夢真「……嘘泣きじゃん」
ニャル「夢真が言わなきゃバレなかったのに!」
夢真「どうでも……いい」
ニャル「酷い!」
夢真「前回はフィーネに乗せられて……やってとある国の人類未踏の地へと行った。 ___そこで襲い掛かってくる、蛇を使役するローブ姿の女」
ニャル「ビルドへと変身した夢真は果たしてどう切り抜ける? それでは第21話どうぞ!」
夢真「…………なんで戦いながら、、あらすじ紹介してるんだろう………?」
蛇の一撃を背中から倒れるように回避、そのまま背面飛行で群れから遠ざかる。体勢を立て直し地面をえぐりながら左腕のハンマーを振る。すると打撃面からオレンジがかった半透明の衝撃波が放たれ次々と蛇を貫く。
木々が生える森と言う自然の迷路を利用し、蛇が正面の一本しか来れない状況を作り出しては叩くの繰り返し。既に戦闘が始まってから、3時間が経とうとしていた。
『一気にスパークリングで片付けちゃいません?』
無理。
飽きてきたのか突拍子もなく語りかけてきたニャル。提案を即蹴った後で言うのもアレだけど、スパークリングで終わらすのが効率的。けどスパークリング自体の調整がまだ終わっていない。今使えばライブ同様、意識朦朧の中で戦うことになる諸刃の剣。
一つでも計算を間違うと不利になるのはこっちだ。それにビルドの強みは強化形態ではない。
迫りくる軍勢を背に森をかける。その最中、いくつかの木を転倒、道筋を固定。探索能力が上がるフクロウハーフボディの恩恵もあり、いちいち後ろを目視しなくてもレーダーで蛇の動きを把握。
ある程度の広さがありつつ、そこそこ狭い場所。川辺の近くきた。後ろに振り向きながらガンモードのドリルクラッシャーを発砲。先頭を這っていた蛇よりも少し先の地面に命中。舞い上がる土煙で動きが止まったのを確認し新たに取り出したフルボトルを振る。ベルトに装填、【スナップライドビルダー】が展開される中レバーを回す。
〈コブラ!キャッスル! ベストマッチ!〉
〈Are you ready?〉「……ビルドアップ」
小さく呟いた言葉。それがキーとなり前後から新たなハーフボディが装着される。握腕にはコブラを模したガントレット、左手には城の城壁を模した盾。凶力な毒と強固な装甲を持つ異なる赤色系の装甲を纏った【仮面ライダービルド:コブラキャッスルフォーム】へと姿を変えた。
〈魔物が潜む巨城…!コブラキャッスル…!イェィ…! 〉
重々しく恐怖を与えるような音色が流れる中、右腕のガントレットが首から伸びる。それを大きく鞭の様に振るい、蛇へ攻撃。コブラを模した鞭の先端が命中するその瞬間、奴らに噛みつき自壊する特殊な毒を送り込む。毒を送り込まれた個体はもれなく粒子となり散る。
そんな同族の死を物ともせずたどり着いた蛇、私へ噛みついてくるが盾で受け止胴体を蹴り飛ばす。次々とくる蛇を千切って投げ、毒を流し消し、離れる攻撃は防ぐ。そうやってちまちまと戦っていると大群も数を減らし残り僅か。ベルトの【ボルテックレバー】を回し、生成したエネルギーを右腕に溜める。
〈Ready go! ボルテックフィニッシュ! イェ~イ!〉
コブラの鞭を前後に振るい、残った蛇をすべて撃破。そのままコブラをローブの影に向け伸ばす。
「っく!」
その一撃を横に転がる事で躱した奴はそのまま薄暗い森の中へと消える。
『どうします、追いかけますか?』
別どうでもいい。襲い掛かってくるならやるだけ。
ベルトからボトルを抜き、変身解除。ボトルだけ【異次元空間】の中に入れベルトを装着したまま探索を再開。すでに太陽は傾き、水面に反射する空はオレンジ色に輝く。
結局あれから一夜が明けた。ビルドパッドに現地データを入力、ギャラルホルンの位置を特定していく。画面に表示される場所に向けて歩み続ける。
『それにしても、この時代の川にして水がきれいですね……』
横で流れる川に関心を向けるニャル。確かにここまで人類未踏の地なのは珍しい。流れる水も浄化せずに飲む事ができるし……
「___ッ!」
視線を川から森の中へ向けるとローブが木の影から見えた。昨日からずっとつけられている。タイミングを見計らっているのか、あっちもギャラルホルンで横取り狙いか。少なくともシンフォギアを知っている時点で警戒対象。
互いに警戒しながらも戦う事は無く、川の流れに逆らうように山を登る。そして滝つぼに来た。重力に従い高所から流れ落ちる水、その激しさに自然の雄大さを感じる。ビルドパッドは滝の向こう側に反応。湿って滑りやすい小石の上を歩き、滝に近づく。
『ずいぶんベタな展開ですね。もうちょっと捻りがあっても良いじゃないですか~』
ニャルが何とも言えない表情を浮かべている姿が脳裏に浮かぶ。どうやらギャラルホルンは滝裏の洞窟の先みたいだ。ビルドパッドからスマホ型デバイス【ビルドフォン】に持ち換えて奥に進む。
『………なんか面白み無いですね。ふぁ~~』
あっそ。
ビルドフォンのライトで足元を照らしながら先に進む。洞窟内はこれと言って取り上げる物は無い。しいて言うなら岩々が尖って気負付けないと傷だらけになりそうだ。そして後方から響き渡る足音。あの女も洞窟に入ってきたようだ。
「これがフィーネの言ってた」
進んでいくと薄暗い洞窟で淡い緑の輝きを放つ巻貝の様な物が浮かんでいた。再び取り出したビルドパッドの画面も目の前の物体を示してる。この貝がギャラルホルンで間違いない。
「___ッ!」
ギャラルホルンに成分の入ってないボトルを向けようとしたその時、後方から3つの顔を持つ蛇が襲い掛かってきた。横に大きく飛ぶことで回避するが左頬が岩で切れ血が流れる。視線を蛇に向けるの身に纏うその焔が紫に輝き、こちらを威嚇。その背後にはローブ女の姿も。
立ち上がりながら手元に出したイカとインクのボトルを振る。【シールディングキャップ】を正面に合わせ、ベルトの【ツインフルボトルスロット】に装填。
〈イカ!インク! ベストマッチ!〉
軽快な音が鳴り響く中、レバーを握りしめ回転。ボトルのエレメントからハーフボディを生成。
〈Are you ready?〉「…変身」
〈大海原のアーティスト!スプラッシュスクイッド!イェーイ!〉
変身音と共にスーツとアーマーが装着される。変身完了と共に突撃してきた3つ首の蛇の事情を飛び越えて手元に武器を取りだ出す。
〈スクイッドスプラッシャー!〉
【スクイッドスプラッシャー】のトリガーを引き、インク弾を発射。3つ首が放つ帆脳相殺される。その一方で肩のイカを分離、ローブ女へと差し向け墨を吐く。
「っく!」
腕で目を庇い墨が入らぬようにするローブ女。奴の指示が無くなった3つ首に向け、肩部に戻ったイカの足を何度も叩きつける。たまらず後退したところにスクイッドスプラッシャーの6問の砲門から絶え間なく放たれるインクの雨。白やグレーの身体を蛍光色で染める。
『この洞窟の中じゃ、良く分からないですけどね♪』
反撃の炎を回避、接近して拳を振るう。この時、イカの触手をドリルの様に高速回転させ威力を高める。3つ首の身体から火花が散り、その威力から大きく後方へと吹き飛ぶ。巨体が洞窟の壁に衝突した影響で落石、その巨体故にしばらく身動きはできない。
イカ墨の中を突破したローブ女がギャラルホルンに近づく。その先には湧水が溜まった小さな水たまりか……
「きゃっ!」
ローブ女の頭上を飛び越え水たまりに【インクハーフボディ】の手を沈める。すると水は少し粘り気のあるインクに変化。そのインクに足を取られ転倒し、あどけなさ残る悲鳴を上げた。
『うわぁ…… イカ墨とインクでローブが目も当てられない事に。あれじゃ中の服どころか、下着まで色付いちゃってますよ。ご愁傷様で~~す!』
「学校どうしよ…」
邪神に煽られてるとも知らず小さく苦言を溢すローブ女。強化されたビルドの聴力で普通に聞こえたけど。こいつ学生なんだ。どうでもいいけど。
主人の嘆きの声が聞こえたのか、跳びかかってきた3つ首。その伸し掛かりを回避してスクイッドスプラッシャーで攻撃。放たれたインク弾が命中と共に花火を咲かす。悲鳴を上げ倒れこむ。
【ホークガトリンガー】の【リボルマガジン】を彷彿させる【タンクマガジン】を回転、エネルギーを溜めていく。〈ッピ!〉と何回か鳴り響きフルチャージ完了。【ボルテックトリガー】を引き、強力な一撃を放つ。
〈スプラッシュバースト!〉
巨大なイカ、ダイオイカの姿をした弾が放たれ3つ首の足元に着弾。私の攻撃が不発に終わったと思った3つ首が動こうとしたその瞬間、着弾点からインクの竜巻が発生。唖然とする3つ首が竜巻に飲み込まれ、悲鳴と共に爆散。周囲にインクの雨が降り注ぐ。
「っく! だがここまでくれば!」
3つ首に気を取られている隙にローブ女はギャラルホルンへと触れる。その瞬間、洞窟はギャラルホルンの光に包まれた。
『……あぁぁーーーー! 思い出しました! ギャラルホルンってアプリの奴じゃないですか!!』
体は徐々にギャラルホルンへと引っ張られ、やがて完全に浮き上がり引き寄せられた。瞼を閉じても広がる光に包まれる中、ニャルの叫びが頭に響く。
はい。2話にかけてプロローグを展開した今回の章は日常編から変更して、並行世界変です。どの世界に主人公「葛城夢真」が行くのか察しの良い方はお判りでしょうw
ここのところ皆さんから頂いたベストマッチをうまく使えず繋ぎのようになってしまって申し訳ない。今回の様に再登場させる事もあるので大目に見ていただけると幸いです。
オリジナルフォーム:コブラキャッスル(募集案より一部抜粋)
変身音「魔物が潜む巨城…!コブラキャッスル…!イェィ…!」
「コブラフルボトル(ヴォルケーノレッド)」「キャッスルフルボトル(赤)」を使用し変身。コブラサイドは右腕のガントレットからコブラの頭部の首が伸び、鞭として使える他、敵に噛み付くことにより毒を相手に与える。また毒を吸い出すことも可能。キャッスルサイドはガードしなくてもかなりの防御力を誇るが、左腕についてある盾でさらにガードを固めることが可能。
オリジナルフォーム:スプラッシュスクイッド(募集案より一部抜粋)
変身音「大海原のアーティスト!スプラッシュスクイッド!イェーイ!」
「イカフルボトル(エメラルド)」と「インクフルボトル(ガーネットに近いピンク)」を使用して変身。イカハーフボディの肩部のイカは筆のように動く。さらにベストマッチの時は敵の視界を奪ったり、敵の動きを拘束したりできる。インクハーフボディはインクを出すことができる他、水などを吸収してインク化することが可能。
ベストマッチウェポン「スクイッドスプラッシャー」からはインク弾を発射。「タンクマガジン」を回転、「ボルテックトリガー」を引く事で必殺技「スプラッシュバースト」を放つ。
どちらも『αkira/裏想郷を掲げる者』さんの案となっております。案を頂きありがとうございます!またコブラキャッスルのガントレット・スクイッドスプラッシャーに関しては展開上、作者が新たに設定した部分がございます。