弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
前回の続きの話です。今回も前回より文字数が少ないです。前回より約1000文字ちょっと少ない為、物足りないと思いますが、ご了承してもらえると助かります。
そして、小説の最後は少し日が進んでます。
では、本編をどうぞ。
~優心視点~
海に遊びに来て、海の家……お店でお昼を食べに来た時にお店の手伝いをする事になった。
そして、俺が皆の手伝いの割り振りする事になったので、皆にそれぞれ担当をお願いした。伝え終わると皆が持ち場に向かって行った。
俺も向かおうと思ったが、その前にこころに声をかけた。
優心「あ、こころ。ちょっと来て」
こころ「お兄様、何かしら?」
優心「髪を纏めてあげるから、背中向けて」
俺は背中を向けてくれたこころの髪を一つに纏めて、ポニーテールにしてあげた。
髪を纏めた理由は、こころは活発に動くから長い髪が料理に掛かるかもしれないからだ。
優心「よし、オッケー。頑張っておいで」
こころ「ありがと!お兄様」
髪を纏めたこころが満面の笑みでお礼を言って、接客を始めた。
優心(問題なさそうだ)
と、しばらくこころの接客とかを見て安心した。
安心した俺はお店の手伝いを始めた。
さっきメニューを見た時に、メニュー名を覚えたので他の店員さんやホールの彩達のオーダーを取った料理を作り始めた。
リサ「焼きそば、一つ出来たからよろしくー」
彩「はーい。凄いね……」
しばらく作っている途中で、リサと彩が話をしていたが、俺は気にせずに料理をしていた。
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ある程度作っていった時に注文表を見ると食べ物よりドリンクの注文の方が多かった。
優心「リサ、燐子の方を手伝ってあげて。コラボドリンクの注文が多いみたいだから」
リサ「りょーかい」
と、リサが返事をしてから、燐子の方に行った。
リサにそう言った後の俺は、海の家のスタッフさんと注文されたメニューを作り始めた。
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~リサ視点~
優心と一緒に料理を作っていていた。燐子はドリンクの方を担当している。
リサ「焼きそば、一つ出来たからよろしくー」
今作っているのが出来たから彩に渡した。
彩「はーい。凄いね……リサちゃん。料理作るの手際いいし、上手だね」
リサ「料理は慣れてるからね。でも優心の方が凄いよ」
彩「それって、どういう意味?って、凄い……!」
彩に言われた事に返事をしつつ、優心の方が凄いからそう言ってあげた。言われた彩が優心の方を見ると、"凄い"と呟いた。
そう、優心は凄い。何が凄いかと言うと……今、優心は焼きそばなどの火を使う料理で、一人で手際よく作っている。……作っているが、優心は3~4品の商品を同時に作っている。
しかも、全て違う料理だから調理時間が違って、大変なはずなのに……。それに、お店の店員さんに作り方を少し教えてもらっただけで、あの動きだから店員さんも驚いていた。
リサ「ね。凄いでしょ」
彩「うん、凄い……。でもこっちもこころちゃんが凄いけど……」
と、彩に優心の事を言った後に、こころの方も凄いと言ってきたから、店内の方を見てみた。
こころ「はい、料理を持ってきたわ!凄く美味しいわよ!」
客「すみませーん」
こころ「今、行くわねー」
店内で接客をしているこころを見てみると、オーダーを取るのが早かったり、お客さんに料理を持っていくのが凄く早かった。
早く運んでも全くこぼしたりせずに、お客さんの所まで運んでいた。お客さんにため口で話しているが、お客さんは嫌そうにせずに、笑顔だった。
リサ「……なんか凄いね……」
彩「うん。オーダーだったり料理を運んだりした時に、早く移動するけど料理をこぼしたりしてないし、他のお客さんに当たってないんだよね……。それにため口で話してるけど、こころちゃんの笑顔を見た人は怒ってない感じなんだよ」
リサ「そうなんだ……」
彩と二人で少し話をしてから、アタシは料理作りに戻った。
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しばらく作っていると優心から声をかけられた。
優心「リサ、燐子の方を手伝ってあげて。コラボドリンクの注文が多いみたいだから」
と言ってきたから、オーダーを見てみると確かにドリンクの注文が多かった。
リサ「りょーかい♪」
と、返事をした後に燐子のところに向かい、燐子に手伝いに来たことを伝えた。
リサ「燐子、ドリンクの方を手伝うね」
燐子「あ、ありがとう…ございます」
リサ「で、何々……えっと、ドリアンのなみだ?でいいのこれ?」
アタシは燐子のお礼を聞きながら、オーダに書かれているドリンク名を、メニュー表を見ながら確認をした。
確認したけどよく分からない名前だったから、アタシはちょっと困惑した。
燐子「ドリアードの涙です。この緑の色をしたドリンクで、この写真がそうですね」
リサ「これ?」
燐子「はい、それです。ドリアートの涙はNFOでは回復アイテムなんです。ドリンクの名前とかが商品名になっているんです」
困惑していたアタシに、ドリンクの名前で燐子が教えてくれた。その説明は聞いて凄く頼りになった。
リサ「燐子、スッゴく頼りになるよ!他のも教えてくれる?」
燐子「私で…良ければ」
リサ「じゃあ、どんどん作ってこう!」
と、アタシが言って作っていった。
作っている間、燐子が凄く凝っていたので、アタシも触発されて燐子の説明を聞きながら作っていった。
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~優心視点~
そして、夕方お店を閉める時間になったので、手伝いが全部終わった。
リサ「んーーー!疲れたー」
彩「確かにね~。疲れたよ」
こころ「お兄様、あたし楽しかったわ!」
優心「うん、俺も楽しかったよ」
ひまり「何で優心さん達二人は、元気なんだろ……」
あこ「りんりん、疲れたよ……」
燐子「お疲れ様、あこちゃん」
皆がそれぞれ違うことを言っていると、手伝いをお願いしてきた店員さんがやってきた。
店員「皆、ありがとう。凄く助かったよ。それでお礼なんだけど、好きなだけ食べてって」
と言って見せてきたのは、料理が沢山置いてある机だった。
ひまり「これ、食べていいんですか!?」
店員「勿論。皆が頑張って手伝ってくれたお礼だから!」
皆「ありがとうございます!」
彩「そうだ、皆ちょっと来て」
皆でお礼を言った後に、彩が"来て"と皆に言ってきたので付いていった。彩が案内してくれたのは、店内じゃなくてテラス的な所で、きれいな夕日が見れる場所だった。
優心「良い景色だ……」
あこ「わぁ、凄い」
と、他の皆も同じ感じだった。俺は景色を撮って、そろそろご飯を食べようとなった時に、ひまりが物凄い勢いでご飯の写真を撮っていた。
あこ「ひーちゃん。写真よりも早く食べようよー」
ひまり「ごめんね。もう大丈夫だから、食べようっか!」
皆「いただきます!」
ひまりがもう大丈夫といったので、"皆でいただきます"してから食べ始めた。
皆で食べてる間に、燐子が店員さんに何か貰って嬉しそうにしていた。
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しばらくしてご飯を食べ終わった。その時にひまりが皆で写真を撮ろうと言ってきた。
あこ「ひーちゃん、また写真撮るの~……」
ひまり「いいじゃん。皆の思い出だし」
ひまりの一言で皆と写真を撮り、家に帰ることになった。
皆で電車に乗って座席に座って降りる駅まで話をしていた。
話をしていたが、俺は眠くなりリサに少し寝ると伝え寝ることにした。
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そして、体を揺らされて起こしてもらったので、駅に降りてこころと家に帰った。
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~リサ視点~
ご飯を食べて皆と集合写真を取ってから、帰ることになった。
そして今は電車に乗っていた。電車に乗って少ししてからひまりとあこが寝てしまった。そこから優心からも"寝る"と言われた。
アタシが返事をする前に優心は寝てしまった。
リサ「寝るの早いな~……」
と言いながら、肩を合わせて寝ている優心とこころの写真を撮り、愛に送った。
燐子「そう……ですね。それにしても……本当にこころちゃんと優心さん、仲がいいですね。お互いに肩を寄せあって寝るなんて」
リサ「ね。本当にこころと仲良しだよね」
燐子「ですね。あこちゃんも……お姉さんの巴さんと、仲がいい…ですし」
リサ「ホントだよね。……日菜もそうだけど、妹って本当にお姉ちゃんとかお兄ちゃんの事を、好きになるようになってるのかな?」
燐子「多分、そうだと…思いますよ。……私には妹や弟がいないので、分からないです……けど」
アタシと燐子は、降りる駅まで帰りの電車の中で妹の話をして過ごしていた。
駅に着く少し前に寝てる皆を起こして、駅に降りた。
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~愛視点~
私は朝から四宮別邸で仕事をしていた。大変できついが、今日は燐子や優心くん達から遊んでる様子の写真を送ってきてくれる。
送ってきてくれてる写真で、皆の様子とか笑顔とかを見て元気を貰えるので、それで頑張っている所だ。
そして、今は夕方になった。こころ達の写真を見ながらといえ、私的には"やっと夕方か……"という感じだった。まだまだ頑張らなくちゃいけないと、体に鞭を打って動こうとした時に、スマホが震えた。スマホを見てみると、自然と笑みが出てしまった。
愛「本当に仲がいい兄妹。微笑ましいな……。よし頑張ろう!」
リサから送られてきた写真は、帰りの電車の中なのだろう。
送られてきたのは、電車の車窓に写る夕焼けをバックに、優心くんとこころの二人がお互いの肩に寄せあって寝ている、微笑ましい二人の写真だった。
こんな微笑ましい写真を見たら、あと一押し頑張ろうという気持ちになったので、残りの仕事を始めた。
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~優心視点~
皆と遊びに行ってから、しばらく日が経ち、家で過ごしてたある日。
俺はこころの部屋で、こころと話をしていた。
その話してた時にスマホが震えたので、画面を見てみるとお父様からの電話だった。