桐山君は清滝家の長男坊?【本編完結済】   作:紫電海勝巳

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さてさて今期竜王戦は天才児に挑むのがレジェンドを無冠に追い込んだ元竜王って事でどんな戦いを展開するのやらなかなかに楽しみではあります。

王座戦は中尉にMr隙なしが間もなく開幕って事でこれも注目のシリーズってお話で……

この先の勢力図が一体全体どうなるやら分かりませんけど熱戦を期待って事で……


って訳で本編スタート!!


運命の竜王戦第7局・龍王の湯(中編)

  

 

………12月23日、竜王戦第7局初日………

 

 

午前8時30分、先に僕が入場し早速下座に腰を下ろした。

 

 

それから僅か5分後にはこちらも予定よりも早く八一君が入場、上座に腰を下ろし、瞑想に入った……

 

 

 

 

 

 

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 〜side清滝桂香〜

 

 

 

開始まで残り20分……

 

 

零君も八一君も完全に戦闘モードに突入したようね……

 

 

八一君の方はあいちゃんの変貌を見るに後々に影響を残さなければ……と老婆心的な心配してたけど、どうやら私が気を揉む必要は無さそうね……。

 

 

零君は……

一見いつも通りに見えるけど、どことなく腰から下がフワっとしている感じで……

 

 

………、万智ちゃん???

 

 

 

チラっと観戦記者ブースを覗くと観戦記者『鵠』モードの万智ちゃんが普段通り平静にノートパソコンに向き合っているけど、僅かに『女』としての充実感が滲み出ているのを『女』としての私は電撃的に感じてしまった……。

 

 

全くあの2人(万智とあい)………、最後の激戦待ったなしの極限の状態の2人によくもそんな暴挙に及んだものよね………

 

 

 

どうやら天衣ちゃんも2人(零君と八一君)の微妙な空気に気付いたらしく、検討室と観戦記者ブースを交互に見て万智ちゃんとあいちゃんに一瞬鋭い目を向けたのは私くらいしか感じては無かった……とは思う……

 

 

 

 

 

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そして開始10分前になった処で今局立会人の月光聖市十七世名人と副立会人の椚創多八段が入場、

月光先生が

 

「少し準備に手間取りまして遅れ申し訳ない」

 

と詫びたのに続いて創多も

 

「お二人には待たせてしまい申し訳ありません」

 

と一言詫びを入れてきた。

 

八一君が

 

「いえ、大丈夫です」

 

と応え、僕も

 

「こちらこそ今局は宜しくお願い致します」

 

と返した。

 

 

 

 

 

 

そして午前9時……、記録係の神鍋馬莉愛六段による振り駒で最終局の先手は………僕となった。

 

 

 

 

 

 

 

第1手は………オーソドックスに角道を開ける事にした。

 

 

 

これを見た八一君はすかさずノータイムでエース戦法の『後手番一手損角換わり』を選択。

 

 

 

 

 

さてそうなると……、

 

 

 

 

 

 

 

実戦例が乏しく研究が進んでいない棒銀にしますかね……

 

 

 

 

 

そんな訳でお互い防御込みの駒組みを進め、午後0時30分からの昼食休憩に入った………

 

 

 

 

◎昼食メニュー

 

 

八一君→特製山形牛ステーキ御膳、レモンティー

 

 

僕→水車生そばの天婦羅蕎麦御膳、レモンティー

 

 

 

 

 

 

その後、午後の対局に入り、お互い牽制し合いながらも黙々と駒組みを進め、午後6時になる頃に手番の僕が封じ手を行った。

 

此処まで50手……、開戦は間近だ………

 

 

 

 

◎残り持ち時間

 

八一君→4時間9分(消費3時間51分)

 

僕→4時間10分(消費3時間50分)

 

 

 

 

 

 

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 〜side八一〜

 

 

 

はぁ……、戦闘準備は整ったけど封じ手は兄弟子か……

 

 

封じ手次第だけど明日は早々から開戦になるのは最早疑いなしってとこか………

 

 

 

さて、あまり遅くなってもなんだからさっさと飯と酒入れて早目に寝るとするか………

 

 

 

 

 

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 〜side神宮寺崇徳〜

 

 

 

ふぅ……、雪の舞う温泉露天風呂に浸かっての一献もなかなか乙なもんだなwww

 

 

まぁ混浴じゃねぇから桂香とは別々になるのがちと物足りねぇがな……

 

 

とは云え普段は俺や将馬、とっつぁんの世話に追われながらも去年今年と女流名跡を連覇して他にも女流帝位も取って女流二冠と通算3期で女流四段って同門の桐山とか九頭竜がチート容量遥かに越えた化物過ぎるから目立たねぇけど25と遅くに女流になった身ならばピークはあまり長続きが期待出来ねぇにも関わらず30半ばで女流二冠とか間違いなくコイツも清滝一門の化物系譜の一員って事なんだよな……

 

ま、奨励会すっ飛ばしてアマチュアから編入試験でプロにねじ込んだ俺が言えた話じゃねぇがな……

 

 

 

 

 

さて、部屋に戻って将馬の相手しながらもう一杯ひっかけて早目に寝るか……

 

 

 

 

お?カギ開いてやがる……、桂香達もう戻って来たらしいな……

 

 

 

「なんだ、早かったじゃねぇか。将馬がグズったか?」

 

と聞くと

 

「将馬はもう少し浸かりたかったみたいだけど私がのぼせかけたから早目に上がっただけよ」

 

との事だった。

 

「成程、じゃあ将馬はもう寝ちまったか…」

 

 

「そうね。って事で仕込むわよ♥」

 

 

「あ?まだ欲しいのか?」

 

 

「そりゃそうでしょ。零君と万智ちゃんはもう3人作ってる訳だし私だって身体が保つうちにもう1人は欲しいから♥」

 

 

「全くお前も此処まで欲求不満とは予想外だったぜwww」

 

 

 

 

 

……って訳で今夜はマトモに睡眠取れねぇ覚悟決めるしかねぇか……

 

 

 

 

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取り敢えず封じ手はこっちで確保したけど明日は早々から開戦間違いなしになるから明日1日は全く気の抜けない展開に為る事請け合いなんだよな……

 

 

 

さて、軽く呑んで早目に寝ますか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 




◎現時点(竜王戦第6局終了時)での女流タイトルホルダー


・清華→桐山カタリーナ
・女王→桐山カタリーナ
・女流玉座→岳滅鬼翼(現在番勝負中、挑戦者は供御飯万智山城桜花、第4局終了時点で2勝2敗)
・女流玉将→月夜見坂燎
・女流帝位→清滝桂香
・女流名跡→清滝桂香
・山城桜花→供御飯万智(今期挑戦者は鹿路庭珠代女流四段)
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