一方の叡王戦は豊島叡王と藤井二冠のシーソーゲームで最終戦決着に縺れ込み、期待が高まってますな…
さて、本作の感想覗いて見ましたが、桐山君が主人公って事で川本一家について質問がありましたが、本作では川本一家は登場しない予定です。何しろ主舞台は大阪で「りゅうおう」をベースにしてますので…
って事で本編スタート!!
新年度が始まった。平成も最長で来年の内に終わるから昭和生まれの諸先輩方に古いと言えなくなるな。今度は僕ら平成生まれが時代遅れされる番か…
ま、それは置いといて、この時期の将棋界のイベントと言えばまずは「名人戦」であり、これには今回は名人で通算5期の懸かった僕と前代未聞の6人プレーオフを勝ち上がった「名人」とで争う事となる。
そしてもう1つのイベントが「女王戦」であり、今回は昨年の防衛戦で5連覇を果たし、「永世女王」資格を獲得した女王・銀子ちゃんと、チャレンジマッチ→一斉予選→本戦トーナメントと勝ち上がり、挑戦者決定戦で「クイーン山城桜花」資格保持者の供御飯さんを叩きのめした天衣で争われる事となっていた。
大阪・通天閣…
ここが今回の女王戦第1局の会場である。
よくもまあ大阪随一の観光名所を確保出来たなと思ったが、ここは銀子ちゃんの地元(通天閣近隣に実家がある)であり、また、今回の立会人である蔵王達雄先生の地元でもある事から先生の口利きにより実現した経緯がある。表面的には。
因みに第2局の会場は天衣の地元・神戸である為、一応の公平性は保たれているのかなとは思う…
しかし、通天閣そのものの貸し出しなんて蔵王先生と連盟だけじゃ流石に無理筋だろうから他にあらゆる手を尽くしたんだろうとは容易に想像はつく。
そして前日になり検分が行われたが、当日使われる将棋盤が八寸盤である事から早速銀子ちゃんが挑発してきた。
曰く、「チビなアンタじゃ届かなさそうだからお子様用の椅子使えば?」敵意剥き出しかよ…
けど天衣もしれっと「御配慮痛み入ります。けど、より安心感のある師匠の膝がありますからwww」いやいや、僕を巻き添えするの?ってか、師匠の使い方間違ってるだろ!
因みにこの検分の場には蔵王先生は居なかった。と言うのも先生曰く、「零と八一に任せときゃ問題ないわい。」って事でさっさと近くの馴染の居酒屋に清滝師匠を連行して酒盛りに興じていたからだ。
一方、波瀾含みながらもどうにか検分を終え、対局者両者の揮毫となったがここでも敵愾心満々の二文字が躍る羽目となった。
女王・銀子ちゃん「駆除」
挑戦者・天衣「略奪」
女の戦いの醜さ忌まわしさの片鱗を見た思いがした…
で、検分終了の報告をしに蔵王先生と師匠のいる居酒屋に行ったが、師匠すでにへべれけで一方の蔵王先生は「鋼介、これで終いか?」…80過ぎの御老体の酒量じゃないんですが…
そしたら蔵王先生、僕に「師匠の尻拭いは弟子がせなならん。零、八一、呑め!」マジですか…
仕方無いから銚子3本呑みましたよ。流石に八一君にはまだ早いから僕が生贄になるしかない…
そして始まった前夜祭…
どっちも敵愾心隠さず挑発のジャブ連打…
銀子ちゃん「これ程若い挑戦者は初めてですので若い力を吸収できれば」
天衣「女流最強の女王に勝てば四段に大きく近付きますので精進できれば」
こんなの誰も止められないな。
大阪・通天閣 女王戦第1局
女王・空銀子vs挑戦者・夜叉神天衣
立会人・蔵王達雄九段(関西将棋連盟総裁)
記録係・雛鶴あい女流3級
名人戦第1局…東京・旧離宮跡地特設会場
桐山零名人vs挑戦者・「名人」
振り駒の結果、先手は僕となった。
立会人は刈田升三実力制第四代名人(九段)
副立会人は櫻井岳人八段
記録係は坂梨澄人四段
今回は相手に合わせがちな僕としては珍しく自分から戦型を決めた。
ゴキゲン中飛車…
攻撃性の高い振り飛車戦法である。
何故選択したか…それは、AI全盛の昨今に於いて「振り飛車」がAI評価の最低基準に置かれていたからだ。
確かに玉将戦では最新型の棋風を最大限駆使した歩夢君が振り飛車と心中した生石さんを打ち破ったが、一方でAI寄りの戦いにのめり込んだ八一君は戦型は別として最新型に適応不能な蔵王先生にAI将棋の根本的弱点を突かれ敢えなく惨敗する等攻略の余地も残っていたからだ。
しかし流石は「名人」である。振り飛車相手なら居飛車穴熊に行きたくなるだろう動きに行かず、敢えて守りの薄い居玉での防御に持って行った。
一進一退、お互いに持ち時間を消費しながら初日を終えた。
因みに昼食メニューは
僕→「離宮特別会席御膳」+ピンクグレープフルーツジュース
「名人」→「離宮御膳」+江戸前盛蕎麦+ウーロン茶
2日目…僕から動いた。
玉を守る防御の駒を剥ぎ取りにかかり、積極的に動いた。
しかし「名人」もさるもの、幾分駒を失いながらも守りの最後の一線は決して崩れない強固な粘りである。
今度は僕が「名人」の攻勢に晒されるターンになった。
しかし僕も粘る。ってか、何年名人努めたと思ってるんだ?
ここを凌げず名人を名乗れる訳あるか!!
やがて「名人」の攻めが切れた。
後は僕のターンだ。
一気呵成に決めた。幸先良く先勝となった。