私、月読調   作:火野ミライ

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「誰もが当たり前の日常を過ごしている喫茶店にて二人の科学者が取引を行う。一人はこの物語の主人公でありTS転生者の葛城夢真!」
「私、主役だったんだ……」
「片方は神モドキが地球に居た頃から何度もこの世界で転生を繰り返す巫女、現代では考古学者の聖遺物・ノイズの研究第一人者【櫻井了子】と名乗る無印こと1期のラスボス、フィーネ!!」
「………何度も転生してるんだ」
「原点に比べ、劣化・弱体化したガーディアンの設計図と対ノイズプログラムのデータ。フィーネが持つノイズ・聖遺物の情報、更には日本の装者に関連組織の情報を交換。互いに不都合ない契約を交わす」
「向こう、隙をついて利用する気の目だったけど」
「そしてフィーネから渡されたチケット。それは原作始まりの鐘の音が響く前ぐれだった。それでは第18話どうぞ!!」


私、悪魔の科学者。炎の邪神とライブデート?

ディスプレイに繋がる特殊なコード。そのコードの先には二本のボトルが刺さった銀色のスロット。さらにそこから様々な機材に繋がっており、第3者が見れば何が何だか分からないと思う。それを気にせず私はひたすらにプログラムを打ち込み作業を進めていく。

 

プログラム回りが一通りしたところでまだ何色にも染まってない無色のUSBメモリ___長方形のガイアメモリをボトルスロットと繋がった別のメモリ用スロットに差し込み、ボトルスロットには地球と本棚のエレメントを内包する【アースフルボトル】と【ブックシェルフフルボトル】を差し込み再びディスプレイと向き合う。

 

追加でプログラムを打ちエンター。ボトルに内包したエレメントから一部の地球のデータがメモリに流れ込み、無色を赤色に染め上げる。完成したのはbのイニシャルを持つ【ボムメモリ】、仮面ライダーダブルの映画で【シュラウド】と呼ばれる人物が使用したメモリ。

 

正直なんで作ったと言われたら科学者としての血が騒いだとしか言いようがない。まぁ、また気が向いたときにボムメモリを使う為の何かを開発してみるのも良いだろう。そんな考えを浮かばせながらメモリと機材を虚無へとしまい込み、腕時計に目を向ける。

 

うん、少し余裕がある。

この後に予定が有るのだが、ゆっくり片付けて問題ない時間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機材を片付けやって来たのは日本装者のライブ会場。アイドルとして右肩上がりのコンビなだけあって、入り口付近で既に熱気が凄い。正直、【超英雄祭】は借りたディスクで見ただけだから、こう言うライブ会場は生は初めて。

 

『アレ? ディスクを見る事は出来たんですか??』

 

少なくとも【特撮】を見るぐらいの自由はあったよ。じゃないとビルド関連の事も知らないし……… ニャル、あまり前世の僕を思い出したくないから深堀しないで。

 

『分かってますって』

 

さて、会場についた後は待ち人に見つけてもらうだけ。

 

『あんな奴、ほっといてさっさと入っちゃいましょうよ』

 

そういう訳にもいかない。

待ち人…… いや、待ち神はニャルと対立関係の火の神。その名をクトゥグア、何かと物をくれる邪神だ。たぶんその理由はニャルが中に居るから。ようは私を自分のモノしてニャルざまぁwwwしたいんでしょ。

 

『その顔が浮かんで来たじゃないですか! 貴方は私のなんで、アイツの懐に入るの禁止ですよ!!』

 

はいはい。

神々、人を物扱いは当たり前。内も外も厄介ごとだらけだ。

 

「お~い!夢真ちゃ~ん!!」

 

ニャルの愚痴を聞いていたら話題の当神がやって来た。赤い髪をツインテールに結んだ某アニメ姿の邪神が、見た目相応に手を振りながらこちらへやってきて抱き着いてこようと飛び掛かる。しかし問屋が卸さない。体が独りでに動き避ける。結果、クトゥグアは顔面から倒れこむ。

 

『ふん! 夢真には触手一本たりとも触れさせんよ』

 

『ぐぬぬぬ…』

 

テレパシー的な物で牽制し合うふたり(?)。はたから見たらクトゥグアは私を睨みつけているんだけど…… 気づいている様子は無し。これ以上ふたりの言い合いに巻き込まれるのもごめんだし、会場に向けて歩き出す。

 

「あ、待って!」

 

後を追いかけてくるクトゥグアの足音を背にトレンチコートからチケットを取り出して会場内部へ。そのままフィーネが用意した席に座る。公演ギリギリに入った為、座ってから時間もたたずにライブが始まった。

 

その歌声は以前相まみえた時とは違い、心の底から楽しんでいるように感じる。実際、彼女達の表情は笑顔だ。まるで前戦った時と別人のように感じる。……………ガングニールの装者、天羽奏の付きものが取れたようだ。

 

私と違い、人に囲まれ真っ当に活躍する彼女の姿。その様をサイリウムを手に応援する観客の中で呆然と見つめる。

………………どっちも前あった時よりいい顔。

 

『………これは、並行世界の境界線が乱れてますね』

 

脳内に響く呟き。ニャルの言葉に長年の経験、いわゆる勘からメンドウなのに巻き込まれるのを予感。すぐ動けるようポケットの中にボトルを出現させ、いつでもベルトを取り出せるように意識を置いておく。同時に周囲からの認識妨害の魔法を発動。

 

警戒体勢を取った私。その姿を横に座る邪神は幕開けを待ちわびてる子供の様な瞳を向けてくる。そんな私達を他所に一曲目が終わった。それと同タイミングで世界は歪む。歪みの地点、すなわちライブの観客席が爆ぜる。爆発自体はノイズの影響ではないが………

 

煙が晴れる中、そこに佇むは無数のノイズ。その姿を目にした観客は恐怖に支配され我先と逃げだす。人だった灰が宙を舞う中、ビルドドライバーを腰に巻きフルボトルを振る。シールディングキャップを正面回しベルトに装填。

 

フラワー!アイス!

 

ベルトがフルボトル内に込められたエレメントを識別。周囲の悲鳴に隠れて変身待機音が鳴り響く中、レバーを回す。スナップライドビルダーを展開するスペースが無いとベルトが判断し、【ファクトリアパイプライン】が左右に伸び簡易な方法でスーツとアーマが生成。

 

〈Are you ready?〉

 

「…変身」

 

右腕を正面に伸ばしショートボクシングの様な構えを取りながらベルトの問いに答える。その後すぐ胸の前で腕をクロスし一気に振り下ろす。生成されたハーフボディが左右から挟み込むように装着。

 

楽園の氷河期! アイスフラワー‼︎ イェイ!!!〉

 

ベストマッチフォーム【アイスフラワーフォーム】へと変身と共にすぐさまドリルクラッシャーを手にノイズに向けて跳ぶ。【アイスハーフボディ】の冷却機能で周囲のノイズを凍らせ、着地と共に回転切りの要領で一気に砕く。

 

ノイズの相手の片手間、【フラワーハーフボディ】の機能で上の階に花を咲かせ根っこを張り巡らせることで強度増大を試みる。眼前に広がるノイズの軍勢に向けて走り出す。

 

『最悪のライブは始まったばかりなんですね~』

 

『無象無像の悲鳴で夢真の声が聞こえない………』

 

お茶の間でのほほんとして居るかのような会話を聞きながら。




オリジナルフォーム:アイスフラワー(募集案より一部抜粋)

変身音「楽園の氷河期! アイスフラワー‼︎」
「フラワーフルボトル(オレンジ色)」「アイスフルボトル(水色)」を使用して変身。「アイスハーフボディ」は冷却機能・氷の作成・体を氷にする・氷像を精巧に作ることが出来、「フラワーハーフボディ」はどこにでも花を咲かす・生花が綺麗に作る事が可能。


オリジナルフォーム:アースブックシェルフ

変身音「地球のデータベース! アースブックシェルフ‼︎」
「アースフルボトル」「ブックシェルフフルボトル」を使用し変身。
ボトルカラー・能力共に詳細不明。地球と本棚の組み合わせから「仮面ライダーダブル」の天才「フィリップ」がアクセス可能な惑星(ほし)の記憶領域空間「地球(ほし)の本棚」と同等の事が可能と思われる。作中では夢真(調)がガイアメモリ制作に使用。

どちらも『雪だるまつくりたい』さんの案となっております。ありがとうございました。
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