「ん? サーチェくんに会いに行くんでしょ? 早く行こうよ!」
「いや⋯⋯何と言うか」
次の目標に向けて、大きく一歩を踏み出した僕であったが、ある目標に気がついてすぐに歩みを止めた。
不思議そうに首を傾げるサヤは「早くしよ〜よ!」と催促するが⋯⋯彼女は知らないのだ。
「サーチェが何処にいるか分からない⋯⋯」
「⋯⋯え?」
僕の呟きにサヤはよく分からないと言わんばかりに問い返すサヤ。
「え? だってサーチェくんって王様でしょ? 忙しいだろうからさっと会えないのは分かるけど⋯⋯居場所が分からないってどういう事?」
サヤの考えていることはごもっともで、普通の王様なら現在も国務に励んでいることだろう。
そう、普通の王様なら。
サーチェが真面目に仕事をすると思うか、その答えは否。
常に監視の目を抜けてはどこかで気ままに過ごしているのだ。
用がある時は自分から会いに来てくれるのだが、こちらから探すのは至難の業でしかない。
「考えてみろサヤ。 サーチェが真面目に働く国王なら、どうして昨日の昼間にあんなところで昼寝していたんだ?」
「あ⋯⋯え? ⋯⋯うそっ」
「あぁ。 残念だが事実だ」
「えぇ⋯⋯」
サヤは僕と同じ考えに至ったようで、苦笑を浮かべていた。
ふーむ⋯⋯しかしどうするか。
サーチェの事だからどこかで休んでいることは確信が持てるのだが⋯⋯うーん。
僕が頭を悩ませていると「あ! そうだ!」と呟いたサヤが何かを思い出したように手を叩く。
そして収納魔法を発動させて綺麗に光り輝く透明な水晶玉を取りだした。
「何をするんだ?」
「ん? まぁ見てて〜!」
サヤはウインクをした後に水晶玉に向けて何やらブツブツと呟き始める。
やがてハッと顔を上げたその時、透明な水晶玉が曇りそこに何かが浮かんでいた。
「えーっと⋯⋯? ここは⋯⋯セリカちゃん分かる?」
「ちょっと見せてくれ⋯⋯」
どうやら水晶玉はサーチェの居場所を表しているようで、そこには珍しく真面目な顔で書類を読み込むサーチェの姿が映し出されていた。
「ここは⋯⋯資料室⋯⋯か?」
「資料室? どこにあるの、それ?」
「図書館の中にある。 何だ⋯⋯以外に近くにいたんだな」
「灯台モトクロスだね!」
「⋯⋯もと暗し、な」
堂々と間違えるサヤに水晶玉を返しつつ、僕たちは図書館内地図に明記されていた資料室へと歩みを進めていく。
しかし⋯⋯どうして資料室に?
あそこにあるのは、過去に起こった事件の概要と被害者の名前が書かれた書類のみで⋯⋯お世辞にもサーチェが喜んで行くような場所ではないように思えるし⋯⋯。
ふむ⋯⋯分からない。
「ヴァイスくん〜? 早く行くよ!」
「あっ⋯⋯! あぁ。 すぐに行くさ。 あと⋯⋯サーチェの前では絶対に『セリカちゃん』だからな!」
「はいは〜い! 分かってるって! というか、ヴァイスくんは私が付けてあげた名前を気に入ってくれてるんだね!」
「何を言っているんだ! まだ許してないからな!」
「ふふっ! なんで怒ってるのか、私にはよく分からないな〜!」
そうしらばってくれて走り出したサヤを追っていく。
まぁ⋯⋯その事はあとでサーチェに聞くとしよう。
まずは目標達成が先決だ。
現在の推しキャラ(番外編の主人公に起用)
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セリカ
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サヤ
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サーチェ
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エイリ
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カムラ