この組み合わせ、去年から3回目の挑戦者決定戦での激突とあって、どう展開しようが面白い戦いになるのは間違いないと思います。
後は東京五輪もメダルラッシュが続き、アスリートたちの活躍に沸きつつもいよいよ終盤…
って訳で本編スタート!!
関西将棋会館での指し初め式から数日…
今度は大阪市内のとあるホテルで僕ら清滝一門のファン感謝パーティーが行われた。
どれだけ集まるのか若干不安はあったが、完全に杞憂だった。
何しろ入場受付には時間前から多くのファンや関係者達が今か今かと待っており、控室で待機している僕らもその熱気は感じられていた。
因みに一門のメンバーは師匠、僕、銀子ちゃん、八一君、桂香さん、あいちゃん、天衣、冬司で、それぞれ
師匠→名人挑戦2回、現在竜王戦1組、B級2組在籍の関西の重鎮
僕→名人、玉座、盤王、棋帝の四冠
銀子ちゃん→女王、女流玉座の女流二冠&奨励会三段リーグ入りまでもう一押し
八一君→竜王大逆転防衛で僕に次ぐ史上2人目の10代九段
桂香さん→年齢制限ギリギリで2年期限付ではあるが、女流3級として女流プロ入り
あいちゃん→史上最年少の10歳1ヶ月で女流3級
天衣→マイナビ本戦準決勝進出&奨励会も現在1級
冬司→奨励会無敗でつい先日二段に上がり、小学2年での三段リーグ入りも現実味を帯びてきた
って傍目から見ても凄い豪華な面々だそうです…
実際聞かされてみると全七冠の内、最高峰の竜王名人を含む五冠を僕ら2人で独占だったり、対女流不敗記録継続中の銀子ちゃんだったり奨励会も早ければ4月から銀子ちゃんと冬司が三段リーグ入りしそうだったり、今一番勢いが強い一門と言われたら納得するレベルですよ…
そしていよいよパーティー開幕。
一門関係者として月光会長や蔵王総裁の挨拶に師匠や僕の挨拶が済むと、早速無礼講と化した関西特有のドンチャン騒ぎも爆裂…
で、それぞれ個々に挨拶回りに入り、僕は弟子2人を伴い紹介と挨拶、師匠は八一君とあいちゃんの3人で回り、もう1組は銀子ちゃんと桂香さんがそれぞれ挨拶回りしていた。
僕らは恙無く無難に回っていたが、ふと近くを見ると、八一君がボルテージ爆盛のファンに囲まれ、「あの澄ましたクソ眼鏡(「名人」)に引導渡して桐山君と名人戦やってやらんかい!!」とかなんか危うそうな雰囲気に…
で、はぐらかしておけばいいのに八一君も気が大きくなったのか、「出来るだけ早い内にwww」とか言っちゃって、いいのかなと思ってたら、突然師匠が
「八一、たかがC2の分際で何身の程知らずな事言うとんねん!!お前が名人戦?口にするのも烏滸がましいんや!!C級ならC級らしく大人しくしとれ!!」って激怒しだしてその周囲はたちまち凍り付き、八一君も八一君で
「アンタこそ名人戦圏内から脱落してるくせに偉そうに言ってんじゃねぇ!」って完全にケンカ腰になっちゃって益々冷え込む会場内…
そんな空気をなんとかほぐしたのは蔵王総裁の明るい酒と八一君に招待されたJS研の最年少のシャルロットちゃんの舌足らずと笑顔だった。
けど結局雰囲気が微妙で気まずいまま閉幕になった…
帰り道、天衣から「師匠、あの2人大丈夫なの?どう考えても雰囲気最悪なんだけど」と問われ、
「師匠に取って名人とは格段の重みがある特別なタイトルだからね。それに前回僕に挑戦して敗れた後、A級・B級1組と続けざまに陥落し、去年もB級2組で降級点を取って今年も不調は変わらず残り3局で2つ負けたらまた陥落するし、1つ負けでも組内の成績次第で陥落は有り得るし、いよいよ決断が迫られているのかも知れないな…」僕も幾分考え込みながら答えた。
「たかがC級に落ちただけで引退って弱すぎじゃない?大師匠」それまで黙っていた冬司が一言やや皮肉るように口を開いた。
「だから師匠に取っての名人戦順位戦の重みはそれだけのものがあるんだ。昨今タイトル戦の増えた今の時代にプロになった僕らからは考えられない位にはね。」
勿論冬司も前回の将棋人生で名人の重みは承知してる筈なんだけど、その辺が冬司らしいというか何というか…
これは年度末も波瀾が避けられないな…
この時点での順位戦現状
僕→名人なので挑戦者決定待ち
師匠→B級2組(降級点1)残り3局で1勝6敗
八一君→C級2組 残り3局で6勝1敗
やれやれ、今回は一門大ピンチな状況になってますが一体全体どうなるのでしょうかね?(他人事)
昇級争いに残留争いと、三段リーグ入りを賭けた戦いもあって、気合いを入れ直さなきゃならないんだけど…
って事でまた次回!!