弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
前回から、1ヶ月と少し空きましたがやっと投稿です。
約1ヶ月が空いてしまった割にクオリティは高くないかもしれませんが、楽しんでくれたら幸いです。
そして、設定集の3つ目を作りました。
『キャラ・世界観設定(ネタバレあり)その3』というタイトルです。その2の次話として投稿されています。"その3"の内容は、キャラの呼び方を纏めたものです。
では、本編をどうぞ。
~優心視点~
生徒会選挙が終わり、新生徒会が発足してしばらく経った。
そんなある休日の午前中。
こころはハロハピの皆と出掛けてるが、俺はというと愛と一緒に俺の部屋で過ごしていた。
愛「ねぇ、優心くん。前からずっと気になってたんだけど、この少女漫画ってどんな話?」
しばらく部屋で過ごしてる時に、部屋の本棚に置いていた"今日はあまくちで"というタイトルの少女漫画の事を、愛が聞いてきた。
優心「えっと、主人公が人間不信で拒食症の女の子なんだ。それで、ある日通ってる学校に少しクチの悪い男の子が転校してくるんだ」
愛「うん」
優心「……その人間不信の子が、少しクチの悪い男の子との恋愛を通して、社交性を取り戻していく話だね」
愛「……でも、それって"今日はあまくちで"ってタイトルと合ってなくない?タイトル的に食べ物が関係してそうなのに……」
優心「それは読んだ方がいいよ。このまま話すとネタバレしちゃうし」
愛「……じゃあ、優心くんはこれを読んでどんな感想抱いたの?」
優心「凄く感動したよ。もうこれ以上ないぐらい泣いちゃった」
愛「それって言いすぎだと思うけど……」
優心「……確かに部屋にある他の漫画も、当然感動したり読んでて面白いよ。だって買うぐらいだからね。でも感動系の漫画の中だと、この漫画は"これ以上ない"って言っても、おかしくない位に感動したもん」
愛「……優心くんがそこまで言うから余計に気になってきたから、読むね」
と言ってから、愛は黙々と漫画を読み始めた。
ーーーーーーーーー
そして、愛が読み始めて少ししてから、愛はボロボロと泣きはじめた。俺はメイドさんにお願いしてタオルを持ってきてもらった。
メイドさんからタオルを受け取ってから、愛に渡した。
タオルを受け取った愛は、涙を拭きながらの状態でドンドン読み進めていっていた。
そして全巻読み終わると、愛はもう一度タオルで涙を拭いて感想を伝えてきた。
愛「……はぁ……、優心くんの言う通り、ものすごく泣いた。これは絶対泣いちゃう……良い話だった……」
愛は呟くようにそう言って、俺に""今日あま"をどこで知ったの?"と聞いてきた。
優心「つぐみちゃんから、教えてもらったんだ」
愛「つぐみって少女漫画が好きなの?」
優心「よく読むみたいだよ。それで、おすすめの漫画を聞いたら、この漫画を教えてもらったんだ」
俺がそう言うと、愛は"へぇ~"と言っていた。
愛「……でも、優心くんが少女漫画を読むなんて、意外だったよ」
優心「そう?……でも、前から興味はあったよ。珈琲店で、つぐみちゃんと漫画の話をする時があって、その度に面白そうだなって思ってたから、それでおすすめを聞いたんだよね」
愛「そうなんだ。じゃあ、つぐみに感謝だね。こんないい漫画教えて貰ったから」
優心「だね」
と、しばらく愛と漫画の話をしているとお昼の時間になった。
俺と愛はご飯を食べる部屋に向かった。
ーーーーーーーーー
~昼~
愛と話をしながらお昼ごはんを食べてると、愛がふと思い出した感じで一つ聞いてきた。
愛「そういえば、裏庭にテニスコートとかあるよね?」
優心「うん。あるけど、それがどうかしたの?」
愛「そのテニスコートの近くにある屋根付きの建物って、なんの建物なの?見た感じだとプールでもなさそうだけど」
優心「あ~、あれね。ソフトボール専用のバッティングセンターだよ」
愛「へぇ~。……でもなんでソフトボールなの?」
と、愛は驚かずに"へぇー"と言ってから質問してきた。
優心「はぐみの誕生日に、こころがプレゼントしたんだよ」
愛「はぐみの誕生日プレゼント……。なんでまた?」
優心「なんかね、はぐみがこころと話をしてる時に、ソフト専用のバッティングセンターがないって事を言ったみたいなんだ。それで、こころがはぐみの為に黒服さんにお願いして、出来たって訳だよ」
愛「なるほど。こころらしいね」
優心「でしょ」
といった感じの話をしながらお昼を食べていた。その時にソフトのバッティングをやるって事になった。
お昼を食べ終わった後に裏庭のバッティングセンターに向かった。
ーーーーーーーーー
~弦巻家~
~ソフトボール専用バッティングセンター~
愛「こんな感じになんだね。……あれ?あの一番端の方のレーンってソフトとは違う感じがするけど……」
建物の中に入ると、愛がそう言ってきた。
優心「あそこは、野球用だよ。俺がお願いして一つだけ野球用にして貰ったんだ」
愛「野球用って事は、街によくあるバッティングセンターと同じものって事だね」
優心「うん、そうだよ」
愛「……そういえば、私と優心くんが初めて遊んだ日にバッティングセンターへ行った時に、優心くんが"たまにやってる"って言ってたよね?……もしかして、ここでやってたってこと?」
優心「うん、ここでやってたよ。あの時にはもうここが出来てたから」
愛「そうなんだ」
愛と会話した後は、愛と罰ゲームは無しだけど勝負して遊んだりした。
その遊んでる途中で、こころがハロハピメンバーを連れて帰ってきたから、一緒に勝負して遊んだ。
他にもテニスコートでテニスしたりして一日が終わった。
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
~翌日・放課後~
家で愛が"今日あま"を読んで、愛と途中で家に遊びに来たハロハピメンバーと、ソフトボール専用のバッティングセンターやテニスで遊んだ日の翌日。
その日の放課後、石上と二人で生徒会室にいると会長が紙袋を持って入ってきた。
石上「会長、それってなんですか?」
会長「妹が薦めてきた漫画なんだが、これが凄く泣ける話で……」
石上「ふーん……。でも、僕は結構読み手なので、大体先が読めるんですよね。泣かせにきてると分かるとシラケちゃうんですよね……」
石上の言葉を聞きながら、その石上が手に取った漫画を見てみると、今日あまだった。
優心「"今日あま"じゃん」
会長「知ってるのか?」
優心「うん、全巻持ってるよ。つぐみちゃん……家近くにある商店街の子に教えてもらったんだ」
石上「……弦巻先輩も泣きました?」
優心「泣いたよ。この漫画は泣かないとおかしいぐらいだから」
会長「やっぱりそうだよな……!」
と、俺が泣いた事に対して会長は食い気味でそう言ってきて、俺は少し引いてしまった。
優心「う、うん。めっちゃ泣いた」
石上「弦巻先輩もそう言うって事は、その通りだと思いますけど……」
と、石上は言ってから読み始めた。
読んでる間、石上は"泣かせに来てる"とか"チープだな"とか色々と言っていたけど、その途中でボロボロと涙が出てきていた。
石上「……泣かせに来てるって…分かってたんだけど……!」
会長「ほら、俺と弦巻の言った通りだろ!」
石上「……キラキラな恋をしたくなってきたくなっちゃたー!どっかで出会いないかなー!」
石上が泣いた事で会長が大声で"言った通りだろ"と叫び、石上も"恋したくなった"とかを大声で叫んでいた。
その石上の言葉に、会長が生徒会メンバーの女子陣、伊井野・かぐやさん・千花の名前を伝えはじめた。
そこから二人で話を始めたから、俺はその様子を横目に見ながら、"今日あま"をもう一回1巻から読み始めた。
石上「なんか好きになりそうです!こんな消去法みたいな感じじゃなくて、なんかこうこの人じゃなきゃっていう感じで好きになりたいんですよ!」
しばらく読んでると石上がそう大声を出してきたから少しびっくりして二人を見た。
会長「……じゃあ、弦巻の知り合いとかは?この間、弦巻の家に打ち上げ行った時に、パステルパレットの二人が居ただろ。その二人とかは?」
二人を見ると、会長が石上にそう伝えていた。
石上「あの二人は芸能人なので、無理ですよ。僕なんか釣り合わないです」
優心「……あの二人いい子だし、芸能人の前に一人の女子だよ」
石上「でも、僕的に高嶺の花って感じなんですよね。それに、どうしても芸能人だからとか考えちゃって……」
優心「ふーん。そういうものなのかな……」
会長「じゃあ、弦巻の他の知り合い達を紹介してもらったらどうだ?弦巻兄妹の誕生日パーティーで会ったこころのバンドメンバーとかその友達とかさ。弦巻兄妹の知り合いだし皆いい奴だろうから」
石上「……別に弦巻先輩の知り合いで、悪い人がいるって思ってないですよ。ただ、僕が釣り合わないって思ってるだけです」
優心「そんな事はないと思うけど」
俺がそう言うと、"ガタン!!"と生徒会室の扉が勢いよく開いた。
千花「誰ですか!?ここで恋だのなんだのと言っている人は!」
と、叫びながら千花が入ってきた。そのあとにかぐやさんも入ってきた。
石上「いや、これの話ですよ」
千花「"今日あま"だー!!」
石上が"今日あま"のコミックを見せながら、千花の言葉に石上が反応すると、漫画を見た千花がタイトルを大声で叫んだ。
千花「表紙を見ただけで涙が出てきた」
優心「千花も読んでたの?」
と、俺が千花に聞くと、"単行本はお父様の大地さんに止められてるけど、電子版の方は関係なかったみたいでそっちで読んだ"と、教えてくれた。
千花と会長と石上の三人と漫画の話をしていると、静かだったかぐやさんが、"あの……"と口を開いた。
かぐや「あの、この漫画って面白いんですか?」
そのかぐやさんの言葉に、俺以外の三人が即座に反応して漫画のストーリーとかの解説をし始めた。
だけど、しばらく皆からの説明を聞いてたかぐやさんは"そうですか……"と、興味ない感じで呟いた。
かぐや「それに皆さん、私を騙そうとしたじゃないですか。……その時、弦巻くんは居なかったので関係ないですけど……」
かぐやさんの言葉に俺は"?"となったが、他の皆はその言葉に過敏に反応していた。
かぐやさんの言葉を聞いた皆は、どうにかしてかぐやさんに"今日あま"を読ませるかという会話をしていた。
そして白熱していき、三人はガムテープで口を塞ぐという意味の分からない行動を取っていた。それでもモゴモゴと口を動かしていた。
俺はそんな三人を無視して、かぐやさんに声をかけた。
優心「かぐやさん。この漫画は本当にいい話だから読んだ方がいいよ」
かぐや「弦巻くんまで、私を騙そうとしてるの?」
優心「そんな事はしないよ。それに、この漫画はつぐみちゃんがおすすめしてくれた漫画なんだよ」
かぐや「つぐみちゃん……というと、夏休みに行った羽沢珈琲店の娘さんでしたよね?」
優心「うん。つぐみちゃんって少女漫画をよく読んでて、俺がおすすめを聞いたら、この漫画を教えてくれたんだ」
かぐや「……本当ですか?」
優心「本当だよ。俺も、俺の友達も薦めるぐらいだし、それに愛も読んで、いい漫画って言ってたよ」
かぐや「……弦巻くんが、そこまで言うなら一回読んでみます」
と、かぐやさんがそう言って、会長が持ってきてた紙袋に手をかけた。
かぐや「この紙袋に入ってる漫画は、弦巻くんのですか?」
優心「ううん。それは会長が持ってきた漫画だよ。圭に薦められて持ってきたみたい。だから会長に確認取った方がいいよ」
そう言って会長達の方を見てみた。
見てみると、いつの間にか会長達は静かになっていて、ミコがさすまたを持って、生徒会室に入ってきたという光景が目にした。
そんな状況に、俺とかぐやさんは困惑してしまったけど、俺はひとまず勘違いをしていると見て分かるミコに説明をした。
かぐやさんの方は、会長達のガムテープを剥がして、皆のテープを剥がし終えると会長に漫画の件を話をしていた。
そうしていると、一日が終わった。
因みに、かぐやさんも"今日あま"を読んで号泣したと翌日に教えてくれて、ホームルームや昼休みとかに愛と漫画の感想を語り合っていた。