弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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今回は、石上とつばめ先輩の関わりと、二学期の期末試験のエピソードを題材にしています。

本編をどうぞ。



第49話

 

 

~優心視点~

 

 

愛に目と耳を防がれた翼と柏木さんの件があった日から、しばらく経った。

 

二人の日の翌日に眞妃が会長と石上の二人と一緒に来て、眞妃の文句とか話を聞いたりした。

 

また別の日には、学校のパンフレットの為に写真を撮ると校長から言われて写真を撮ったりした。その時にかぐやさんの携帯が壊れてしまった事があった。

 

でもその次の日に、愛がかぐやさんと一緒にスマホを買いに行って、改めて連絡先を交換して写真を送ってあげたり、皆で写真を撮ったりした日々があった。

 

他にも、休日にこころと愛の二人と公園に遊びに行った。公園に着くと、子供達はすぐにこころに駆け寄って喜んでいた。その様子を見た愛はこころの人気ぶりに驚いていたけど、皆と遊んだ。

 

 

そういった濃い日々が過ぎたある日の今日。

 

 

生徒会室に、俺はかぐやさんと石上の三人と、翼と柏木さんの二人もいる。

 

そして、ついさっきその二人が生徒会室から出ていった所だ。

 

石上「死ね死ねビーム!」

 

翼達……生徒会室の扉の方を向かって、石上がそんなことを大声でしかもいきなり言ったのでビックリした。

 

かぐや「なんですか?死ね死ねビームって……」

 

石上「食らったカップルは別れるんです」

 

かぐや「あ、良かった。死の要素は無いんですね……」

 

優心「それより、いきなり大声を出さないでよ。ビックリしたじゃん……」

 

石上「……それはすみません」

と、話してると"ガチャ"と扉が開いた。

 

つばめ「文化祭の書類を持ってきたよ」

 

生徒会室にやってきたのは、つばめ先輩だった。

 

石上「つばめ先輩!?ど、どうしたんですか!」

 

つばめ先輩がやってきた事に、石上が顔を赤くさせながら驚いていた。

 

つばめ「だから、文化祭の書類を持ってきたんだよ」

 

かぐや「文化祭の書類ですね」

 

つばめ「うん。今回の文化祭で私達がするのはね~……」

と、かぐやさんとつばめ先輩の二人は、書類に書いてある内容を話し始めた。

 

つばめ先輩がかぐやさんとしばらく話をして、話が終わった時だった。

 

つばめ「優くんに、媚売っとこ!」

という事を言って石上に抱きついていた。石上はつばめ先輩のその行動にさらに顔を赤くしていた。

 

優心(石上がつばめ先輩の事を好きなのが、まる分かりだ)

と思いながら、石上とつばめ先輩の様子を見ていると、石上から離れたつばめ先輩が俺に声をかけてきた。

 

つばめ「優心くん、こころちゃんに会いたい」

 

優心「いきなりですね……」

 

つばめ「優心くんとこころちゃんの誕生日パーティーから、会ってないもん」

 

優心「とりあえず、こころに予定を聞いてから連絡しますね。……会うとしたら、冬休みとかの方がいいと思いますけど……」

 

つばめ「分かった!予定が分かったら教えて!こころちゃんに会うためだったら、他の予定より優先するから!」

 

優心「流石にそれは他の予定を優先してくださいよ」

 

つばめ「じゃあ私は戻るから、よろしくね!」

と言って、つばめ先輩は生徒会室から出ていった。

 

つばめ先輩が居なくなったのを見て内心ため息をつきながら、石上に声をかけた。

 

優心「ねぇ、石上」

 

石上「……なんですか?弦巻先輩」

 

優心「つばめ先輩の事、好きでしょ?」

 

石上「……そんな訳ないですよ」

 

優心「でも、好きじゃなくちゃあんな反応はしないと思うよ」

 

かぐや「弦巻くんの言う通りですね。抱きつかれた瞬間の石上くんの反応が物語ってます。……それに先輩に熱を上げる男子生徒が多いみたいですよ」

 

石上「死ね死ねビーム」

 

かぐやさんの言葉に石上は自分に向かって翼達にやっていた事をやり始めた。それを見たかぐやさんが必死に止めに入った。勿論、俺もだ。

 

二人で止めに入って、少しして石上が落ち着いた。その様子を見た俺とかぐやさんは石上から離れると、かぐやさんが口を開いた。

 

かぐや「ほら、弦巻くんが言った通りじゃないですか。好きではなかったら先程の行動はしませんよ」

 

かぐやさんにそう言われた石上は、なにも答えなくなってしまったが、かぐやさんは気にせずに質問をした。

 

かぐや「先輩を好きになったきっかけは?」

 

石上「……僕が応援団に入った時は、先輩は無理してると思ってたんです。けど、実はそうじゃなくて素で優しい性格なのが分かって……それで……」

 

かぐや「あらあら」

 

石上「でも、僕みたいな人が付き合うとかは無理ですよ。四宮先輩がさっき言ってた様に、つばめ先輩は人気ですし、何より絶対彼氏が居ると思いますし」

 

優心「彼氏はいないって、つばめ先輩は言ってたよ。だから、告白するチャンスはあるよ」

 

石上「そうでも僕みたいな人間なんか釣り合わないですよ……」

 

かぐや「……石上くん。どんな手を使ってでも子安つばめを手に入れなさい」

と、石上の言葉を聞いたかぐやさんが石上に言い放った。

 

かぐやさんの言葉を聞いた石上は、"先輩とは釣り合わない"といった否定的な、自虐的な事を言っており、それにかぐやさんが反論していた。

 

かぐや「確かに、告白してフラれるかもしれない……や、関係が壊れるかもといったその気持ちはわかるわ。でもね、"告白しなきゃどこまでもズルズルいくだけよ?"」

 

優心(……かぐやさんの最後の言葉……。絶対、自分の事も含めて言ってるよね……)

 

石上「一応、成功率が高い告白とかは考えてるんですよ」

 

かぐやさんの言葉に石上はそう言ってきた。

 

優心(成功率が高い告白……?)

と、不思議に思いながら石上が言った告白の方法を聞いてみた。

 

聞いてみると、つばめ先輩の机の上に毎日違う花を置くらしい。それでその花の名前の一文字目を縦に読むと『アイシテル』になると教えてくれた。……教えてくれたけど……。

 

かぐや「え、気色悪い……」

 

優心「俺もかぐやさんに同意する。……流石にそれはちょっと……ね」

 

石上「え!?……じゃ、じゃあこれはどうですか!」

 

俺とかぐやさんの言葉を聞いた石上は、別の告白の仕方を言ってきた。そのもう一つの告白は、一緒に自分のアルバムを見て、最後のページに告白の言葉を書いた紙を挟んで告白するというものだった。

 

かぐや「だから気持ち悪いって言ってるでしょ!」

と、石上の説明を聞いたかぐやさんが大声でそう叫んだ。

 

優心「それも無しかなー……」

 

石上は目に見えて落ち込んでいた。

 

優心「……変に告白の仕方を考えて告白するより、ストレートに告白した方がいいんじゃないかな……」

 

石上「……ストレートにですか?」

 

優心「俺はそう思うよ。……それにつばめ先輩に釣り合わないって思うなら釣り合える男子になればいいと思う」

 

かぐや「弦巻くんの言う通りですよ。相応しい、良い男を目指した方がいいと思います」

 

石上「相応しい……良い男の定義ってなんですか?……それより四宮先輩が思う良い男はどんな人なんですか?」

 

俺とかぐやさんの言葉を聞いていた石上は、かぐやさんに質問をした。

 

かぐやさんは石上の質問に答えていたが、俺はかぐやさんの答えを聞いていると会長に当てはまってる感じの答えだった。

 

石上・優心「「会長みたいな人?」」

 

かぐやさんの答えを聞いた俺と石上はハモって、"会長?"と聞いてしまった。するとかぐやさんは狼狽えながら、なんとか答えきっていた。

 

石上「なるほど……」

 

かぐや「……ひ、ひとまず、今度の期末試験で順位を上位50位を目標に目指しなさい。勉強は、前回と同様に私が教えます」

 

 

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~帰り道~

 

 

かぐやさんが勉強を教えると石上に伝えた後は、解散となった。

 

愛「生徒会室でそんな事があったんだ」

 

優心「うん。かぐやさんが自分の試験勉強をしながら、石上に試験勉強を教えるんだって」

 

解散となった後、俺は愛と生徒会室での出来事を話ながら一緒に帰っていた。

 

愛「会計くんが子安先輩の事を好きだったんだ」

 

優心「まぁ、つばめ先輩は男子人気が凄いから、石上が好きになるのは分かるけど……痛っ!」

 

話をしてると、いきなり愛に耳を引っ張られた。

 

優心「何するの……愛」

 

愛「別に……優心くんも好きになるんだな~って、思っただけ」

 

優心「……愛以外の人を、loveの意味で好きになる事はないから安心してよ。愛以上に可愛い女子なんていないし、愛は俺にとって大事な彼女だよ」

と言って、愛の頭を撫でてあげた。

 

愛「……ん。なら許す……」

 

しばらく撫でてると、愛は照れながらも許してくれた。

 

優心「ありがと。……そういえばなんだけど、愛って試験とかのテストの結果っていつも114位だったよね?」

 

愛にお礼を言った後に、期末試験の事を切り出した。

 

愛「うん、そうだよ。まぁ、かぐやの近衛で目立たないように、赤点にならなくて上位に行きすぎない位置にしてたんだ」

 

優心「今回は、そういうのを気にせずに上位に狙う?」

 

愛「そうだね。もう四宮の使用人じゃないし、上位狙おうかなって思ってるよ。かぐやの近衛の時は目立ってはいけなかったけど、もう気にしなくてもよくなったからね」

 

優心「そっか」

 

愛「だから自分の出せる実力でテストをやろうと思ってる。その状態でやれば、少なくとも上位50位の中には確実に入ると思うよ」

 

優心「……試験勉強、一緒にやる?」

 

愛「やる。だって順位も優心くんと近い方がいいもん。せめて、上位10位以内には入りたいなって思ってるよ。けどいきなりは無理だから、今回は40前半に入るのが目標だよ」

 

優心「じゃあ家に帰ったら勉強会しよっか」

 

愛「うん」

 

家に着くまでの間は愛と期末試験の話とか、いろんな話をしながら帰った。

 

家に着いた後は、こころに晩ごはんの時間になった事を教えてくれるまで勉強を二人でやっていた。

 

晩ごはんを食べた後はお風呂に入り、愛とこころの二人とのんびり過ごして、一日を終えた。

 

 

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生徒会室の石上とつばめ先輩での出来事や、愛との勉強会からの翌日。

 

生徒会室にいると、会長が、"今日からしばらく生徒会も試験休みを取る"と言ってきた。

 

会長に理由を聞くと皆のためだとかを答えて来たけど、どこか自分の為にが一番に聞こえた。

 

"なんとなくそう感じた"という曖昧な感覚だったから、"絶対そうだ"とは言えないけど……。

 

かぐやさんやミコからもそういうのを感じたけど、気付いてないふりをしといた。

 

優心(今日も家に帰ったら愛と勉強会しよう)

と、会長達の様子を気にせずに、俺そう考えた。

 

そうこうしていると、解散となった。

 

 

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~弦巻家・勉強部屋(応接室)~

 

 

家に帰った後は、愛と勉強をしていた。

 

愛「ねぇ」

 

勉強してると、声をかけられた。

 

優心「ん?」

 

愛「ふと気になったんだけど、こころって花女での成績ってどうなの?テストとかの順位とか……」

 

優心「あぁ、こころはなんだかんだで成績はいいよ。テスト……試験の順位も、多分トップ10には入ってたはずだよ」

 

愛「優心くん同様に、こころも凄いね」

 

優心「でもこころは、世界を笑顔にしたくて行動してるから、あまり成績の事は気にしてないけどね」

 

愛「そっか。確かにこころと話をしてても成績の事は気にしてなかった。というよりも興味なさそうだったね」

 

優心「ほんと、そんな感じだよ」

 

愛とそんな会話をしながら試験勉強を続けた。

 

 

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今日の勉強会をしてから少しして期末試験当日。

 

特に緊張せずに期末試験を受けた。愛もいつも通りに試験を受けたと言っていた。

 

 

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そして、期末試験の結果発表の日。

 

 

張り出されてる上位50位を見てみると、今回の結果は俺の順位は1位だった。2位は会長で3位はかぐやさんだった。

 

そして、今まさに少し離れている会長に睨まれてる。

 

俺が結果を見る前には睨んできてたから、なんとなく結果は分かってたんだ。そして案の定、俺が1位だったわけだ。

 

ただ、俺は会長には気付いてないふりをして、隣に来た愛に話しかけた。

 

優心「愛はどうだった?」

 

愛「私は43位だった。すばると三鈴に驚かれて質問責めにあったよ。優心くんに教えてもらったって言っちゃったから、次の中間やら期末とかのテストの時に勉強教えてって頼まれるかも」

 

優心「あ、そうなんだ……」

 

すばる「弦巻くん!」

 

愛「……と言った側から来たし……」

 

優心「噂をすればってやつだね」

 

すばるの声がした方へ顔を向けた。すばるの隣には三鈴も一緒いた。

 

優心「どうしたの?」

 

すばる「今度の試験の時は勉強教えて!」

 

俺は愛の顔をチラッて見た。愛は頷いた。

 

優心「分かった。今度の試験の時は、俺と愛とすばると三鈴の四人で勉強会しよっか」

 

すばる「言ったね!約束だよ」

 

優心「うん、約束」

 

三鈴「弦巻くん、ごめんね~。愛もね」

 

優心「大丈夫。大人数でやる勉強会って楽しいから」

 

愛「私も問題ないから大丈夫だよ」

 

三鈴「そう言ってもらえると助かるよ~。すばる、結果見た瞬間に悔しがってたもん。上位50位に入らなかったからね」

 

すばる「そう言う三鈴だって、入ってなかったでしょ」

 

三鈴「そうだけどさ~」

といった感じの話したりしながら、その後の時間が過ぎていった。

 

その時に、なんとなくかぐやさんの悔しがる声が聞こえたけど、気にしないで愛達と話をした。

 

 

そうして一日が終わった。

 





こころと、愛の親友の駿河すばると三鈴の成績は、独自設定です。

原作とは違うかもしれませんが、本小説での独自設定ですので、そういうものだと思ってくれたら幸いです。

次回は、三者面談の内容の話を投稿予定です。
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