

カービィ「凄いじゃんエノ!一生暮らして行けるじゃん!」

 

ライカ「大人気みたいですね!」

 

ハルカラ「ふむ・・・これは新しい提携先としてアリですね。」

 

眠ってた才能も引き出せたし、これはこれで良かったのかも。

 

『END』




         キャスト

      カービィ:赤崎千夏
       アズサ:悠木碧
       ライカ:本渡楓
     ファルファ:千本木彩花
     シャルシャ:田中美海
      ハルカラ:原田彩楓
     ベルゼブブ:沼倉愛美
      ロザリー:杉山里穂
    フラットルテ:和氣あず未
     ヴァーニア:小澤亜李

      ナタリー:菊池紗矢香
        エノ:遠野ひかる

        店員:小林未沙

       従業員:鈴木咲
           中村桜

        客達:伊原正明
           野津山幸宏
           峰晃弘
           赤石考
           関幸司



次回予告

カービィ「目が醒めたらファルファがスライムの姿になっていた!勿論、スライムの精霊だからスライムの姿になっても可笑しくないんだけど、妹のシャルシャに聞いても「初めての事で、元の姿に戻るかどうかすら分からない」と悲観にくれてしまう。そこで僕達は、シャルシャやベルゼブブと共に、各地の「変わったスライム」に会いに行き、元の姿に戻す方法を探るのだが・・・ってか、スライムになったファルファって柔らかい・・・」

次回・娘がスライムから戻れなくなった

カービィ「待ってて。戻る方法見付けてあげるから!」
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