刹那side
オベリスクブルーの獅童との深夜のアンティデュエルをしてから2週間が経った日の今日、クロノス教諭の授業を終えたことで今日の授業が終了したので自分の部屋に戻ってデッキ調整を行っていた。今使っている闇デッキの改良をするのもそうだが同じデッキばかり使っていてはメタを貼られてしまうので他のデッキも幾つか持っているからそれらの調整をしていた。
「さて、明日はどのデッキを使うか」
入試試験でも使用した闇属性モンスターを中心とした闇デッキの他は3つほどあるのだがどのデッキを使おうかとしばらく悩んでいたがひとつのデッキを選択した。
「さっそくデッキ調整するか」
俺は選択しなかったデッキをそれぞれのデッキケースにしまい、実家から持ってきた大量のカードが入っているケースと金庫の中のカードを広げながらまずは今選んだデッキの調整に取り掛かった。
途中、夕食の時間になって呼びに来た三沢と神楽坂が呼びに来たので一旦夕飯を食べ、再びデッキ調整をしようとしたらPDAに十代からの電話が来た。
『もしもし刹那か!?大変だ!翔が攫われちまった!!』
「は?」
十代が慌てた声で話した内容に俺は理解出来ず間抜けな声を出してしまった。
話しをまとめると、匿名で『丸藤翔は預かった。返して欲しければ今から1時間以内に女子寮まで如月刹那、黒鉄彩人共に来られたし。一つ忠告するが、1分でも遅刻したら丸藤翔の身の安全は保証しない』という文が書かれたメールが十代に届いたらしい。しかしなんで俺も行かなければならない?
『頼む!翔を助けるために一緒に来てくれ!!』
電話越しで姿は分からないが声からして申し訳なさそうにしている十代の姿が頭に浮かんでしまい、思わずため息を吐いてしまった。
「わかった。急いで準備を済ませて向かうからお前と彩人は先に女子寮に行っててくれ」
『おう!ありがとな刹那!!』
十代はそう言うとPDAの通話を終わらせた。俺は調整し終えたデッキをそれぞれのデッキケースにしまい、カードをケースと金庫にしまうと寮長の樺山先生に気づかれないようにこっそりとイエロー寮を出ると女子寮へと向かうのだった。念の為にデッキとデュエルディスクも付けて行った。何があるか分からないから一応な。
そして俺は女子寮に着いた時、十代の頼みを聞いたことを若干後悔するのだった。
刹那sideout
彩人side
レッド寮で寝ていたところを十代に無理やり起こされて女子寮に来た俺、十代、如月の3人。指定された場所に行くとそこには天上院明日香とその取り巻きの浜口ももえと枕田ジュンコ。そしてボロ雑巾のようになった翔が簀巻きで転がされている姿があった。
詳しい話を聞いてみるとどうやら翔は如月宛の天上院が書いたらしきラブレター(偽物)が自分のロッカーに入っているのを見つけて浮かれてノコノコ女子寮にやって来た結果がコレである。本人は覗いていないと言っているがそれを証明する手段は無いので今は置いておくとする。
天上院は自分たち3人をデュエルで倒すことが出来れば翔を解放することを約束するが、もし負けたら翔は覗き犯として突き出されることになる。
それで順番は俺VS浜口、如月VS枕田、十代VS天上院となったので最初のデュエルをする俺は浜口と向かい会う位置に移動するとデュエルディスクを展開した。そして浜口も同じようにデュエルディスクを展開するのを見た。
「「決闘(デュエル)!!」」
ルーレットの結果、先行は俺となった。
「俺のターンドロー、手札から永続魔法『黒
い旋風』を発動し『
BFー精鋭のゼピュロス ☆4 ATK1600
黒い旋風
永続魔法
(1):自分フィールドに「BF」モンスターが召喚された時にこの効果を発動できる。
そのモンスターより低い攻撃力を持つ「BF」モンスター1体をデッキから手札に加える。
効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1600/守1000
このカード名の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの表側表示のカード1枚を持ち主の手札に戻して発動できる。このカードを墓地から特殊召喚し、自分は400ダメージを受ける。
チューナー(効果モンスター)
星3/闇属性/鳥獣族/攻1100/守 300
このカードがカードの効果によって自分のデッキから手札に加わった場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
このカードをシンクロ素材とする場合、「BF」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。
「デッキから手札に加えた『BFーそよ風のブリーズ』の効果で自身を特殊召喚」
そよ風のブリーズ ☆3 ATK1100
「俺はレベル4の『BFー精鋭のゼピュロス』にレベル3の『BFーそよ風のブリーズ』をチューニング!!」
☆4+☆3=☆7
『そよ風のブリーズ』がその身を輝かせると3つの光の輪となり、『精鋭のゼピュロス』その輪の間を潜りその身を4つの星となる。
「黒き翼を広げし大空の戦士よ!その拳で立ち向かう敵をなぎ倒せ!!シンクロ召喚!!現れろ、『BFーアーマード・ウイング』!!」
この瞬間、黒い翼を生やし、その身に黒き鎧を纏わせた鳥人──『BFーアーマード・ウイング』が現れた。
BFーアーマード・ウイング ATK2500
シンクロ・効果モンスター
星7/闇属性/鳥獣族/攻2500/守1500
「BF」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードは戦闘では破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(2):このカードがモンスターを攻撃したダメージステップ終了時に発動できる。そのモンスターに楔カウンターを1つ置く(最大1つまで)。
(3):相手フィールドの楔カウンターを全て取り除いて発動できる。楔カウンターが置かれていた全てのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで0にする。
「俺はカードを一枚伏せてターンエンド」
先行は攻撃できないのでこのままターンを終了する。とりあえず今はコレで相手の出方を見るとしよう。
彩人:LP4000
モンスター:BFーアーマード・ウイング
魔法・罠:リバースカード1枚 黒い旋風(永続魔法)
手札:3枚
浜口:LP4000
モンスター:無し
魔法・罠:無し
手札:5枚
「私のターンドロー!私は魔法カード『古のルール』を発動し、手札から『魔法剣士トランス』を特殊召喚しますわ!」
古のルール
通常魔法
手札からレベル5以上の通常モンスター1体を特殊召喚する。
魔法剣士トランス
通常モンスター
星6/地属性/魔法使い族/攻2600/守 200
かなりの実力を持った風変わりな魔法使い。
異空間の旅から帰還したらしい。
浜口の場に上級モンスターである『魔法剣士トランス』が現れた。その攻撃力は僅かだが『アーマード・ウイング』の攻撃力を上回っていた。
「更に私は『エルフの剣士』を召喚しますわ!そして召喚した『エルフの剣士』に装備魔法『執念の剣』と『稲妻の剣』を装備しますわ!」
エルフの剣士 ☆4 ATK1400→1900→2700
エルフの剣士
通常モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守1200
剣術を学んだエルフ。素早い攻撃で敵を翻弄する。
執念の剣
装備魔法
装備モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップする。
このカードが墓地へ送られた時、このカードをデッキの一番上に戻す。
稲妻の剣
装備魔法
戦士族モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は800ポイントアップし、フィールド上に表側表示で存在する全ての水属性モンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。
召喚された『エルフの剣士』が握る剣の刀身に稲妻と怨念のオーラが纏わせるとその剣先を『アーマード・ウイング』に向けた。
「バトルですわ!『魔法剣士トランス』で『アーマード・ウイング』を攻撃ですわ!」
『トランス』が呪文を詠唱すると持っている剣がオーラのようなものを纏い、その剣で『アーマード・ウイング』に斬りかかった。しかし『アーマード・ウイング』はその攻撃を両腕を交差させて受け止めた。
「『アーマード・ウイング』は戦闘では破壊されず、戦闘ダメージを0にする」
「なっ!?で、でしたら私はカードを1枚伏せてターンを終了させますわ・・・」
俺の説明に浜口は動揺を隠せずカードを1枚伏せてターンを終了させた。
彩人:LP4000
モンスター:BFーアーマード・ウイング
魔法・罠:リバースカード1枚 黒い旋風(永続魔法)
手札:3枚
浜口:LP4000
モンスター:魔法剣士トランス(攻) エルフの剣士(攻)
魔法・罠:リバースカード1枚 執念の剣(エルフの剣士装備) 稲妻の剣(エルフの剣士装備)
手札:0枚
「俺のターンドロー。俺は『BFー蒼炎のシュラ』を召喚。永続魔法『黒い旋風』の効果でデッキから『BFー疾風のゲイル』を手札に加える」
効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1800/守1200
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
デッキから攻撃力1500以下の「BF」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
「そして場に『BF』が存在するので手札から『BFー疾風のゲイル』を特殊召喚」
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400
(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの
表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。
「そして手札からトラップカード『デルタ・クロウーアンチ・リバース』を発動!」
「手札からトラップですって!?」
デュエルを見ている天上院が俺が手札からトラップカードを発動したことに驚いていた。まぁ確かに手札から発動するトラップは数少ないので驚くのも無理はないだろう。
デルタ・クロウーアンチ・リバース
通常罠
自分フィールドの「BF」モンスターが3体のみの場合、このカードの発動は手札からもできる。
(1):自分フィールドに「BF」モンスターが存在する場合に発動できる。相手フィールドにセットされた魔法・罠カードを全て破壊する。
「このカードは俺の場に『BF』と名のつくモンスターが3体存在する時のみ手札から発動できる。このカードの効果により相手のセットされた魔法・罠を全て破壊する」
俺が発動したトラップの効果により、黒羽根が混じった竜巻が発生するとその竜巻は浜口が伏せていたカードを飲み込み、破壊した。
「くっ、『炸裂装甲』が破壊されてしまいましたわ。ですが私のモンスターたちの攻撃力はあなたのモンスターの攻撃力を超えています。次のターンが来れば───」
「次のターンなど与えない!『疾風のゲイル』の効果で『魔法剣士トランス』の攻撃力を半分にする!!」
『ゲイル』がその両翼を勢いよくはためかせると風が発生し、その風が『トランス』に襲いかかりその剣を、その鎧を傷だらけにするのだった。
魔法剣士トランス ATK2600→1300
「バトル!『蒼炎のシュラ』で『魔法剣士トランス』を攻撃!!」
『シュラ』がその腕の鉤爪で『トランス』の身体を引き裂いた。
浜口:LP4000→3500
「『シュラ』の効果発動。戦闘で相手モンスターを破壊したことでデッキからチューナーモンスター『BFー上弦のピナーカ』を特殊召喚」
BFー上弦のピナーカ ☆3 ATK1200
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1200/守1000
「BF-上弦のピナーカ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードをS素材とする場合、「BF」モンスターのS召喚にしか使用できない。
(1):このカードがフィールドから墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「BF-上弦のピナーカ」以外の「BF」モンスター1体を手札に加える。
「続いて『アーマード・ウイング』で『エルフの剣士』を攻撃!」
「なっ!いくらダメージを受けないとはいえ攻撃力の劣るモンスターで攻撃するですって!?」
デュエルを見ていた天上院が俺の行動に驚いたのか声を上げるが問題ない。既にこのターン勝利するための布石は整っているのだからな。
「ダメージステップ時に手札の『BFー月影のカルート』を墓地に送ることで『アーマード・ウイング』の攻撃力を1400アップさせる」
BFーアーマード・ウイング ATK2500→3900
効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1400/守1000
(1):自分の「BF」モンスターが戦闘を行う
ダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1400アップする。
「ぶち抜け!『ブラック・ハリケーン』!!」
『アーマード・ウイング』はその拳に『カルート』が与えた風の力を纏わせると『エルフの剣士』の鎧にその拳を叩き込ませると『アーマード・ウイング』は鎧を破壊しかながら『エルフの剣士』を絶命させた。
浜口:LP3500→2300
「トドメだ。『ピナーカ』と『ゲイル』の2体でダイレクトアタック!!」
そして『ピナーカ』と『ゲイル』が浜口にダイレクトアタックしたことによって浜口のライフを削りきった。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
浜口:LP2300→-200
彩人sideout
???side
「チッ、やはり思い通りには進まないか・・・」
ブルー女子寮から少し離れた茂みから彩人と浜口のデュエルを見ていた俺、西郷敦史はそのデュエルの結果に思わず舌打ちをしてしまった。
俺は表向きは獅童の取り巻きの1人として過ごしているがそれは俺の本来の目的を成し遂げるための隠れ蓑に過ぎない。そして今回その目的の達成のための1歩として如月刹那に偽物のラブレターを送ったのだが何かの手違いでそれがオシリスレッドの遊城十代の腰巾着である丸藤翔の手に渡ってしまいこのようなことになってしまった。
「この後はあのラーイエローと天上院さんの取り巻きの1人とのデュエルか、フン、見なくても勝敗が分かりきっているな」
天上院さんの実力は中等部の頃から知っているので疑う余地もないが、その取り巻きである枕田の実力ではあのラーイエローを倒すなど不可能だ。
「今回は諦めるしかないな。まぁいい機会は次にでも────」
「あら?そんなのが許されると思ってるのかしら?」
バレないうちにこの場から離れようとした瞬間、声をかけられたため後ろを振り向くとそこには黒い腕章を右腕につけた黒髪のポニーテールのオベリスクブルーの女子生徒が立っていた。
「『カオス・ブラック』の蒼龍院氷華だな」
思わぬ人物の登場に俺は冷や汗をかくしかなかった。
デュエル・アカデミアの生徒たちは3つのランクに分けられているのだが、その中でも極一部の上位の生徒たちのみによって構成されたクラス。それが『カオス・ブラック』と呼ばれる最上級クラスである。
「あら、私の名前を知ってるみたいね。でも私にはあなたが誰なのかだなんて興味もないわ。ただ・・・・」
蒼龍院はそう言いながらデュエルディスクを構えると俺を睨んでいた。
「あなたが十代の敵だというならば容赦なく潰すだけ」
彼女のその言葉を聞いて俺は理解することが出来た。彼女は俺にとっては邪魔な存在だということを
「なるほどな。なら俺の障害となるであろうあんたにはここでやられてもらおうか」
俺もまたデュエルディスクを展開すると蒼龍院の正面の位置に移動し、デュエルディスクを構えた。そして────
「「決闘(デュエル)!!」」
本来の物語では起こるはずのないデュエルが人目もつかないこの場所にて行われるのだった。
オリカデッキありかなしか
-
あり
-
なし