一方の棋王戦では最年少三冠がベスト4にも進めず敗退と、覇権確立にはまだまだ幾多の壁が立ちはだかる…
混戦が続くか、瀬戸の逸材が抜け出すか、まだまだ予断を許さない将棋界であります…
って訳で本編スタート!!
女流玉座戦第5局
女流玉座→空銀子四段(2勝2敗)
挑戦者→夜叉神天衣奨励会三段(2勝2敗)
開催場所→神奈川県・鶴巻温泉
立会人→ニ海堂晴信棋帝
副立会人→滑川臨也八段
記録係→雛鶴あい女流初段
現地大盤解説
解説→山刀伐尽八段
聞き手→鹿路庭珠代女流二段
専門チャンネル解説
解説→神宮寺崇徳四段
聞き手→清滝桂香女流2級
なんか地味に凄まじい面々が固めているんだが…
ってか、記録係が一門筋のあいちゃんってどうなの?
専門チャンネルも聞き手が桂香さんってアリなのか?
って訳で検分は無難に終わらせたが、揮毫は相変わらず挑発だらけで、
銀子ちゃん→「蹂躪」
天衣→「収奪」
と、最早挑発でしかコミュニケーション取れない位に拗れてるんだけど……
そして当日…
最終戦の為、改めて振り駒で決められた先手は銀子ちゃんだった。
開始するや、即座に居飛車明示した銀子ちゃん…
対する天衣は、女王戦での失敗に懲りずにまたしても「後手番一手損角換わり」を選択、徹底的に想い人のエース戦法を駆使し、最強女性棋士を葬らんと云う姿勢に出た。
午前中は一進一退の攻防に終始したが昼食休憩後になるや、銀子ちゃんから積極的な攻勢に出、動かせるだけ駒を動かせ、一気に詰めに掛かったが、それでも天衣の守りは容易には崩せず、暫くすると攻撃の手が止まってしまっていた。
此処からは天衣のターンに転じ、この最大の好機は絶対逃さんとばかりに持てるだけの力を全て注ぎ込み、自分の詰みを消した上で着実に銀子ちゃんに受けなしの投了に持ち込んだ。
新女流玉座誕生である。
遂に「浪速の白雪姫」が女流タイトルを失冠したのだ。
一方の天衣にとってはタイトル獲得と共に今現在戦っている三段リーグに弾みが付く意義ある勝利となった。
で、天衣の打ち上げでの挨拶は、
「この度、女流玉座を預かる事となった夜叉神天衣です。以前の女王戦では空先生に及びませんでしたが、今回は何とか食らいつき、自分らしくない将棋だったかも知れませんが、それでも結果に繋げる事が出来ました。これも数多くの指導で導いて頂いた師匠の桐山先生始め、私に関わる多くの方々による指導、叱咤激励の賜物と考えております。まだ修行中の身ではありますが、この事を忘れず、今後も御指導御鞭撻の程宜しくお願い致します。」
と、普段の口利きと異なり、しおらしく感謝に満ちた挨拶であった。
これで銀子ちゃんに一矢報いたとは云えるのかも知れないが、天衣にとっては「女王」を奪ってこそ本懐の気持ちが強いから、喜び半分気の引き締め半分と言った所か…
天衣の女流玉座獲得の翌日…
健司君を暫定的に預かる話以来、久しぶりに師匠宅を訪れた。
「ただいま〜」
と一声掛け、家に上がるとそこには……
二日酔い状態が終わらない師匠と、対照的に一晩呑み明かしたにも関わらずテンション激高が続いてる神宮寺さんが居間で一升瓶を何本も横倒しにしてる凄惨な風景が……
よく桂香さんが怒らないもんだな…と思ってたら、その桂香さんが2階から降りて来た。
居間の惨状を見るや、
「お父さん、神宮寺君、幾ら何でも散らかし過ぎよ!!責任取って2人でキッチリ片付けなさいね。」と、非常に厳しい鬼のような笑顔で言い放った。
「儂、まだ動けんわ…」と情けない声を出す師匠…
「あちゃー、桂香ちゃんガチ切れさせちまったか…」とボヤきつつも僕を引き込んで片付けに入った神宮寺さん…
今回は酒瓶が転がり、つまみの欠片が多少散らばっていただけだったので、存外早くに片付いた。
その間、桂香さんは台所に入り、4人分の昼食を作っていた。
唯一ぐったりしたまま動いていなかった師匠もやがてゴソゴソ動き出し、洗顔して戻ったところで昼食となった。
メニューは肉うどんだった。
胃に負担がある時には丁度いいメニューである。
…神宮寺さん、食べるの早…
僕と桂香さんは普通のペースで食べ終えたけど、師匠は徐々に酔いを醒ますかのようにやや緩慢に食べ、結局最後に食べ終えた。
その後は3人で軽く研究会を行い、健司君が学校から戻ったのを潮に僕らは家に帰宅した。
桐山君の最終決戦のお相手は?
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西の魔王・九頭竜八一
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浪速の白雪姫・空銀子
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神戸のシンデレラ・夜叉神天衣
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神の子or悪魔の子・宗谷冬司
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風林火山・ニ海堂晴信
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盤上の探検者・土橋健司
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盤上の格闘家・隈倉健吾
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猖獗の大魔神・氷室将介
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新世代の申し子・椚創多
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ゴッドコルドレン・神鍋歩夢
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その他