マジか…
けど『序盤中盤終盤隙が無い』豊島竜王がこのままズルズル沈むとも思えないので、反撃に期待。
一方の王将戦はリーグ戦も中盤…
レジェンド羽生九段が暫定トップで藤井三冠が連勝スタートとこちらも目を離せない展開で…
って訳で本編スタート!!
名人戦第1局…
振り駒の結果、先手は僕が握った。
立会人の後藤さん始め、初手を見守る観戦記者たち各関係者の前で僕が指した注目の一手は…
オーソドックスに角道を開ける手だった。
一方のニ海堂と云えば…
第2手として指したのは、こちらも角道を開ける角交換の要求だった。
これで角交換を成立させ、以降はどっちも守りの薄目な雁木を選択し、開戦の下準備に取り掛かった。
その最中に昼食休憩…
僕→別邸特製御膳+アイスレモンティー
ニ海堂→別邸松花堂弁当(特定疾患患者専用メニュー)+アイスウーロン茶
1時間の休憩後、対局再開。
お互い少しずつ持ち時間を消費しながら開戦のタイミングを測る状況で、結局初日は大きな動きは見せず、封じ手はニ海堂が行なった。
2日目…
ニ海堂の渾身の封じ手が開封された。
いよいよ開戦である。
そんなニ海堂の激しい攻めをまずは捌きで防戦し、幾らか駒を奪い、その攻防が続いた状況で昼食休憩…
僕→別邸特製御膳+オレンジジュース
ニ海堂→別邸特製御膳(特定疾患患者専用メニュー)+アイスティー
そして1時間後の対局再開後もその攻防は続き、やがてニ海堂の攻めが切れるや今度は僕の攻撃が開始された。
先程の捌きで得た駒を使いニ海堂の陣を崩しに掛かり、次はニ海堂が耐える番だ。だが流石にニ海堂である、ギリギリのラインで薄い守りを維持し、核心までは届きそうで届かない展開に持ち込まれた…
そんな攻防が続く中、夕食休憩に入る…
僕→別邸特製サンドイッチ+アップルジュース
ニ海堂→別邸特製サンドイッチ+アイスウーロン茶
30分の休憩後、此処からは終局までノンストップの激戦となる。
残り持ち時間…
僕→1時間5分
ニ海堂→50分
僕の方がやや多く残っているが、何処で使うか…によって展開が変わるのは十分有り得るので其処にも気を付けなくてはならない。現在、攻撃は僕の方だがまだ核心には届いておらず、切れたらニ海堂の逆襲が待ち構えている状態だ。
そしてニ海堂の手番から再開し、此処で長考に入った…
たっぷり1時間を使い、5分残しで次の手を指す…
どうやらこの手はニ海堂にとり意外だったようで、今度はニ海堂が長考に突入…
…そして記録係から
「ニ海堂先生、持ち時間を使い切りましたので此処からは1分でお願いします。」
と告げられ、更に秒読みに入った所で漸く次の手を指した。
後は無呼吸での攻防否殴り合いで決着だが、思いの他崩し切れない…
已む無く最後の5分を使い、今度は僕が持ち時間を切らし、後は秒読みの綱渡りでの殴り合いに突入した。
この攻防…攻めに入ってから一度も攻撃を切らさなかった僕が攻めきり、最後の最後で遂にニ海堂の薄い守りを突破、其処で詰みが入った事でニ海堂が投了、どうにか勝ちをもぎ取った。
名人戦と同時期…とある女流タイトル戦も開催されていた。
それは、女流最古の歴史を持つ伝統の棋戦である『女流名跡戦』である。
その最終戦となる第5局…
女流名跡 釈迦堂里奈(○○●●)
挑戦者 雛鶴あい(●●○○)
女流史上最高年齢差のタイトル戦の決着戦である。
八一君から離れて半年、山刀伐さんとニ海堂の保護下で心新たに培った力を発揮し、リーグ戦では月夜見坂さんには再び敗れたものの後は全て勝ち、殊に最後の2戦で鹿路庭さんと万智さんを連破したのは掛け値無しで圧巻だった。
それでも初のタイトル戦のプレッシャーからか、最初の2戦を連敗してしまったが、瞬く間に立ち直ると第3局・第4局を連勝し、最終戦決着に持ち込んだ。
開催場所→広島県・尾道市
立会人→佐伯宗光九段
副立会人→鏡洲飛馬五段
記録係→隈倉健吾四段
現地大盤解説
解説→神鍋歩夢八段
聞き手→鹿路庭珠代女流二段
専門チャンネル解説
解説→神宮寺崇徳四段・宗谷冬司四段(W解説)
聞き手→月夜見坂燎女流玉将
の陣容で当日の対局が行われた。
先手は改めて振り駒により、あいちゃんが先手を握る事となった。
序盤は少しは進歩したようだけどあいちゃん、変わらず苦手にしてるようだ。
で、釈迦堂さんやや優勢から中盤に入り、この辺りからあいちゃんの挽回が始まり、これ迄の極端な迄の超終盤特化型からの進化が垣間見られた。
けど、以前八一君が話してた「あいの特性はそのえげつないまでの終盤力だからそれを最大限活かしたい」って方針からはだいぶ外れるんだけど、あいちゃんの独断?それとも八一君も追認してのものなのか?
まぁそれは今度八一君に聞くとして、此処からがあいちゃんにも釈迦堂さんにも正念場なのは確かだ。
そして異常に速い流れの中で昼食休憩…
釈迦堂さん→地元名物・尾道ラーメンセット+紅茶
あいちゃん→瀬戸内海鮮御膳+レモネード
午後からもその激流は止まらず、それでも序盤が苦手なあいちゃんが先に持ち時間を使い切り、早くも秒読みに追い込まれた。
只、持ち時間は釈迦堂さんがまだ30分程残しているが盤面上に於いてはあいちゃんが優勢に変わっていた。
そしてそんな難しい盤上を眺めた釈迦堂さん、此処で残り全ての持ち時間を費し、最後の考慮に入った。
その間あいちゃんはと言うと…
「こう、こう、こう…、違う。これでこう、こう、こう、こう、こう…、これじゃない。なら、こう、こう、こう…これかな?、否、こう、こう、こう、こう…う〜ん、こう、こう、こう、こう、………」
あらゆる角度からの詰み手順を探っていたが、容易に答えは出てなさそうだ…
そして釈迦堂さんも秒読みに突入すると益々激しい終盤戦に入った…
しかし終盤戦でのあいちゃんの実力はプロ棋士の渦に放り込んでも十分通用するものであり、其処から1時間弱で投了を告げたのは…
釈迦堂さんだった。
これであいちゃん初タイトルを獲得。
それもクイーン名跡始め、クイーン玉将、クイーン帝位、クイーン山城桜花のクイーン四冠を取得した女流レジェンドを無冠に追い込んでの獲得だけに話題満載になりそうだ。
そして会場内の一室で僕と一緒にモニターを凝視していた八一君もこの決着を見るや、入門したての幼稚園児に戻ったかのように激しく泣き出した…
これ迄の指導が身になった結果とは僕も認めるしかないよな。
更に隣にいたニ海堂も
「あい君が是程早くに結果を出すとは…」
ってガチで驚いてた。
だろうな、今回連れて来たリーナも「あいさん、序盤と終盤の落差が段違いなのになんで釈迦堂先生を此処まで潰し切れるの?!」って声震えてたからな。
けど、こうなるとまたニ海堂邸にお呼ばれされて祝宴の流れになるんだろうな…
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その数日後…
予想通りニ海堂邸にお呼ばれされ、ささやかな祝宴が行われた。
出席者…
主役→雛鶴あい新女流名跡
主催者→ニ海堂晴信棋帝
招待者
桐山零名人
九頭竜八一竜王
後藤正宗九段
山刀伐尽八段
鏡洲飛馬五段
神宮寺崇徳四段
宗谷冬司四段
隈倉健吾四段
夜叉神天衣四段
桐山カタリーナ女流二段
清滝桂香女流初段
の主役・開催者+招待者11人で祝宴が行われた。
まぁ何時もの如く後藤さんと神宮寺さんは鯨飲呑み比べ、山刀伐さんと鏡洲さんはそこそこ、僕は潰れない程度に嗜み、ニ海堂は乾杯だけシャンパンを口にし、後はウーロン茶で楽しみながら過ごしてた。
で、未成年組はコーラ・ジュース・ウーロン茶を飲みながら料理を摘み、マジックやアクロバットの演物を楽しんでた。
その内鯨飲組に桂香さんが加わり、ウイスキー・ブランデーのボトルが次々に空けられ、最終的に3人だけで10本飲み切っていた。
結局この夜だけでブランデー7本、ウイスキー5本、ビールサーバー樽2樽を呑み切る酔いどれ祭りと化してしまった…
桐山君の最終決戦のお相手は?
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西の魔王・九頭竜八一
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浪速の白雪姫・空銀子
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神戸のシンデレラ・夜叉神天衣
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神の子or悪魔の子・宗谷冬司
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風林火山・ニ海堂晴信
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盤上の探検者・土橋健司
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盤上の格闘家・隈倉健吾
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猖獗の大魔神・氷室将介
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新世代の申し子・椚創多
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ゴッドコルドレン・神鍋歩夢
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その他