「そこで出会ったのは暁切歌だった。そもそも、前回は番外で切ちゃん視点だったんですがね」
「…………切、ちゃん?」
「キリキリと夢真の関係は最悪。だが時は残酷にも進んでいくのだった!」
「キリ、キリ…………??」
「それでは、第7話スタート!!」
【
F.I.S.で初めて観測されたシンフォギアの適合者で【SG-x00
【ビルドパット】に彼女のデータやアガートラームの情報を打ち込んでいく。
報告書では無く私個人の為の物なので、思いつく限りの情報を文字にしていくだけの簡単な作業。
そもそもこんな事をしているのか説明すると、本日は【ネフィリム】の起動実験。ネフィリムと言っても【仮面ライダーギルス】は全く関係ない。この場所で言うネフィリムは完全聖遺物と呼ばれるもの。
シンフォギアに使われている聖遺物はそれぞれ欠片なのだが、ネフィリムは良質な状態で発掘された。それを科学的アプローチで覚醒させるのが今回の大規模実験。この実験をする為にF.I.S.の研究員全員が終結することになっている。
『悪魔の科学者様から見て、今回の実験はどうなりそうです?』
好きな子を見つめる男子をいじる男子のノリで、質問を投げかけてくるニャル。
質問の答えは、失敗。
『返答ではなく、答えですか?』
余談になるが私の研究とシンフォギアの資料から、総数301,655,722種類のロックの解除には装者の大脳辺縁系が多き作用すると思われる。このあたりに関しては今後、検証していきたいと思う。
ビルドパッドに最後の一文を打ち込み保存。時計を見ると集合時間まであと数分。
本当にめんどいし、やる気もおきないが、一応所属研究員なので集合場所に向かうため、荷物をまとめる。まとめるといっても、異次元収納の中にしまうだけ。
最後に机の上に置いていた首かけのネームドホルダーをかけて部屋を出る。
実験結果は予想通り、大失敗。ネフィリムを中心に爆発が起きたかと思うと研究員はパニックとなり、我先にと逃げだす。当然というべきか、部屋の入り口で人たまりができ、出ようにも出れない状況となっている。当の本人達は気づいていないだろうが…………
そんな中、私は辛うじて生き残っていたカメラの映像がモニターに映し出されるのを座って眺めている。そこに映っているのは、白くなったネフィリムが、未知の場所に連れられて暴れる猫のごとく施設の壁を破壊する姿。ネフィリムの拳が壁を破壊すると同時に施設が大きく揺れ、それにより研究員がさらにパニック。
中には誰に対してか分からない罵倒をあげる男性や、発狂する女性・頭を抱えるお偉いさんもいる。そんな人達に視線は向けど関心はよせず再びモニターを無言で見つめた。ホント興味がない。
元々潰す予定だったし、ネフィリムが代りにしてくれるなら高みの見物をしよう。
そう思いながら画面に目を向けているとひときわ大きな揺れが襲ってくる。それから数秒もせずに最近関係をもった人物が映り込んだ。その子はシンフォギアを纏う心優しき少女、セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。
私の研究の観察対象にもなっている彼女が、自身の何倍もの大きさを持つネフィリムの前に立つ。
彼女の性格を考えたら、どれだけの勇気を振り絞って立っているのか容易に想像がつく。
同時に納得もする。彼女が使うアガートラームはエネルギーベクトル操作に長けており、【絶唱】を行うことでネフィリムを沈静化が可能。絶唱とは、シンフォギアが誇る最大攻撃であり、身体にかなりの負荷がかかる諸刃の剣。
『さてはて、どうします?』
どうするってなにを?
質問の意図が掴めず疑問を浮かべる私。その様子が面白おかしいのか、なんとも表現できない笑い声を脳内に響かせるニャル。情人が聞いたら
私に何をしてほしいの?
もしニャルが人の姿をして目の前にいたら、狂気的な笑みを浮かべているなと思いながら改めて質問する。
『_____あの子を救って歴史を狂わせましょう!』
あぁ……… メンド。
生き生きと発言する邪神。私としてはこのまま放置していたいが、セレナにはそれなりにお世話になったし、動いてやるか。
手に持つのはトランスチームガン。トリガーを引くことで銃口【ブレイジングスチーマー】から特殊な黒煙【トランジェルスチーム】を噴射。身体が煙にに包まれ、観測室から姿を消す。
次回はやっと? ネフィリム戦!乞うご期待。
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オリジナルアイテム:ビルドパッド
通常のタブレット同様の機能を持ちながらも、現代社会ではありえないほどのスペックを持つ(例:充電300%,6G)
外装フレームはビルドフォンと同じく高強度の差材が使われ、ディスプレイも同じく自動修復機能が導入されている