桐山君は清滝家の長男坊?【本編完結済】   作:紫電海勝巳

38 / 106
…以前、神宮寺崇徳氏について「殺意溢れる荒ぶる獅子」って表現しましたが、「3月のライオン」外伝の「灼熱の時代」での神宮寺氏のイメージがそんな感じでしたので、ここでもそんなイメージを基にして、殺意・野生・知性・理性を混在させた圧倒的包括的オーラを持つ強者キャラにしてみました。


って訳で本編スタート!!


神宮寺崇徳

棋士編入試験最終第5局

東京・将棋会館

 

松本一砂四段vs神宮寺崇徳アマ

 

此処まで神宮寺アマは4連勝を果たし、とっくにフリークラスプロ四段の資格は取得していたのだが、本人が「用意してくれた以上、最後まで付き合うのが礼儀ってもんだろ。」とか言い出して結局最後まで戦う事となった。

 

今回の立会人は先日、現役復帰を宣言した氷室将介十六世名人が務め、記録係は刈田升三実力制第四代名人の唯一の弟子で史上最年長の49歳で棋士編入試験を突破した鈴本永吉五段が担当する事となった。

 

先手は松本四段であり、彼の棋風は兎に角攻めに攻める月夜見坂さんに被る程攻め一辺倒なので、勢いに乗れば手が付けられない強さを発揮するのだが、一旦止められ、受けに転ずるとたちまち陣が崩され、ろくに抵抗出来ずに投了を余儀なくされるなんとも危うい棋風ではある。

 

しかし、「殺意溢れる荒ぶる獅子」の神宮寺アマがそんな攻めに怯む筈も無く、逆にあの圧倒的オーラで松本四段を沈黙させた上で終始優勢をキープし、難なく投了させた。

 

これで10月1日付けでフリークラスプロ四段が確定した。

 

 

僕はその日、東京の会館で観戦検討をしていたのだが、同席していたニ海堂と冬司と共に逗留先のニ海堂邸に向かおうとしていたら、車に滑るように転がり込んで来た神宮寺アマが「マスコミから逃げて来たから匿い頼む!!」って、ムチャぶりしてきて結局そのまま神宮寺新四段も乗せてニ海堂邸行きと相成った。

 

 

で、改めて自己紹介しあったが、神宮寺新四段は矢張りあの神宮寺会長だった。

神宮寺新四段曰く、「そういや、俺が死んだの90位だったから桐山、ニ海堂、宗谷の順に見送ったんだよな。ま、桐山は事故で不可抗力だったし、ニ海堂は一生もんの持病でどうにもならんかったからまだしも宗谷、お前だけはホンっト最後まで俺の手を煩わせやがって!あん時暫く引き籠ってたから気になって顔出したらすっかり冷たくなりやがって!!あの後お前の身内誰一人として顔見せなかったから葬式から遺産から何もかも死にかけな俺が全部やる羽目になったんだからな!!」

 

確かに冬司(宗谷さん)に激怒するのは至極当然だし、前回も今回も天然ぶりは健在なわけだからそうなるだろうな。

けど、今回は神宮寺さんが出会う前に既に僕が師匠兼世話役兼そろそろ義兄って立場になっていたから神宮寺さんも今回は幾分楽に将棋と釣りに打ち込めるだろうとは思う…

実際、神宮寺さんは今回は今年で22歳で僕と同年だし、ニ海堂は1歳上の23歳、冬司は8歳なので、この4人での研究会も可能だ。

けど、冬司が現在三段リーグで無人の野を行く無敗街道を独走しているので、このままなら正式にプロ登録される10月1日に神宮寺さんと冬司が同期として入る事となりそうだ。

 

そして夕食後、早速即席の研究会が始まり、冬司は22時に強制終了させ寝かせたが、僕らは日が替わり3時過ぎまでひたすら指していた。

 

翌日、冬司と大阪に帰る新幹線を待っていたら、何故か神宮寺さんも同じ便に乗り込み、「瀬戸内海で目ぼしい物でもあるんですか?」と暗に釣りでの移動か問うと、神宮寺さん曰く、

「何言ってんだ、書類提出時に関西所属にしたからあっちで住処探さなきゃなんねぇんだよ。それに東京じゃニ海堂はまだしも、朔ちゃんとか後藤たちなんか俺の事まるで知らん顔だし、なんなら過去を知ってるお前らの所の方が住み易いかなと思ってなwww」

因みに書類上師匠は何とニ海堂であった…

……結局数日後、神宮寺さんが契約したのは八一君のアパートの隣室だった……。

 




〜side八一〜

兄弟子と生石さんに勝って挑戦者決定戦に進み、挑決では「名人」もなんとか撃破し、帝位戦七番勝負に駒を進めた数日後…、

朝から呼び出しブザーがけたたましく鳴りまくったので、「姉弟子か?」と思いつつドアを開けると、そこにいたのは兄弟子に近い年頃の大柄な男だった……。
で、その男曰く、「引っ越し蕎麦替わりの挨拶だ!新鮮だから早いうちに食っとけな!」って釣果と思しき10尾程の鮮魚を渡された…。けど、少し話を聞きたかったので取り敢えず家に上げた。
その男、この前棋士編入試験で怒涛の全勝突破した「荒ぶる若獅子」こと、今話題の神宮寺崇徳新四段だった。
この人、どうやら兄弟子や宗谷君、ニ海堂さんの事を気にしているようで、俺が弟弟子と知るや色んな情報をメモってた。
そのうちあいも起きてきて、「ししょー、なんで神宮寺新四段が今ここにいるんですか?」と??状態で聞かれたので、俺も早朝突撃なんかを掻い摘んで話すと、取り敢えず納得したようだ。それに鮮魚のお土産も効いたらしい…。
そんなあいを見て神宮寺さん、「お前さん、兄妹暮らしなのか?」と問われたので、彼女は弟子で御両親の許可を貰い、現在内弟子生活を送っている事を話した。
「全く、桐山もだがお前さんも齢の割に肚据わってやがるwww、しかもお前さんは女子小学生と来たもんだ、ひょっとしたら桐山よりも余程据わり方が強いのかもな……」と神宮寺さんに言われてしまった…。
で、アパートのどの部屋か聞くと、なんと隣だった…。そういえば、少し前に転勤で空室になっていたから埋まる自体は普通なのだが、まさか神宮寺さんが入ってくるとは…
それにしても御両親の会社の日本支社が東京だったからてっきり向こうを拠点にすると思っていたんだが…理由は面倒だから聞かない事にした。
しかしこれで関西も騒がしい人材がまた一人増えてしまったな…

桐山君の最終決戦のお相手は?

  • 西の魔王・九頭竜八一
  • 浪速の白雪姫・空銀子
  • 神戸のシンデレラ・夜叉神天衣
  • 神の子or悪魔の子・宗谷冬司
  • 風林火山・ニ海堂晴信
  • 盤上の探検者・土橋健司
  • 盤上の格闘家・隈倉健吾
  • 猖獗の大魔神・氷室将介
  • 新世代の申し子・椚創多
  • ゴッドコルドレン・神鍋歩夢
  • その他
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。