折原臨也の兄   作:主義

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平和島静雄

まさかこの年になってまた来良学園に行くことになるとは思いもしなかった。それも池袋に帰って来て一日目とは本当に驚きだよ。ボクは池袋の街並みを見ながら…来良学園への道を歩んでいく。ボクが居た頃と変わったものもあったけど変わっていないものも多くあった。

 

 

 

 

 

 

そんなことを考えながら歩いていると途中で人だかりが出来ているところがあった。何かドラマの撮影でもやっているのかなと思って近づいて群衆をかぎ分けて中央に入っていくとそこで行われていたのは……所謂、喧嘩だった。複数の人間が一人の人間を囲んで喧嘩をしようとしている。

 

 

 

 

そしてボクは囲まれている男性を知っていた。ボクがまだ学生だった頃に何度かあったことがある。と言っても同級生ではなくて弟の臨也と同級生だった気がする。臨也と彼が話しているところを見たことがないから分からないけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このまま見て見ぬふりをしても良いけど……彼の力を知っているボクは止めに入ることにした。囲んでいる人たちを押しのけて中央に行った。野次馬は「あいつ誰だ?」「命知らずだな」とか色々と聞こえて来るけど…別にどうでもいい。

 

 

 

 

「久し振りだね、静雄くん」

 

 

 

 

そう言うと男はボクの正体に気付いたのか…目を一瞬見開いてから会釈程度に頭を下げてきた。

 

 

 

 

 

 

「無事だったんすね」

 

 

 

 

 

「うん。ボクが死んだとでも思ったのかい?」

 

 

 

ボクはいたずらっ子のような笑みを少し浮かべながら静雄くんに聞いた。

 

 

 

 

 

「まさか…あんたほどの人間が簡単に死ぬとは思ってませんよ。ですが急に姿を消したものだから何かあったんじゃないかとはさすがに思いましたよ」

 

 

 

血の繋がった弟や妹にもボクの安否を知らせてなかったからね。勿論、静雄くんにも知らせてなかったしね。

 

 

 

 

 

「…まあ、この通り元気ですよ」

 

 

 

 

「そうっすね。元気な姿を見れて良かったです」

 

 

 

 

「静雄くんの敬語は変わらないね。別にタメ語で話してくれても良いんだけど」

 

 

 

 

「それは出来ないっすね。あんたがもし、忘れたとしてもオレにとってあんたが命の恩人であることは変わないですから」

 

 

 

 

 

「別にあのことは命の恩人と言われるほどのことじゃないよ」

 

 

 

 

 

「結果としてそのお陰でオレの人生が悪い方に行かずに済んだんだのは事実なんすから…恩人なんすよ」

 

 

 

 

感謝してくれるほどのことじゃないと個人的には思ったりするんだけど…静雄くんにとってあの事はそれぐらいの出来事だったということかもしれないな。

 

その後、少し会話を交わしてボクは本来の目的地である来良学園へと歩みを進めた。

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