弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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今回は、秀知院フランス校主催の交流会の話です。

土曜日に開催されているという設定にしていますし、同時にバンドリアニメ二期での文化祭も同じ日に開催されているという事にしています。

そして、この第71話の後半は翌日の日曜日で、そちらはかぐや様原作の「かぐや様は踊りたい」の終わり部分である会長の語りを参考にしました。

その後半部分は優心視点のオリジナル要素多めの話になってます。

では、本編をどうぞ。



第71話

 

生徒会室で会長がベツィーと校長がの二人と、先に帰った優心が車の中で黒服の華と話をした日から、翌日。

 

 

~土曜日~

 

 

~フランス校主催交流会・当日~

 

 

~優心視点~

 

 

今日はその交流会の当日だ。

 

ベツィーさんの話してた通り準備が全然間に合ってないというのは、事実だった。

 

昨日の生徒会室で、会長が手伝う事にしたみたいだった。

 

俺も手伝いたかったけど、ベツィーさんが怖がってたし嫌がってたから手伝うことはしなかった。

 

結局、会長が指示を出すことになった。

 

そして、交流会当日の今日は交流会が始まってからずっと指示を出していた。

 

その間のかぐやさんは、眞妃とダンスをしていた。そういう俺も愛とダンスをしている。

 

しばらく踊ってから、一息つく辺りで休憩って形でダンスをやめた。愛と少し離れた途端にかぐやさんが俺の方にきた。

 

かぐや「弦巻くん、私と踊りませんか?」

 

手を差し出しながら、躍りの誘いをしてきた。

 

優心「なぜ?」

 

かぐや『話をしておきたくて……』

と、世界中の広くで使われている標準的なフランス語ではなく、訛りというか方言が強めのフランス語で話してきた。

 

優心『それは四宮・四条関連のこと?』

 

かぐや『はい』

 

俺が聞いた事に、かぐやさんは頷きながら返事をした。

 

優心(内容が内容なだけに、この交流会に参加しているフランス校と日本校の生徒に伝わらない発音で声をかけたって事か……)

 

自分の中で結論付けてから、話を聞くことにした。

 

優心『分かった。……ただ、彼女の愛が嫉妬して機嫌を損ねるから、愛のご機嫌取りを手伝ってよ』

 

かぐや『それは勿論ですよ。愛さんがいる中で人の彼氏と踊るわけですからね。あ、でもこちらもお願いがあります』

 

優心『?』

 

かぐや『私の彼氏である会長も嫉妬をして機嫌を損ねるかもしれません。ですので、私の方もご機嫌を取るのを手伝ってくださいね』

 

優心『了解』

と、かぐやさんの言葉に返事をしてから、差し出してきた手を取った。

 

そして踊り始めて、少ししてから俺から話を切り出した。

 

優心『それで、話というのは?』

 

かぐや『お父様が倒れた事は、当然知ってますよね?』

 

優心『勿論。お父様と雲鷹から連絡が来たからね。……その辺で四宮家で何か動きがあったの?』

 

かぐや『はい。私の近衛をしてくれているお父様が寄越した人が本邸に呼び戻されました。恐らく兄様が、私や別邸での情報を聞き出す為だと思います』

 

優心『それぐらいしか考えられないな……』

 

俺がそう呟くと、かぐやさんが"それと……"と言ってきた。

 

かぐや『その付き人が本邸の人間達の目を盗んでメッセージを送ってきました。その内容が、交流会が終わった頃に、私を迎えに黒服がくるというものです』

 

優心『じゃあ本格的に黄光が動き出してて、四条もいつでも動ける状態になっているってことか……』

 

かぐや『はい。兄様が私を拘束するタイミングがこの交流会後だった訳ですね』

 

かぐやさんの言葉に、"なるほど"と呟いてから一つ質問した。

 

優心『因みに、こっちの作戦は黄光達にはバレてないよね?』

 

かぐや『付き人に確認した所、それは全く問題はないそうです。何一つ話題になってないそうです』

 

優心『それはそれで、怪しい感じだけど……』

 

かぐや『でも、本当に本邸ではそのような状態だそうですよ。今回、作戦に関わった人達の情報統制や情報共有などの成果とも仰ってました』

 

優心『……まぁ、それなら安心だよ』

 

かぐや『実際に、兄様が違和感を感じて調査をしようと動いたりはしてたそうですが、何も成果を得られてないみたいですよ』

 

優心『だから、話題になってないって事なんだ』

 

俺の言葉にかぐやさんは頷いていた。

 

かぐや『それと、一つ確認したい事があります』

 

優心『なに?』

 

かぐや『春休みに二つお願いを私にしてきましたよね?その一つの本邸で兄様や陣営の関係者がお父様の偽物の遺書を探し始めたら、両親が使っていた部屋へ行くお願いがありましたよね?』

 

かぐやさんの言葉に、俺は頷いた。

 

かぐや『その話をされた時は、まだ偽の遺書自体は何もなかった状態でした。が、兄様が必ず自分が優遇になる遺言書にサインをさせるのは分かっていたので、すぐ承諾しました』

 

優心『それで?』

と俺が聞くと、かぐやさんは一呼吸おいてから聞いてきた。

 

かぐや『なぜ、兄様がサインさせた遺書を厳重に密会部屋に保管を?正式に書いた物は公正遺言書として弁護士に渡し役所に受理された筈ですよね?』

 

優心『確かに隠す理由はないよ。ただ、雁庵さんが黄光がどう動くか見ておきたかったかららしいよ。今まで跡取りは黄光だったからね』

 

かぐや『どう動くかですか?』

 

優心『そう。今でも自分が跡取りだと思っているから、今回の騒動になったら何がなんでも動く』

 

かぐや『兄様の事を知っていれば誰でも分かる程、当然な事ですね』

 

優心『その際、自分がサインさせた遺言状が弁護士に預けられてなくて何処かに保管されていると知ったらどう動くかを見たいんだってさ』

 

かぐや『だから保管していて、私は動きがあった際に密会に使われていた部屋に行く話になってたんですね』

 

かぐやさんの言葉に、俺は頷いた。

 

かぐや『実は遺言書が隠されていたという事を、どうやって本人に伝えるかは決まっているんですか?』

 

優心『その辺の話は聞いてないけど、何か考えがあると思うよ』

 

俺の言葉に、"そうですか"とかぐやさんは呟いたが、俺も一つだけ話を聞きたいことがあるので聞くことにした。

 

優心『そういえば、眞妃と踊っている最中に何か大事な話をしている感じだったけど、あれも家問題のこと?』

 

かぐや『あれは四条家は私を受け入れる体制があるというお話でしたね。詰まる所、私が四条帝のお嫁に行って私を四宮家から解放し守るという事でしょうね』

 

その話を聞いて.、"眞妃は帝から聞いたのかな……"と内心思った。

 

かぐや『あまり驚かないんですね』

 

優心『まぁ、華さんに帝が転校してきた理由を調べてもらって、昨日の放課後に知ったからね』

 

かぐや『(華さん、弦巻くんの護衛の黒服ね。去年、公園で話をした人)……あの人に調査をしてくれたのね』

 

優心『そうだよ。まぁ、その件は最終手段の作戦という認識でいいと思うよ。今の作戦が頓挫した時の最後の手段ね』

 

俺がそう言うと、かぐやさんは"分かってます"と言いながら頷いてきた。

 

優心『あと、もう一つのお願いの実行もよろしくね』

 

かぐや『はい。春休みの二つ目のお願いである連れ去られた後に会長に別れること、学校を辞める事を告げるという事ですね』

 

優心『うん。会長なら普通に彼女のかぐやさんが連れ去られても助けに行くよ。でも、別れを告げられたら更に助けようとする気持ちに火がつくからね』

 

かぐや『それについては、未だに納得はしてませんからね』

 

優心『分かってる。でも、黄光達は別れさせようとするよ。だって自分の有利になる相手と結婚させるはずだからね』

 

かぐや『……まぁ、そうでしょうね。兄様に言われた際にうだうだと言い返すと、今回の作戦に支障が出ますからね。それに弦巻くんの事は信用信頼してます』

 

優心『うん』

 

かぐや『ですので、辛いですが連れ去られた後に話を切り出します』

 

優心『……よろしく、かぐやさん』

 

俺の言葉に、かぐやさんは"はい"と返事をして会長と愛の方をチラッと見てから、俺に言ってきた。

 

かぐや『踊るのは終わりにしましょうか……。会長と愛さんが険しい顔になっていたので、ここからはお互いに二人を宥めるのを頑張りましょうか』

 

かぐやさんにそう言われた俺は、会長と愛の方を見ると確かに険しい顔になっていた。

 

優心『そうだね』

 

二人の様子を見た俺はそう返事をしてダンスを終えた。

 

ダンスを終えると、会長と愛が俺とかぐやさんの元に近づいてきた。

 

俺とかぐやさんは機嫌の悪い二人を宥めて、すぐになんとか機嫌が直った。そのお陰か、最後のダンスタイムまでに機嫌が直ったので、最後に踊って交流会が終了した。

 

 

交流会が終わって今日は解散しようとなった時に、かぐやさんの言う通り、四宮の黒服がかぐやさんを連れ戻しに来た。

 

そして、四宮の黒服達と一緒に車に乗って行った。

 

俺はその光景を、"やっと動き出した"と思いながら見ていた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーー 

 

 

~翌日・日曜日~

 

 

~弦巻家・自室~

 

 

交流会の翌日の日曜日。

 

こころはハロハピの皆と出掛けてて、愛もすばると三鈴と遊びに出掛けている為、家には居ない。

 

そんな中、俺は自室にあるテレビでニュース番組を見ていた。

 

その内容は"四宮一族の帝国、崩壊の狼煙"という見出しが出ている四宮家の事がニュースがされていた。

 

その番組を見ていると、スマホから着信音が鳴った。

 

画面を見ると、雲鷹からだった。

 

優心「……はい」

 

雲鷹『よう。……少し頼みがある』

 

優心『なんですか?』

 

雲鷹『明日、放課後に白銀御幸と接触するつもりなんだが、その時に他の生徒会の人間に見られないようにしてほしい』

 

優心「そっちの人間を使って近づけさせないようにするのは?」

 

雲鷹『今の四宮の状態だと、下手に人間を使おうとするのは無理だな。マスコミやら大兄貴達に嗅ぎ付けれる可能性がある』

 

優心「そうですね、分かりました。こっちの黒服さんに話をしておきます」

 

雲鷹『頼む』

 

優心「それにしても会長には何を話すんです?」

 

雲鷹『今の四宮家の様子と、白銀に護衛を付ける事を話すんだ』

 

雲鷹が言ってきた事に、俺はすぐに何故そのような事をするのかを理解した。

 

優心「あぁ……なるほど。今の計画は生徒会メンバーに被害が出ない前提での話。それが一人でも誘拐でもされれば計画に変更が出る」

 

雲鷹『そして標的になるのは、かぐやの彼氏である白銀だ。かぐやは言いなりのフリをしているが、弱点である白銀が誘拐でもされれば、フリでもなく確実に屈する』

 

優心「そうなれば、計画が悪い方へと行く可能性があるから、護衛を付けさせるって事ですね」

 

雲鷹は"あぁ"と答えた。

 

優心「その護衛は誰が?」

 

雲鷹『かぐやの付き人だ。お前もかぐや本人から話は聞いているだろ。近衛だった早坂が辞めた後任だ』

 

優心「……昨日の交流会前に連れ戻された付き人ですよね?」

 

雲鷹『その付き人だ。お前の言う通り、昨日の交流会前に本邸に呼び戻されてたが、親父の一声で別邸に戻された。そいつが一番優秀な人材だからな』

 

優心「分かりました。……あ、一つ気になったんですけど、会長とは会ったことないですよね?会長からしてみれば知らない相手から声をかけられたら警戒しますよ」

 

雲鷹『……それもそうか。顔繋ぎとして動いてくれ』

 

優心「……了解です。二人が会う所を見られないようにするなら、俺が仲介して動いた方が良さそうですから、顔繋ぎとして会長に声をかけます。その時に連絡しますね」

 

雲鷹『あぁ、頼むぞ』

 

優心「了解」

と、雲鷹の言葉に返事をしてから、通話を切った。

 

通話を切ったスマホを机に置いた時に、コンコンとノック音がした。

 

優心「はーい」

 

黒服(華)「優心様、ポピパの皆様が優心様に会いにいらっしゃいましたが……」

 

優心「え?なんでポピパの皆が……」

 

黒服(華)「昨日の文化祭の件かと……」

 

優心「あ、そっか。沙綾に手助けの提案したもんね。いつも使ってる応接室に通して」

 

黒服(華)「分かりました」

 

華さんにそう伝えてから、俺も部屋を出て応接室に向かった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~応接室~

 

 

部屋に入ると、ポピパの皆は椅子に座って待っていた。

 

沙綾「あ、優心先輩」

 

優心「沙綾、昨日の文化祭の話をしに来た……でいいのかな?」

 

沙綾「そうです。流石は優心先輩、分かってますね」

 

優心「黒服さんにそうじゃないかって言われただけだよ」

と、沙綾の言葉に少し笑いながら答えてから、また質問をした。

 

優心「じゃあ話は文化祭として、ポピパ全員で来た理由は?」

 

俺がそう聞くと、ポピパの皆が立ち上がって俺に頭を下げてきた。

 

おたえ「優心先輩、文化祭の時はすみませんでした」

 

優心「……え?」

 

おたえ「沙綾から聞きました。沙綾は文化祭前に、優心先輩に相談してて、何かあったら黒服の人に相談してってアドバイスをしてくれたって……」

 

優心「確かに相談を受けてそう言ったけど、文化祭当日に何があったの?」

と、俺が言うと沙綾が文化祭の時の様子を教えてくれた。

 

文化祭のライブの時に、おたえがサポートに入ったバンド……"RAISE A SUILEN"という名前らしい。バンドの詳しい話を聞くとあのチュチュの結成していたバンドだった。

 

"確かにますきが、ギターはまだ居ないって言ってたな"と、思い出したが、ひとまず話を聞いた。

 

そのRASのライブが文化祭と重なった上に、アンコールで何曲か曲を披露したらしいが、その結果、文化祭に間に合うかどうか分からない状態になったとのこと。

 

その為、沙綾が黒服さんにお願いして車で迎えに行ってもらって、しかもその時の学校内では、ポピパの友達であるバンドの皆や後輩の六花とかが時間を稼いでくれていた。

 

その結果、一曲しか演奏が出来なかったが、なんとか五人で演奏が出来たと、沙綾が教えてくれた。

 

優心「完全に間に合わなかった訳じゃなくて良かったね、おたえ」

 

おたえ「はい。でも、沙綾達ポピパやロゼリアとかの皆にも迷惑をかけてしまいました。優心先輩にも、迷惑をかけたので、謝罪をしに来ました」

 

優心「そっか。もう、メンバーに心配かけないように。沙綾とはすごく心配してたからね。今後、サポートをどうするかは分からないけど、ちゃんと自分で解決してね」

 

おたえ「……はい」

 

俺の言葉におたえが返事をしたあと、沙綾が明日からの平日の放課後にロゼリアやパスパレなど時間を稼ぐのに動いてくれたバンドの皆に話をしに行くと教えてくれた。

 

沙綾「じゃあ私達は帰りますね」

 

優心「うん、じゃあね」

 

沙綾「はい。じゃ……「あ……」ん?どうしたんですか?」

 

優心「……俺、しばらく相談とかに乗れないと思うから、何かあったら黒服さんに相談しててよ」

 

俺の言った言葉に皆は少し不思議そうな顔をしたが、有咲が何か思い出したかのような感じの顔になって、質問してきた。

 

有咲「……もしかして、ニュースになってる四宮グループの事ですか?優心先輩」

 

有咲の言葉に俺は驚いた。

 

優心「よく分かったね」

 

有咲「まぁ、一応は。去年に憐子先輩や紗夜先輩から、優心先輩は四宮の令嬢と友人だって事を聞いた事があったので……」

 

りみ「有咲ちゃん、そうなの?」

と、りみが有咲に聞いて有咲は頷いていた。

 

他の皆も多少なりとも驚いてはいた。

 

優心「(愛と一緒にロゼリアと会って話した時か……)そうだね。……だから学校というか生徒会として色々と動かなくちゃいけなくなりそうだからね」

 

沙綾「分かりました。もしまた相談する時があれば、こころの黒服の人に相談します」

 

優心「よろしくね」

と言うと、皆は頷いてくれた。

 

ポピパはその後、帰るみたいだから俺は玄関で見送ってから自室に戻った。

 

そうして、一日が終わった。

 





次回は、交流会後のかぐや様原作では最終章と書かれていた部分に突入します。

投稿に時間がかかるかもしれませんが、楽しんで読んでもらえるように頑張りますので、よろしくお願いします。
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