私、月読調   作:火野ミライ

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「ドーパントとなった誘拐犯を次々と撃破し、流れで少女を救出」
「う~ん…… この少女、どこかで見た気がするんですよね……」
「今回の事件の裏にもフィーネのが関わっている事に頭を悩ませる中「そもそも、ガイアメモリはなぜこの世界に__」……」
「夢真以外の転生者はいませんし」
「……ニャルが違和感の正体を探るに必死な中、激戦の直後に出会ったフィーネとの交渉が始まろうとしていた」
「う~~ん。あ、第17話どうぞ!」
「はぁ…………」


私、悪魔の科学者。奴との交渉。

がやがや、ざわざわと話声が聞こえる大きくも小さくも無い喫茶店の最奥の席。果たしてこんな場所に来たのは何時ぶりか、少なくとも転生した後に来た記憶は無い。

 

『こっちの世界だとバーベキューとかでしたっけ? 懐かしいですね~』

 

感傷に浸るニャル。

確かにあの頃は巫女修行とかあったから頻繁に外食できなかったし、私も研究で籠り気味だったから……… もう少し、家族と一緒にいた方が良かった。

 

『感傷に浸っているのいったいどっちなんでしょうか?』

 

その呟きを聴きながらコーヒーを飲み、適当に過ごす。なんでこんな場違いな所にいるのか?

答え、フィーネにガーディアンの設計図を渡しに来たから。気は進まないし、本音を零すなら渡したくないけど、それでフィーネと衝突が避けなれるならマシだ。

 

いろんなところで敵を作ってるけど、避けれる敵対関係は避けたい。だからしぶしぶ渡す。

 

「あら、待たせちゃったかしら?」

 

「…………別に」

 

ニャルと軽い雑談を交わしてる間にフィーネ……… いや、聖遺物のを現代技術で使えるようにする為の理論を提唱しシンフォギアの開発の一人者である考古学者【櫻井了子(さくらいりょうこ)】が目の前の席に座る。

 

私が葛城夢真と言う偽名で世間を渡り歩いているように、フィーネも櫻井了子と言う名を名乗り日本政府の組織に入り込んでいる暗躍者。そんな彼女に多くを語らず、ガーディアン(超劣化版)の設計図と詳細データを入れたUSBを渡す。超劣化版と言っても現代兵器に対し正面から戦える性能はしている。

 

それを受けとった奴は懐にしまい、逆に最新鋭のデータ保存端末(USBメモリを小さくし容量が大きくなっている物)を手渡してくる。少々値段は張るものだが、けっしてレアではない代物。それを渡してくるフィーネの意図がつかめずに表情に出る程ではないが困惑する。

 

「その中にはあなたが欲しそうな情報が入っているわ。なに、出来る女は等価となるものを用意するものよ」

 

彼女いわくこの中には、現リンカー被験者けん【ガングニール】の実験体【天羽奏(あもうかなで)】の経緯か観察のデータ、もう片方【天羽々斬(あめのはばきり)】のシンフォギア装者【風鳴翼(かざなりつばさ)】に関するデータ。彼らの組織に関するデータにノイズの情報、現代の人間が知る由もない情報などが入ってるとのこと。

 

「………こっちの提供品と釣り合わない」

 

一度深呼吸を置き、言葉を選んで発言する。彼女の言う通りに考えるならこの情報量は劣化版ガーディアンに対してお釣りが出る程だ。フィーネに劣化版である事を伝えてないけど、それを抜きにしてもらいすぎ。返すかと問われると悩むけど… 特にノイズ関連や聖遺物・シンフォギアのデータは手放したくない。

 

「これだけの情報を与えれば、互いの計画に不干渉にあなたは否定しないわよね」

 

瞳を金色に変化させた彼女が圧を掛けてくる。その気迫に押されて周囲の客の口数が減った。

 

『流石、一期ラスボスなだけは有りますね』

 

けれど普段から宇宙規模の邪神と会話をしてるからか、圧の割に怖くは無い。むしろこちらを脅威と判断して、計画に支障が出ない様に味方でも敵でもない地位で収めようと必死なのが見えてくる。まぁ、面倒な事に巻き込まれなければどうでも良いので、あえて指摘しない事にする。特に大それた計画も企んでないし、徳は有れど損なし。

 

高性能USBを懐にしまう事で彼女の意見に賛同したと行動で示す。

 

「…………火の粉が降りかかったら、払うから」

 

ただ、経過の一環ですからと言う理由で好き勝手に利用されるのは嫌だから釘をさす。まぁ、変に私を巻き込まなければフィーネに損は無いから彼女も「分かったわ」と簡潔に答え、瞳の色を戻す。

 

「参考程度にあなたの計画を聞いてもいいかしら? あ、別に邪魔しようとかは考えてないわ。あなたの計画の邪魔をしないために聞いてるの」

 

「………………………」

 

不干渉と言いながら早速腹を探ろうとする彼女をハイライトの無いと言われる瞳で睨む。肩をかすめいつの間にか注文していたコーヒーを口にし、これ以上の言及をしてこないのを確認したところで席を立ち、店を去ろうとする。

 

「待ちなさい。装者の歌、じっくり聞いてみたくはないかしら?」

 

周りに聞こえない程度に抑えた呟きが耳に届く。再び視線をフィーネに向けると彼女の手には1枚のチケットが握られていた。

 

『おぉ…… ツヴァイウィングのライブチケットじゃないですか』

 

押し付ける様に強引に渡されたチケットを見たニャルが言葉を零す。

 

「1か月後に行われるライブなんだけどね、良かったら見に来てらっしゃい。その地下で二課の【完全聖遺物】の実験も有るから」

 

最後の一文は今まで一番小さな声で呟かれた。そのまま向けられるフィーネの視線を背に店を出るの私。結局ライブ自体はニャルの押しが強くて行くことになった。その時に外からの干渉が有ってニャルがちょっと不貞腐れたんだけど、それは別の話。




全然、頭の中でまとまらなかったので無理やり進めました。その為、おかしな点が見受けられるかもです。

取り合えず次回からは、始まりのライブへ突入です。それではノシ
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