弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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第5話

 

 

~優心視点~

 

 

病院の許可を貰いに行った日から、翌日の朝

 

優心「だからかぐやさんは居なくて、早坂しかいなかったんだ」

 

早坂「そういうことだよ」

 

朝、HR(ホームルーム)が始まるまでの時間に空き教室で早坂と話をしていた。

 

空き教室で話をしている理由は、朝に俺がクラスにいる時に、早坂だけ教室に入ってきてかぐやさんは入ってくる気配がなくて、早坂にスマホでメッセージを送り質問をした。

 

そこで空き教室で話す事になったので、移動して話をしてる所だ。

 

優心「でも、エンジンルームに猫が入ったとかはニュースで見たりするけど、実際に話を聞いた事はないからビックリした」

 

早坂「…そういえば、書記ちゃんが庶務くんは電車通学だって言ってましたね。だからその出来事にあったことは無いんですよね」

 

優心「そうだよ。千花からは電車通学に対して凄く心配してくるけど、お父様とお母様は心配どころか電車通学に賛成してたよ。経験になるって言ってた」

 

早坂は俺の電車通学の経緯を聞くと、苦笑いしながら"すごいなー"と言っていた。

 

早坂「そういえば、昨日の病院の件はどうなったんてすか?」

 

優心「あぁ、すぐに許可を貰ったよ。バンドの事を知ってたみたいで、小児科の子や入院してる子達も喜んでくれるって言って、許可を出してくれた」

 

早坂「先生は、何で知ってたんですか?」

 

優心「えっと、病院の件の前に、商店街や公園とかいろんな所で路上ライブをしてたから、それで子供達から伝わってたみたい。それで、いつかライブをして貰いたいと思ってた所に話がきたから、すぐ承諾してくれたんだ」

 

早坂「へ~。…聞いてなかったけど、妹ちゃんのバンド名はなんて言うんですか?」

 

優心「ハロー・ハッピーワールドって名前だよ。世界を笑顔にするために結成したバンドで、"人を笑顔にする為にはまず自分達が笑顔になって話しかけないと"って言ってた。こころは人の笑顔を見るの大好きな子だから」

 

早坂「ハロー・ハッピーワールド……直訳すると"こんにちは幸せ世界"ですね」

 

"そうだね"と返事をしたぐらいで予鈴がなったので、教室に戻る事になった。

 

 

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~昼休み~

 

 

かれん「神は存在したのです。優心さん」

 

優心「うん。会長×かぐやの事だね、かれんがそれを言う時は」

 

昼休み、廊下でかれんにいきなり神とかと言われ、すぐに会長×かぐやの事だと分かった。

 

優心「それで今日はどうしたの?」

 

かれん「あれは見間違いかも知れませんが、朝にお二人が自転車を二人乗りしている所を見たんです。だから、神は存在したのですよ!出なければあんな神シチュ……神に感謝です」

 

優心「かれん、一つ言うけどそれは本当の出来事だよ」

 

かれん「本当ですか!?本当ならばなぜ優心さんが知っているのですか!?いえ、優心さんは生徒会庶務ですし、知っていて当然ですわね」

 

優心「まぁ、会長本人からは聞いたからね。自転車の後ろに乗せてきたって」

 

かれん「流石は会長ですわ~。ちょっとノートに書き溜めたくなったので失礼します」

 

朝の会長達の事を聞かれ本当の事だと教えてたら、すぐに走り去っていった為に俺は立ち尽くしていた。

 

 

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~早坂視点~

 

 

今日朝に学校に着くとかぐや様は居なかった。かぐや様は歩きで行くことにした為、まだ学校には来ていないみたいだ。

 

ただ、居ないことに心配するが学校内では関係をバレてはいけないため、かぐや様の事を聞かない方がいいので、教室で過ごしていた。

 

スマホをいじってると、教室にいた庶務くんから連絡が来た。内容を見るとかぐや様の事を聞いてきたので、いつもの空き教室で話すと返事をして空き教室まで向かった。

 

早坂(そういえば、昨日の病院の件って許可を貰えたのかな?でも庶務くんだったら、すぐに許可を貰ってそうな気がする。庶務くんって、いい人で頼れるから大丈夫だと思うけど)

 

早坂(…って何ですぐに庶務くんの印象を考えてるんだろ!?……でも去年から関わってるけど、今日までかぐや様と会長の件で空き教室で話すことがあるけど、前に遊んだ時から一緒にいて楽しいし安心するけど)

 

そんな事を考えていると、空き教室に着いたので庶務くんが来るのを待った。

 

数分後に庶務くんが来たので、いつも使用してる送迎用の車に猫が入り込んだ事や、それでかぐや様が歩きで来ることを教えた。

 

教えると、車のそういうのはあったことはないと言っていた。

 

それを聞いて、庶務くんは電車通学と書記ちゃんから聞いた事を思い出した。

 

その事を言うとお父さん達からは勉強になるからと、乗るのを賛成されたらしい。

 

早坂「(何か庶務くんって羨ましいな。親とも仲が良いしやりたい事も出来るし。でも出来る事を言っても全然嫌みに聞こえないのが不思議なんだよね)そうだ、昨日の病院はどうなったの?」

 

私は、やりたい事を出来る庶務くんを羨ましいなと思いながら、昨日の事を聞いてみた。

 

聞いてみると、病院の人がバンドを知っていたみたいで、すぐに許可を貰ったと聞いた。

 

それとバンドの名前も聞き、ハロー・ハッピーワールドと言うらしい。何でも妹ちゃんは笑顔を見るのが好きで世界を笑顔にする為にバンドを結成したと聞いた。

 

早坂「直訳すると"こんにちは、幸せ世界"ですね」

と言った私は、少し内心で色々と思っていた。

 

早坂(絶対に……世界を笑顔に出来るはずがないのに、弦巻兄妹…いや弦巻家は出来ると信じてる。でも実際庶務くんは周りの人を笑顔にしたりしてる。皆が第二のつばめ先輩と言ってたけど、確かにその通りですね)

 

バンドの事や考え事などしていると予鈴がなったので、教室に戻る事になった。

 

早坂(でも思い出してみたら、去年から話したりしていると、私も演技じゃない自然の笑顔にいることが多いし学校の皆が言うように一緒にいて楽しいと思ってる自分が確かにいる)

 

教室に戻る間、庶務くんに対する自分の気持ちを考えながら歩いていた。

 

漫画などといった創作物だと、このまま恋愛に発展したりするが、私に限ってそんな事はないとその考えを排除して考えていた。

 

 

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~ある日の生徒会室~

 

 

今日、生徒会室で会長と話してるとかぐやさんが下駄箱にラブレターが入ってたと言ってきた。

 

千花がかぐやさんに質問を始めた。

 

千花「何が書いてあったんですか?」

 

かぐや「情熱的な事が書かれてましたが、要約すると食事のお誘いですね」

 

千花「えー!じゃあデートのお誘いですね」

 

俺は会長の小声が聞こえた。

 

会長「四宮にラブレター……馬鹿な男もいたもんだ

 

優心「かぐやさんは人気だから。しかも今のかぐやさんは、去年の氷のかぐやと違うし性格が丸くなってるから、好意を抱いてる男子がラブレターを出すのもありだと思うけど

 

会長「それでも無いだろう。俺と比べて他の男はしゃべる雑草程度にしか思われてるだろ。だから四宮がそんな誘いに……

 

千花「それでかぐやさんはデートに行くんですか?」

 

かぐや「勿論です」

 

会長と話してると千花がかぐやさんに行くかどうかを聞くと勿論行くとはっきり言った。

 

まぁ、会長に止めてもらおうと、わざと言ってるんだろうけど会長がシャーペンを折った音に俺はビックリした。

 

そんなに驚くんだったら止めようよと思うけど、二人ともプライドが高いしな。

 

かぐやさんは、ラブレターの差出人は勇気を出して誘ってくれてるからそれに答えないと、と言って会長に煽りに煽って言ってる。

 

会長「それだけはならない。どうにか四宮を止めなければ……!でもどうすれば

 

優心「会長が止めればいいじゃん。それが無理なら俺が止めるけど

 

会長「それだけは駄目だ!俺が止めると四宮の事が好きだと告白してるような物だ。だからと言ってお前が止めるのも駄目だ。お前が止めるとお前に好意を向けるかもしれない。それだけは阻止しなくては

 

優心(俺が止めるの駄目で、その理由に好意が俺に向くかもって、確実に会長の嫉妬じゃん。確実に好きですって言ってるもんだよ。てかかぐやさんが俺に好意を向けるのは絶対無いけど)

 

会長と話をしていると、千花は"本当に行くのか"と聞いており"本当です"とかぐやさんは答えていた。俺と話してた会長が、かぐやさんに口を開いた。

 

会長「生徒会長として不純異性交遊は推奨出来ないぞ」

 

かぐや「ただ、食事に行くだけですから不純異性交遊は大袈裟ですよ」

 

会長「それは教師が決めることだ。場合によっては停学などもあり得る」

 

優心「食事で不純異性交遊だったら、完全に俺は停学処分になってるよ。外で千花とご飯食べに行った事があるから」

 

かぐや「あら、弦巻くんもそう言っていますし、処分されてないのをみると処分になることは無いでしょう」

 

会長「弦巻!余計な事を言うな。忘れた頃に空気を読まない発言をやめてくれ!

 

かぐや「しかし、それが真実の恋ならば仮に停学などの処分が下されようとも受け入れるつもりです」

 

会長「馬鹿な事を!!」

 

かぐや「バカじゃありません」

 

俺が一言も関わってるとはいえヒートアップしすぎだな……。と思ってると会長が立ち上がって今までより大きな声を出した。

 

会長「だったら!俺が四宮に告白を……したら仮に相手の男を忘れるのか」

 

かぐや「か、可能性はあります……」

 

優心(あ、かぐやさん可能性あるって言ったら会長に色々言われるのに)

 

会長「ほぉ~、他の男に言い寄られた程度で忘れる恋が、真実の恋な筈がない」

 

そう思ってると、会長が揚げ足をとり形勢逆転になり会長が攻め始めた。でもかぐやさんは鞄を持って行こうとした。すると今まで黙って見てた千花がかぐやさんを止めた。

この日は結局千花のアプローチにかぐやさんが負けてラブレターの件は終わった。

 

優心「会長、あのまま告白してたら付き合えてたと思うよ

 

会長「四宮から告白させないといけない。俺から告白なんてあり得ない

 

優心(……プライドが高すぎるのもいやだな)

 

とにかく、千花が止めて会長たちは何も出来ずに終わった。

 

 

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~早坂視点~

 

 

早坂「かぐや様、例えばですけど真実の恋に落ちた時も告白を待ちますか?それとも自分から告白しますか?」

 

私は四宮別邸のかぐや様の部屋で、生徒会室てあったラブレターの件で告白は自分からするか、相手からされるのを待つか聞いた。

 

かぐや「そんな時がきたら自分から行くに……。今はどうだっていいでしょ!!」

 

聞かれたかぐや様は恥ずかしくなったのか、顔が赤くなり私に物を投げてきたので避けた。

 

かぐや「そう言う早坂は好きな人はいないの!?好きな人が出来たり、居たりしたら、告白は待つか自分からするかは決めてるの!?」

 

早坂「わ、私ですか?(好きな人は……)」

 

かぐや様が私にも好きな人と告白はするか待つかどうかを聞いてきた。

 

私は、まず"好きな人は"と考えた。その時に、庶務くんの顔が頭に浮かんだ。

 

早坂(え!?いやいや何で庶務くんの顔が出てくるの!?庶務くんはただの仲がいい友達だから違う……、けど何だろう、違うと思うと少し嫌な気持ちになる。でも友達か異性のどっちでの好きなのかな…?)

 

かぐや「えっと、早坂?少し顔が赤いけれど、もしかして好きな人がいるのかしら?」

 

早坂「いえ、何でもないです!えっと取り敢えず私の答えは保留にさせてください。業務に戻るので失礼します」

 

かぐや様に声を掛けられたが、すぐに業務に戻り自分の気持ちを誤魔化すように、今日の残りの業務をこなした。

 

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