って訳で本編スタート!!
名人戦を『名人』相手に苦しみながらも2連勝で5月に入ったのだが、供御飯さんからの告白催促があまりに凄まじく、精神的疲労が並大抵じゃなかった1ヶ月だった…
一方、女王戦は天衣の2連勝となり、ここまで女流戦不敗だった銀子ちゃんは早くも崖っぷちに追い込まれていた。
そして三段リーグ戦でも冬司は4連勝と勝ち進んでいたが、銀子ちゃんは4戦3勝1敗と早くも黒星を記録していた。
そんな中、第3局に備え東京のニ海堂邸を訪れ研究会に没頭していた僕のスマホに八一君から緊急連絡が入って来た。
「兄弟子、大変お忙しい中申し訳無いんですが、姉弟子都内で見掛けませんでしたか?実は姉弟子、この数日実家にも戻らず学校(高校)にも一切顔を見せず、桂香さんとも連絡なしで周り皆途方に暮れてんですよ…で、釈迦堂先生にも事情を話して姉弟子の事を伺ったんですが、「余の所にも顔は見せてはおらぬ。」との事でもう兄弟子しか思い当たる人いなかったんで尋ねた次第です…」
八一君、かなり切羽詰まってるか…
けど僕も「銀子ちゃんの動向は僕も把握してないし、東京でも顔は合わせてないな。」としか答えられなかった。
けど、銀子ちゃんは中学時代から研究用のワンルームマンションを借りていたからそこには行ったのかと問うと、八一君、
「行きましたよ。けど本人居ないし、管理人さんに許可貰って開けて見ると、完全に何日か家空けてる状態でしたから…」
うーん、しかしこの事実を知る人間がどれだけなのか改めて聞いて見ると、
「桂香さんと師匠、俺と会長に男鹿さん、釈迦堂先生は間違いなく承知してます。後は…関わらせるつもりは無かったんですが、あいもこの事は知ってます。他は…姉弟子の御両親位ですかね…」
溜息しか出なかった…
急にvs中断して焦りながら電話対応してる僕にやや不審に思っていたニ海堂が電話が終わるのを潮に唐突に聞いてきた。
「なぁ心友よ、困り事があるのなら俺に出来る範囲でなら幾らでも力になるぞ。」
その言葉を聞き、何よりも銀子ちゃんの安全が最優先されるのならと、ニ海堂に全ての事情を話し、出来る限りの協力を頼んだ。
そんなニ海堂曰く、
「俺には家族でも一門でも弟妹って存在が一切存在しなかったから、兄としての気持ちがいまいち理解し切れないんだが、それでもお前のらしくない狼狽を見ると羨ましいとは思うよ。曾ての兄者(島田開)も俺へはそんな心配だらけだったんだろうな…今にしてみれば親不孝師匠不孝兄不孝のオンパレードだよ、俺は」
「お前らしくないな。それこそ周りを冷や冷やさせながらも着実に勝ちをもぎ取って賞賛されてたのは誰だよ」
と返したら少し考え込んでたが、それなりに納得してた。
結局銀子ちゃんの失踪騒動は関西の最高幹部と身内、関東でも極近しい人物以外は全く把握しておらず、どうにか解決の運びとなった。
実際、銀子ちゃんを発見したのは八一君で、発見場所は八一君のアパートで包丁持って手首切りかけてたのをどうにか抑え、頭冷やさせる為に福井の実家に暫く逗留する事となったようだ。
災い転じて福…となれば良いなぁ…それだけ銀子ちゃんと八一君の絆は誰よりも深いのだから…
5月前半、名人戦第3局と女王戦第3局は同日開催である。
名人戦第3局 高知・桂浜特設ステージ
女王戦第3局 京都・清水寺
今現在の将棋界、20代前半以下の若手有力棋士達が実力的にリードしている印象が強いが、どっこい、「名人」以外でも月光会長や佐伯九段、生石九段、後藤九段、山刀伐八段等のベテラン勢もまだまだ上位常連として睨みを利かせているのだから現状的には世代間抗争真っ只中と言うのが見方としては適切と思う。
そんな状態の中、とあるアマチュア強豪が棋士編入試験に臨む事となった。
そのアマチュア選手とは「神宮寺崇徳」アマであり、経歴を見ると、御両親が何れも日本人でありながら両親とも極めてアクティブな性質で高校卒業を機に渡米し、アメリカ本国で下積みを重ねてその後、世界的一大チェーンとなる「ワールドヌードルパスタ」を開業し、大成功を収めた筋金入りのアクティブ人間である。それにしてもまさかのまさかであの「神宮寺会長」が転生かは不明だが、兎も角も現世で僕らと同年代としてこの進化した将棋界に乗り込んで来たのは歓迎すべき事ではある。
しかし今回の対局相手は何れも難解な相手ばかりである。
第1局→辛香四段
第2局→椚四段
第3局→鏡洲四段
第4局→坂梨四段
第5局→松本一砂四段
5戦で3勝すればフリークラス四段としてプロ入りとなるが、この人、前年のアマ名人にアマ玉将、つい先頃には毎朝アマ名人にも輝いていたからまかり間違ってプロ棋戦優勝とかタイトル挑戦まで進んだら一気に順位戦デビューになる恐ろしい未来が…
桐山君の最終決戦のお相手は?
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西の魔王・九頭竜八一
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浪速の白雪姫・空銀子
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神戸のシンデレラ・夜叉神天衣
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神の子or悪魔の子・宗谷冬司
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風林火山・ニ海堂晴信
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盤上の探検者・土橋健司
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盤上の格闘家・隈倉健吾
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猖獗の大魔神・氷室将介
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新世代の申し子・椚創多
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ゴッドコルドレン・神鍋歩夢
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その他