私、月読調   作:火野ミライ

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「どもども、いつも読者に這い寄る混沌ニャルラトホテプです!前回は人気急上昇中のアイドルであり、日本の装者ツヴァイウイングを蹴散らしたのでした。チャンチャン♪」
「その戦いの最中、妙案が浮かび実行。ノイズの成分が入ったボトルを手に入れた」
「時間は進み、2041年。パソコンに何やらプログラムを打ち込む夢真の姿が!」
「その詳細は第12話で」


私、悪魔の科学者。心の余裕=悩みのピース

『~~~~♪』

 

ニャルの歌声が頭の中で響き渡る。うる覚えで歌っているが、それが気にならないほど常人を誘う妖麗な歌声は流石邪神と言ったところ。その歌を聞き流しながら【ガーディアン】、簡単なAIで動く人型機械兵の設計図を打ち込んでいく。

 

ガーディアンは【仮面ライダービルド】の番組内で登場する兵器。東都・北都・西都の政府に配備されており、作品内の戦争でも人間に交じって兵士としていようされたりしていた。作品終盤には世界大戦に向けて戦闘特化の新型が登場。

 

【仮面ライダーシリーズ】お馴染みの戦闘員ポジ。ビルドより前のシリーズに登場した敵組織も含めて【管理者】の命令一つで防衛にもテロにも使える強力な物。全長は188.0cmで複数体が合体することで、7.44mほどの巨大メカになる。

 

合体後は火器による火力支援、合体前は専用の武器やバイクを使用しての集団戦が得意。作品内ではハッキングによって管理を権限を剥奪され敵組織に奪われる事も。なぜそんなものを作っているのか?

 

それは二日前にさかのぼる…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃工場に置かれていたさぴ付いたドラム缶の上でヨーヨーで遊んでいた。前世で一度もやったことは無いが、(初心者にしては)わりと上手くできる方と思う。比較対象が無いから何とも言え無いが。もちろんただ遊んでいる訳じゃない。

 

『絵面は完全に不良小学生ですけどね』

 

…………………沖縄で日本の装者と戦闘になった後、元々の目的であった参考書とか機械パーツなどを購入し、すぐに海外に戻った。スマッシュの人体実験は海外の方がやりやすいし。

 

『治安は全然ですけどね~』

 

まぁ、そういう場所選んでるし。

しばらく海外での実験を主にやりながら、ノイズの解析。ライダーシステムの実験データも取ったりとしてた。ただ今はスランプ………と言うより悩んでる。だから日本の適当な場所に移動。結果、ヨーヨーを始めた。

 

懐から取り出すのは大きな炭酸缶の様な物。正面にはラビットタンクフォームそっくりのビルドがデザインされている。

 

【ラビットタンクスパークリング】、桐生戦兎/仮面ライダービルドが作られたヒーローだと知ってもなお、自身の信じた正義(ラブ&ピース)の為に戦う為のパワーアップアイテム。これを使う事でビルドは【偽りのヒーロー】から【兵器のヒーロー】へとなる。

 

そう、ヒーローになる為の物だ。【パンドラボックス】が放つ光の【残留物質】と最もバランスが取れたベストマッチの【ラビットタンク】の成分を組み合わせて作りだし時、ふと頭によぎった。

 

ー私、これ使って良いの?ー

 

私の中にある良心が疑問を提示。

そもそも私、自分の身を守るためにライダーシステムなど使用してる。けれど自身がヒーローである為に設計された物で、他人(てき)の血を流すために使って良いの?

 

科学で人を救えると信じて、何度も挫折して、誰かの明日を守るた為に戦ってきた男の研究を、科学を、私が汚すようなことを続けて良いのかと。年々余裕が出来てきたからこそ、悩み始めてる。

 

『はぁ~、これだから人間はめんどくさい。けど、そうやって悩む姿がいいんですよね~』

 

ニャルが呆れた呟きの後、どこか楽しそうに言葉をこぼす。ニャルの言葉を聞き、今一度RTスパークリングを見つめる。数日悩んでいる答えがすぐに出る訳もなく、思考はやって来た一台の車によって遮られることに。

 

エンジン音が聞こえ、RTスパークリングを収納。いかにも学校サボって、ヨーヨーしてますよ感出す。カモフラージの為にやり始めた訳じゃ無いけど、このやり方以外にアリ? いざと言う時は武器にもなるし。

 

『良い子のみんなはヨーヨーを武器にするなよ~ ニャルラトホテプとの約束だ!』

 

良い子じゃなくてもだしそもそも、誰に言ってるの?

 

『それより車の方を見てくださいよ』

 

あからさまな話題転換……

ニャルに促されて車の方に視線を向ける。ちょうど車内から出るところ、中から出てきたのは黒い覆面マスクを被った数人の男性。それに引っ張られて出てきたのは、手足を縛られた少女。髪色は銀でゆったりとした服を着ている。

 

「________」

 

「_____!」

 

目を覚ました少女を怒鳴って静かにさせる覆面の男。距離的に何言ってるか聞こえない。聴力が上がる系のフルボトルってあったけ? ………………関係ないことだし、聞かなくていいか。明らかに警察沙汰だし、さっさと立ち去ろ。

 

『待って下さい!面白そうなおもちゃを持ってますよ、あいつら』

 

は?

 

半信半疑でもう一度、覆面の誘拐犯らに視線を向ける。ここからだと服装と大雑把な特徴しか見えない。なので【タカフルボトル】を取り出し振る。フルボトルに込められたタカの成分が活性化、視力を強化する。

 

ハザードレベル2を超えた者は体内にネビュラガスがある影響である程度、フルボトルの力を身に宿すことが可能。例えばラビットだと高速移動、ドラゴンなら蒼炎を纏った打撃、ヘリコプターなら打撃の際にプロペラで威力を上げる等。

 

話を戻してタカフルボトルで視力を上げて、ニャルが反応した覆面の持ち物を探ってみる。たいして変わった物は持ってない。しいて言うなら手のひらサイズのUSBメモリー……………

 

は?

 

『本日二回目の[は?]、いただきました!』

 

奴らのうちの一人、一番後ろで佇んでいる男性と思わしき人物は端子は銅色、化石のようなデザインをした黒色のメモリ。市販のUSBと比べて端子が大きく機械製品に使えないのは目に見えている。

 

『そもそも機械にさすために作られたものでもないですしね~』

 

前世では小学生ぐらいの時によく目にしたが、こっちではそもそも作られる意味がない。そんな代物を持っている。どういった経路で手に入れに入れたのか気になるし、予定を変えて首を突っ込む。

 

最悪、変身しないといけないかもしれない。けど、確かめないと。

だって奴が持っているメモリには、プラグの間に奔る電流でEの文字が作られたラベルが貼ってあるのだから。本来ならアイドル装者の役目なのに……




悪行を行いながらも、悪人になれない主人公。それが作者のイメージです。
初期設定ではもうちょっと悪役悪役してる予定だったんだけど、中途半端な奴に…… それはそれで人間みあって問題なし(超不安)
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