銀子ちゃんとあいちゃんのガチバトル模様に
雷雲立ち込めるお約束な展開となった感じで…
そんな中でも、対局は流れるように進んで
行きます。
今回は、八一の宿命のライバルにして、
将棋界のMr.ファンタジックでもある
「ゴッドコルドレン」が初見参!!
って事で本編スタート!!
~side八一~
あの押し掛け突撃から2日…
俺はあいを連れて関西将棋会館に向かった。
目的は勿論、俺の対局である。
今日の対局は、七大タイトル戦の1つである
「帝位戦」挑戦者決定リーグ戦である。
…とは言っても、俺は竜王戦後の不振にモロに
ぶつかっていたので、ここまで未だ勝ちなしの
3連敗で、既にリーグ陥落は決定していた。
今回含む残り2戦は謂わば消化試合なのだが、
それでも負けたくない・負けられない理由が
あり、又、出来た。
負けたくないのは、今回の相手が小学生名人戦
以来の生涯のライバルと位置付けている
「神鍋歩夢」であり、彼は俺より2歳年長だが、
小学生名人戦で激闘を繰り広げた宿敵・戦友でも
あり、プロ四段は半年先輩でもあるので、益々
気合いと気負いが混在する程意識しなくては
ならない存在だからだ。
そして負けられない理由は勿論、俺を慕って
態々石川県から家出してまで弟子入りを願った
「雛鶴あい」に「俺の将棋」を見せなくては
ならないからだ。
関西将棋会館に到着した。
まず、お土産コーナーを案内した。
扇子やら駒ストラップやら諸般の会館名物に
目を輝かせながら見入っていたあい。
ふと、とある扇子を目敏く見つけたようで、
「これ、ししょーのですよね?」
って、何故か俺の不恰好な文字入りの扇子を
指差し、嬉しそうに見つめていた…
こうなると分かってたら、兄弟子の書道指導を
もう少し真摯に取り組むべきだと軽く後悔した…
そして、お土産コーナーから少し移動した所で
あの男が見てくれからコレと解るド派手な格好で
待ち構えていた。
「フハハハ、我が宿命のライバル、ドラゲキンよ
、久方振りだな。して、その幼女は貴様の妹か?
にしても似てはおらぬな…」
おいおい、のっけから兄妹扱いかよ!
って、お前もあいと同年代の歳の離れた妹が
現実にいるだろーが!!
ま、それはひとまず置いといて、
「あぁ、この子は石川から弟子入り志願に
やって来た雛鶴あいちゃん。正直な話、
掛け値なしで素質才能すげーあるから。
お前んとこの妹ちゃんよりも上かも知れん
かな…」
と、ひとまず返してやった。
けど、やはり大仰なファンタジック、
「幼くも我が愚妹もなかなかの素養があると
感じるところだが、それ以上とはすこぶる
楽しみ!期待しておるぞ!」
でも、歩夢きゅんの演説は止まらない。
「それはそれとして、我が宿敵ドラゲキンよ、
今宵こそ真に決着を付けようぞ!!」
はぁ~、止まった。…ってあれ?歩夢きゅん、
俺たちの向こうに目を向けてんだけど…
…って兄弟子~?アンタ今日対局予定じゃない
でしょ?!
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あの通報未遂の翌日、僕は対局予定はないものの
、軽い防衛挨拶&差し入れに関西将棋会館へ足を
運んだ。
月光会長は東京出張で、秘書役の職員である
元女流棋士(正確には引退女流棋士)の
男鹿ささり女流初段をお供に出掛けていたので
生憎不在だった。
けど、常勤の職員さんはそれなりに忙しく
働いていたので、取り敢えず「現地土産」と、
簡単な盤王防衛報告は済ませておいた。
そして事務室を出るや、見覚えのあるド派手な
格好の青年が八一君たちと向き合ってた。
自称「ゴッドコルドレン」こと、
僕以来史上2人目のデビュー以来2期連続順位戦
全勝を果たした「神鍋歩夢」君だ。
あ、どうやら僕に気付いたか…
「キングゼロ、ご無沙汰しております。
我は我が宿敵ドラゲキン共々キングゼロの領域に
近付かんと日々精進している次第でございます。
今宵は是非にも我が聖戦を御照覧あれ!!」
相も変わらず仰々しい挨拶だが、それでいて
実力は掛け値なしの本物なんだから
始末に悪い(勿論肯定的評価としてだ)
さて、2人は対局が間もなく始まるので、
あいちゃんはひとまず僕が預り、取り敢えず
会館内の道場に案内した。
そして担当の職員さんに
「今度八一君の弟子見習いになった
雛鶴あいちゃんです。今日は時間の許す限り
どんどん対局させて下さい。」
と告げ、規定の料金を支払った。
当分は道場で後見みたいに座りながら
脳内将棋でも軽くこなしとくか…
帝位戦挑戦者決定リーグ戦第4局
九頭竜八一竜王(0勝3敗)
vs
神鍋歩夢六段(3勝0敗)
お互いに序盤は研究範囲だからか、サクサクと
進み、昼食休憩。
八一君は、あいちゃん自作弁当を2人で食べ、
歩夢君は、出前の親子丼を注文。
僕は会館1階のレストラン「トゥエルブ」で
サービスランチで済ませた。
その後は歩夢君の1五香からの攻勢に八一君が
苦しみ、投了必至と思われたが、ここで
八一君は、関西特有の勝ちに拘る異常なまでの
クソ粘りコースに動いた。
歩夢君も「受けて立とうぞ!」
って真っ向から泥試合模様に立ち向かい、
結局、日が変わって午前3時、歩夢君が投了。
不格好ながらも兎に角八一君は泥沼の11連敗
を漸く脱出。
あいちゃんは、時間になったらアパートに
戻るよう八一君から指示されてたけど、
あまりに食い入るように盤面を見つめていた
から、僕の責任で最後まで僕と一緒に
観戦・検討する事とした。
終局後、八一君が降りてくると、
僕と僕に背負われたあいちゃんが目の前に
現れたので、八一君、
「兄弟子、あいの事、面倒かけました。」
と詫びてきたので、
「君の奮闘で将棋に夢を求めてやって来る
少年少女が増えれば、この位はね。」
と軽くかわしといた。
因みに僕は帝位戦は八一君、歩夢君とは
別リーグに入っており、既に4戦終え、全勝を
キープ。リーグ残留は決定しており、最終戦
で僕が勝てば挑戦者決定戦進出、負ければ
1敗同士の最終戦勝者とのプレーオフとなり、
挑決進出を賭ける事となる。
ゴッドコルドレン降臨!!
今回は基本的に原作準拠な内容になりましたが、
原作じゃゴッドコルドレン君、直接対局では
あまりパッとしないので、
今作では、タイトル戦に巧く絡ませられたらな
…と思い、続きを書こうかと思ってます。
そうじゃなきゃ、宿命のライバル足り得ない
でしょ。
宗谷さんに対する土橋さんや島田さんとか、
追っかける側でしかないのも味がないとは
言えないけど、存在感がね…
って訳で、今作はゴッドコルドレンの
強化進化に取り組みます。
って訳で、又次回!!