弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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一回投稿していたんですが、前に投稿してた話の最後の方の早坂の話の部分だけ無くしただけなので、それ以外はそのままです。

少し次の話というか、今後の話に上手く繋げるのが出来なさそうだったので(頑張れば出来なくもないけど考えてる展開にならなそうだったので)、投稿し直しました。



第10話

 

初体験の勘違いをしたかぐやさんの件から、少し日が経ったある日の放課後。

 

フランスにある姉妹校との交流会が"来週ある"と、校長からいきなり言われた。

 

その為、生徒会室で皆と役割を決めていた。

 

優心「来週の月曜日が交流会だから、日曜日に設営をやる感じですよね」

 

会長「そうだな、設営は指示役が必要だから、弦巻にお願いしてもいいか?」

 

優心「構わないですよ。元々俺は学校行事のまとめ役をしてるから。……設営をやる皆は、交流会に参加する有志の生徒ですよね。皆に設営の話は通ってますか?」

 

会長「一応、俺たちに話を伝えに来たときに、参加する他生徒に伝えるように教師に言った、と校長が言ってたから伝わってるはずだ」

 

優心「了解。今、学校内にいる参加する人だけでも声をかけてきますよ。日曜の設営とやる仕事について話しときたいんで。終わったらそのまま帰りますね」

 

会長「分かった」

 

交流会の設営のまとめ役になった(いつもの役割だが)俺は、会長に参加する皆に話をして、そのまま帰ることを伝え生徒会室を出た。

 

ーーーーーーーーーー

 

その後交流会に参加する皆と話をした。参加する全員いたから、全員に伝え終わった。スムーズに話が進んで早く終わった俺は帰る支度をして校舎内を歩いていた。廊下を歩きながら外を見ると、愛が何かをしてるのを見かけたので、愛の所に向かった。

 

愛の所に向かい、周りに人が居ないのを確認してから声をかけた。

 

優心「愛、なにやってるの?……それって逆さてるてる坊主?」

 

声をかけると、愛も最初周りを見てから返事をしてきた。

 

愛「優心くん。これはかぐや様が頼んできたんだよ。いきなり作って言ってきたから」

 

優心「そうなんだ。じゃあ俺も作るの付き合うよ」

 

愛「え、いいの?生徒会は?」

 

優心「大丈夫だよ。俺の今日の仕事は終わったんだ。後は日曜に設営するからその時の指示役としての仕事をするだけだよ」

 

愛「姉妹校との交流会の事?日曜日に会場の設営するんだ…。大変そうだけど、優心くんが指示するだったらすぐ終わりそうだよね」

 

優心「でも、1日しかないからギリギリになりそうだけど、任されたから1日で終わらせないといけないけど頑張るよ」

 

愛「うん。頑張ってね」

 

優心「じゃあ、こっちは逆さてるてる坊主を作るのを頑張るか」

 

愛「そうだね。かぐや様のためだし

 

エリカ「今、かぐや様って言った!?」

 

愛と交流会の事を話してその後に逆さてるてる坊主を作ろうとした時に、愛が小声で"かぐや様"と呟いたらいきなりエリカが来た。

さっきの愛の小声の"かぐや様"が聞こえるって、いくらかぐや信者としても異常な感じがする。それに愛も嫌そうな顔してるし。

 

優心「…エリカ」

 

エリカ「あ、弦巻くん。なんで早坂さんと一緒にいるの?」

 

優心「早坂がここで何かしてたから様子を見にきたって感じだよ」

 

エリカ「そう。それで、早坂さんさっきかぐや様って言ったよね。もしかして弦巻くんを護衛してる人みたいな、かぐや様のSPだったりして。………って妄想してるんでしょう!」

 

早坂の事について言ってきたエリカは一人で妄想をし始めた。すると愛から質問をされた。

 

愛「庶務くん、巨瀬さんってバカなの?

 

優心「うーん……普段は違う…と思う。ただ、エリカってかぐや信者なんだよ。それでよく妄想したりして自分の世界に入ったりして人の話とか聞かない事が多いから、こうなったエリカは単純な感じだからバカと言えばバカなのかな…

 

愛「そ、そうなんだ……。じゃあ下手に私と四宮さんの関係に関して警戒しなくてもいいの?

 

優心「うん。ただエリカと、あとかれんの二人の妄想って異常で、妄想なのに話を聞いたかのように本当の事を言い当ててる事が多いから、それを聞いて今後話す時は動揺しないようにね

 

愛「わかった

と話してるとまた一人やってきた。

 

かれん「早坂さんがいるなんて珍しいですね」

 

エリカ「かれん!早坂さん、かぐや様のファンみたいですよ!」

 

かれん「あら、早坂さんとかぐや様とは正反対な性格のため意外ですね」

 

エリカ「持ってない物に憧れてるってやつだよ」

 

愛「違うって!」

 

優心「エリカとかれん、早坂の話を聞いてあげてよ」

 

二人だけで盛り上がってるエリカ達に、一声を掛けると話すのをやめた。

 

かれん「でも優心さん、早坂さんがかぐや様のファンと聞くと当然びっくりしますよ」

 

優心「だから早坂はファンじゃないんだって。単なるエリカの聞き間違いで勘違いだよ」

 

かれん「でもどうなんですか?早坂さん」

 

早坂「(実際は、様づけで呼んだし近衛だから巨瀬さんが言った護衛は合ってるけど、バレない方がいいし優心くんがフォローしてくれたから)……庶務くんの言った通り巨瀬ちんの勘違いだよ」

 

かれん「え、そうなんですか。本当にエリカの勘違いなんですね…」

 

エリカ「でも本当に早坂さん、かぐや様って言ったわよ❗かぐや様の名前を私が聞き間違いするわけ無いでしょう!」

 

愛が違うと言ったのでエリカはグチグチ文句を言っていたが、愛はそれを無視してかれんに質問をした。

 

愛「そいや紀ちんって、四宮さんを見ては何かメモしてるよね。何書いてるの?」

 

かれん「あ、い…いや何でもないですよ……。そ、それより私の事よりお二人に前から聞きたいことがあったんです」

 

愛(チッ)

 

愛に質問をされてあたふたしたかれんは俺達に聞きたいことがあると言って話を変えてきたが、取り敢えず話を聞いた。

 

優心「露骨に話を変えたね。…で、何か聞きたいの?」

 

かれん「お二人はお付き合いされてるんですか?前に二人を見かけたときより、親密になってるようですし一緒にいる所を去年から見ることが多いので」

 

かれんが聞いてきたのは、俺と愛の関係だった。でも学校の皆には秘密にすると愛と約束しているので、"それは無い"と答えた。

 

かれん「本当ですか?誰にも言わないので教えてくださいよ」

 

優心「教えるも何も違うからね。前に遊びに行ったからそこで前より仲良くなっただけだよ(実際はそこで付き合ったけど)。つばめ先輩みたいな感じと同じだよ。別に不思議じゃないよ」

 

かれん「そうですか。本人達が言うんですから、お付き合いはされてないんですね」

と、聞かれたので"うん"と答えた。

 

かれん「そうだ、優心さんに相談したいとかいうメッセージが私達の所に来てるので、優心さんの都合がいい時にでも部室に来てくださいね」

 

優心「分かった。行ける時に行くよ」

 

返事を聞いたかれんは、エリカと一緒にマスメディア部の部室に戻ると言って戻っていった。二人が見えなくなると愛が話しかけてきた。

 

愛「はぁ~、優心くんのお陰でバレなかったから良かった。でもよく慣れてるね、あの二人のテンションに」

 

優心「まぁ、かれんが少し言ってたけど相談を受けたりしてると、二人に手伝ってもらったりとかしてるから関わるんだよね」

 

愛「確かにあの二人と一緒にいるの見かけたりしたけど、それが理由だったんだね」

 

話してると帰る時間になったので帰る事になった。愛はかぐやさんと帰るため別れた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

その日の夜、自分の部屋で愛と電話で話をしていた。

 

愛『…で、かぐや様が中々メールをしなくて、電話をすればって言って、やっとしてくれたんだよね』

 

優心「それで、電話をしたら会長のお父様が電話に出て、本人に代わったと思ったらお風呂に入りながら電話をし始めたって事ね」

 

愛『そうそう。かぐや様にその事を言ったら顔を真っ赤にしてたけどね』

 

優心「まぁ、真っ赤にするよ。電話で分かってるのに他の人、愛から言われたらより一層恥ずかしがるよ」

 

愛『まぁ、確かにね』

と話をしていたが、そろそろ時間が遅くなってきた。

 

優心「そろそろ時間だし電話切るね」

 

愛「うん。また来週ね」

 

と、言いお互いにまた月曜日にと言って切った。

 

 

 


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