弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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前回の翌日の話です。

最初は愛視点からスタートです。途中からは優心の視点のみです。

では、本編をどうぞ。


第37話

 

~翌日~

 

 

~愛視点~

 

 

目が覚めて時間を見てみると、朝五時だった。

 

愛(朝早く起きなくてもいい……。六時から六時半まで寝ててもいいと言われてたけど、やっぱり四宮家のが染み付いてるな……)

 

昨日、メイド長から使用人の事で言われた時に、仕事をするのは休日だけなので、平日は朝早く起きる必要はないと言われたのだ。

 

愛(まぁ、その休日でも"六時に起きればいい"と、メイド長から言われてるけど。……とりあえずシャワーを浴びたい)

 

シャワーを浴びたいと思い廊下に出た私は、誰かいないかと探した。すると、執事長とメイド長が話をしている所を見つけたので、声をかけようと近づいた。

 

メイド長「あら、おはようございます。やはりこの時間に起きてきましたね」

 

愛「おはようございます。……やっぱり五時起きが染み付いているので、目が覚めてしまって」

 

メイド長「そうでしょうね。……して、愛さんはどうされましたか?」

 

愛「少しお風呂に……シャワーだけでも浴びたいんですが、浴びてもいいかという確認をしたくて……。昨日お風呂に入りましたけど、いつも朝にシャワーを浴びて、気持ちとかを切り替えていたので……」

 

メイド長「いつもの習慣というものですね。シャワーを浴びて構いませんよ」

 

愛「じゃあ、浴びてきますね」

 

メイド長「えぇ、明日からは確認はせずに毎日シャワーを浴びてよろしいですからね」

 

愛「あ、はい。分かりました」

 

メイド長「ただ、バスタオルなどが準備は出来ていないので、今日だけは自分で準備なさってください。他の方々にも、朝にシャワーが使えるように伝えておきますので、明日から用意はしなくても大丈夫です」

 

愛「ありがとうございます」

 

私は、メイド長にお礼を言ってお風呂場に向かい、シャワーを浴びた。

 

 

浴びた後は、朝食まで時間があったので自室でのんびりしていた。

 

シャワーを浴びた後に、時間を見ると朝食まで時間があった。時間を見て私は"使用人の仕事をやらないと!"……と思ってしまったが、昨日の夕方にメイド長に使用人の仕事は休日にやるという事を思い出した。なので、私はお風呂場から部屋に戻ることにした。

 

その時に、護衛をしてくれる皐を見かけたので声を掛けようと思ったが、忙しそうにして声をかけれなかった。

 

そして、部屋に着いた私はしばらくのんびりと過ごしていた。

 

愛(そろそろ朝食の時間だし、制服に着替えとこうかな……)

 

のんびりしてると朝食の時間に近づいたので、制服に着替え始めた。

 

着替え終わった頃に、制服姿のこころと優心くんが部屋まで呼びに来たので、一緒にご飯を食べる部屋まで向かい、二人と朝食を取った。

 

 

 

朝食を食べ終わり、学校に行く仕度を済ませた私は、家の玄関前にいた。玄関にいるのは私一人だけだ。

 

こころはハロハピの待ち合わせをしてるらしく、先に行ってしまった。私一人で優心くんを待ってると、黒服の皐が近づいてきて声をかけてきた。

 

黒服(皐)「愛様、メイド長から話を伺ってると思いますが、今日から愛様の護衛を担当する皐です。よろしくお願いします」

 

愛「うん、よろしく。……別に様付けで呼ばなくて、前に会った時に呼んでくれてたみたいに、さん付けでいいよ。それに少し砕けた口調……ため口で喋ってよ。同い年だし、私自身その方が慣れてるから」

 

黒服(皐)「分かりま……分かった。……それより、朝食前の際はすみませんでした。愛さんが声をかけようとしていたのは知ってたんですけど、朝の仕事で手が外せなかったので……」

 

愛「ううん。気にしてないから、謝らなくても大丈夫だよ。それは私も理解してるから」

 

皐と話をしてると、優心くんが玄関前にやってきた。 

 

優心「ごめん、遅くなった」

 

愛「大丈夫だよ。皐と話してたから、時間は気にならなかったよ」

 

優心「そっか。……皐も愛の護衛、よろしくね」

 

黒服(皐)「分かってるよ、優心様。……愛さんは、優心様の彼女さんだからね」

 

優心「うん、頼りにしてる。……愛、一応…外で皐を呼ぶ時は、名前じゃなくて黒服さんとか黒い服の人とかで呼んで」

 

愛「分かった。けど、何で?」

 

優心「外は誰がいるか、分からないからさ」

 

愛「あぁ、そういうことね。名前から黒服さんの素性とかを、調べられてしまうかもしれないって事ね。……うん、そうするよ」

 

優心「よろしく。……じゃあ、学校に行こっか」

 

優心くんの言葉に、"うん"と頷きながら言って、一緒に学校に向かった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

学校の校門に着いた時に、かぐやに会った。そこから三人で話をしながら教室まで向かった。が、教室に向かう間、かぐやの話で驚いていてしまった。

 

あのくそ爺が、昨日の夜かぐやに電話をして学校の様子とか別邸での様子とかを聞いたらしい。

 

雁庵様は純粋にかぐやと話をする為に、電話をしたみたいだった。

 

最初かぐやは警戒をしていたが、話をしてみて嘘じゃないと分かったと言っていた。が、少ししか話をしなかったらしい。それでもかぐやは少し嬉しそうにしていた。

 

 

その様子を見ながら話をしていると教室に着いたので、クラスの女子と話をしたりしながら、授業の準備を始めた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

そして午前の授業が全て終わり、昼休みになった。

 

昼を食べ終わって、すばる達クラスの女子と話してる時に教室のドアが勢いよく開いた。

 

ドアの開く音が凄かったから、私と優心くんどころかクラスに居た皆が、ドアの方を見た。

 

ドアの所に居たのは、紀さんだった。

 

かれん「優心さんと早坂さん!聞きたいことがあるので、マスメディア部に来てもらってもいいですか!?」

と、紀さんは教室に入ると同時に、そう言ってきた。

 

紀さんの言葉に、私と優心くんはお互いに離れていたが、自然と顔を見合わせてしまった。紀さんの様子に私は不思議に思ったが、優心くんの方も不思議そうにしていた。

 

優心くんの様子を見た私は、とりあえず紀さんの所に向かったのだった。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

~優心視点~

 

 

朝、家の玄関先で愛と黒服の皐と話をしてから、愛と一緒に学校に向かった。

 

 

学校の校門前に着くとかぐやさんと会った。三人で教室まで行くことになったが、その時にかぐやさんが"昨日の夜にお父様から電話が来た"と、言ってきた。

 

優心(雁庵さん、言った通りに電話したんだ……)

 

俺はそんな事を思いながら、かぐやさんの話に耳を傾けた。

 

かぐや「……いきなり、お父様から電話が掛かってきた時は、びっくりしたし、何か裏があるんじゃないかって、警戒したわ。けど、話をしてそんな事はないのは伝わった」

と、雁庵さんと電話をした昨日の夜に、俺が予想した通りかぐやさんは最初警戒したらしい。

 

それに、"警戒もしたから少ししか話が出来なかった"と教えてくれた。けれど、それを言っているかぐやさんは少し嬉しそうにしていた。

 

 

二人と話をしてると教室に着いたので、男友達に声をかけて話を始めた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

午前の授業が終わり、昼も食べ終わって昼休みを過ごしていた時に、大きな音がした。音がした方を見るとかれんがいた。

 

優心(さっきの音は、かれんが教室のドアを思いっきり開けた音だったんだ……)

 

かれん「優心さんと早坂さん!聞きたいことがあるので、マスメディア部に来てもらってもいいですか!?」

 

俺が呑気に音の正体を考えてると、かれんは大声で俺と愛の名前と部室に来て欲しい事を言ってきた。

 

名前を呼ばれた俺は、愛と顔を見合わせてしまった。かれんが、俺と愛を呼んだ理由は思い付かなかったので"なんの用だろう?"と思いながら、かれんに声をかけた。

 

優心「いきなり大きな音と、大声出さないでよ……」

 

愛「本当だよ……。びっくりしたじゃん」

 

俺がかれんに文句一つ言うと、いつの間にか隣に来てた愛も共感していた。

 

かれん「そういうのはいいので、部室に来てもらってもいいですか?」

 

俺と愛の文句を聞き流したかれんは、そう聞いてきた。特に、断ること理由がない俺は行く事を承諾し、愛の方も特に問題なかったみたいで行くことを伝えていた。

 

男子A「紀のやつ、二人に何の用だ?」

 

男子B「弦巻と早坂の二人呼んでたから、二人の関係の事じゃないのか?」

 

女子A「そうかもしれないよね……。恋人同士って聞き付けて、色々と聞こうとするかもしれない……」

 

女子B「もしかして、二人から聞いた事を他クラスに言いふらしたり……」

という、クラスメートの言葉が聞こえる中、俺と愛はマスメディア部の部室に向かった。

 

部室に着いて中に入った後に、かれんに促されて椅子に座った。部室内はかれんのみでエリカは居なかったが、気にせずにかれんに質問した。

 

優心「それで、かれんは何を聞きたいの?」

 

かれん「お二人は恋人同士……、付き合っているんですか?」

 

優心「え、うん。付き合ってるよ」

 

かれんから付き合ってるのかと聞いてきたから、その事に肯定すると、かれんが俯いた。……と思ったら、すぐに顔を上げて大きな声を出し始めた。

 

かれん「お二人は、いつからお付き合いしてたんですか!一学期の交流会前に聞いた際は、付き合ってないと言ってましたよね!」

 

優心「う、うん。確かにそう言ったけど……、その時にはもう付き合ってたよ」

と、俺がそう言うと、かれんは一瞬固まって動かなくなったが、すぐ復活してかれんは質問してきた。

 

かれん「じゃ、じゃあ!なぜ、あの時に嘘を言ったんですか!?」

 

優心「何でって言われても……、ね」

と、俺は言いながら愛の方を見た。すると愛が口を開いた。

 

愛「単純に秘密にしたかったんだよ」

 

かれん「何で秘密にしたかったんですか?」

 

愛「だって……私が付き合ってる相手は優心くんだよ。浮いた話がなかった優心くんに、彼女が出来たって知られると話題になるでしょ。それで皆が色々と聞いてくると思って、一緒に過ごす時間が少なくなると思ったし…」

 

かれん「な、なるほど……。早坂さんって意外と乙女だったんですね……。見た目はクールでかっこいい系の女子なのに」

 

愛「……。まぁ、あとは私自身、紀さんと巨瀬さんの二人の事を、あまり信用してなかったのもあるけど……」

 

かれん「それひどいですよ!」

 

愛とかれんのやり取りを見てた俺は、かれんに聞きたい事を聞いた。

 

優心「でも夏休み前には、A組の中では話題になってたけど、その時に何で聞きに来なかったの?」

 

かれん「その時は、ありもしない話だと思っていたからですよ。本人達には違うと言われてましたからね」

 

優心「まぁ、確かに否定したからね」

 

かれん「そうです、否定されましたからね!……だからA組の人が話をしているのを聞いても信じてはなかったです。けど、夏祭りにエリカと眞妃さんのふたり人と行った際に、優心さんと早坂さんと金髪少女の三人で仲良く歩いているの見かけました」

 

優心「その時を見て、恋人同士と確証を得たの?」

 

かれん「そうですよ。前よりも、より一層仲良くなっており、花火を見るまでいる時点でA組の話も信用できて、付き合ってると確信しました」

 

優心「凄い観察力……

 

俺はかれんの言葉にそう呟いてしまった。

 

愛「確かに……。金髪少女の事を、考えから排除したのは何で?」

 

かれん「前に優心さんから、妹さんがいることを聞いていたんです。見た目や性格の事も聞いていたので、あの時に見た瞬間に妹さんだと分かりました」

 

愛「それで、考えから排除したんだ……」

 

かれん「はい。……でも、分かって良かったです。お二人が付き合ってることが……」

 

優心「でも、他の人には言わないでよ。愛が言ってた通り、他のクラスの人達に知られると、一緒に居られる時間が少なくなると思うから。A組の皆は言い触らさないで居てくれて、普通に過ごせてるからね」

 

かれん「勿論です。そんな事はしませんよ(何か言って、眞妃さんみたいな経験したくないですし。本当に……)」

 

俺がそう言うと、ちょうど予鈴が鳴ったので三人で教室に戻った。

 

教室に戻ると、クラスの皆から"かれんとの話はなんだった?"とか質問責めされた。言い触らされないかと心配してるクラスメートもいたけど、皆に大丈夫な事を伝えて落ち着かせた。

 

そうしてると、皆落ち着いてくれたので、次の授業の準備を始めた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~放課後~

 

昼の出来事から時間が経ち、放課後になった。教室で俺は愛と選択授業の話をしていた。

 

愛「優心くんはどれにするか決めてる?」

 

優心「俺は美術にしようかなって思ってるよ」

 

愛「美術?」

 

優心「うん。去年の前期後期は、音楽と情報を選んでて、今年の前期は書道を選んでたんだ。それで、美術だけやってなかったから、美術にしようと思ったんだ」

 

愛「へぇ~。……じゃあ私も美術にしようかな」

 

優心「愛も美術にするの?」

 

愛「うん。選択授業も一緒にやりたいな~……って思って……。……まぁ、そういう事で美術にするよ」

 

優心「俺も愛と一緒がいいなって、思ってたから良かったよ」

と、俺が言うと愛は照れていた。

 

お互いに記入シートに"美術"と書いた後に、職員室に行って先生に皆より一足先に提出した。その後、俺は生徒会室に向かう為、愛は家に先に帰る為に別れた。

 

 

生徒会室に向かうと、会長とかぐやさんと千花の三人が選択授業の話をしていた。

 

その選択授業の話でも、会長とかぐやさんの駆け引きが行われいた。

 

それを見ていると、千花が話しかけてきた。

 

千花「優心くんは、どれにしたんですか?」

 

優心「俺は美術にしたよ。あと愛も美術にしたよ」

 

かぐや「愛さんも美術にしたんですか?」

 

千花からの質問に愛の事も含めて答えると、かぐやさんが食いついてきた。

 

優心「うん。選択授業も一緒にやりたいって言ってたよ」

 

会長「恋人同士で一緒か……」

 

俺が言ったことを聞いた会長とかぐやさんの二人は、静かになった。多分、どうお互いを誘おうか考えてるんだろうなって思った俺は、三人に提案をした。

 

優心「三人も美術にしない?」

と、俺が言うと千花が真っ先に反応した。

 

千花「優心くん、それですよ!皆、一緒にしましょうよ」

 

優心「それに俺とかぐやさんは、会長と千花とはクラス違う。だから、一緒に授業を受けることがないから、一緒にやってみたいんだけど……」

 

俺がそう言うと、千花はすぐに賛成して会長とかぐやさんは、少しして口を開いた。

 

会長「弦巻がそう言うなら、そうするか」

 

かぐや「そうですね」

 

二人がそう言って美術にしてくれた。

 

優心(見た目はクールぶってるけど、内心では喜んでるんだろうな~)

と思いながら、下校時間まで生徒会の仕事を始めた。

 

ーーーーーーーーー

 

ちなみに、家に帰った後に俺は愛に生徒会の出来事を伝えると、愛はため息を吐いてかぐやと会長の二人に呆れていた。

 




後半の方が少し雑だったかも知れませんが、ご了承していたくれたら幸いです。

次回は出来てないので、遅くなると思います。
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