弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

37 / 91

夏祭りの話です。ただ、夏祭りの描写は少ないので、あまり期待しないでください。

では、本編をどうぞ。



第34話

 

~優心視点~

 

 

四宮本邸にお父様の代理で行った日の翌日。

 

 

夕方、俺は生徒会メンバーと花火大会に行く為の準備をしていた。

 

優心「華さん、こんな感じで大丈夫?」

 

黒服(華)「はい、バッチリで似合ってますよ」

 

優心「ありがとう」

 

今は浴衣を着るのを華さんに手伝ってもらった。そして上手く着れたかを確認してもらうと、"似合ってる"と言われてたからお礼を言った。そうしてるとドアが開いた。

 

こころ「お兄様❗あたしも浴衣を着たわ‼どう、似合ってるかしら?」

 

部屋に入ってきたのはこころだった。部屋に来たこころは浴衣を着ているので、俺に浴衣が似合ってるか聞いてきた。

 

優心「お~。似合ってるし、凄く可愛い」

 

こころ「本当⁉ありがとう、お兄様も似合ってるわよ❗」

 

優心「ありがと」

 

似合ってる事を伝えると、こころは笑顔で抱きついてきたので頭を撫でてあげた。そうしてると華さんが声をかけてきた。

 

黒服(華)「ふふ……。優心様、こころ様、お車の準備が出来てます」

 

優心「分かった。じゃあそろそろ行こっか」

 

華さんが車の準備が出来てると教えてくれたから、車の所まで向かい乗った。

 

今日は車で四宮別邸まで行って、かぐやさんと愛を乗せてから待ち合わせの場所に行く事になっている。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

~四宮別邸~

 

 

別邸に着いたので、こころに一言掛けた。

 

優心「こころは車の中で待ってて」

と、こころに伝えて、こころが頷いたのを見て車から降りた。

 

門にあるインターホンを押して、しばらく待つと昨日四宮本邸で見た執事が出てきた。

 

四)執事「弦巻様ですね。今日は何のご用でしょうか?」

 

優心「夏祭りにかぐやさんと愛の二人と一緒に行く事になってるので、迎えに来たんです。本人達の様子で、分かってると思いますけど」

 

四)執事「はい、存じております。ですが、あの人混みの中にお嬢様が向かえば付き人が見失う可能性がありますので、行かせるのはどうかと思いますが」

 

優心「夏祭りに行く事については、当主である雁庵さんから許可を貰ってます。……けれど、その様子だと話は聞いてないみたいですね」

 

四)執事「そうですね。当主様からは何も聞いておりません。しかし、その様な事を許可をするとも思えません」

 

優心「私自身、直接確認をして許可を貰いましたよ。信用できないのであれば、当主様に確認してみてください」

 

四)執事「……仮にそうだとしましても、どうしても付き人が見失う可能性がある以上は……」

 

俺が許可を取った事を確認するよう言っても、執事は一切動かずに話を続けてきた。

 

優心「一応、近衛の早坂愛も行くので問題はないですよね?」

 

四)執事「しかし、それだと他の方々に主従関係が知られる可能性があります。護衛に関しても一人だけでは、不十分ですし……」

 

優心「護衛の件は、私と妹の護衛の黒服さんを二人ずつ付かせて合計四人護衛させますよ。……二人の関係については、友人同士という事で認知されてますので問題はありませんけど……、それでも駄目ですか?」

 

俺が執事にそう言ったが、執事は聞く耳を持たずに色々と言ってきて確認も何もせずにいた。

 

その執事の様子や言葉を見て聞いてた俺は、冷たい口調になった。

 

優心「……大事なのはかぐやさんの安全ですよね?護衛などの事を、代わりにこちらでやりますと言ってるんです」

 

四)執事「……!」

 

優心「それに、貴方が四宮家当主の確認無しに独断したと、四宮本家に知られれば立場がどうなるかぐらい……分かるだろ」

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

~弦巻家の車内~

 

 

四宮の執事を何とか説得(黙らせた)をして、何とかかぐやさんと愛を連れて行くことを執事も許可してくれた。そして今は車にかぐやさんと愛の二人を乗せて、他の皆との待ち合わせ場所に向かってる所だ。

 

 

 

かぐやと愛の二人が車に乗った後は、こころとかぐやが二人で話をしていた。

 

愛「優心くん」

 

かぐやさんとこころの様子を見ていると、愛が名前を呼んできた。

 

優心「どうしたの?」

 

愛「えっと、あの執事……本邸の人に何を言って許可を貰ったの?本邸の人は何かと理由を付けて、絶対許可を出そうとしない。なのに、許可してくれたからどうやって許可をもらったのか、気になって……」

 

愛は、執事から許可を取った方法を聞いてきた。別に教えられないような理由はないから答えた。

 

優心「俺が執事を黙らせて許可を出させた感じだよ。……執事は、夏祭りの人混みの中でかぐやさんを見失う可能性があるし、護衛が不足すると言ってたんだ。だから俺とこころの黒服を、二人ずつかぐやさんの護衛に回すとか色々言ったんだ」

 

愛「そうなの?」

 

優心「うん。そう言ったけど、まだ色々と言ってきたから少し黙らせた……。許可してくれたから良かったけど」

 

愛「でもあの人が、厳庵様にその事を伝えたら大変な事になると思うけど……」

 

優心「それは大丈夫だよ。昨日、厳庵さんから許可を貰ってるから、報告しても何も起きないよ」

と、俺がそう言うと、愛は厳庵さんが許可出したことに驚いていた。

 

別邸の事での話を終えた後に、俺は触れてなかった事を愛に言った。

 

優心「……それはそうと、浴衣似合ってるよ」

 

愛「え、う、うん。あ、ありがとう……。そういう優心くんも似合ってる」

 

優心「ありがとう」

 

こころ「ねぇ、愛。あたしはどうかしら?」

 

愛「こころも似合ってるよ」

と、こころも愛に浴衣の事を聞いたりとしていると、目的地に着いたので車から降りた。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

~夏祭り会場~

 

 

待ち合わせ場所に着いたら、千花と石上と会長の三人が集まっていた。車を降りたこころは皆を見た瞬間に走って向かってしまった。

 

優心「俺達が最後だったんだ」

 

愛「そうみたいだね」

 

俺は愛とそう話ながら、皆の元に向かった。こころと千花、会長と石上の二人で話をしていた。

 

俺はそれぞれ話をしている皆に声をかけて、花火が上がるまでは時間があるから、屋台を見て回る事を提案した。

 

会長「それでいいと思うぞ。花火が上がる時の集合場所は、もう決めてきてるからそこで集合だ。一番花火が見える場所を調べたからな」

と、会長が集合場所を指定してきたから、それに俺も皆も承諾した。

 

千花「じゃあ行きましょう!ほら、石上くん行きますよ」

 

石上「ちょっ、藤原先輩……!」

 

会長から集合場所を聞いた千花は、石上を連れて先に行ってしまった。それを横目に俺は、会長とかぐやさんに声をかけた。

 

優心「会長とかぐやさんは、二人で回ってきなよ」

 

会長「四宮と?」

 

優心「うん。俺は、こころと愛の二人と回る約束してるから、必然的に会長達は二人で回ることになるから」

 

かぐや「確かにそうでしたね。会長、二人で回りましょうか」

 

会長「そうだな」

 

二人で回るように提案をして理由も話すと、納得してくれた。

 

その後に、俺とこころの黒服を護衛として二人ずつ付けさせる事も話した。護衛の事を話すと最初は驚いていたが、理由を話すとこちらも納得してくれた。その時に、こっちの事を心配されたが、"大丈夫"と伝えといた。

 

話が纏まった後に、俺も愛とこころに声をかけた。

 

優心「じゃあ、こっちも三人で回ろうか」

 

愛「うん。そうだね」

 

こころ「早く行きましょ❗」

と、こころが俺と愛の真ん中に立って手を握ってきた。真ん中にいるこころに引っ張られる感じで夏祭り会場に入っていった。

 

人が多く屋台が並ぶ道の中で、俺がこころに声をかけた。

 

優心「こころ。最初はどこに行く?」

 

こころ「えっと、そうね……。まず、たこ焼きが食べたいわ!」

 

俺がこころにどこに行くかと聞くと、すぐ近くにあったたこ焼きの屋台を指差して、そう言ってきた。なので、屋台で六個入りのたこ焼きを2つ買って、人が少なめの所で食べた。

 

優心「あ、あっつい……。けど、美味しい……」

 

愛「美味しい……。熱いけど」

 

こころ「和太鼓叩いたお祭りの時にも思ったけれど、家で食べる時よりもお祭りで食べる時の方が美味しく感じるのよね。……何故かしら?」

 

優心「……お祭りって楽しいから、自然とご飯も家で食べるよりも美味しいって感じるからかな?」

 

こころ「そういうものかしら?」

 

優心「そういうものだと思うよ」

と、こころと話をした後に、愛に声をかけた。

 

優心「愛は、次どこ行きたい?」

 

愛「んー、夏祭りに行くこと自体が初めてだから、色々と回ってもいいかな?」

 

優心「うん。こころもそれでいい?」

 

こころ「勿論よ。じゃあ、たこ焼きを食べ終わったら、次は愛の行きたい場所に行きましょ!」

と、こころが言って皆が行きたい屋台に色々と回った。

 

りんご飴や綿菓子を買ってこころが食べた時に、口の回りがベタベタになって拭いてあげたり、射的ではこころが弾5発分全部の商品を取って屋台のおじさんを驚かせたりした。

ほかにも、お面を売ってる屋台で、こころがほしいと言ったお面を買ってあげたりとしながら、三人で屋台を見て回っていた。

 

 

そして、花火が上がる時間に近づいてたので、会長が言っていた場所に向かった。

 

ーーーーーーーーー

 

その場所に着くと、皆も居た。集まった場所は俺達以外誰も居ない場所だった。

 

優心「会長、こんな場所よく調べたよね」

 

会長「まぁな、他にも花火をよく見られる場所はあったんだが、人が多くなるような所ばっかりだったんだ。だから、実際に前もって夏祭り会場にきて、あまり人が居なさそうな所を探していたら、ここを見つけたってわけだ」

 

優心「そんな事してたんだ……」

と、会長と話をした。他の皆も、花火が上がる前まで話をしていた。そうしていると、花火が上がるというアナウンスされて、すぐに花火が上がった。

 

愛「きれい……」

 

優心「花火、きれいだよね。……来年もまた夏祭りに行って、花火見よっか」

 

愛「そうだね。今度は二人で回ろうね」

 

優心「うん」

と、少なめの会話をしながら花火を見ていた。

 

 

そして、花火も終わり帰ることになった。会長はここまで自転車で来てたみたいで、また自転車で帰ると言って帰っていった。

 

かぐやさんと愛、千花と石上の四人は、車で送ることになったから、一緒に弦巻家(うち)の車に乗った。

 

 

そして家まで帰った。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~かぐや視点~

 

 

弦巻家の車で夏祭り会場に来た後に、会長と二人で回ることになった。弦巻くん達は先に行ったので、夏祭りの入口付近には私と会長だけとなった。

 

かぐや「しかし、弦巻くんは大丈夫だと言ってましたけど、本当に大丈夫なのでしょうか……。護衛の黒服を、私の方に四人も回してしまって……」

 

弦巻くん達が歩いていった方角を見ながら、私はそう言った。

 

会長「大丈夫だろ。少なくとも二人の黒服が付いているし、弦巻自身強いからな」

 

かぐや「……確かに弦巻くんは、合気道と自衛隊や警察などが採用している逮捕術を組み合わせた、独自の体術を取得してますから強いです。……それでも心配はしますよ」

 

会長「まぁ、俺も全く心配してないと言えば嘘になる。あいつも相当な家柄の息子だしな。……けど、あいつが襲われたとしても、簡単に負けると思うか?」

 

私が心配してた事に会長がそう聞いてきたので、私は想像してから答えた。

 

かぐや「……あまり、想像は出来ませんね。柔道や合気道の有段者の私でも、勝った事は少ないですから」

 

会長「だろ。……それよりも夏祭りを回ろう。四宮は何を見て回りたいとかはあるか?」

 

弦巻くんの話を終えた後に、会長は私に回りたい所を聞いてきた。が、私は夏祭りの事は詳しくはなかったので、会長に任せる事を伝えた。

 

かぐや「いえ、夏祭りに来たこと自体が初めてでよく分からないので、会長に任せます」

 

会長「そうか。……四宮、飯はまだ食べてないだろ?」

 

かぐや「え、えぇ。夕飯を食べる時間よりも早い時間の集合でしたので、食べてませんが……」

 

会長「じゃあ、先に飯を食う事にしよう」

 

任せると、先に食事にするみたいなので、お祭りでどんな食べ物が売っているのか聞いてみることにした。

 

かぐや「お祭りでは、どういった食べ物が売られているんですか?」

 

会長「焼きそばやたこ焼きとか、家で作れるような定番な物から、綿菓子やりんご飴とかお祭りの屋台ぐらいでしか見ないお菓子系のもあるぞ」

 

会長から聞いた食べ物は、基本的に食べたことがないものが多かったので、とりあえず回りながら気になった物を買うという事にした。

 

 

 

しばらく食べたりしながら、射的などの屋台で遊んだりと二人で回りながら過ごしてた。

 

射的をした際に、屋台の方が"また全弾分の景品を取られた"と、苦笑いしていた。

 

その事を詳しく聞いてみると、私たちの前に弦巻くん達が来ていたらしく、こころさんが私と同じ事をしていたと教えてくれた。

 

会長と楽しみながらお祭りを回っていると、花火が上がる時間が近づいたので、集合場所まで向かいました。

 

 

ーーーーーーーーー

 

そして花火が上がり、皆で花火を見た。

 

花火が上がってた間の途中から、来年のお祭りでも会長と回りたいと欲が出てきてしまった。

 

ただ、こちらから誘うのは話は別なので、どうにかして会長から誘わせようと思い、会長の横顔をチラッと見てみた。

 

会長は夢中に花火を見ており、その夢中になってる横顔に私は夢中になって見てしまっていた。

 

そうしてると、花火が終わってしまった。どうにかしたかったが、会長は自転車ですぐ帰ってしまったので、一緒には帰れなかった。

 

会長以外の私達は弦巻家の車で帰るので、車内に乗り込んだ。

 

私は中から景色を見ながら、"皆と……何より会長と二人で夏祭りを回れたのはいい思い出になった"と、嬉しく思いながら別邸まで車に揺られて帰路に着いた。

 





次回は、夏休みの最終日の話を書きます。

その次から二学期の話をスタートさせます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。