弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
今回は前回から少し日が進んだ話です。
所々、雑な感じにと思ってしまうかもしれませんが、それでも楽しんで読んでもらえたら幸いです。
では本編をどうぞ。
昼休みにしたかれんとの話、放課後に会長達と選択授業の話をした日から、少し日が経った。
そんな日の放課後に、俺は石上と一緒に生徒会室にいた。
仕事をしてると、会長と翼が一緒に入ってきた。
優心(……チャラくなってる。黒髪から明るい色に変わってるしピアスも付けてるし……)
翼の姿に俺がそう思ってると、会長も翼の変わりように驚いていたらしく、翼にその事を言い出した。
会長「てか、やっぱりお前変わりすぎだろ!」
翼「えー、そうですか?そんなに変わってます?」
会長「同じクラスだから、流石に初見よりは驚きは少ないが、変わりすぎだと思うぞ」
翼「まぁまぁ、とりあえず恋愛相談に乗ってもらってもいいっすか?」
会長「まぁ、構わないが……」
と、会長と翼がそんな話をしながら、俺と石上が座るソファーの所に来た。
石上「相談なら俺は席を外しましょうか?」
翼「いやいや、気にしなくて。むしろ居てていいよ」
優心「じゃあ、俺は飲み物出すよ」
翼「ありがとう、優心」
俺は席を立ち人数分の飲み物の準備を始めた。準備をしている間、俺は三人の会話に耳を傾けていた。
話の内容や翼の様子的に、翼は相談というよりも自慢……惚気話みたいの感じで話を進めていた。
会長と石上が小声で話をしながら、何度か翼に質問したりしていた。けど、その途中で何度も彼女の柏木さんとの自慢話になるので、会長と石上はトイレットペーパーを使って、首を絞めようとする行動をしていた。
その様子を見ながら、飲み物を入れ終わったから三人の前に出した。
俺が皆の前に飲み物を出し終わると、翼が夏休みでの出来事を聞いてきた。最初、会長に聞いていた後に俺にも聞いてきた。
翼「優心の方はどう過ごしたの?……いつも通りの過ごし方?」
優心「そうだね。いつも通り公園で子供と遊んだり、妹や知り合いと出掛けたり、別荘に行ったりしたよ」
翼「やっぱりそっか~」
聞かれたことに答えると同時に扉が開いた。やってきたのは、柏木さんだった。
何でも、かぐやさんに用事があって生徒会室に来たみたいだった。
優心「柏木さん。かぐやさんは、まだ来てないよ」
柏木「あ、そうなんだ。弦巻くんは、かぐやさんがいつぐらいに来るか、分かる?」
優心「多分、もうすぐで来ると思うよ」
柏木「そう、分かった。少しここで待ってもいい?」
会長「弦巻、ちょっといいか」
優心「え?会長、なに?」
柏木さんに聞かれた事に、俺は"大丈夫"と答えようとした時に、会長に腕を引かれ生徒会室の外に連れていかれた。
石上「僕ら、ちょっと生徒会室を空けるんで、掛けて待っててください」
という、石上の声も聞こえたが、何で翼たちを二人っきりにさせたのか、分からなかった。
会長に理由を聞いてみると、あの二人が神ってるかどうか確認したいから二人っきりにさせたと、説明された。それを聞いた俺は、内心どこか呆れてしまった。
会長と石上が中を見ていると、かぐやさんと千花と愛がやってきた。かぐやさんと千花は会長達の話に混ざり、俺と愛はその話題に入らなかった。
優心「愛も、ここに来るの珍しいね」
愛「かぐやと話をしてたら、書記ちゃんと会って連れてこられたんだ」
優心「そうなんだ」
愛「うん。……それで、会長達は何してるの?」
愛にここに来た理由を聞いた後に、愛から扉の前での会長達の行動を聞かれた。俺は、会長に説明された事を愛にそのまま伝えてあげると、それを聞いた愛も呆れていた。
愛「じゃあ、二人で先帰ろうよ。この人達、ほっといてさ」
優心「いや、翼とかに出したコップの片付けが、終わってないんだ」
愛「そういうのは、会長達にやらせればいいの。優心くんは、巻き添えを食らったんだから。……ほら、帰ろうよ」
俺は愛に腕を引かれて教室に戻り、荷物をもって家に帰った。帰る途中に片付けをお願いするメッセージを送っといた。
電車に乗ってしばらくした時に返事が来た。内容は、勝手にいなくなった事の愚痴とかが書かれていたが、片付けはしっかりしとくと返事が来た。
その内容を見た俺はスマホをポケットにしまい、愛と話をしながら家へと帰った。
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翼の恋愛相談という名の自慢話・惚気話から、さらに日が経った。
今日は9月9日……、会長の誕生日。
俺は、学校に着いた時に、会長に誕生日プレゼントを渡しといた。
そして今は、昼休みに生徒会室で俺と愛、かぐやさんの三人がいた。
生徒会室にいるのは、かぐやさんが誕生日に会長に渡すケーキを見てほしいと、言ってきたからだ。で、それを見たんだけど……、もうウェディングケーキだった。
愛「前までこんなアホじゃなかったのに」
優心「……うん。愛と同意見かな……」
かぐや「アホ!?しかも弦巻くんまで同意見って言うなんて……!」
愛「はぁ……まぁ、渡したいなら渡したらどうですか?」
かぐや「なによ……。その言い方……」
と、二人軽口を叩きながら話を始めた。その様子を俺は隣で眺めていた。
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そして、そんなこんなで放課後になり、俺と愛は生徒会室の外に待機して、扉の隙間から中の様子を確認していた。
二人して中を見ていると、いきなりかぐやさんがケーキを見て慌て始めた。
愛「かぐや、やっとケーキの大きさに気が付いた感じだ」
優心「そんな感じっぽいね」
かぐやさんの様子を見て、"どうするかな"って思っていると、かぐやさんは会長にはかぐやさんがショートケーキサイズに切って渡していた。ケーキの後にプレゼントも渡して即座に廊下に出てきた。
廊下に出てきた瞬間にかぐやさんは生徒会室から見えない位置に顔を真っ赤にして座り込んだ。
愛「よく頑張りました……」
かぐや「……はぁ……」
しばらくの間、愛はかぐやさんが落ち着くまで頭を撫でてあげていた。
優心(こうしてみると本当に姉妹に見えるな~。……まぁ、小さい頃から過ごしてるとそうなるか……)
俺もそんな事を思いながら、二人を眺めていた。
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かぐや「残りのケーキは弦巻くん達に任せるわ」
しばらくして落ち着いたかぐやさんは、俺と愛にそう言って、そそくさと帰っていった。
愛「あ、かぐや……!」
優心「……逃げたね」
愛「……うん」
俺と愛は、かぐやさんの行動に呆気に取られてしまった。そうしてると、生徒会室から会長が出てきた。
会長「……ん?弦巻に早坂。二人は廊下で何してるんだ?」
優心「あー……。ちょうど、生徒会室に用があってさ。愛は一緒に来てくれたんだ」
会長「そうか。じゃあ弦巻にお願いがあるんだが……。俺、もう帰るから戸締まりをお願いしたいけどいいか?」
優心「うん、分かった。やっとくよ」
会長「よろしく」
会長のお願いに二つ返事で答えて、生徒会室の中に入った。
中に入って、かぐやさんが作ったケーキが置いてある場所の扉を、愛が開けて口を開いた。
愛「どうしよう……。この残ったケーキ……」
優心「捨てるの駄目だし、家に持って帰って黒服さんとか家の使用人の人達に、食べてもらったとしても全然減らないと思うし……」
愛「だよね」
ケーキの量が凄いので、どうやって処理しようかと悩んでしまった。食べるにしても量が多いから、俺と愛や家の使用人達だけではまだ人数が足りない感じだった。
愛「……香澄達とかにも手伝ってもらう?」
優心「……それ、いいかも。食べきれずにケーキを捨てなくて済むし、食べた皆も笑顔になるもんね」
愛が言った提案に、すぐに俺は共感した。
優心「香澄達には、あとで俺から連絡してみるよ。今日の所は、とりあえず家に持って帰るのが先決だね」
愛「確かにそうだね」
優心「黒服さん。これ家に持って帰れる?」
黒服(華)「はい、大丈夫ですよ」
華さんがそう言ってくれたからお願いして、愛と一緒に家へと帰った。
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こころ「お兄様、愛!お帰りなさい!」
優心「ただいま、こころ」
愛「ただいま」
家に帰ると、こころが"おかえり"と言って出迎えてくれたので、俺と愛は"ただいま"と伝えた。するとこころが俺に質問してきた。
こころ「お兄様、華と他の黒服の人が大きい荷物を運んでいたのを見たけれど、あれは何かしら?」
優心「…あぁ、それは秘密だよ」
こころの言った大きい荷物というのが、すぐケーキの事が分かった俺は"秘密"と言って教えなかった。
こころ「秘密って気になるわ!お兄様、どうして教えてくれないの?」
優心「それは、明日の放課後には分かるからね。明日まで楽しみにしてた方がワクワクするでしょ」
こころ「確かに、それはワクワクするわ!じゃあ楽しみに待っとくわね!」
優心「うん。じゃあ俺は、キッチンの所に行くから」
こころ「分かったわ」
愛「分かった。……じゃあ、こころ……晩ごはんまで一緒に部屋で過ごそうか」
こころ「そうね♪今日も、愛に話したい事がたくさんあるの!」
愛とこころが二人で部屋に行くのを見送ってから、俺は家のキッチンの所に向かい、料理人さんにケーキの切り分けをお願いしにいった。
キッチンに着いて、料理人さんにちゃんとメイドさんと執事、黒服さんと料理人さん達の全員分を切り分けてもらったけど、それでもまだ意外と多く残っていた…。
それに驚きつつ、料理人さんにお礼を言ってから部屋に戻り、香澄達に連絡を取って話をした。
しばらく話をしていくと、明日にサークルのラウンジで皆と集まるという話になり、そこでケーキパーティーみたいな事をするという話になった。そういう話に纏まったので、電話を切った。
優心「来れない人もいるけど、ある程度の人数が集まるから、なんとかなりそうかな……」
愛「なんとかなりそうなの?」
優心「ちょ!……いつの間にいたの……!?」
俺が独り言を言った時に、隣から愛の声が聞こえた。隣を見ると愛がいたので驚いてしまい、いつ居たのか聞いてしまった。
愛「来れない人もいるけど……っていう、最後の一言を優心くんが呟いた時にいたよ。ちゃんとノックしたけど、反応がなかったら、中に勝手に入ったんだ」
優心「勝手に入らないでよ……。ビックリするんだから」
愛「勝手にって……、やましいことがあるの?」
優心「無いけどさ……」
愛「やましい事が無いのは知ってる。だって優心くんなんだもん。そういうのはないって信じてるし」
優心「信じてくれてありがと。……で、ケーキの事なんだけど、明日の放課後にサークルのラウンジに持っていく事になったよ」
愛「ラウンジに集まることになったって事?」
優心「うん。皆が集まるならサークルの方が集まりやすいって話になってね。それにラウンジならケーキを食べれたりするからちょうどいいから」
愛「まりなさん、よく許可してくれたよね。皆が集まると貸し切りみたいになるのに」
優心「まりなさんが許可してくれたのは、ケーキ食べてみたいからだって。最高級の物を使ったケーキなんて、滅多に食べれないからって……」
愛「そうなんだ……」
優心「そういう事だから、明日はよろしく」
最初は談笑してから、愛にケーキの事を伝えた。その後は、晩ごはんを食べる部屋に愛と一緒に向かった。部屋では、こころが椅子に座って待っていた。
俺と愛も椅子に座り、皆で"いただきます"と言ってからご飯を食べ始めた。こころの学校での出来事や、バンドや香澄達の様子とかを聞いたりしながらご飯を食べた。
その後はお風呂も済まして、眠りについた。
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~翌日・放課後~
~サークル・ラウンジ~
放課後になり、俺と愛はサークルのラウンジに着いた。ラウンジ内に入ると、もう皆が集まっていた。
今日来てくれたのは、ポピパとアフターグロウとハロハピの全員、ロゼリアからは紗夜とリサとあこの三人が来てくれた。
友希那と燐子は用事で、パスパレは学校終わりにレッスンと収録がある為に来れなかった。
優心「皆、ごめん。遅くなった」
香澄「優心先輩、大丈夫ですよ。皆と話してたし、ケーキを楽しみにしてたから、退屈じゃなかったです」
リサ「そうそう。どんなケーキなのかが気になってたからドキドキしてたしね」
二人の言葉を聞きながら、華さんに声をかけてケーキを出してもらった。
優心「ショートケーキサイズにしているけど、食べてみて」
と言って皆に食べてもらうと、皆は笑顔になり美味しそうに食べてくれた。
まりな「スポンジ部分がふわふわで美味しい」
つぐみ「それに苺も凄い甘くて美味しい……!」
ひまり「だよね!クリームとかも濃厚だし、本当に美味しい~!」
こころ「お兄様、このケーキ美味しいわ!昨日言ってた秘密がこれだったのね♪」
優心「うん、そうだよ」
と、こころの言葉に答えながら皆の様子を見てみると、皆はお互いに味の感想を言い合って食べてくれていた。
しばらくして紗夜が声をかけてきた。
紗夜「優心さん、日菜の分のケーキを持って帰ってよろしいですか?」
優心「もちろん。むしろ両親の分まで持って帰っていいぐらいだよ!」
紗夜の言葉に俺はすぐにオッケーを出した。
リサ「じゃあ、アタシも友希那の分で持って帰ろうかな」
あこ「あこは、りんりんの分を持って帰ろっと!」
紗夜と俺の話を聞いていたリサとあこも持って帰ると言ってくれた。すると他の皆も家族や友達の分としてケーキを持って帰ると言ってくれた。
そのおかげで、かぐやが作ったケーキはなんとか全部無くなった。
無くなったことにホッとすると、こころの相手をしてくれていた美咲が口を開いた。
美咲「優心さん。一つ気になったんですけど、このケーキはどうしたんですか?昨日、いきなり大量のケーキを食べてほしい、もしくは持って帰ってほしいって連絡しましたけど」
美咲が聞いてきたのは、ケーキの出所の事だった。聞かれた俺は、答えようとすると愛が変わりに答えてくれた。
愛「えっと、それはかぐや……私の友達なんだけど……」
昨日の出来事を皆に伝えると、ポカーンとした顔になった。
美咲「……四宮先輩、バカなんですか?……あの秀知院に通ってるのに?」
美咲の一言に、俺と愛は否定は出来なかったので頷いた。そこから皆に質問責めにされてしまったが、答えられる物は答えた。
そうして過ごしていると時間も遅くなってきたので、解散となった。
俺と愛はこころと一緒に家に帰った。
次回は出来てませんので、投稿が遅くなります。