「おーい? サヤ?」
「ん? 何かなヴァイスくん?」
「いや⋯⋯その、僕はメイド長にこれを届けに行くからしばらく戻らないから。 まぁ好きに寛いどいてくれ」
「はいは〜い」
そう言い残して僕は荷物を持って部屋の外へと出る。
サヤは何やら「女の子の部屋」というものを作るために奮起しているようだし、まぁ暴れないならそれでいいだろう。
―――
「遅くなってすいませんメイド長。 これが今回の買い出しの分です」
「いえいえセリカ様! 本当にお手伝い頂きありがとうございます!」
腰を綺麗に折り曲げて例をするメイド長は、二十二歳とまだ若い年齢なのに敏腕で働き者である。
感謝の時に見せる小さな笑顔が可愛らしく、王城内でも人気な人物なのだ。
以前サーチェに『お前もあれくらい愛想よく振舞えよ。 顔は悪くないんだから』と言われる程の愛想の良さで正直思うところがない訳では無い。
「⋯⋯その、セリカさん!」
「はい? なんでしょうか?」
「えっと⋯⋯その⋯⋯」
モジモジとしながら上目遣いで何かを言いたげに見つめてくるメイド長。
やがて、意を決した様にじっとこちらを見つめてきた。
その風貌に思わず身構える。
何か問題を起こしてしまったのだろうか?
いや⋯⋯まさかそんなことはないはずだ⋯⋯ろう。
もしかして⋯⋯この間、仕事中に噂の喫茶店に寄り道したことが知られたのか⋯⋯!?
「私とご飯に行ってくれませんか!?」
「⋯⋯へ?」
「いやいや! 別に無理だったら大丈夫ですよ! ただ、ちょっとどうかな〜って聞いてみただけですから!」
「⋯⋯え? ちょっと⋯⋯」
予想だにしないメイド長からのお願いに、思わず肩透かしを食らってしまう。
色々と考えてしまったが、とりあえず大丈夫だったようで一安心だ。
それはそうとして⋯⋯早口で捲し立てるメイド長の剣幕に呆気となってしまったが⋯⋯
「ご飯ですね。問題ありませんよ? 予定を開けておきましょう」
「別にセリカ様がお忙しければ私は全然⋯⋯ってえ? 良いんですか!!!」
「あっ⋯⋯はい。 セリカ⋯⋯様?」
「あ! ⋯⋯いえ。 なんでもないです! とりあえず、ありがとうございます! ありがとうございますセリカさん!」
「⋯⋯えぇ」
「それでは三日後のお昼によろしくお願い致します!」
そう言い残して、メイド長は足早に立ち去ってしまった。
⋯⋯一体なんだったんだ?
僕はメイド長の豹変の理由を考えながら、自分の部屋に戻っていく。
思えば人と外食をするなど、サーチェ以外でこの身体になって初めてのことのように思える。
何だかんだで僕も楽しみなようで、自然と足取りが軽くなったのだった。
久しぶりすぎて、ちょっと文字数が少ないですけど許してください!
これから少しづつ調子を戻していきます!
現在の推しキャラ(番外編の主人公に起用)
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セリカ
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サヤ
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サーチェ
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エイリ
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カムラ