弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
~優心視点~
早坂と遊びに行った日から、しばらく経った(その間にも会長達の事で、早坂と話したり協力したりしていた)そんなある日の昼休み。
俺は生徒会室にいると、会長と田沼翼の二人が入ってきた。
生徒会室に他生徒が来たため、俺はお茶を入れて翼の前に出した。それと自分の分と会長の分も入れて机の上に置いた。
翼「優心、わざわざありがとう」
優心「気にしなくていいよ。俺がいる時に生徒会室に生徒が来たらいつも出してるから。それで翼は何の用でここに来たんだ?しかも会長と一緒だし」
翼「会長に恋愛相談をしにきたんだ」
優心「恋愛相談?(え、会長にするの?)」
翼「そうだよ。だって会長は恋愛の百戦錬磨だから相談するにはあってるでしょう」
優心(あー、なんか勘違いしてるな~)
会長「あのさ俺より弦巻に相談した方がいいんじゃないのか?確か、弦巻は恋愛相談とか色々と相談を受けてるから、俺じゃなくてもいいと思うんだが」
翼「確かに、優心は皆から凄く相談を受けてるから頼りになるけど、僕は会長に相談をしたいんです。あっ、でも優心から意見も聞きたいかな。」
優心「……ここは会長が相談を受けてあげた方がいいですよ。会長を見てる眼差しが期待してる感じですし。……つーか、俺は"おまけ"みたいなことを言うなよ、翼ー」
翼「ごめんって、文句言わないでよー」
翼は会長に相談をしに来たと言ってきて、俺の事はついでに意見を聞くみたいな感じで言ってきたので、少し文句を言っといた。
会長「それで相談というのは?」
会長が相談内容を聞き始めたので、俺は隣でお茶を飲みながら二人の話に耳を傾けた。
翼「クラスに柏木さんという子がいるんですけど、彼女に告白をしたいんです」
優心「ゴホッゴホッ❗」
会長・翼「ちょっ、弦巻(優心)、大丈夫⁉」
優心「だ、大丈夫大丈夫。ちょっと気管に飲み物が入っただけだから。(マジか…翼って眞妃じゃなくて柏木さんの事が好きなのか……)」
翼は、柏木さんに告白をしたいらしいがどう告白をしたらいいか分からないので相談に来たとのこと。
会長「それでその彼女と接点はあるのか?」
翼「バレンタインデーにチョコを貰いました」
会長「どんなチョコだ?」
翼は柏木さんとの接点にバレンタインデーでチョコを貰ったらしい。会長はどんなのか聞くと"市販のチョコです。三粒貰いました。これって義理ですかね?"と言ってきた。
会長「……間違いなく惚れてるな」
優心「いや、惚れてはないと思うけど⁉取り敢えずバレンタインデーだからクラスの皆にあげよう、みたいな感じだと思うよ」
会長「いいや、惚れているさ。女性は素直じゃない生き物なんだ。義理に見えるチョコでも本命。……逆に本命ってやつだ」
翼「逆に本命……!」
優心「本命じゃないと思うよー。本命とか義理関係なくあげたと思うぞー、俺は」
翼「でも彼女は意識してないと思います」
優心「おーい…話聞いてないね」
チョコの話から柏木さん本人の話になった。チョコを貰ったけど本人からは意識されてないと言い始めた。
この間は彼女いるかどうかを聞かれたが、他の女子三人にその話をされたらしい。
優心(うん、その三人の女子、かれん達仲良し四人組だ。てか、かれんは翼の好きな人を聞かずに生徒会に向かわせたっぽいな。かれんの頭の中じゃ翼→眞妃の構図になってるんだろうな。多分いつか二人から何かしら言われそう)
会長「……間違いなくモテ期きてるな。何でそんなに女を疑う!女だって同じ人間だ。さっきの話の状況は分かりやすくするとこうだ!」
翼の話を聞いた会長は、その出来事を会長なりに説明し始めてた。
翼「そんなバカな、彼女達から一人だけを選ばなくちゃいけないなんて……!」
優心「二人とも馬鹿でしょ。というより、翼は柏木さんの事が好きって言ってたじゃん!何で誰かを選ぶと言ってるの!?」
翼「でも、優心。僕のせいで皆の仲にヒビが入ったりしない?」
優心「それは多分ない。それだけは言える!言っとくけど翼が言ってた女子達と、俺はよく話したりしてるから知ってるけどそれで仲が悪くなる事はない」
会長「いや、それは分からないぞ」
翼「え、じゃあどうすれば……!?」
俺が翼にあの女子四人組の仲にヒビが入ることがないと言ったあとに、会長が口を挟んできてそんなことはないと言ってきた。
優心「…ねー、何で俺の意見否定するの?さすがにそれは傷つくよ。それに俺の意見は無視ですか……」
と言ってもどんどん話は進んでいき、果てには会長は壁ダァンというのを教えていた。
優心(それって壁ドンなんだけどな……。何で二人して知らないのかな。ていうかあのまま俺の意見聞いてくる事がなかったな……。ん?あれはかぐやさん?)
二人の話を聞いていた時に、かぐやさんが扉の所で聞き耳を立ててるのを見つけたが、翼が言った一言が耳についた。
翼「さすが、あの四宮さんと落としただけありますね」
会長・優心「「ん?」」
会長「いや、四宮とは付き合ってないぞ」
優心「うん。会長はかぐやさんとは付き合ってないよ」
翼「そうなんですか?」
会長「逆に嫌われてるんじゃないかと思ってるんだが」
翼「え、そうなんですか?……でも会長自身はどう思ってるんですか?」
会長「まぁ、正直言って癪な所があるな。金持ちや天才の部分とか……」
優心「か、会長、扉の方見てください。かぐやさんがいるんで、言葉には気を付けてください」
かぐやさんの事を聞かれた会長は、かぐやさんを怒らせる言葉を言い始めたので、急いでかぐやさんが扉の所にいる事を教えた。
するとびっくりした顔になり、すぐに言い直した。
会長「でも、可愛いよ。実際美人だしそれで頭良いって完璧だろ。四宮は最高だよ。(アブねー‼弦巻が教えてくれなかったらヤバかったぞ)……とりあえず変なことをせずに、告白しなくちゃ始まんないぞ」
翼「分かりました。僕頑張ってみます」
会長が翼に色々言って、翼が部屋から出ていった。俺は、お茶を入れたカップを片付け始めた時に、会長は俺に話しかけてきた。
会長「弦巻、いつから四宮がいたことに気づいたんだ?」
優心「会長が壁ダァンとかを教えたぐらいの時に気づいたけど、かぐやさんは多分最初からいたと思うけど」
会長「そ、そうか。でも今回は助かったからありがとう」
優心「…別に俺は教えたぐらいだけど。じゃあ教室に戻りますね」
教室に戻る事を伝え、廊下を出ると、かぐやさんが扉の影で凄く笑顔になっていた。
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放課後になり、いつも通りに空き教室で早坂と俺は、かぐやさんと会長の恋愛の事の件での情報共有や、他にも愚痴を言いあったりしていた。
それで、今回は生徒会室での翼の恋愛相談で起きた会長とかぐやさん関係の事を、早坂と話をしていた。
早坂「だから、教室に戻ってきた庶務くんの顔が少し落ち込んでいたんですね」
優心「うん。さすがにあれは無いわ。翼からはおまけみたいに言われるし、会長は俺の意見を間違いみたいに言ってきたし、翼は俺に聞いた癖に話を聞いてくれなかったもん……」
早坂「……庶務くんって、たまに可愛らしいいじけ方をする時がありますよね」
優心「…そりゃ、そういうのはあるよ。てか俺の話は置いといて、かぐやさんは何か言ってた?」
早坂「授業の休み時間の度に、あぁ言ってくれたとかあんな風に思ってくれたみたいな事を言ってましたね。それと庶務くんも見たように凄く笑顔になって、ずっとご機嫌になってたくらいですね」
優心「そりゃ好きな人から言われたら、ご機嫌になるよね」
早坂「でも、かぐや様は好きだって認めようとしないから面倒くさいですけど」
"確かに"と話してると、俺のスマホが鳴った。早坂に一言声をかけて電話の画面を見た。見てみるとこころだったのですぐに出た。
優心「もしもし、どうしたの?」
こころ『お兄様にお願いしたい事があるの!』
一声目でこころがお願いがあると言ってきたので"どんなお願い?"と聞いた。
こころ『前にお兄様に話したはぐみのお友達、あかりの事でお願いなの。入院してるあかりが、全然笑顔じゃないってはぐみから聞いたから、ハロハピの皆で病院でライブして笑顔にしてあげたいの!!』
優心「病院でライブか、いいと思うよ。あかり以外の子達も笑顔になると思うよ」
こころ『そうでしょ!!それでやろうとしたらね、キグルミの人が病院の許可?を取る必要があるって言って、その時は出来なかったの。キグルミの人が、お兄様に許可を取るのを手伝ってほしいって言ってたから、あたしが代わりに電話をしたの』
話を聞いた俺は、"分かった"と答えて電話を切った。キグルミの人と言われてた奥沢美咲に電話した。
美咲と話を進めると、今から一緒に病院へ行って許可を貰う事になったので電話を切った。
早坂「さっきの電話は妹ちゃんですか?病院でライブの話っぽかったですけど」
優心「そうだよ。病院に入院している子のためにやりたいって。それでバンドメンバーの子が許可取りに俺も一緒に来てほしいって頼んで来たから、行くことにした」
早坂「それが、妹ちゃんの電話のあとにしたやつですよね」
優心「うん。で、早い方がいいから、今から行ってくる」
黒服(華)「優心様、こちら鞄です。生徒会の方々には報告済みでお車も準備出来ております」
優心「じゃあ今日はこれで帰るね」
早坂「じゃあまた」
挨拶して俺は教室を出た。