夢真「いつ読者に要望取ったの?」
ニャル「そしてライブ事件の最中、彼女は今まで使う事をためらっていた力を解禁。ラビットタンクスパークリングフォームへと姿を変え、ノイズの軍勢を瞬殺するのでした」
夢真「正直、天羽を見捨てるんだったら使わずに撤退してた」
ニャル「そして今回から新章が開幕!」
クトゥグア「今回も夢真ちゃんが大活躍する第20話どうぞ!!」
ニャル「おまえぇぇーーー!!!」
夢真「………うるさい」
私、葛城夢真。便利屋ではない。
〈フクロウ!ハンマー! ベストマッチ!〉
〈Are you ready?〉
木々が生い茂る森の中、場違いな機械音声が鳴り響きそれを聞いた鳥の群れが空に羽ばたく。その足元ではノイズでもガーディアンでもないトカゲの様な異形の怪物とローブに身を包む人影が空を見上げる。
〈真夜中の一撃!オウルスタンプ!イェイ…!〉
怪物の視線の先、太陽の光を背に飛翔するは【仮面ライダービルド:オウルスタンプフォーム】。左腕のハンマーを落下の威力を載せ振り下ろし1体の頭部を破壊しながら地面に叩きつける。ビルを中心に巻き起こった所撃破は地面を大きく揺らし、怪物どもを撃破していく。
「これだけじゃ無理か……」
次々と怪物が撃破されていく様子を目にした影は苦言をこぼし、周囲に緑の煙をばらまいて新たな怪物を呼び出しビルドへと怪物を差し向ける。そもそも彼女達がなぜ戦っているのか、それは先日の夜までさかのぼる…………
モニターに映るのは先日のライブ会場での戦闘。私が変身したビルドの強化形態が周囲に泡をばらまきながらノイズに急接近、タンクの蹴りを浴びせるとすぐさま移動。宙に浮かぶノイズに腕の刃で切り裂いたと思ったら、目にも止まらぬ速度で5メートル程ノイズの背中に乗り反対の腕に着く刃を突き刺していた。
私、あんな動きしてたんだ。当時、あの姿のビルドのスペックに振り回されて倒すことだけに集中していた。だから自身の動きをそこまで気にしていなかったけど………
「よくあんな動きができるわね……」
横に座る金髪全裸のフィーネに内心同意する。それ程までに身体へのダメージを考えない戦いをしていた。通りで変身解除したら気絶した訳だ。
『気づいていないかもしれませんけど、戦いながら意識朦朧でしたよ』
ニャルの声を受け更に驚愕。いくらネビュラガスや魔法で強化したとはいえこの体は小学生。【バイカイザー】と戦った時の戦兎と同じ動きに耐えられる保証はない。下手をすれば変身解除と共に肉だった液体になっていた可能性もある。
『そうなっていたとしても私が!すぐに蘇生してましたので安心を!!』
あ、そう。
ニャルの自己主張をスルーしフィーネからリモコンを取り上げ映像を止める。
「フン… 乗りの悪い女は嫌われるわよ」
「どうでもいい。要件」
そもそも私とフィーネ、不干渉の契約を結んでいるためこうやって一緒にいる方がおかしい。なのに一緒にいるのはフィーネからの呼び出しがあったから。手に持つ黒を基調としたガラケーの画面をフィーネに見せながら問い詰める。
「ライブのノイズ。それに連動したあることを伝えたいって呼んだのお前」
「そう焦るな。順番に話す」
その言葉と共に差し出されたマグカップを手に取り一口含む。口に広がるコーヒー特有の苦みと匂いを噛みしめながら、視線をフィーネに向け続きを促す。
「あのライブで完全聖遺物【ネフシュタン】の起動実験中に起きたネフシュタンの過剰エネルギー放出。その結果、ある地で眠っていた別の完全聖遺物が呼応した」
再び付けられたモニター。キーボードを操作し、映像を変える。そこには世界地図と様々な数式、そして日本ととある国に赤い点。指示棒で画面を指しながら詳細な説明を始めた。
「呼応したのは【ギャラルホルン】と呼ばれる完全聖遺物だ。こいつは並行世界へのゲートを作るとされ、ライブのノイズ出現はこの能力によるもの。私にとってもお前にとっても2課にギャラルホルンが渡るのは得策ではないだろう?」
「………何が言いたい?」
「フンッ! 2課どころか、世界はまだこいつの存在を知らない。どうするかはお前しだいだ」
視界の端に映るネフシュタンの鎧に目を向け、内心溜息を吐きながら立ち上がる。差し出されたUSBを手に取りそのまま奴に背を向け、外へ向けて歩きだそうとして呼び止められた。
「待て、選別だ」
投げ渡されたそれは通帳だった。中を見てみるとかなりの金額が振り込まれており、カードとパスワードのメモが挟まれている。
「ガーディアン関連の金額はその通帳に振り込まれる。貴様の特許だ、私が持っても仕方ない」
続けてクリアファイルを渡すフィーネ。中には特許認定書が入っていた。それを確認すると改めて背を向けて歩きだす。
『意外と律儀ですねアイツ……』
そんなニャルの呟きを聞きながら。
そしてやってきたは亡国の未開のジャングル。獣道すら存在しない森の中、ビルドパッドに映し出されたデータを頼りにひたすら歩く。
「…………ッ!」
代わり映えしない景色、野獣や野鳥に虫の合唱をBGMに歩き続ける事数日、突如と殺気を感じベルトを腰に巻く。周囲を警戒する私をあざ笑うかのように木々が揺れる。成人男性を余裕で飲み込む背丈を持つ草むらの中から、緑の焔を身にまとう蛇が襲い掛かってきた。
不意を衝く一撃を横に転がることで回避。起き上がる事はせず視線だけ蛇に向け、手に取ったボトルを振る。内部の成分が刺激され活性化する中、周囲に数式が浮かぶのを無視しボトルのキャップを閉めベルトに装填。
〈クワガタ!ハサミ! ベストマッチ!〉
装填したのは原点だと【ロストフルボトル】と呼ばれる人工的に作り出した10本のうちの二つ。青とルビーカラーに輝くボトルの成分でハーフボディが生成。
〈Are you ready?〉「………変身」
いつもの構えを取りながら再び突撃してきた蛇を躱し立ち上がる。
〈輝く双剣士!シザースタッグ!イェーーイ!〉
右腕にクワガタの顎、左腕にハサミを備えたベストマッチフォーム【仮面ライダービルド:シザースタッグフォーム】へと変身を遂げる。馬鹿の一つ覚えなのか、三度目の正直を信じてなのか、突撃してくる蛇。その勢いを利用して両腕の刃で三等分に切り分ける。緑の煙となり空へ舞い上がる中、徐にニャルが呟く。
『……今のはこの世界の生命体ではありません。どうやら歴史を捻じ曲げたせいでイレギュラーが発生しているようです。ま、面白けば何でもいいですよ』
心の底から愉快な笑い声をあげるニャル。その声を意識的に脳の奥へと追いやり、先のわずかな戦闘で得た蛇の情報に目を通す。
「これは……ッ!」
マスク内部に映し出された解析結果に驚く中、いつの間にか囲むように現れた先程と同じ蛇。その数は40体ほど。そして奥から現れるフードで顔を隠したローブ姿の人影。
「それがシンフォギアとも異なる力。やれ、アングィスマリシアス!」
小さく呟かれた言葉。強化された聴力が拾い上げたその音色は少女の物だった。その事に疑問を問いかける暇も与えられず、奴が使役する【アングィスマリシアス】と呼ばれた怪物蛇を相手取る。両腕のハサミを剣に見立てて振るい蛇を切り裂く。
放たれる攻撃をクワガタの顎を盾にすることで防ぎ、その隙を狙って接近してきた個体の首元をハサミで挟み力任せに断ち切る。しかし数の利を利用した襲撃に足元をすくわれ、地面に背中を打ち付けた。ビルドの装甲で大したダメージは無いが集団蟻の如く群がってくる蛇。
『集団恐怖症に見せられない映像となっております! あ、困りますお客様…』
「_______」
脳裏でニャルが騒ぐ。それを気にせずALAZIFに書かれた一節を小さく口にする。
「な、なんだこれは」
ローブ姿が狼狽えている。多分、さっきの一節のせい。すべての文を読み終えた時、私の影から象の鼻ぐらいの太さを持つ蔦なのか、ミミズなのか良く分からない…………しいて言うなら名状しがたい触手が生え、蛇どもを吹き飛ばしローブ共々拘束。
そのまま立ち上がり正面へと駆け、すれ違いざまに次々と切り裂きながら包囲網を突破。両腕の刃にエネルギーを溜め振るう。すると放たれる2色の斬撃波が放たれ、多くの蛇を空に返す。触手が消えて行くのを目にしながらベルトのボトルを入れ替え大きく跳び上がる。
〈フクロウ!ハンマー! ベストマッチ!〉
新たな装甲が生成される中、レバーを回し必要なエネルギーを生成。
〈Are you ready?〉『ちなみに、ベストマッチ!の音声はライブ事件後に設定してます』
……誰に説明してる?
〈真夜中の一撃!オウルスタンプ!イェイ…!〉
オウルスタンプFへと姿を変え背部の翼を展開、上昇。重力に身を任せ左腕のハンマーを振り下ろす。偶々いた蛇の頭部を砕き、地面に激突。その余波で残りの蛇が砕ける。
「これだけじゃ無理か……」
苦言こぼしたローブは新たな蛇を召還。そのままこちらに差し向ける。ハンマーを振るい衝撃波を放ち、先制攻撃共に飛翔。群れの中へ突撃しハンマーで叩く。どうやら戦いはまだ続きそうだ……
オリジナルフォーム:オウルスタンプ(募集案より一部抜粋)
変身音「真夜中の一撃!オウルスタンプ!イェイ…!」
「フクロウフルボトル(黄色)」「ハンマーフルボトル(オレンジ)」を使用して変身する形態。フクロウのボディは飛行が可能で索敵に優れ、ハンマーのボディは左腕のハンマーで衝撃波や強力な一番を放つ。
オリジナルフォーム:シザースタッグ(募集案より一部抜粋)
変身音「輝く双剣士!シザースタッグ!イェーーイ!」
「クワガタフルボトル(青)」「ハサミフルボトル(ルビー)」を使用して変身する形態。どちらのボディにも武装が装備されており右腕にクワガタの角、左腕にハサミとなっている。盾や剣として使えるほか、対象を挟んで断ち切ることも可能。
どちらのベストマッチも『αkira/裏想郷を掲げる者』さんの案となっております。
改めてありがとうございます!