ですが、肝心の「浪速の白雪姫」こと空銀子四段が竜王戦での心身著しいダメージの影響で休場&女王返上の異常事態になったものですから結局、本来なら挑戦者決定戦の対局が新女王決定五番勝負となってしまいました…
一方の進出者は天衣ちゃん、もう一方の進出者は…アマチュアから勝ち抜いた桐山カタリーナさん…
兎に角吹っ飛んだ展開となりましたが…
って訳で本編スタート!!
マイナビ女子オープン本戦トーナメント…
前期ベスト4シード
・前期挑戦者→夜叉神天衣四段・女流玉座
・同準優勝→供御飯万智山城桜花
・同ベスト4→月夜見坂燎女流玉将
・同ベスト4→花立薊女流五段・初代女王
の他に、
一斉予選通過者
・釈迦堂里奈女流名跡
・祭神雷女流帝位
・清滝桂香女流2級
・桐山カタリーナアマ
の8名がベスト8に残った。
組み合わせ
・夜叉神天衣vs釈迦堂里奈
・供御飯万智vs祭神雷
・月夜見坂燎vs清滝桂香
・花立薊vs桐山カタリーナ
となり、ベスト4には、
夜叉神天衣
祭神雷
清滝桂香
桐山カタリーナ
が勝ち抜いた。
準決勝…
・夜叉神天衣vs祭神雷
・清滝桂香vs桐山カタリーナ
勝者は…
夜叉神天衣
桐山カタリーナ
の2名となり、この2人で新女王決定戦五番勝負を戦う運びとなった。
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〜side桐山カタリーナ〜
えぇ〜っ?!私がマイナビ女王戦の五番勝負に挑むって、念願ではあっても現実になるとマジかって心境なんだけど…
しかも対局するのが女流飛び越えて数多の男性トッププロを相手にするプロ棋士になった夜叉神先生ってこんなの反則超えて地獄じゃないの?
でも私も夜叉神先生を越えなきゃ従兄のお兄さん…桐山名人に弟子入りの願いなんか夢の又夢でしかないから何としても夜叉神先生を踏み越えなくては先がないのは承知してる…
ウマ娘初のプロ将棋棋士になるにはマジで正念場だ!!
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〜side天衣〜
新女王決定五番勝負…
私に相対するのは桐山カタリーナアマ…
聞いた限りでは師匠の従妹らしいけど、師匠に聞くと存在も面識も全くないそうで自称なのか一族から存在自体隠されていたのかは不明だそうだ。
ハッキリ言ってそんな紛い物な親族モドキなんて師匠の人生の汚点でしかないから師匠の一番弟子として私が名実ともに引導渡さなきゃならないわね。
でも、あの茨姫を降した実力だけは紛い物ではなさそうだから本気で尚その全てを磨り潰して二度と師匠の近親者なんて名乗らせないから!!
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女王戦第5局・最終戦
もう生涯二度と訪れる事も無いと思っていた故郷・長野に再び足を運ぶ事になった僕である…
今回の帰郷は女王戦最終戦の特別PR担当として各方面だけじゃなく、月光会長からも「君の苦渋は理解していますが、それでも今回だけは将棋普及の為に、そしてカタリーナ君への誹謗中傷から守って貰いたいのです。」って頼まれた事で実現したものだ。
で、改めてカタリーナさんの経歴を探ると…、
「祖父(父方=桐山病院二代院長)が再起不能が濃厚だったウマ娘を完治させ、再起したそのウマ娘が八大競走を勝ち取り晴れて栄光を摑んで引退したら直ちに長野の病院に押しかけ、祖父と男女関係を結んでウマ娘の末娘を儲けた…」
は?それだけで何なのソレ…って話なんだが…
けど当然それだけじゃ片付かず、当時大学生兼奨励会員だった父も、
「父さん、腹違いの妹はいいけど、そのウマ娘の方と子どものウマ娘の今後についてキチンと考えてるんでしょうね?」
と問い質す程一族関係が大混乱したのは言うを待たない。
只、父はその異母妹を正式に妹として対応していたらしいけど、祖父が憚り、表向きでは遠縁の扱いに留まっていたらしい…
特にあの人間性すら問われる叔母らしき父の妹を名乗る人間離れした化物が発狂全開で
「あんなウマ娘が身内なんて長野の名士である桐山家の恥じゃない!!お父さん、一刻も早く縁切りしなきゃ桐山家が崩壊するわよ!!」
とか周辺の一族筋とか祖父及び父の交遊関係の諸方面に垂れ流したものだから、祖父も父も対応に四苦八苦し、それでも一方で祖父は既に祖母が物故していたので、祖父をよく理解して頂いた周辺の方々からは、
「桐山さんの人望の賜物だろ。寧ろ好い歳したオッサンがこんな若く尽くしてくれる恋女房なんて男冥利に尽きるさな。ま、批判は誹謗中傷って軽くいなせばいいだろ。それにキーキー喚いてんのは桐山さんと亡くなった奥さんの教えをまるまる無視した娘モドキだけだしな。」
って事実上の後妻として認識されてたらしい…
で、そのウマ娘の叔母だが、ウマ娘としての宿命を背負い、東京のトレセン学園に入学してトゥインクルレースで戦ったのだが、何せ日本中の優秀なウマ娘たちが集う環境なだけに、結局G1は愚か重賞も勝ち取れず、通算10勝を記録したもののG1では結局2着を3回、他の重賞でも2着5回止まりで「善戦ウマ娘」の評価に過ぎなかったようだ。
そんな母親の挫折を少なからず知るカタリーナさんが競走ウマ娘としての生活に疑問を持ってもそこは不思議じゃないだろう事はウマ娘の世界を知らない僕でもどうにか理解できる。
そしてカタリーナさんが興味を持ったのが将棋である。
以後、現在に至るまでウマ娘の母親と母親のトレーナーだった父親の猛反対を撥ね退けて今尚将棋に全力傾注しているのは見ての通りだ。
となると、カタリーナさんのこれまでが完全に僕以上の苦難と無理解相手に戦い続けた半生だって言うのは自明の理だよな…
何にせよ、僕が最後まで見届けなくてはならないのは確かだ…
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先手は…カタリーナさんだ。
序盤はお互いセオリー通りの守備固めから始まり、開戦しないまま昼食休憩に入った…
天衣→信州そば御膳+リンゴジュース
カタリーナさん→信州牛肉フルコース&信州そば5枚&リンゴジュース3杯
カタリーナさん、食欲メチャ旺盛だろ…
そして午後からは天衣から開戦となった。
此処からは両者とも後先なしの大乱戦に突入し、王手に入ろうが回避した次には逆に攻勢に入って王手を返すとか、最早女の意地としか表現出来ない程に激闘を繰り広げていた。
しかし、そんな激闘も終わりは来る…
何度とない攻防に痺れを切らしたのは…、カタリーナさんだった。そして遮二無二攻め続け、遂に攻めを切らせた所でこれ迄耐えていた天衣が最大最後の大チャンスに臨み、たちまちカタリーナさんを詰め切った。
これでカタリーナさんが投了、結果…、天衣が銀子ちゃんを叩きのめしてでは無かったが、それでも天佑さんに捧げる「女王」の勲章を勝ち取った。
一方のカタリーナさんは己の敗北を認めた瞬間、誰からの言葉にも一切反応せず、只々滂沱の涙を流すのみで一言も発言しなかった…
で、自室に戻ろうとしたカタリーナさんに思い切って声を掛けた。
カタリーナさん、ビックリしたようで、ドモリ気味に
「き、桐山先生、負け犬の私に何用なのですか?!、負けた者には…何の価値も無いのに…」
って自己否定したものだからつい僕も不満気味に
「君が無価値?少なくとも僕からは君は育て甲斐のある人材と思っているけど。それに僕自身これ迄知らなかったけど、君が僕の従妹ってのは事実だからそれも踏まえてこれから君の将棋人生を預かりたいって僕の方が考えてる。もし、君が良ければ是非とも僕の門下になって貰いたい。」
って結局熱心に勧誘していた。
で、僕からのカタリーナさんの答えは、
「桐山先生、本当にいいんですか?私なんかまだまだ未熟者ですし、先生の栄誉を貶しかねない位ですけど、それでも受け入れて貰えるならば、是非にお願い致します。」
って承諾を貰った…
けど、その途端にカタリーナさんからの激しいハグ(愛情付きタックル?)を貰って肺が潰れかけたのはここだけって事で…
一方で、あの忌わしき「元・親族」が一切雪崩込まなかったのは正直助かった。
で、打ち上げでは天衣が額面通りの優等生的な獲得の感謝コメントを披露し、立会人の生石九段も酒が入ったからか、陽気に祝いのコメントを披露していて帯同していた一人娘の飛鳥ちゃんが必死に抑えていた。飛鳥ちゃん、お疲れ様です…
一方、敗者であるカタリーナさんも本人の希望で敗者の弁を述べたいって事で壇上に立ち、
「本来なら敗者の私が壇上に立つ事は許される事ではありませんが、それでも立たせて頂いた事、厚く御礼申し上げます。この五番勝負にて夜叉神先生の力を嫌と言う程見事に思い知りましたが、それでも将棋界で戦える事を実感したのは大いなる財産になりました。これからは桐山名人の門下として更に精進致す所存でありますので、皆々様方には尚一層御指導御鞭撻の程宜しくお願い致します。」
って何気に僕の三番弟子をアピールしちゃったよ…
女王戦終了後、カタリーナさんは女流棋士の手続きを行い、正式に女流二段と僕への門下入りが決まった…
桐山君の最終決戦のお相手は?
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西の魔王・九頭竜八一
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浪速の白雪姫・空銀子
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神戸のシンデレラ・夜叉神天衣
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神の子or悪魔の子・宗谷冬司
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風林火山・ニ海堂晴信
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盤上の探検者・土橋健司
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盤上の格闘家・隈倉健吾
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猖獗の大魔神・氷室将介
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新世代の申し子・椚創多
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ゴッドコルドレン・神鍋歩夢
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その他