弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
連続投稿です。17話の早坂視点です。
~早坂視点~
~土曜日~
今日はロゼリアの人達と会う約束の日で、今は優心くんとカフェテリアでロゼリアの皆が来るまで飲み物を飲みながら待っている。
待っている間、優心くんと話していると優心くんの背中に何かがぶつかったのが見えた。よく見てみると人だった。しかも自分より年下らしき紫色の髪をツインテールしている女子だった。
優心「ちょっとあこ、後ろからやめてって言ってるでしょ」
会う度にやられて慣れているのか、優心くんは慌てたり痛がってる感じはなかった。
紗夜「優心さん、毎回会う度に宇田川さんがすみません」
宇田川と呼ばれてたツインテールの子の次にギターケースを持った水色の髪をした女子が優心くんと話し始めた。
愛(……ん?宇田川って……確か、アフターグロウにいるドラムの巴も同じ名字だったよね……)
と、考えてるとツインテールの子が私に話し掛けてきた。
あこ「あのあの、優兄の彼女さんだよね!」
愛「う、うん。そうだよ」
あこ「やっぱりおねーちゃんから聞いた通り、美人さんだー」
愛「え、あ…ありがとう」
こころと同じように純粋に美人だと言ってきたので、少したじろぎながらお礼を言った。
あこ「あ、まず自己紹介しないと。あこは宇田川あこって言うんだ。よろしく。あこの事はあこって呼んでね」
愛「わ、分かった。私は早坂愛だよ、よろしく。……気になったんだけど……」
と、巴の事を聞こうとした時に、優心くんが私の事を言ってきたので、優心くんの方を向いた。向くと、皆が私の方を見てたので、自己紹介をした。
愛「私は早坂愛です。優心くんの彼女で、今日は優心くんに誘われてきました。よろしくお願いします」
友希那「よろしく。……私は湊友希那よ。ロゼリアではボーカルをしているわ」
紗夜「氷川紗夜です。ギターをしています」
燐子「私は……白金燐子です。……キーボードを…しています」
リサ「私はベースをしてる、今井リサだよ。好きな食べ物は筑前煮で、趣味は編み物だよ。今日は来てくれてありがとう。……私の事はリサでいいからね」
愛「皆、よろしく」
一人一人自己紹介をしてもらったら、そろそろ練習時間だそうで、サークルの中に入ることになった。
ーーーーーーーーー
~サークル内~
まりな「皆いらっしゃい」
中に入るとまりなさんが対応してくれたので、通りすぎる時にまりなさんに話し掛けられた。
まりな「あ、愛ちゃん。今日はロゼリアの練習見るって聞いたよ。曲とか色々と驚くと思うけど楽しんでね。皆いい子達だから」
愛「あ、はい。優心くんから聞いてるので楽しみにしてます」
まりな「そう、それなら良かった」
まりなさんに聞かれたことに答えて、笑顔で返事をもらってから優心くんの後ろを追いかけた。
ーーーーーーーーー
~スタジオ内~
スタジオに入ると皆が各々準備を始めたので、優心くんに何か手伝えることはないか聞いて手伝った。それを終わると、湊さんがこれから始めると言ってきたので練習の邪魔にならない所に座り、練習……ロゼリアの曲を聞いた。
ーーーーーーーーー
曲が…練習が終わった。
友希那「ふぅ~……こんなものかしら」
私は圧倒されていた。曲の完成度やメンバーの技術とかが凄まじいかった。
愛(これは優心くんの言う通り、業界から……プロから注目されたり声がかかったりするのは当たり前だ。それぐらいの凄さだった。しかも曲も格好よくて引き込まれた)
と、驚いていると、リサが声をかけてきた。
リサ「ねぇ、どうだった?」
演奏の曲の感想を聞いてきたので、純粋に凄かったことや曲に引き込まれたこと、メンバーの技術など驚いたことなどを話した。
リサ「ほんと!ありがとう。そう言ってくれると嬉しいよ。良かったね、友希那」
友希那「えぇ、確かにそう言ってくれると嬉しいわ、ありがとう」
リサに感想を言うと、湊さんにもリサが伝え、湊さんが控えめな笑顔でお礼を言ってくれた。
その後は優心くんが、あこやリサに間違ったことなどを教えて、友希那と紗夜にマネージャーになって欲しいと言っていた。
愛(優心くんは凄いな~。ロゼリアの演奏の事の間違いとか気付くのもそれで頼られてるのも凄い)
と、優心くん達が話してると、そろそろスタジオが練習で使える時間が終わる頃なので片付けをすることになった。
その為、私も片付けを手伝ってサークルを出た。
外に出ると、あこからお昼の時間帯なので"ファミレスに行こう"と言ってきた。
あこが私にも聞いてきた。
愛(ファミレスか。聞いた事はあるけど、行ったことはないから行ってみるのもいいかも)
と、思ったので、"行く"と答えた。
ーーーーーーーーー
~ファミレス~
ファミレスに入ると、お昼時なので多少混んでいたが少し待つぐらいですぐ案内された。
私達は7人だったので、席をくっつけて貰って席に座った。座ってから皆で頼む料理を言っていたが、私はメニュー表をみて、おすすめと書かれたのを頼むことにした。
注文したものがきた時に、リサが質問してきた。
リサ「ねぇねぇ、優心のどこが好きになったの?」
愛「え、えっと…」
あこ「あ、それあこも気になる。優兄のどこが好きになったの?」
二人からされた質問に"え~…"と、声を出しながら狼狽えてしまった。いきなりその質問をされると思わなかった。
愛「え、えっと…気付いたら好きになってたんだ。でも一緒にいると安心するし、楽しいと思ってたりして気付いたら好きになってた感じかな」
あこ「おぉ~、何かすごい」
リサ「それで、告白はどっちから?優心からか、愛からどっち?」
好きな理由を答えると、リサが告白の事を聞いてきた。
聞かれた私は、顔を赤くなってると自覚するほど恥ずかしくなったが答えた。
愛「それは……私からした…よ」
リサ「おぉ~、愛からしたんだ。やるじゃん♪」
そう答えると、リサは興奮した感じで"おぉ~"と言ってきたが私は恥ずかしかった。
友希那「ちょっとリサ、愛の顔が真っ赤にしているわよ。あまり恥ずかしがらせない方がいいんじゃないかしら?」
リサ「え~、だってさ気にならない?私達の身近の人で恋人が出来たのって優心だよ。アタシは、優心の彼女がどんな人か気になったんだけど、友希那は気にならないの?」
友希那「わ、私は別に…」
リサ「そんなこと言って~、実は気になってるんじゃないの~?」
湊さんがリサに声をかけると二人で話を始めたので、私はあこに声をかけた。
愛「ねぇ、あこ。あの二人の関係ってどんなの?」
あこ「リサ姉と友希那さん?あの二人は幼馴染みだよ」
愛「へぇ~、幼馴染みなんだ。…そうだ、あこに聞きたいことがあるんだけど」
あこ「ん、何?」
愛「あこって巴って子と姉妹だったりする?」
リサと湊さんが話してる間に、私はあこに巴の事を聞いた。
あこ「うん、おねーちゃんだよ。世界一かっこいいおねーちゃんなの!」
私が巴の事を聞くと、いきなり饒舌になったのか凄く話を始めた。
愛「世界一かっこいいの?」
あこ「うん❗あこがドラム始めたのも、おねーちゃんがやってたからなんだ。ドラムをやってるおねーちゃんは凄く格好いいから、おねーちゃんみたいになりたいと思ったんだ❗」
愛「そういうのいいね」
あこ「うん。世界で一番上手いドラマーはおねーちゃんで、世界で二番目に上手いドラマーはあこなの!だからね、かっこいいバンドのロゼリアで、おねーちゃんみたいなかっこいいドラマーになるんだ‼️」
愛「そっか。あこ、かっこいいね」
あこ「本当⁉️あこ、かっこいい?」
愛「うん」
あこがお姉ちゃんである巴の事が好きなのも、ドラムの事などを聞いていると、純粋にあこの事をかっこいいと思った。
あこと話してると、湊さんと話してたリサが話に戻ってきた。
リサ「あこって、お姉ちゃんの事が好きなの凄い伝わったでしょ」
愛「うん。こころみたいだったよ」
リサ「あ、こころに会ってたんだね。こころも優心の事好きだよね」
愛「そうだね」
リサ「そうだ。あのさファッションに興味ある?」
愛「うん。一応、服とかに気を遣ってるし学校でネイルとかしてるよ」
リサ「じゃあこのコーディネートとかどうかな?」
愛「えっと…」
と、リサとファッションとかの話をした。
しばらく盛り上がって話してると、優心くんが外で電話をしてくると言って外に出ていった。
気になったので、優心くんと話してた氷川さん達に優心くんが電話をしに行った理由を聞いてみた。
紗夜「白金さんの事で、確認したい事があって電話をしに行ったんです」
話を聞くと、燐子が小さい頃に出たピアノのコンクールで、書記ちゃんの名前や本人を見た事と、声をかけられたという記憶があるらしいので、優心くんはそれを確認するために書記ちゃんに電話をするために行ったとの事。
愛「燐子凄いよね、ピアノのコンクールで書記ちゃんと同じコンクールに出てたなんて」
紗夜・燐子「「書記ちゃん?」」
愛「あ、えっと生徒会の書記だからそう呼んでるんだ」
燐子「あ…そうなんですね…」
と、話してると優心くんが戻ってきたので、"お帰り"と声をかけた。その後、燐子と氷川さんに書記ちゃんから聞いたコンクールの出来事を二人に教えていた。私は隣でその話を聞いてから、燐子に声をかけた。
愛「でも書記ちゃんと同じコンクールに出てたの凄いよね。…でもロゼリアでキーボードを務めるぐらいだから当たり前かな…」
燐子「そ…そんなことはないですよ。私でも…難しいと思う時もありますよ。…その……コンクールの時も緊張して…しまって、上手くいきませんでしたし…」
愛「でも、純粋に凄いと思う。練習を頑張ってるからあんな凄い演奏できるんだから凄いよ」
燐子「あ、ありがとう…ございます、早坂さん」
と、話をした。
そして帰ることになったのでファミレスを出て解散と言うことになった。皆が帰っていくのを見てから優心くんに声をかけた。
愛「優心くん、今日は電車で帰るよ」
優心「え、でも別邸まで車で送って貰うようにお願いするけど」
愛「ううん。今日はお願い」
とお願いをした。優心くんは仕方なくといった感じで納得してくれた。
それで優心くんと私は手を繋ぎながら駅まで向かった。
向かってる間にロゼリアのメンバーの事を聞かれたので答えていたら駅に着いた。
愛「リサは話しやすかったよ。服の事とか共通の話題もあったし、あこもこころみたいに人懐っこい性格で素直だったからすぐ仲良くなれたよ」
愛「それに、湊さんと氷川さんは、クールで厳しい感じはあったけど根はいい人なのは話してて分かったし、燐子も控えめな性格だったけど、仲良くなれたから良かったよ」
優心「そっか、良かった」
私がメンバーの事を伝えると満面の笑みで嬉しそうにしていた。そうこうしている内に駅に近づいて来た。
愛(……また黄光様に連絡しなくちゃいけない……。皆みたいにそんなの気にしないで過ごしたいのに……)
と、考えてると駅に着いたので、辛くなって泣きそうな曇った顔が、優心くんにバレないようにすぐ笑顔になって"また明後日で"と言って駅のホームに向かった。
ホームに着き、来た電車に乗り席に座った。
愛(また今日も黄光様に連絡をしなくちゃいけない。優心くんと過ごしたり今日みたいにバンドの皆と会って話したりしてると忘れられるのに…)
と、私は色々と考えていた。
愛(…多分優心くんの彼女になってバンドの皆と会って楽しい出来事が増えたから嫌なことも忘れられたんだ。……優心くんに、前に相談しようと思ってたけど中々相談出来なかった。けど、もう耐えるの無理だよ…。もう来週中に相談しよう……)
と思いながら、別邸近くの駅に着くまで電車で揺られていた。