弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

66 / 91

今回は4000文字と少しなので、前回よりは短めです。

この話から新学年……3年生編が始まりますので、よろしくお願いします。

では、本編をどうぞ。



第63話

 

 

~新年度・新学年~

 

 

~優心視点~

 

 

春休みにかぐやさんと会って二人で話をした日から時間が経ち、もう新年度になり……俺や会長達は三年生になった。

 

 

愛はかぐやさんと学校に行くということで、先に学校に行っているから、俺は一人で学校に向かってる。

 

 

そして学校に着いて、貼り出されてるクラス表を見てから、教室に向かった。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~愛視点~

 

 

今日から新学年。

 

私は優心くんより先に家を出た。そしてまず別邸に向かってから、かぐやと一緒に学校へと向かった。

 

その途中でかぐやが、神社に寄ると言ってきた。神社に行く理由を聞くと、前から神社に行って祈願していたみたいだけど、それでも心配だから、今日もしたと言っていた。

 

愛(心配しすぎ。……いや、私も優心くんと一緒のクラスになれるかどうか心配だし、私も祈願しとこうかな)

と思った私は、神社に着いた後にかぐやと一緒に祈願した。

 

かぐやと一緒に祈願を済まして神社を後にした。

 

そして学校に着いて、貼り出されているクラス表を確認した。

 

確認してみると、私はA組でかぐやと一緒で、何より優心くんも同じクラスだった。

 

愛(外部進学のクラスは2つだったから、一緒になれるかどうか心配したけど、優心くんと同じだったのは嬉しい。かぐやとも一緒なのも嬉しいけど……)

 

私は内心で喜びながら、会長達の名前も確認してからかぐやの方を見てみた。

 

愛「かぐや、何してるの?」

と、かぐやを見た私がそう質問してしまった。そんな事を聞いてしまったのは、かぐやの行動がおかしかったからだ。

 

だってクラス表に対して、背を向けていたからだ。

 

かぐや「だって、もし一緒のクラスじゃなかったら、嫌じゃない。だから見たくても見れないわよ」

 

愛「でも、見ないと自分のクラスも分からないよ」

 

かぐや「でも見たら、会長と同じクラスか違うクラスなのかが、分かっちゃうじゃない!」

 

愛「……ひとまず、私とかぐやと優心くんは三年A組で、同じクラスだったよ。だから、かぐや一人って事はないから安心して」

 

かぐや「それなら、まず安心ね。……で、会長はどうなの?」

 

愛「(ちょっと意地悪してみよう)……早くクラスに行こう、かぐや」

と言いながら、かぐやの手を引っ張った。

 

かぐや「……なんで教えてくれないのよ」

 

愛「だって友達は意地悪するものでしょ?」

 

かぐやの言葉にそう返しながら、クラスへと向かった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~三年A組・教室~

 

 

教室へ入ると、扉近くに柏木さんがいて、かぐやと話を始めた。

 

他にも紀さんと巨瀬さんもいた。

 

愛「あの仲良し組も一緒だったんだ」

と、呟くと背中から抱きつかれた。

 

三鈴「私らも一緒だよ!」

 

抱きついてきたのは三鈴だった。すばるも私の右腕に抱きついていた。

 

愛「二人も一緒なんだ」

 

すばる「私達の名前は確認しなかったの?」

 

愛「……優心くんの名前を真っ先に探してたから、二人の名前を確認するの忘れちゃった」

 

三鈴「酷くない?」

 

愛「ごめんって」

 

すばる「まぁそれはいいとして、その肝心の弦巻くんは?一緒に来てないの?」

 

三鈴達と少し話をした後に、すばるが優心くんの事を聞いてきた。

 

愛「一緒には来てないよ。今日は、かぐやと一緒に学校に来たから、優心くんより先に家を出たんだ」

 

すばる「そうなんだ。……って、言ってる側から弦巻くんが入ってきた」

 

すばるがそう言ってきたから、教室の扉の方を見た。

 

教室の入り口に優心くんとサッカー部エースの渡部神童の姿だった。

 

入り口付近にいる何人かは、渡部くんがいることに歓声らしき声を出していた。

 

たまに優心くんがいる事に対しても同様だったけど、私はその光景は気にせずにすばる達に質問した。

 

愛「あの二人って仲良かったっけ?」

 

すばる「特段、仲が良いかは知らないけど、面識は一年の時からあるっぽいよ」

 

三鈴「確か……一年の時に、渡部くんがサッカー部の練習に付き合ってもらってたらしいよ。弦巻くんが生徒会に入ってからは頼まなくなったみたいだけど」

 

愛「優心くん、サッカー部の練習に付き合ってたんだ……。って、二人はよく知ってるね。あの二人の関係に」

 

三鈴「私は、前にサッカー部のマネージャーから聞いてたから。すばるは?」

 

すばる「私は……2年の時にD組の子が話してるのを聞いた程度だよ」

 

私はその話に"へぇ~"と言いながら、優心くんを見ていていると、優心くんが手を振ってきたので振り返した。

 

私が手を振り返すのを見た優心くんは、そのまま同じクラスになっていた新川くんと古川くんの元まで向かって、二人と話を始めた。

 

すばる「そうやってすぐに弦巻くんとイチャイチャしようとする」

 

愛「イチャつこうとしてないよ。……私の事より二人はどうなの?春休みに新川くんと古川くんと出掛けたりしたの?」

 

三鈴「うん、したよ。私は古川くんの家に行ったよ。ケーキ屋だから食べに行ったんだけど、凄く美味しかったよ」

 

愛「へぇ~」

と私は言いながら、二人の春休みでの出来事を聞いていった。

 

しばらくして、予鈴がなったので席に座り担任を待った。

 

 

少しして担任がきて出席などが終わった後に、転校生がいると言い、一人の男子が入ってきた。

 

大林「自己紹介、頼む」

 

帝「四条帝です。そこにいる四条眞妃の双子の弟です」

 

愛(……なんで四条の跡取りが?)

と、こんな時期にマキさんの弟がやってきた事に、疑問を持ってしまった。……が、ひとまず誰に詳しい事は聞ける時に聞こうと思い、疑問を頭の隅に追いやった。

 

そして休み時間になり、私は優心くんの元へ向かって、話をして過ごした。

 

 

そのまま時間が経っていった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~優心視点~

 

 

教室へ向かう途中に後ろから声をかけられた。

 

神童「優心」

 

優心「ん?……あ、神童」

 

声をかけてきたのは、渡部神童だった。一年の時に、神童からサッカー部の練習に付き合ってほしいと、頼まれたのが切っ掛けで面識を持ったんだ。

 

優心「なんか久しぶりに会ったような気がする」

 

神童「だと思うぞ。……一年にサッカー部の練習以来だな」

 

優心「そっか~。それに2年になって、俺はAで神童がDと、クラスが一気に離れたから余計に話す機会が無くなった感じだよね」

 

……そう。俺が生徒会に入ってからは、生徒会が忙しいからか俺に気を遣って頼んでくることは無くなった。

 

それに加え、2年になってから俺がA組で神童がD組になり、教室がより離れたのも相まって余計に話すことが無くなったんだ。

 

優心「神童のクラスは?」

と、クラスを聞くと、俺と同じ三年A組だそうだ。その事に対して話したりしながら歩いていると、A組に着いたので教室へ入った。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~三年A組・教室~

 

 

神童「……おう、皆待たせた」

 

元D組男子「おぉ~神童!元D組のリーダーが来たぞ。こりゃ勝ち確だな」

 

元D組女子「それに弦巻くんもいるから、余計に揺るがないわよ」

 

優心「流石、D組のリーダー。人望凄いね」

 

神童「お前もだろ」

 

優心「リーダーじゃないけどね~」

 

教室に入った直後のクラスの反応の事で、俺は神童と軽く会話したが、その時に愛を見かけたから手を振った。

 

すると愛も振ってくれたから内心嬉しく思いながら、鋼と樹を見つけたので、二人の元へ向かった。

 

優心「今回も二人と一緒だね」

 

鋼「だな。高校は三年間一緒とはスゲーわ」

 

樹「中学の時は、三人一緒ってのは全く無かったけど、三年間一緒は案外嬉しいよね」

 

そんな感じの話をしていると、予鈴が鳴ったので席についた。

 

そしてホームルームが始まり、先生からの話の後に転校生がやってきた。

 

優心「帝?」

 

帝「そこにいる四条眞妃の弟の四条帝です」

 

転校生は、帝だった。本人からは何の話も聞いてなかったから驚いた。

 

ひとまず俺はしばらく様子を見ることにした。

 

 

休み時間になった時に、愛がやってきた。

 

愛「まさか、マキさんの弟が転校してくるなんて思わなかったよ。優心くんは知ってた?」

 

優心「ううん。俺も知らなかった。帝から何も連絡来てなかった」

と、俺が言うと"そっか"と愛は呟いてから少し黙ってしまった。

 

愛「……ねぇ、何かありそうじゃない?こんなタイミングで転校してくるなんて裏がありそうな気がするよ。……優心くんにも話をしてないのも関係してしてそう」

 

静かになっていた愛からそんなことを言われた。その事を聞いた俺は少し考えてから口を開いた。

 

優心「……確かに何かありそうだよね。でも今は分かんないし、追々俺が調べてみるよ」

 

俺がそう言うと愛は頷いてくれた。

 

優心("何か"っていうのは、多分かぐやさん関係だろうけど、今は本当に特に分かんないから様子見だな)

 

そんな事を思いながら、帝は会長と話をしている所を愛と二人で眺めていた。二人は話している途中で険悪な雰囲気になってたけど、いつの間にか仲良くなっていた。

 

 

そうして時間が経っていた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~放課後~

 

 

~会長視点~

 

 

四条帝と話をした後の俺は、放課後の屋上に一人で春休みに四宮から言われたことを思い出していた。

 

会長(春休み……うちに泊まった四宮から"助けて欲しい"と言われた時は驚いた)

 

そう……四宮からいきなり大学の出願についてや四宮家の内部の事などを言われた。

 

四宮から話を聞いて、色々とこっちから詳しい事を聞きたい事もあったが、話せない事もあると言われ教えてくれなかった内容もあった。

 

会長(けれど、あの四宮がわざわざ俺にあんな話をするという事は、相当勇気が必要だっただろう。それに、あの四宮が助けを求めるのは、流石に異常な事だ)

 

そう考えた俺は、次にどうすればいいかを考える事にした。

 

会長(助けるにしても、夏休みに入ったら、俺と四宮はスタンフォードの外国人向けの事前セミナーに合流……行かなくてはならない)

 

つまり3年生の一学期が、普通に学校生活を送れる最後の学期になるという事だ。

 

会長(連れ去られた後からセミナーまでに、四宮を助けなければならないという事だ。その為に俺は四宮を助けるが、俺一人では限界が来る)

 

"限界が来て結局助けられませんでした"では、話にならない。

 

それに今の俺の手には多くのカードがあるはずだから、それを全て使い、四宮を助ける為にやらないといけない事がある。

 

会長(生徒会メンバー達と協力をする事だ。その中で弦巻に一番最初に声をかけて、話を通して計画を立てよう。話すタイミング的には色々と動き出してからの方がいいな)

 

俺はそう決意して、今日の仕事をするために生徒会室へ向かった。

 





次回も、投稿までに時間がかかると思います。

その為、気長に待っていただけたら嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。