弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結) 作:春はる
前回の続きで、藤原千花の彼氏を作る宣言をした話です。
今回は、その内容のみです。
では、本編をどうぞ。
~優心視点~
~放課後・生徒会室~
千花がいきなり言った"彼氏を作る宣言"に、皆が驚いた。
そして皆が驚いている中で、石上が戸惑いながら"え?いきなりどうしたんですか?"と質問をすると、千花は怒鳴りながら答えてきた。
千花「どうもこうもないですよ!最近は右見ても左見ても色恋色恋!私だけ取り残されてるみたいじゃないですか!」
愛「ずっと黙ってると思ってたら、そんなことを考えてたんだ……」
千花の言葉に、愛がそう呟いた。
千花「そんなことって、どういう意味ですか!彼氏いる人は偉そうですよね」
愛「そんなマウントを取るつもりで言ったんじゃ無いんだけどな……」
優心「千花。一旦、落ち着いて話してくれない?」
千花「あ、はい。分かりました」
かぐや(また弦巻くんの声が、怖い状態になってましたね)
俺が声をかけると千花は素直に返事をしてきて、俺の方を見てたかぐやさんが千花の方を見て口を開いた。
かぐや「……ひとまず彼氏が欲しいと言っても、どんな方がタイプなのか分からないです。なので、藤原さんはどんな方がタイプなのか教えてください」
千花「とりあえずはコレですよね」
かぐやさんの質問に、千花は即答でお金マークを作りながら答えていた。
優心「とりあえずでお金って、どうかと思うけど」
石上「確かに。……とりあえずがそれって最悪な感じっすね」
千花「二人は黙っててください」
と、俺と石上に千花は言ってきた。
その千花の言葉に、かぐやさんはすぐさま"高収入の男は浮気をしやすい"などと、愛が言っていたと反論した。
かぐやさんの答えに、千花は愛に突っかかって言い合っていたが、かぐやさんが間に入り、一言だけ言葉を発してだまらせてた。
かぐや「……それで、藤原さんはどんな方がタイプなんですか?」
と、もう一度タイプを聞かれた千花は少し考えてから、"かぐやさんみたいな人"と答えていた。
今度の千花の答えに会長が反応して、"かぐやをやらんぞ"とノロケて千花がまたあーだこーだと文句を言っていた。
ミコ「急に彼氏とか言い出したのって四宮先輩に彼氏が出来たからなのかも。藤原先輩って四宮先輩を彼氏役にしてた節があるから」
石上「あー……同性相手に彼女ムーブして周囲に女子力をアピールする人が居るよな」
ミコ「日本も同性婚出来るから同性同士のカップルがいるけど、好きじゃない同姓からされたり異性が好きな人からしてみれば良い気してない筈なので、やめてた方がいいですよ」
千花「人聞きの悪いことを言わないでくださいよ!」
あーだこーだ言っていた千花に石上とミコが、鋭い感じの言葉を言って千花を追い詰めていた。
そうしていると、石上とミコの言葉に反論した千花が静かになった。
静かになってから少しした辺りで千花が"寂しい"と言ってきた。皆と話題を共有したいのに、そういったのがないのが疎外感を感じていたそうだ。
石上「そういう事なら真面目に話を聞きますか」
会長「だな」
千花の言葉を聞いた二人はそう言って、その言葉を聞いた千花は俺の方を見てきた。
優心「まぁ俺も、話を聞くだけならいくらでも聞くよ」
千花「優心くんはいつもだけど、会長も石上くんもなんだかんだ優しいんだから。そんな三人が私は大好きですよ」
千花がそう言うと女子三人は静かになったが、俺は気にせずに千花に一つ伝えた。
優心「俺が一番大好きなのは、愛とこころだから。あ、でも両親も黒服さんもメイドさんも執事も料理人さんの皆も大好きだし」
千花「結局、皆が好きってやつですよね」
優心「そうだよ。でもさっき言った通り一番は愛とこころだから、そこは譲れないよ」
俺がそう言うと愛が腕に抱きついてきたから、頭を撫でた。
千花「……またそうやってイチャつく。会長とかぐやさん以上ですよ、この二人は……」
会長「……藤原、ちゃんと教えてくれないか?相手のタイプのことを……」
千花「あ、はい」
会長の質問に、千花は答え始めた。
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~愛視点~
かぐやからタイプを聞かれた書記ちゃんは、"これですね"と言って手をお金マークにしていた。
かぐや「高収入な男ほど、浮気するわよ。収入が低くても真面目な人と付き合った方がいいって、愛さんが言ってたわよ」
千花「流石早坂さん。しっかりした考えだ。……ん?でも早坂さんの彼氏は優心くんですよね。優心くんの家は異常な程の金持ちですよ。言ってる事と矛盾してません?」
かぐやに言われた事に対して、私を見ながら"矛盾"と言ってきた。
愛「そりゃ言った内容が違うかもしれないけど、優心くんは浮気する人じゃないでしょ?だから、好きになったんたから!」
千花「でも、偉そうにかぐやさんに言っておきながら、矛盾していることをしてる時点でどうかと思いますよ!」
愛「書記ちゃんは、優心くんの事を浮気するようなヒドイ男と思ってるの?」
千花「そんな事は思ってないですよ。単純に言ってる事と、現実での行動が違う事を言ってるだけです」
愛「私が前に言った事に当てはまらない人だっているんだよ。優心くんみたいな人とか!」
かぐや「二人とも落ち着いてください!」
書記ちゃんと言い合ってると、かぐやが一言だけ強めに言葉を発してきたから、私と書記ちゃんは黙ってしまった。
かぐや「……それで、藤原さんはどんな方がタイプなんですか?」
と、質問された書記ちゃんの答えは、"かぐやみたいな人"と答えていた。
ただ、その答えに会計くんとミコの二人から色々と言われて、その二人の言葉に落ち込んだ状態の上に呟く感じで、"寂しい"と言っていた。
その書記ちゃんの様子に、会長達男子三人が真面目に話を聞くという事になったけど、その時に書記ちゃんが三人に"大好き"と言い放った。
愛(友達として好きという事だと思う。けど、書記ちゃんのその言い方が、ラブとしての好きって感じに聞こえたから、凄く嫌な気持ちなんだけど……)
書記ちゃんの言葉を聞いた私は、そんな事を思いながら男子三人と書記ちゃんの様子を見ていた。
……けど、唐突に優心くんが、"一番は愛とこころだから、そこは譲れないよ"と言ってきて、それを聞いた私は凄く嬉しくなり、反射的に優心くんの腕に抱きついた。
すると、優心くんは頭を撫でてくれた。
会長「……藤原、ちゃんと教えてくれないか?相手のタイプのことを……」
優心くんの腕に抱きついて頭を撫でてもらってると、会長が再度どんなタイプが好きなのか質問をしたので、優心くんから離れて書記ちゃんの答えに耳を傾けた。
努力家、優しい人、頭が良い人、犬派だから犬っぽい人、お兄ちゃんに憧れてたから兄っぽい人。
それがゲーム好きな人、小気味良いツッコミくれる人、サッカー好き、駄目な時は駄目って言ってくれる人。
書記ちゃんが色々と答えていた内容をまとめると、大体こんな感じだった。
愛(優心くんに、殆ど当てはまる)
私の彼氏の優心くんに当てはまっていた。
優しいのは前からそうだったし、努力家は、優心くんは天才だけどいつも頑張ってる所があるからそういう意味では当てはまるし、頭の良さも当てはまる。
犬っぽい所は、ボーイズトークの件で頭を撫でてあげた時とか、弦巻夫妻……特に心美さんとか帰ってきた時なんかは、優心くんは嬉しそうにしてた所は犬みたいだったかな。
まぁ、目に見えてこころの方が喜んでるから、端から見るとそんなに喜んでなさそうに見えるけど、私から見たら尻尾を振ってる犬みたいに見えた。
それで兄っぽいのは、妹にこころがいる。なによりあことかが優兄って言って慕ってるから、これも考え方によって当てはまる。
ゲームも優心くんの部屋にあって、たまに優心くん自身や私とこころとも遊んでるし、サッカー好きの部分は優心くんは運動全般が好きだから、大雑把に言えば当てはまるはず。
ツッコミとかは書記ちゃんに言ったりしてるし、駄目っていう部分もこころとかに言ってあげてたりしてるから、当たってる。
私はしばらく書記ちゃんが言った相手のタイプを、一つずつ優心くんに当てはめて考えてていた。
愛(待って。優心くんに当てはまり過ぎてる。……書記ちゃん、私の彼氏狙ってる?)
そんな考えが出てきたが、その考えを思えば思うほど不安になってきたから、もう一度優心くんに腕に抱きついといた。
千花「早坂さん、なんでまた優心くんに抱きついてるんですか?」
愛「だって書記ちゃんがさっき言ってたタイプが、殆ど優心くんに当てはまってる。だから、狙ってるんじゃないかと思ったから」
石上「あ~、確かにそれは言えてますね」
会長「他にもいると思うが、聞いてた俺もとっさに弦巻を思い浮かべたぞ」
千花「そんな事しませんよ!何よりもそもそも狙ってないですから!」
愛「なに?優心くんには、狙うほどの魅力ないって言いたいの?」
千花「そうは言ってないですよ!!早坂さん、めんどくさい人ですね!」
愛「好きな人とか彼氏が出来たら、そう思うよ」
私がそう言うと、かぐやは頷いていた。ミコはなんとも言えない表情をしつつも頷いていた。
千花「もう、皆ヒドイですよ!優心くん以外でそういう人いないですか!」
書記ちゃんのその一言で、皆が静かになって考え始めた。
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~優心視点~
千花「もう、皆ヒドイですよ!優心くん以外でそういう人いないですか!」
千花の言葉で皆が考え始めた。
会長「帝は?」
皆が考えていると、会長が帝の名前を出してきた。
石上「あのツンデレ先輩の弟さんでしたっけ?」
会長「あぁ」
優心「確かに、帝は千花が言ってたタイプに色々と当てはまる……」
会長「藤原、四条帝は?」
千花「そうですね……。確かに「駄目です」……かぐやさん?」
会長に帝はどうかと聞かれた千花が考え始めた時に、かぐやさんが大きめの声を出した。
かぐや「私が認めた人以外許しませんから」
かぐやさんは、どうやら千花を帝と付き合わせるのは嫌みたいだった。
優心(純粋に友達の千花を心配してるのもあるだろうと思うけど、四条と四宮関係の仲とかも関係してるかも)
かぐやの言葉を聞いた千花は笑顔で"かぐやさん大好きです"と言って、かぐやさんに抱きついていた。
かぐや「今週中に藤原さんに相応しい男性をリストアップしときますね」
千花「え?」
かぐやさんに"大好き"と言いながら抱きついて、"愛に性別は関係ないんです"と言った直後に、かぐやさんに言われた言葉に千花は固まった。
千花「いや私は、あの……」
かぐや「私が必ず素敵な彼氏を見つけてあげるわ」
千花は必死にかぐやさんに何か伝えようとしているが、かぐやさんの有無を言わさない感じに圧倒されて言葉が出てきてない感じだった。
その様子を見ていると、かぐやさんが俺の方を見てきた。
かぐや「あ、もし性別を問わないのであれば、女性を紹介してもらうのはどうでしょう?弦巻くんには女友達がいますからね。弦巻くん、紹介できる人はいますか?」
かぐやさんの言葉を聞いた俺は、取り敢えずバンドメンバー達を思い浮かべた。その間、千花はずっと引きついた顔になっていた。
優心「……お金関係は除外されてる状態の千花のタイプに、バンドの子達の中を当てはめるとパッと思い付くのは一人かな」
かぐや「どんな方ですか?」
そう聞いてきたかぐやさんと耳を傾けている皆に、"勿論、他にも当てはまるバンドの子はいると思うけど……"と前置きしてから、名前を教えた。
優心「……氷川紗夜って名前の女子がいいかなって思う」
石上「氷川って名字どこかで聞いたような……」
紗夜の名前を言った時に、石上がそう呟いていたから、俺は紗夜の事を教えた。
優心「紗夜は、パスパレの氷川日菜の双子の姉だよ。だから聞き覚えがあったんだと思うよ」
石上「え?あの人、双子の姉がいたんですか?」
優心「そうだよ。それで、これが紗夜の写真」
石上「……確かに双子って言うだけあって似てますね」
会長「確かに、似てるな……」
優心「うん。それで日菜は姉大好きっ子だから、パスパレの番組とかで、紗夜の……姉の大好きな所とかを結構語ってるよ。今度、パスパレの番組見てみて」
石上「あ、分かりました」
会長「それで、本題の藤原のタイプに当てはまってるのか?」
石上の会長からタイプの事を聞かれたから、一つずつ教えた。
優心「……紗夜の性格は、真面目でストイックなんだ。だから努力家と言える。その結果、頭もいいね。それでいて色々と言いつつも付き合ってあげたりしてるから優しいよ」
俺がそう言うと、皆は"なるほど"といった感じだった。
優心「それに、さっき言ったけど、双子の妹に日菜がいる。だから兄と姉の違いがあるけど、千花の兄っぽいという部分は当てはまると思うよ」
かぐや「なるほど。趣味などのフィーリング部分はどうですか?」
優心「ゲームはNFOっていうのやってるし、サッカー好きかは分からないけど運動神経はいいよ。初めてのスポーツでも経験者よりも上手いから運動系も問題ない」
愛「そういえば、紗夜って学校で風紀委員してるよね」
会長「という事は、駄目な所はしっかり言ってくるって事か……」
優心「そういうこと」
と、俺が言い終わると、かぐやさんがずっと固まった顔をしていた千花に、顔を向けて一言だけ言った。
かぐや「だそうですよ。藤原さん、どうですか?」
千花「やっぱり大丈夫です!しばらく独り身でいきますので!」
かぐやさんの笑顔での言葉に千花は大声で、一人でいいと叫んで生徒会室から出ていった。
その光景に皆で苦笑いしてしまったが、千花の彼氏作る宣言した出来事は千花が居なくなった事で話が終わった。
そして、千花が居なくなったので、今日の生徒会は解散となり、愛と一緒に帰った。
"紗夜以外にもいるよ"と思うかもしれませんが、今回は紗夜ぐらいしか思い付かなかったので、紗夜の名前を出しました。
それと、本小説の作中世界の日本では、同性婚が出来ることになっています。
次回も、遅くなるかもしれません。