次は捌きのアーティスト久保九段vs2組決勝で藤井二冠に屈した八代七段の勝者との準決勝となりますが、いや~、楽しみです。
って訳で本編スタート!!
竜王戦挑戦者決定戦…
僕は以前2度挑戦し、幸いにも2度とも決定戦を勝ち上がり、挑戦者に名乗りを挙げた戦いだ。
尤も、肝心のタイトル戦では最初は当時喫緊の課題だった体力面でどうしても追い付かず敗退してしまった苦い思い出がある。
2回目は1回目から5年後に後藤九段を2連勝で破り、佐伯宗光竜王と戦い、僕の3連勝の後、佐伯竜王が3連勝を返し最終局まで縺れた激戦を辛くも制し、僕自身現在まで唯一の竜王制覇となった思い出深い戦いとなった。
余談だが、この竜王制覇で『名人』以来史上2人目の『七冠独占』を達成し、『国民栄誉賞』に何故か推薦されたのだが、流石におこがましいと思ったので、「身に余る評価は光栄ですが、僕の人生が終焉してから改めて検討して頂ければと思っています。」って辞退した。
これは月光会長から問い質されたけど、流石に『名人』を差し置いて僕が1番ってのは僕自身しっくり来なかったからそのまま正直に話すと何とか納得して貰った。
そして今回の挑戦者決定戦3番勝負の出場者は、
一方は永世竜王+永世七冠+タイトル通算100期が懸かった『名人』
今一方は前年の八一君に続く6組優勝からの挑戦者決定戦に名乗りを挙げた「ゴッドコルドレン」こと神鍋歩夢六段
新旧実力者の激突となった。
立会人は土居学九段、記録係は坂梨澄人三段となり、坂梨三段の振り駒で先手は神鍋六段となった。
序盤中盤はお互い守りを固め、大きな動きは特に見られなかった。
そしてこの決戦の現地解説は僕、聞き手は鹿路庭女流二段の組み合わせとなり、鹿路庭さんのプチアプローチにややタジタジになりつつも、どうにか解説をこなしていた。
夕食休憩後、いよいよ激しい駒のぶつかり合いが始まると、ここから先は未知の世界に突入した。
そしてそんな場面で何故か冬司君がスタジオに投入され、鹿路庭さんそっちのけで僕と冬司君との検討会状態にシフトした。
盤面は一見神鍋君が優位っぽいけど、『名人』がそのまま済ます筈は無かった。
そして僕らが『名人』の次の一手クイズを出題し、ファンの興味をそちらに移す事になんとか成功した。
そして『名人』の放った次の一手は…
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~side関西将棋会館~
八一「歩夢、強い…。あの『名人』にここまで優勢に進めるとは…」
生石「なるほどこりゃあ『名人』も苦しくなったな。」
銀子「歩夢君、貴方も将棋星人…?」
あい「ふぇ?冬司君乱入しましたよ。ししょー、いいんですか?」
八一「棋帝戦での大混乱の導火線になったあいがそんな事言っていいのか?」
銀子「ホント小童ね。自分の恥を棚上げって…」
鏡洲「あ、『名人』動きました」
生石「何指すんだ?…っ……△6六銀??!」
八一「マジ?『名人』勝負捨てたのか?……ん?……あれ?…あ!これは『名人』の起死回生の一手だ…」
生石「どういう事だ?しかしそうなると、後の動きは…ん?ってまさか…『名人』め、千日手狙いって事か…」
清滝「なんちゅう抜け目のない奴や!これは神鍋君だけやない、八一への痛烈な挑戦状としか言えんわ!」
生石「その辺りの駆け引きは流石だな。山刀伐みたいな『名人』の劣化コピーじゃ到底及ばねぇ」
その一手以降、関西将棋会館の面々は蒼白になりながら最後まで観戦検討に努めた…
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冬司君が突然生中継に乱入、説教しようにも生中継だから躊躇してると、いつの間にやら僕と冬司君との検討会と化していた。
鹿路庭さんには申し訳なかったけど、やっぱり冬司君との検討の方が楽しかった。
そして『名人』の放った運命の「△6六銀」が流れを『名人』に大きく呼び寄せた。
そして千日手指し直しとなり、先手は『名人』が奪い、両者1時間の持ち時間の短期決戦となった。
こうなると、劣勢から逆襲した『名人』に分があり、結局午前3時に歩夢君の投了で終わった。
そして続く第2局も『名人』が歩夢君を連破、結果、今期の八一君への挑戦者は最強『名人』が掴み取った。
八一と『名人』の竜王戦、一体どうなるのやら?
そして桐山君と天衣ちゃん、冬司君との関係にもどんな影響をもたらすのやら…
って訳でまた次回!!