弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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明けましておめでとうございます。

新年、元旦に前回の続きの話を投稿です。

本当なら昨日(去年)の2023年12月31日、日曜日の0時投稿でもよかったんですけど、過去二回と元旦に投稿していたので、今回も新年の2024年1月1日に投稿という同じ様にしました。

今回は、生徒会メンバーと愛が京都へと行き、かぐやさんを救出する話です。

一話では収まらなかったので、次回も今回の続きになります。

では、本編をどうぞ。



第76話

 

 

~優心視点~

 

 

会長の"始めるぞ"という言葉に皆が動きだしたが、誰よりも早かったのは千花と愛だった。

 

千花「私と早坂さんは、タクシーで京都に行きますね。早坂さん、早く行きましょう」

 

愛「分かった。優心くん、また後でね」

 

優心「うん」

 

愛の言葉に頷きながら返事をすると、千花と愛は生徒会室を出た。

 

二人が居なくなったのを見てから、俺は石上と会長に声をかけた。

 

優心「……じゃあ会長と石上、俺達も京都へ行くよ」

 

石上「はい」

 

俺は石上に声をかけた。

 

会長「分かった。藤原達とは別行動だな」

 

優心「うん。……雁庵さんが密会で使ってた建物に、先に行って待っとく。本邸は二人に任せとけばいいし、黄光が密会部屋に来させるのは、大人組がやってくれる筈だからね」

 

会長「じゃあ、伊井野。あとの情報のまとめ頼むぞ」

 

ミコ「任せてください!」

と元気な返事を聞いてから、三人で生徒会室を出た。

 

 

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~学校・校門前~

 

 

校門前に先に呼んでたタクシーに三人で乗り込み、京都までお願いした。

 

優心「タクシー代、会長の軍資金から出してよ」

 

会長「え?」

 

優心「いや、別にこっちが出すのも別にいいんだけど、かぐやさんと結婚するなら軍資金以上の金額を動かす事になるから、慣れてた方がいいよ」

 

石上「あぁ……確かに弦巻先輩の言う通りっすね」

 

会長「……そうだな、分かった」

 

そこから京都へ着くまで、会話は少なめだった。

 

 

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~病院・病室~

 

 

~雲鷹視点~

 

 

弦巻優心達が動き出したのを確認をして、親父の病室へと入り声をかけた。

 

雲鷹「親父」

 

雁庵「……雲鷹か」

 

今日は、どうやら調子がいいらしい。

 

雲鷹「今日は大丈夫なんだな」

 

雁庵「あぁ……それでどうした?」

 

雲鷹「……あいつらが動き出した」

 

雁庵「そうか。……"01300101"だ。本邸の俺の部屋にある金庫の解除番号。俺の遺書を取り出して提出してこい」

 

雲鷹「……分かった。(亡くなった名夜竹とかぐやの誕生日を解除番号にしてたのか……)」

 

親父の言葉を聞いた後は、病院の駐車場まで行き車に乗りこんだ。

 

雲鷹(大兄貴の事だ。さっきの話を盗聴をしてただろうから、今頃は大慌てだろうな)

 

内心、大兄貴の慌てぶりを想像しおかしく思いながら、京都へ車を走らせた。

 

 

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~黄光視点~

 

 

黄光「親父の部屋を探しまくれ!この部屋の何処かに金庫がある筈だから、畳も全て剥がしまくれ!」

 

 

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探してから時間が経ったが、いくら探しても金庫がない。

 

黄光「どこにも、金庫が無いじゃねーか!」

 

黒服「黄光様。確か、雁庵様が名夜竹様と密会をしていたお部屋か山の何処かにあるという噂を聞いた事があります。もしかしたら、金庫はそこにあるんで?」

 

黄光「(弁護士に預けてたって話だっただろうに!)……このクソ広い山の中を探し回れと言うことかよ。……おい、早坂はいるか!?」

 

正人「はい、なんでしょうか?」

 

黄光「長年、親父の秘書を務めたお前なら親父が使ってた密会部屋はしってるだろ。その場所を教えろ!」

 

正人「確かに知ってますが、教えられませんよ」

 

こいつ、俺の部下の癖に何を言ってやがる……。

 

正人「この際、言っても問題はないのではっきり申しますが、私共……早坂家の主人はずっと雁庵様です。貴方の下に付いてたのは、雁庵様の"指示"だったからです」

 

黄光「なに?(親父の指示だぁ?)」

 

黒服「黄光様。何処かのトイレで火災が……」

 

黄光「そんなのはお前達でどうにかしてろ!」

 

黒服「そ、それが、そのタイミングでかぐや様が本邸から抜け出しました」

 

部下の一人であるこいつから、かぐやが抜け出したと言ってきやがった。

 

黄光(次から次へと色々と面倒が起きやがる。……いや、待てよ。このタイミングでかぐやが抜け出したとなると何処かへ向かう為の可能性が高い。後を追いかけた方がいい)

 

黒服「どうしますか、黄光様」

 

黄光「今すぐかぐやの後を追うぞ」

 

俺は、即座に部屋から出てかぐやを追いかけた。

 

 

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早坂愛がシステムを異常を起こさせる30分と少し前。

 

 

~四宮本邸・とある部屋~

 

 

~かぐや視点~

 

 

私は本邸内の騒ぎを耳にしていた。

 

特に兄様とその回りの付き人達の声が多くなってきた。

 

かぐや(遺書を探している様な声が聞こえる。つまり、弦巻くんが言った通り動き出したって事ね。あとは、どのタイミングで部屋を出るかだけど……)

 

帝「姫」

 

私が部屋を出る方法を考えていると、帝さんの声がした。

 

かぐや「(帝さん?)……どうしてここに?」

 

帝「今、姫を助ける為に御幸が動いてる。……それに、ついさっき知ったけど、あの優心も助けに動いてるよ」

 

かぐや「……それは知ってますよ。皆が助けに来ることはね」

 

帝「え、そうなの?」

 

かぐや「そうですよ。……で、貴方の用件を言ってほしいわ」

 

帝「まぁ、まず僕がここにいる理由だね。噂は聞いただろう?君と僕の縁談で和平の柱にするって話。その打ち合わせをするって体で潜り込んだんだ。姉から助けになってくれって」

 

かぐや「そうね。連れ戻されてからこの部屋にいる間に、本邸の人間がその様な事を言っていたのは知っているわよ」

 

私の言葉に、帝さんは"そうか"と呟いた。

 

帝「御行たちのプランは詳しくは知らないが、彼らか僕の救出プランのどっちかを決めてほしい。僕を選んでくれるなら、ここから君を連れ出して幸せにすると約束する。御行たちもどうにかする。苦労はかけない」

 

かぐや「まるで、白馬の王子様みたいね。どうしてそこまで?」

 

帝「何でだと思う?」

 

初めて会った時から、変わってないのね。

 

かぐや「……てっきり忘れてるものだと思っていたわよ」

 

帝「……君が願うことは、全て叶えてみせるよ」

と言いながら、帝さんは襖を開けて私に手を差し伸べてきた。

 

けど、私はその手を取らなかった。その訳は簡単だ。

 

かぐや「ごめんなさい。私の願いを叶えることができるのは、一人しかいないの」

 

帝「……そうか、やっぱりこうなるか。……じゃあ、本題の伝えたい事を伝えとく。30分後ぐらいに早坂愛が騒ぎを起こす筈だ。警備の手薄になる裏口から脱出してくれ」

 

かぐや「なんでそんな事が……?」

 

帝「今ここにも僕の付き人がいるからね。教えてもらったよ。……それまでは月でも眺めていればいいよ」

 

帝さんはそう言って離れて居なくなった。

 

かぐや(30分後に動きある。短い時間なら感覚でどうにか出来るけど、30分は流石に誤差が出る。……月を見ろ……ね)

 

帝さんが言った事にやり方を思い付いた私は、即座に実行した。

 

ーーーーーーーーー

 

~30分後~

 

 

かぐや「30分」

 

「トイレで火災を関知しました」

という機械音声が聞こえたと思うと、本邸内の人間が慌てた形で移動を始めた。

 

足音が聞こえなくなったのを確認した私は、即座に部屋から出て裏口に向かった。

 

そして、帝さんが言う通り警備が薄くなった裏口から本邸を抜け出した。

 

かぐや(……脱出は完了。あとは、弦巻くんが言った通り密会部屋に行って金庫を開けましょうか)

 

本邸から出た私は、出来るだけ急いで向かった。

 

 

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~愛視点~

 

 

京都に着いて、出来るだけ見つからないように、大通りではなく路地などの人が少ない場所を通りながら本邸へと向かっていた。……が、本邸の黒服に見つかってしまった。

 

どうしようかと悩んでいると、ママも出てきた。と、思うと、ママを含めた早坂家の皆がが他の四宮の使用人達を倒し始めた。

 

愛(そうだった。私の家の本当の主人は雁庵だと、優心くんが言ってた。……ここで黒服に攻撃を始めたのは正体を隠す必要がないからだ)

 

 

そんな事を考えつつも私は、今の内に本邸近くに行く為に書記ちゃんの手を取って走った。

 

その直後、私の背後に一人がやってきたので私が即座に武器を出そうとした。

 

「ガハッ!」

 

ボキッ!

 

すると、いつ出てきたか分からなかったが、私の護衛をしている皐が出てきて、私が対処しようとした黒服を押さえつけた上で容赦なく片足を折り、首筋を衝撃を与えて気絶させていた。

 

いくら私でも、相手を封じる際に容赦なく足を折るとかをした事がない。

 

現にママ達、早坂家の皆も四宮本邸の黒服の動きを封じる際に、物理的に体を損傷させて動けなくさせるのはしてない。

 

その光景を見た私……いや、その場にいた私達は相手側の仲間達も含めて、驚いていた。

 

愛「……あ、あのさ、気絶をさせれるなら、足は折らなくてもいいと思うけど……」

 

千花「私もそう思いますけど……」

 

黒服(皐)「旦那様と奥様のご指示です。愛さん達に手を出す人間には容赦をするな・死ぬ一歩手前までなら手荒な真似を何してもいいという許可を貰ってましたから、大丈夫ですよ」

 

皐はそう言いながら立ち上がって、"さて"と呟いてから私達を襲ってきた四宮家の黒服達に声をかけはじめた。

 

黒服(皐)「それでは他にもこうなりたい方がいるのであれば来てください。同じ……いやこれ以上をさせていただきます」

 

皐はそう言いながら、私の方をチラッと目配りしてきた。"ここは任せて"といった感じだった。どうやら皐は残りの黒服をここに釘付けにするつもりなのが分かった。

 

愛「……私達は行くから、ここは任せるよ」

と言うと、皐が頷いたので書記ちゃんと一緒に本邸へと急いだ。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

坂道になったから、スケボーを使って坂道を滑っていた。

 

スケボーはママからすれ違いざまに渡された物だ。

 

千花「……早坂さん!後ろから追いかけてきてます!」

 

愛(皐の所に居なかった黒服達かも。……面倒くさいな……)

 

青龍「はい。ここではスケボーはしないでね」

 

書記ちゃんの言葉にそう思ってると、目の前に四宮家次男の四宮青龍が現れた。

 

千花「……優心くんの言う通りですね」

 

愛「だね。……じゃあ、ここは書記ちゃんに任せるよ」

 

書記ちゃんと小声で話して、ここを書記ちゃんに任せて私は一人でガードレールを飛び降りて本邸に向かった。

 

 

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~千花視点~

 

 

青龍「お前は、藤原家の人間だよな。なんでこんな所にいる」

 

千花「かぐやさんを助けにきました」

 

青龍「ガキが大人の騒動に入ってくるな」

 

千花「嫌ですね。かぐやさんの望んでいない結婚をさせる訳にいきません」

 

青龍「結婚してガキ作って家族のためにメシ作んのが女の幸せだ。男に養われてる分際で能書き垂れるな」

 

古い価値観の上に女性軽視の発言。

 

千花「そんなだからモテないんですよ」

と、私が言うと"そんな事はない"と淡々と言ってきた。

 

千花「それはそうでしょうね。夜にはお金目当ての女性は山ほどいるから、それでモテていると勘違いしてる。……でも、貴方がバカにした女ってのは怖い生き物なんです」

 

青龍「あ?」

 

私は今日の為に集めていた女性とのトラブル……子供出来たのに逃げられたなどなどの、ひどい事をされた女性達の証言を伝えた。

 

千花「それに何より色々と話を聞くと、女性がナンパされて断ったらいきなり襲われたとか襲われる寸前に逃げたという人も多数いましたよ」

 

青龍は私が言っている事に冷や汗をかいていた。

 

千花(でも、襲われそうになった人の中に、優心くんの黒服の華さんがいるとは思いもよらなかった。命からがら服とかがボロボロになりながらも、なんとか逃げたと聞いた)

 

優心くんの護衛をしている黒服三人の内の一人である華さんは、優心くんが6歳ぐらいの時に弦巻家の黒服になったとしか聞いてない。……が、そのきっかけがこの人間が関わってるとは思わなかったです。

 

千花「アフターケアができないどころか性暴力すらするなら、女遊びなんてするべきじゃないです」

 

私がそう言ってから、青龍が被る甚大な影響について半ば脅しをかけた。

 

まぁ、当然ですけど、相手は動じないし週刊紙やらに流しても権力で揉み消せばいいと言ってきた。その上、自身の黒服に私を捕まえるように指示を出しました。

 

私は自分に近づいてくるその黒服や他の服を着ている使用人の中の二人を確認してから、私は大声を出した。

 

千花「きゃーやめてー……なんてね。ミコちゃん聞こえました?」

 

青龍「はぁ?」

 

私は髪を耳に掛けて、右耳につけてたハンズフリーのイヤホンを見せた。

 

千花「今時はこんな風に連絡が取れるんですよ。それにこれまでの会話は録音済みですよ」

 

今の時代、出版やテレビだけがスキャンダルを扱っているだけじゃない。”暴露系ユーチューバー”がいる時代でそこでもスキャンダルが暴露されている。

 

私はそう説明しながら自分のスマホを見せて暴露系のユーチューブのチャンネルを見せた。

 

千花「今時、週刊誌やテレビ系ぐらいだけ対応しておけば問題ないは、甘すぎますよ。まぁ、古い考えのオジサンならこういうのは知らなくても、当然ですけどね」

 

青龍はどんどん冷や汗をかいて、どうするか考えている顔をしていた。

 

千花「……と言っても、ユーチューバーには情報は流さないですよ」

 

青龍は、ホッと一息つく。……が、その瞬間にガチャと音がした。

 

その音の正体は、私服を着た男性二人の内の一人が青龍の両手首に手錠をかけた音だった。

 

千花「何を安心していたんですか?」

 

青龍「いや、この手錠はなんだ!お前、情報は流さないと言っていたじゃねえか!」

 

千花「そうですね。でも私は、ユーチューバー"には"流さないと言いました。でも警察に情報を流していましたよ」

 

青龍「なっ!?」

 

千花「私がではなく、女性……特に性暴力を受けた、受けそうになった方々が、警察に被害届を出し、それが受理された。そして私とミコちゃんが証拠として音声などを提出しました」

 

青龍「ふざけんな!……それとお前!逮捕してどうなっても知らねえぞ!」

 

私服警官A「言っときますが、私に脅迫しても意味ありませんよ。逮捕状……令状が出ていますので、私はその通りに行動しているだけですよ」

 

警官そう言うと、青龍の周りにいた使用人が警官に近づこうとした時に、もう一人の警官が言葉を発した。

 

私服警官B「もし、逮捕の邪魔をすれば公務執行妨害として逮捕をいたしますので、下手に動かない方がいいですよ」

 

千花「それに、四宮家は助けませんよ。貴方は、もう四宮家の人間ではないですので」

 

青龍「どういう事だ!」

 

千花「それは、とある場所に分かりますよ。そのまま付いてきてください」

 

優心くんの言った場所へ警官二人と手錠をかけられた青龍と一緒に移動した。

 





前書きにも書きましたが、次回も今回の続きです。

次で続きを書きますが、出来るだけ短く書くつもりです。理由としては、長くなればなるほど、無駄にダラダラなる内容になるからです。

なので、書きたい内容や要点を絞って書いて投稿します。

次回の話が完成してますので、来週の日曜日、1月7日の0時に投稿します。
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