弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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今回は、生徒会全活動終了の話で進みますが、パスパレの白鷺千聖と氷川日菜の二人が少し登場します。

では、本編をどうぞ。



第40話

 

~優心視点~

 

 

愛が会長との件から、少し経った日。今日で生徒会の全活動終了の日だ。

 

優心「生徒会、一年間の活動あっという間だったね」

 

かぐや「そうですね」

 

片付けている時に言った俺の一言から始まり、皆が生徒会の出来事の思い出話をしながら片付けを進めた。

 

石上が生徒会室の隠し扉を開けた時はビックリしたけど、きれいに片付けられたので帰ることになった。

 

生徒会室から廊下に出た後、千花が泣いた。そしてその千花の姿にかぐやさんも、もらい泣きしていた。

 

会長「1年間お疲れさま」

 

二人を見た会長がそう呟いた。

 

しばらくして石上が声をかけてきた。

 

石上「どこかで打ち上げしません?」

 

会長「お、それいいな。どこでやる?やっぱりファミレスとかでやるか?」

 

千花「優心くんの家でやりましょうよ。優心くんもそれでいいですか?」

 

打ち上げの話になり、場所を俺の家と千花が提案してきた。

 

優心「(家に愛がいるから、色々言われるかも知れないけど、まぁ大丈夫だろ……。愛にも連絡しとけばいいし)」

と、考えた俺は承諾して、そのあとに校門前で車に乗って家まで向かった。

 

俺は車の中で、愛に生徒会の打ち上げの事と家でやる事をメッセージを送り伝え、その時に華さんに軽く食べれる物の準備をお願いした。その後に愛から"了解"と返事が来たのを見てから、皆の会話に入った。

 

 

 

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~弦巻家~

 

 

家に着いた。そして車から降りた千花以外の皆は口を開いて、呆然となっていた。

 

白銀「前に、家はでかいと聞いていたが、こんなにでかいとは思わなかったぞ……」

 

石上「家じゃなくて、宮殿の間違いなんじゃ……」

 

かぐや「……本当にそうですね。愛さんや藤原さんから大きいと聞いてましたけど、こんなに大きいとは思わなかったです……。それに……門から噴水までの道が遊歩道みたいです」

 

優心「左右の木は全部桜だから、春になったら一面桜で埋め尽くすよ」

 

千花「私も、その時に家に遊びに行ったことありますけど、凄くきれいでしたよ」

 

白銀「へぇ……。一度、見てみたい気がするな……」

 

優心「じゃあ来年、ここでお花見しようよ」

 

かぐや「いいんですか?」

 

優心「うん。今年の四月にこころが同学年のバンド友達とお花見してたから、問題ないよ」

 

白銀「じゃあ、来年の四月にここで花見だな」

 

そんな話をしながら家の中に入った。入ってみると靴の数が多かった。こころと愛が使ってる靴の他に学生靴が二足多かった。その為、玄関近くにいた執事の人に声をかけた。

 

優心「ねぇ、今日は誰が来てるの?」

 

執事「本日は、パステルパレットの白鷺様と氷川様がいらしていますよ。こころ様とご一緒に、こころ様のお部屋でお話しされています」

 

優心「ありがとう」

 

教えてくれた執事にお礼を言った時に、声がした。

 

愛「優心くん、おかえり」

 

優心「ただいま」

 

愛の言葉に"ただいま"と返したが、愛が来たことでかぐやさん以外の皆が驚いていた。

 

白銀「な、何で早坂が弦巻の家にいるんだ!?」

 

千花「しかも、"おかえり""ただいま"って夫婦のやり取りしてましたけど!……それより同棲してたんですか!?」

 

優心「まぁ、色々と訳があるんだけど、とりあえず一緒に住んでるから、同棲してたのは間違いはないけど……」

 

愛「……まぁ、理由は追々話すね」

 

千聖「優心くん、お邪魔してます」

 

愛が弦巻家にいる事に関してお互いに濁してると、いつの間にか近くに来てた学校の鞄を持った千聖さんが、"お邪魔してます"と言ってきたから俺は返事をした。

 

優心「千聖さん、いらっしゃい。……日菜は?」

 

千聖「日菜ちゃんは、こころちゃんとまだ話をしているわ。妹同士にしか分からない話題よ」

 

優心「……兄、姉の好きな所とか、"るんっ"てくる話をしてる感じ?」

 

千聖「えぇ、だから流石に話についていけなくて……」

 

優心「はは……そ、そっか……。それで千聖さんと日菜って、何でうちに来たの?」

 

千聖「私は日菜ちゃんに連れてこられたのよ。今日、私と日菜ちゃんはオフだったのだけど、日菜ちゃんがいきなりこころちゃんの家に遊び行きたいって言ったのよ。私はそれに巻き込まれた感じね」

 

優心「なるほど……「お兄様ー!」」

 

千聖さんの話をしていると、こころが走ってきた。こころは抱きつこうと手を広げていたので、俺も受け止める体制になり受け止めた。

 

優心「ただいま、こころ」

 

こころ「えぇ、おかえり!」

と、抱きついてきたこころとやり取りをした時に、こころが俺から離れて、目の前から少し横にずれた。

 

その行動に不思議に思ってると、廊下から足音がしてきたから目の前を見ると、荷物を持った日菜が走ってきた。

 

日菜「優心くーん、ひさしぶりー!」

 

優心「おっと!……そのまま、愛にバトンタッチ!」

 

そのままスピードを緩めずに走ってきたから、俺はビックリしたがなんとか受け止めつつ自分の体を動かして、勢いのまま愛に日菜を送った。

 

日菜「愛ちゃんに、もう一回抱きつくー」

 

愛「ちょっ!……わっ!」

 

ドン!と音を立てて、日菜に抱きつかれた愛は尻餅ついてしまった。

 

日菜「優心くんもそうだけど、愛ちゃんに抱きつくのも凄く"るんっ♪"てするよ!」

 

愛「もう、日菜。離れてよ……」

 

日菜「え~、折角るんっ♪てするのに~」

 

愛「……紗夜に抱きついた方が、その"るんっ"てやつがもっとすると思うよ」

 

日菜「あ、そっか!家に帰ったら、おねーちゃんに抱きつこ~!」

 

千聖「もう日菜ちゃんったら……。それにしても、まさか優心くんに彼女がいるとは思わなかったわよ」

 

日菜「ね。あたしも凄いビックリしたよ」

 

優心「夏休み前に付き合い始めたんだ」

 

千聖「そうなのね。……後ろにいる人達は学校の友達かしら?」

 

優心「うん。今日、学校の現生徒会の活動が終了だから打ち上げしに家に来たんだ」

と、千聖さんに聞かれた事を教えた。それを聞いた千聖さんは"そろそろ帰るわね"と言って、日菜と一緒に靴を履き始めた。

 

優心「いつでも、家に遊びに来ていいからね」

 

日菜「そうするねー。こころちゃんの家は、結構おもしろかったからまた遊びにいくよ」

 

千聖「私は気が向いたらね」

と、俺の言葉に二人はそう返して、玄関を出て帰っていった。こころと愛の二人は門まで見送りに付いていった。

 

こころ達が玄関を出たのを確認した俺は、皆の方を見た。見てみると、また唖然とした感じになっていた。そうなってる理由が気になったが、とりあえず声をかけて部屋に向かった。

 

 

 

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石上「あの、弦巻先輩。さっきの二人って、パステルパレットの白鷺千聖さんと氷川日菜さんですよね?」

 

打ち上げするのに使う部屋に入ると、石上がそう聞いてきた。俺は椅子に座りながら石上の言葉に俺は頷いた。

 

机の上には、フライドポテトとかの軽く食べれる物があるので、俺と皆はそれを食べながら話を始めた。

 

石上「知り合いなんですか?」

 

優心「うん、友達だよ。パスパレの皆と遊びに行ったりするし、仲がいいよ」

 

石上「芸能人と友達って凄いですね……。どこで知り合ったんですか?家のパーティーとかですか?」

 

石上に、友達だと伝えると"どこで知り合ったのか"と聞いてきたから、教えた。

 

千聖さんと日菜と俺は同い年な事や、こころと千聖さんが同じ学校、日菜は違う学校だけどこころと同じ部活動だから仲がいい事。それにバンド繋がりもあることを伝えた。

 

俺は、キーボードのイヴちゃん……若宮イヴと商店街の羽沢珈琲店で知り合ってそこからメンバーと仲良くなった事などを伝えた。

 

石上「……はぁ~、凄いですね。……知り合ったきっかけも驚きましたけど、氷川さんに抱きつかれてたのを見た時も、驚きましたよ」

 

優心「あれは仕方ないよ。日菜、たまに抱きついてくるから……」

 

かぐや「そうですか?」

 

優心「こころがよく抱きついてくるんだけど、それを日菜が真似して抱きついてきた事があったんだ。それで、るん♪ってきたみたいで、抱きついてくるようになったんだ」

 

俺がそう言うと皆は"へ~"となっていた。その後に白銀が口を開いた。

 

白銀「気になってたんだが、その"るん"っていうのはなんだ?」

と、白銀が"るんっ"という意味を聞いてきた。でも、俺も日菜の"るん"はよく理解してないから、"あんまり分からない"と答えた。

 

俺の言葉に、皆は"え?わからないの?"みたいな顔になっていた。

 

優心「俺の勝手な解釈だけど、皆の感覚で言う所の"楽しい"とか"おもしろい"とかの、ポジティブな感覚の事を言ってるんだと思う」

 

白銀「なるほど……だからあんなに笑顔で楽しそうだったのか……。そういえば早坂にも抱きついてたよな」

 

優心「それは、まぁ……愛に抱きついたのは愛の事を気に入ったって事だね。るんっ♪て言ってたし」

 

千聖さん達との知り合ったきっかけや、日菜の言葉……"るんっ♪"という言葉の説明したりした。一通り説明したあと、白銀が制服の事を言い出した。

 

白銀「それにしても、やっと冬服が脱げたわ」

 

石上「でも来週には衣替えですけどね」

 

白銀「それな!!……はぁ~、それはそうと、会長には二度となりたくないな……。この飾緒(しょくしょ)重すぎなんだよ」

 

かぐや「その飾緒(しょくしょ)は、金で出来ているんですよね。戦時下に秀知院卒業の将校たちが、特殊な工程で作ったらしいですから」

 

白銀「……そりゃ重いわ……。とりあえず、会長はもうやりたくないから、あとは他の優秀な人がやってくれたらいいんだけどな」

 

千花「でもあの激務を見てたら、誰もやりたくない感じですけどね」

と千花が言ったり、白銀が石上に会長に進めて石上が自虐的に否定したりしていた。すると石上が口を開いた。

 

石上「弦巻先輩は?」

 

優心「俺?」

 

白銀「あぁ~、確かにな。弦巻って学校内で慕われてるし、仕事の能力も高いから向いてるな」

 

優心「ん~……、俺はやろうと思わないかな」

 

千花「何でですか?」

 

優心「庶務みたいな仕事の方が俺的に向いてるって思ってるからかな」

 

かぐや「確かに、弦巻くんは率先して人を引っ張っていくよりも、サポートをすることが多いですよね。A組でも学級委員はやらずに、雑務系の仕事をやってますし」

 

石上「へぇ……、なんか意外っすね」

 

この後も会長の話題や、生徒会が終わった今の皆の呼び方などを話したりした。

 

そんなこんなでしばらく話をしていると、時間が遅くなってきたので皆が帰ることになった。なので、華さんに皆を車で送るようにお願いして、愛と一緒に皆を門まで見送った。

 

皆を見送った後から部屋に戻るまでの間、愛に日菜と千聖さんの印象とか、話しててどうだったなどの話をした。

 

日菜が紗夜の双子の妹だと聞いた時は驚いた事、だけど見た目が似てたから、すぐに納得した事を言っていた。あと、こころの抱きつきを真似して、日菜も抱きついてきて驚いたことも話してくれた。

 

千聖さんとは、日菜の行動の事で話をして、そこからすぐに仲良く出来たと教えてくれた。そんな話をしながら部屋に戻るのだった。

 

 

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~翌日・放課後~

 

 

翌日の放課後。白銀にまた生徒会長に立候補したと教えられた。

 

"昨日はあんなに嫌がってたのに"と思ったが、白銀の口ぶりを聞いてると、なんとなく分かってしまった。

 

多分かぐやさんに、何か言われたからだと察してしまった。

 

この時に愛も居たけど、愛も俺と同じような考えになったと、教えてもらったのだった。

 

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