弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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今回は、四宮本邸(本家)で優心と四宮当主の四宮厳庵が会ってます。

本編は、愛視点からスタートですが、前回の終わりに優心と父・誠心が電話をしてた部分も書いてます。

では、本編をどうぞ。



第33話

 

 

~愛視点~

 

優心くんやリサ達が海に行って写真を送ってくれた日から、私は弦巻家に自分の荷物を持っていったり、優心くん達と会ったりしながら過ごしていた。

 

 

そんなある日、私とかぐやは四宮本邸に居た。

 

 

今日、かぐやは書記ちゃん達と遊びに行く事になっていたが、そんなこと関係なしに呼ばれたのだ。

 

そして今はかぐやと一緒に部屋の中で座っていた。……が、雁庵様が部屋の前を通った際に、かぐやが声をかけたけど、一言だけで済ましたので少し腹が立っていた。

 

愛「くそ爺

と小さい声で呟いた時に、本邸にいる使用人達の驚いているような声が聞こえて来たので耳を澄ましてみた。

 

使用人A「どういうことだ。なぜ弦巻家の人間が来てるんだ?」

 

使用人B「理由は分かりませんが、"当主様が呼んだ"と他の方が仰っておりましたよ」

 

使用人C「そうだとしても、なぜ弦巻の人間を呼ぶことにしたんでしょう?」

 

愛「……かぐや、客人として弦巻家の方が来たみたいだよ」

 

かぐや「そうみたいですね。相手は……弦巻くんのお父様が来たということでしょうか?」

 

愛「そうだと思うよ。雁庵様が呼んだという話が聞こえたから」

と、かぐや様と話をしていると、部屋の入り口から学校で聞き慣れた声が聞こえた。

 

優心「あっ、ここに居たんだ。愛とかぐやさん」

 

部屋の入口を見ると優心くんだった。それを見た私とかぐやは驚いた。

 

愛「え、優心くん?なんでここに……?」 

 

かぐや「何故ここにいるんですか?」

 

優心「えっと、それは……」

 

私とかぐやが優心くんに、ここにいる理由を聞くと教えてくれた。

 

 

 

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~優心視点~

 

 

~回想・四宮本邸に行く前日~

 

 

リサ達と海に遊びに行った日から、俺は愛が別邸から自分の荷物を、弦巻家の部屋に運ぶのを手伝ったりとしながら、過ごしていた。

 

そんな日の俺は、こころの部屋でこころと話をしながら過ごしていた。

 

すると、近くに置いてたスマホにお父様から電話が掛かってきた。

 

優心「お父様、どうしたの?電話してくるの珍しいけど?」

 

誠心「優心に、至急に確認……というより、お願いしたい事があるんだ」

 

優心「お願い?」

 

誠心「あぁ。いきなりだが、明日予定がなければ京都にある四宮家……四宮本邸に行ってきてほしいんだ」

 

お父様から電話が掛かってきたので、用件を聞くと"四宮本邸に行ってきてほしい"と頼んできた。

 

優心「何で四宮本邸に俺が行く事に?」

と、俺が行く事になった理由を聞いた。

 

誠心「四宮厳庵が本邸で集まりがあるから、私と優心に来てほしいと、今日の朝に連絡が来たんだ。ただ、私は仕事が忙しくて予定を会わせるのは難しいから、断ったんだ。優心の事は確認しないと分かないから、保留にしてもらったんだ」

 

優心「でも、なんで俺も呼んできたの?厳庵さんは……」

 

誠心「優心を呼んだ理由として、早坂愛の使用人の件で提案者の優心からも話を聞いておきたいと言っていた」

 

優心「あぁ、なるほど。だから、俺にお願いしてきたんだ」

 

誠心「そういうことだ。それと、厳庵も優心に話したい事があるから呼んだのもある」

 

優心「話したいこと?俺に?」

 

誠心「あぁ。……詳しいことは本人から聞いてくれ。私は厳庵の話は知っているから、あとは優心の判断に任せる」

 

優心「?……とりあえず、分かった。明日は、特にこれっていう予定はないから行くよ」

 

誠心「よろしくな」

 

お父様の言葉に不思議に思いながら、行く事をお父様に伝えて電話を切った。

 

優心(厳庵さんの話も、お父様の言葉もどう意味なんだろう?まぁ明日聞けば分かるか…。それにしても、明日はかぐやさんが千花達と出掛ける予定って愛が言ってたけど、厳庵さんはその事は聞いてないのかな?)

 

そんな事を考えていると、こころが話し掛けてきた。

 

こころ「お兄様、明日どこかに出掛けるのかしら?」

 

優心「あ、うん。そうだよ。お父様から急遽京都に行って欲しいって、お願いされたから明日は出掛けるよ」

 

こころ「京都⁉あたしも行きたいわ❗」

 

優心「んー、俺もこころと行きたいけど、一人で行く必要があるから我慢してね」

 

こころ「でも、あたしも行きたいわ……」

 

電話の事を聞いてきたこころに電話の内容を教えると、予想した通り、"あたしも京都に行きたい"と言ってきた。なので、一緒に行くのが無理な為に我慢をお願いしたが、それでもこころはほっぺを膨らませながら、"行きたい"と言ってきた。

 

優心「我慢してもらう代わりなんだけど、明後日学校の友達と夏祭りに行くけど、こころ来る?」

 

こころ「行きたいわ❗お兄様の友達というと、御幸やかぐや達の事よね?」

 

優心「そうだよ」

 

こころ「それじゃあ楽しみにしとくわ。…早く明後日にならないかしら~♪」

 

その代わりに、明後日生徒会の皆と行く夏祭りに誘うと、承諾してくれた。それに笑顔になってくれたから良かった。

 

千花達にこころも夏祭りに行く事を、メッセージを送った。

 

メッセージを送った後は、夏祭りを楽しみにしているこころの頭を撫でてあげながら、こころが眠くなるまで話を続けた。

 

 

 

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~現在~

 

 

優心「と、まぁ……厳庵さんから呼ばれたお父様の代理として来た訳だよ」

 

俺がここに居ることに聞いてきた二人に、家まで来た経緯を話した。父の代理で来たことを伝えた。

 

かぐや「そういうことだったんですね。でもなぜ私達の所に来たんですか?」

 

優心「いやだってさ、お父様が呼ばれた理由に、四宮家で集まりあるという事だったから、かぐやさんと愛がいるだろうと思ったんだ。それで聞いてみたら案内してくれた訳だよ」

 

愛「なるほど。でも昨日、優心くんからのメッセージでは、今日ここに来ることは書いてなかったけど……」

 

優心「まぁ、四宮本邸に来ても実際に会えるか分からなかったから、教えなかったんだ。……けど、案内してもらえたから良かったけど」

 

愛「それが理由だったんだ。……そういえば、夏祭りにこころも来るんだよね」

 

優心「そうだよ」

 

愛「じゃあ、三人で回ろうよ」

 

優心「分かった。あとでこころに伝えとくよ」

 

かぐや「弦巻くん。昨日連絡が来た時、愛さんは凄く喜んでたんですよ」

 

優心「へぇー」

 

愛「それ言ったら、かぐやだって喜んでたじゃん」

 

かぐや「愛さん!」

 

優心「そっか……。家に帰ったら、二人が喜んでた事も教えとくね」

 

かぐやさんと愛の二人と夏祭りの事で約束したり話していると、四宮家の使用人に声を掛けられた。

 

使用人「お話し中、失礼します。優心様、そろそろお時間ですので、こちらへ来ていただいても宜しいでしょうか?」

 

優心「分かりました。……じゃあまた明日ね~」

と、二人に言ってから使用人の後を付いていった。

 

 

 

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部屋に案内された俺は部屋にある対面の席に座った。部屋には四宮の使用人や執事などが数人居たけど、雁庵さんは全員を部屋の外に移動させてから、俺に話し掛けてきた。

 

雁庵「一年ぶりか?優心」

 

優心「えぇ、去年の私と妹の誕生日パーティー以来ですね。今日、私が来ましたけど、仕事が忙しいお父様に前日連絡したのは、失礼だと思いますよ」

 

雁庵「それは悪かったな」

 

優心「……それより、使用人達を部屋の外に出させてましたけど、私の方の護衛…黒服三人はこのままで?」

 

厳庵「あぁ、そのままでかまわん」

 

優心「分かりました。……あの、かぐやさん達も急遽呼んだんですか?」

 

厳庵「あぁ、急遽呼んだが……それがどうかしたのか?」

 

優心「今日、かぐやさんは友達と遊びに行く予定だったんですよ。本人を呼ぶ際に、予定などは聞いてないんですか?」

 

雁庵「…それは聞いてない」

 

優心「聞いてなくても、厳庵さんからかぐやさんや近衛の早坂愛、別邸の使用人などに確認をすれば良かったんじゃないんですか?」

 

厳庵「……かぐやにどう接すればいいか分からんのだ。それに、今まで冷たく厳しく……ましてや、相手などしていなかった人間達に簡単に聞けるわけがない」

 

優心「……確かに、かぐやさんに廊下での冷たい返事などをしていたのを見るとそんな感じですね。かぐやさんも余計に言いづらいんだと思いますし……」

 

雁庵「見ておったのか。ただ、それでは駄目なのは分かっておるが、そう簡単にいかんのだ」

 

優心「そんな事を言っては、いつまでも二人の仲の溝はそのまま……それ以上に開くだけですよ」

と、俺が言うと厳庵さんは黙ってしまった。

 

それからお互いにしばらく黙ったままになってしまった。……厳庵さんが何も言わない感じだったので、俺は愛の事について話を切り出した。

 

優心「……はぁ。とりあえず本題に入りますが、私を呼んだのは、愛……早坂愛の事で呼んだんですよね?」

 

厳庵「あぁ。使用人の異動については、問題なく進んでおる。ただ、誠心から聞いてはいるが、お前からもしっかり聞こうと思ってな」

 

優心「お父様から、話を聞いているのなら分かっていると思いますが、四宮三兄弟の人達が愛を襲うかもしれないからですよ。かぐや陣営の情報を得るためにです」

 

厳庵「確かにそうだな。わしや誠心が黙らせたとしても、黄光は今より力を持つために……青龍は黄光の為に行動するかもしれない。(雲鷹の場合も、わしや誠心の話を聞いても、立場が低い為に狙う可能性はあり得るな……)」

 

優心「……そういうことです。自分の彼女すら笑顔に出来なかったら、世界を笑顔になんか出来ませんしね」

と、俺が言うと厳庵さんは小さく"そうか"と呟いていた。

 

優心「……私から一つお願いがあります」

 

厳庵さんの"そうか"という呟きを聞いた俺は、一つお願いがあると伝えた。

 

厳庵「なんだ?」

 

優心「かぐやさんについてなんですけど、明日生徒会メンバーと夏祭りに行く事になってるんですよ」

 

雁庵「夏祭りか。……それで?」

 

優心「かぐやさんを連れて行っていいですか?」

 

雁庵「わざわざ、その事を聞かなくてもよかろう。わしは"行くな"と言って、止めはしないぞ」

 

優心「"雁庵さんが"ではなく"使用人が"止めると思ったので、私の方で許可を貰うためにお願いしたんです。それで連れていってもいいですか?」

 

雁庵「……断る理由もない。当日、別邸に行って使用人に許可を取っているとでも言えばいいだろう。断られてもお前だったら上手く連れていくだろう?」

 

優心「勿論ですよ。……許可、ありがとうございます」

 

夏祭りに連れていく事を許可をもらい、俺は一安心した。

 

優心「それで、お父様から厳庵さんが私に伝えたいあると聞きましたが、どういった内容ですか?それに加え、去年の私とこころの誕生日パーティーに、招待されていなかった厳庵さんが、来た理由も教えてほしいです」

と、厳庵さんに俺を呼んだ理由などを質問した。

 

 

厳庵「あぁ、まずは……」

 

 

 

 

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厳庵さんからの話を聞いて、その際に渡された物を受け取った。受け取った物は、華さんに預かってもらった。

 

その時に色々話を聞いて、自分で納得してから承諾した。俺は、厳庵さんに頭を下げて部屋を出て、家に帰った。

 

京都から東京まで、ジェット機で移動して家に着いた。

 

家に着いた時に、お父様に電話をかけて厳庵さんの事も含めて四宮本邸の事での話をした。

 

 

今日はそれで一日が終わった。

 




次回は夏祭りの話を投稿します。
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