弦巻こころの兄が秀知院学園に通って過ごす話(完結)   作:春はる

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今回は、かぐや様原作の第28巻に収録されてる「早坂愛の最終回」を題材にしています。

内容に関しては、居酒屋らしきお店で皆が集まっている所は変わりませんが、話している内容や設定などは違います。

それでも楽しんでくれたら幸いです。

では、本編をどうぞ。



第86話

 

 

~12月~

 

 

~優心視点~

 

 

楽奈が加入したバンドが出たライブを見た日から、楽奈にスマホ操作を教えてあげたり、講義や行事などを満喫していった大学生活の日々が過ぎていって、俺と愛は問題なく大学を卒業した。

 

その数日後にスタンフォードを卒業したかぐやさん達も帰国してきていたが、この時はお互いに会える状況ではなかったので、"おかえり"と連絡だけしといた。

 

さて俺はというと、4月に認可保育所が設置されている弦巻グループ本社で新卒として採用され就職をして働いてる。

 

いくらお父様の息子で当主兼社長代理になる事が決まっているとしても、いきなりトップになると何かしらの不満が出るのは間違いない。 

 

その為、数年間は社員の皆に実力やら能力があるのを認めて貰うという事になった為に、ちゃんと正規で就職して働いている。

 

愛も本社に就職して皆から認めて貰えるように仕事をしているが、状況に合わせた勤務時間で働いている

 

何故、愛の勤務時間が状況に合わせているのかというと、俺と愛の間に二人の子供がいるからだ。

 

大学在学中に愛と結婚をして、4年生の時に7月に1人目が生まれて、その一年後である就職した年の7月に2人目が生まれた。

 

勿論、俺も育児や家事などをしているし、その上で家にいるメイドさんや執事の皆も手伝ってくれている。

 

手伝って貰いつつも、愛は出来るだけ自分の手で育てたいと言ったので、勤務時間は状況に合わせた働き方になっているんだ。

 

 

そんなこんなで12月になった現在。

 

今日は金曜日の夜。

 

今夜は居酒屋に集まることになった。前々から会おうという話になっていたが、俺と愛と御幸とかぐやさん、千花の五人が時間が合わなかったんだ。

 

理由は色々とある。

 

まず、御幸とかぐやに関しては、帰国した後の日本の生活が落ち着くまでに時間が掛かった。

 

その訳が二人は俺と愛同様に大学在学中に結婚をして、大学四年の時に一人の子供が誕生したという事と、御幸の父親が社長をしていた白銀製薬工場を、御幸自身が社長として立て直していたからだ。

 

御幸達の方は、10月に入った頃に工場に関しての事とプライベートの方も落ち着いていたんだけど、今度は千花の方が時間が合わなかったんだ。

 

千花は母親と同じ外交官になったんだけど、仕事が多忙なのと、政治家である父親の大地さんの手伝いもしていたから、余計に予定が合わなかったんだ。

 

まあ、俺と愛の方も二人目の子供が生まれてたから、一応もう少し後に会う事をお願いしたのもあったから、時期がずれていき、12月になったわけだ。

 

長々な説明をしてしまったが、その説明が終わったタイミングで華さんが運転してくれてる車が居酒屋近くに止まったので、車から降りた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~居酒屋~

 

 

居酒屋に入ると、石上一人がいた。先に来ていたみたいで、先に始めていた。

 

優心「石上、久しぶり」

 

石上「優心先輩、あっちゃんも久しぶりです。……その二人ですか?お子さんは……」

 

優心「うん。愛が抱っこしてる子が生後五ヶ月の男の子で名前は咲心(みこと)で、俺が抱っこしてる子は一歳五ヶ月の女の子で優愛(ゆあ)だよ」

 

石上「本当に可愛いですね、二人とも」

 

愛「でしょ~」

 

石上「本当にそうですよ。……で、二人は飲み物はどうします?」

と石上が聞いてきたから、"ウーロン茶二つ"と言うと石上が代わりに店員さんに注文してくれた。

 

石上「やっぱり子供がまだ小さいから、お酒は飲まない感じですか?」

 

優心「まだ二人とも小さいからね。車は、黒服さんが運転してくれるから飲酒運転の心配はないけど、石上の言うとおりで優愛と咲心がいるからね」

 

石上と軽く言葉を交わしながら、俺と愛は石上と対面になる位置の座敷の席に座りお互いに抱っこをやめて子供を足の上に座らせた。

 

すると、優愛が腕を石上の方に伸ばしながら"やー"と言って、咲心も真似する感じで"あー"と言っていた。

 

優愛の言った感じだと、友達とかに"よっ!"みたいな感じの挨拶の言い方だった。

 

優心「優愛、咲心、挨拶したのか。偉いな」

と言いながら、二人の頭を撫でてあげてると、嬉しそうに笑顔になった。

 

石上「優愛ちゃんと咲心くんって、人見知りみたいのしないんですね」

 

優心「そうだね。家でも黒服さんと料理人、執事とメイドさん達にすぐ懐いてたね。特に黒服さんは黒スーツにサングラスの見た目だから、優愛と咲心ぐらいの子が見たら泣きそうなのに泣かなかったしね」

 

俺がそう説明すると石上が"へぇ~"と言って、このタイミングでウーロン茶がきたので受け取った。

 

一口ウーロン茶を飲んだタイミングで、石上が"あ"と声を出した

 

石上「子供繋がりなんですけど、田沼夫妻は凄かったですよね」

 

優心「あー、そーふぁーね」

 

優愛「パー」

 

石上の言った翼と渚がヤバイという言葉に"そうだね"と言おうとしたら、優愛が俺の頬っぺたを引っ張ってきた。

 

愛「優愛ー、パパの頬っぺた引っ張らないのー」

 

優愛「マー」

 

愛にそう言われた優愛は手を離してくれた。

 

石上「仲いいっすね。……それで渚さん、子供を抱えながらよく大学卒業しましたね。ただ、その時にお子さんの名前を聞いた時に流石に引きましたね」

 

愛「そうだよね。こっちは、自分の名前とかから取ってつけたけど、漢字は違うけど息子に真喜(まき)っていう親友と同じ名前をつけたのは、流石にね……」

 

二人の言葉に俺は頷いた。

 

田沼夫妻が付けた子供の名前の話の流れで、眞妃の話になりしてから、ミコの話になったがミコはミコで凄いことになってるそうだ。

 

優「今頃、サークルを後輩を潰して笑ってますよ。あいつ酒の飲み方が最悪なんですよ」

 

優心「そうなの?」

 

石上「それはもう……。だってミコがいる飲み会に耐えかねて、サークルを抜ける男が後を絶たないらしいですからね」

 

優心「うわ……」

 

愛「真面目な人程、反動が凄いからね」

 

優「僕も何度ミコに付き合わせられたか……」

とめんどくさそうな感じに石上は言っていたが、なんだかんだミコと飲むのは嫌そうではなかった。

 

優心「てか、ミコは大学卒業したら大手の弁護士事務所に入るんだよね?在学中にそんな風なのは大丈夫なの?」

 

優「そこは大丈夫だと思いますよ。ミコはその辺りの事を自覚してて、卒業後はお酒は控えるって言ってましたから」

 

愛「優も彼氏としてセーブさせてあげなよ。卒業後は二人で同棲して生活するんでしょう?それに結婚もする予定なんだから、気をつけさせた方が良いと思うよ」

 

優「家だと飲みそうですけど、なんとか抑えておきます」

 

その後も話をしていき、石上自身の話になったが石上が卒業後は弦巻グループのゲーム会社に就職が決まっているそうだ。

 

あとは、残りの日数で単位を大学をしっかり卒業出来るように頑張るそうだ。

 

優自身の話に一区切りついた頃に、御幸とかぐやさんががやってきた。

 

愛「かぐや、それに御幸くん、久しぶり」

 

優心「二人とも久しぶり」

 

御幸「久しぶりだな。……二人とも、子供連れてきたのか」

 

優心「まぁね。子供二人ともお父様とお母様とこころ、使用人の人達に懐いてるから、誰かに面倒見てもらおうと思ったんだけど、優愛が"やーや"と言ったから、連れてきたんだ」

 

愛「私が抱っこしてる子、咲心も離れたがらなかったからね」

 

優愛「やー」

 

咲心「あうあー」

 

俺と愛の言葉に、優愛と咲心は石上にしたように腕を上げて挨拶をしていた。

 

優心「二人の方の子供……輝幸(てるゆき)くんだっけ?今日は、連れてきてないの?」

 

俺が優愛と咲心を頭を撫でながらそう聞くと、二人は席に座って飲み物を注文してから教えてくれた。

 

御幸「輝幸は、圭に預けてきた。輝幸、今日は圭と一緒に居たいみたいで、優愛ちゃんみたいに圭から離れようとしたら"やや"って言ったから、連れてきてないんだ」

 

優心「そうなんだね。……そうだ。御幸、製薬工場の経営はどう?」

 

御幸「良い方だぞ。……今後、数年の間に安定した軌道に乗れそうだ。そうなったら、会社の副社長をしてくれている圭に社長を譲るつもりだ」

 

優心「その後は四宮家、四宮グループの方に?」

 

御幸「あぁ。かぐやがその辺りで四宮トップの当主とグループ総帥……いわば社長に就任するつもりだ。俺も同じタイミングでナンバー2として就任をする」

 

愛「じゃあ、かぐやって輝幸くんの育児や家事とか以外だと何やってるの?」

 

かぐや「家事やら以外だと、四宮グループ本社で働いてます。私自身がお兄様達にお願いして、他社員の方々に認めて貰うために一社員として働いてます。勤務時間は状況で違いますがね」

 

愛「へぇ~。……御幸くんの方はその頃には会社を建て直して業績を安定させた社長という肩書きが付くだろうし、認めて貰えそうだから大丈夫そうだね」

 

愛の言葉に、御幸は"そうだといいがな"と苦笑いしながら言っていた。

 

優心「かぐやさんは俺と同じ状態だね」

 

かぐや「というと、優心さんも本社で認めてもらうために働いているという事ですか?」

 

優心「うん。代理になるとはいえ能力……実力があると認めてもらう為に、数年間かは働くことになってるからね。愛も認めてもらう為に、状況による勤務時間だけど本社で働いてるよ」

 

かぐや「そうなんですね」

 

御幸達の近況とかを聞き終わった頃に、"お待たせしました~"という声が聞こえた。

 

ミコ「遅くなってしまいました~。サークルの追い出し会で長引いちゃいました~」

 

千花「私とミコちゃんが最後だったんですね」

 

もう出来上がってるミコと仕事終わりに直接やってきたスーツ姿の千花がやってきた。

 

二人は席に座ると注文をした。

 

千花「チューハイ一つ下さい」

 

ミコ「十四代の本丸のボトル一つでおちょこを人数分をください!あと、ホルモン盛り合わせも!」

 

優「うわぁ……もう出来上がってんじゃん、この酒カス……」

 

ミコ「その言いぐさは何よ、優~。これぐらい慣れなさいよね。私達、卒業後は同棲もして結婚もするって約束したんだから~」

 

優「酒くさ。……まぁ、今日はもう出来上がってるし止められそうにないから止めないけど、出来るだけでかい声を出すなよ。弦巻夫妻のお子さんも来てるんだからさ」

 

優の言葉を聞いたミコが俺と愛の方に顔を向けてきて、優愛と咲心を見るや否や、"可愛いー"と叫んで近づいてきた。

 

ただ、ミコのその行動に優愛と咲心が泣いてしまった。二人が泣いたのを見たミコが固まってしまったが、その隙に優と千花がミコを遠ざけてくれた。

 

愛「よしよし。咲心、大丈夫大丈夫」

 

優心「優愛、怖かったな。もう怖いのはないから大丈夫だよ」

 

俺と愛はそう言って優愛と咲心をあやして、少ししてから二人は泣き止んでくれた。そして、泣くのにエネルギーを使ったのか二人とも寝てしまった。

 

あやしている間に、ミコは優とかぐやさんと千花の三人に色々と言われていて、酒の酔いも飛んでしまっている状態になっていた。

 

優心「三人とも、そろそろ終わりにしてあげて。優愛達泣き止んでくれて、寝たからさ」

 

愛「そうそう。それに、やっと皆が集まったから、全員で乾杯しようよ」

 

三人にそう言うと、ミコに言うのをやめてミコは"ごめんなさい"と小声で謝って来たが、そもそも起こってない事を伝えつつも許してあげた。

 

 

そして、ミコと千花が頼んだ飲み物がきたので、手に飲み物を持った。

 

優心「じゃあ、乾杯」

 

皆「かんぱーい」

 

全員で乾杯をしてから、子供がいる俺と愛、圭に子供を預けてる四宮夫妻がお店に居られるまでの時間、皆との食事と会話を楽しんだ。

 

 

こうして一日が終わった。

 

 





次回は最終回です。

時間を飛ばした状態での内容になっています。

最終回は、本日3月10日の10時に投稿予定です。
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