ヘスティアファミリアが英雄たちの集まる魔窟なのは間違っているだろうか 作:red knight
今回は雨の守護者同士の戦いをメインにシリアスにいこうと思います。
某廃屋敷にて
試合前に一悶着(?)あったもののとりあえず『雨のリング争奪戦』は始まった。
「ヴォゥイ!てめぇみたいな野球バカの平和ボケ野郎が相手かよ!」
「ははは、悪かったな平和ボケで………でも、舐めてたら痛い目を見るぜ。」
退治する山本とスクアーロ。
その様子を遠目から見ているツナ達。
「なぁユキチ、お前は山本に何を教えたんだ?」
リボーンがユキチに質問する。
「何も教えてない。」
「「なっ!?」」
ツナとゴクデラが驚くが
「私はただ斬りかかっただけだ。それを武が一生懸命受け止めた。ただそれだけだ。」
「ほほう。」
リボーンが関心を示す。
「あの武という少年、素質だけを見れば間違いなく私達側の人間だ。それだけ彼の才能は突出している。」
「やっぱり理解してたか………流石かの有名な『銀狼』だな。」
「その二つ名は捨てた。今の私はヘスティアファミリア武術指南役『福翁』だ。」
「そうか………できればツナの
「お前の傲慢さは十分理解してるよ。」
「「………(この二人、知り合いか何かか?)」」
「無駄話もそのくらいにして試合が始まるぞ。」
リボーンとユキチの会話についていけないツナとゴクデラ、そしてエミヤが試合が始まると促す。
闘技場
試合開始の合図がなったが山本もスクアーロもその場から動かない。
まるでお互いどう攻めるか考えあぐねているようだ。
「腕試しだ!」
いきなりスクアーロが仕掛けてきた。
しかし山本はスクアーロの斬撃を持っていた刀で受け止める。
「へぇー、やるじゃねぇか小僧!」
「特訓してくれた教官がかなり鬼だったからな。」
そう言って客席にいるユキチを見る山本。
それにつられてスクアーロも客席を見る。
「ほう………『銀狼』か。なるほどな………だったらお前に勝って俺が最強の剣士だと証明してやるぜ!」
ふたたび斬りかかるスクアーロ。
「時雨蒼燕流・二の型、逆巻く雨。」
山本が水をまき上げて姿を隠す。
スクアーロの剣が空を切る。
そして
「時雨蒼燕流・五の型、五月雨。」
中斬りを繰り出す山本。
それを躱すスクアーロ。
だが山本はそのまま持ち手を変えて再び斬りかかる。
「ちぃ!」キィン!
スクアーロが一瞬剣で山本の刀をギリギリで受け止める。
「その剣技………時雨蒼燕流か。」
「どうしてそれを?」
「なるほどな。時雨蒼燕流と『銀狼』の技の融合って訳か。………だがな!時雨蒼燕流なんざ俺の相手じゃねぇんだ!」
スクアーロが三度斬りかかる。
「何度やっても同じだぜ。」
再び山本が水をまき上げて姿を隠そうとする。
スクアーロが剣が空を切り、その背後から山本が斬りかかる。
「同じ手は何度も喰わねぇよ!」
スクアーロが剣を持った義手で山本の刀を受け止めると剣を持ち替えて山本の額を切り付ける。
「っ!?」
「「山本!?」」
客席にいたツナ達が叫ぶ。
「これで俺の勝ちだぜぇ!」
するとユキチが
「勝ちを確信するにはまだ早いぞ。」
「何言ってやがる!?お前の教え子であるこのガキを殺したんだ!次はお前だぜ『銀狼』!てめぇを殺して俺は名実ともに世界最強の剣豪の仲間入りだぜ!」
するとユキチはフッと笑い
「3つ、誤りがある。一つ、武は私の弟子ではない。一つ、今の私は『銀狼』ではない。一つ、武はまだ生きているぞ。」
「なぁにぃ!」
ユキチに言われて山本の方をみるスクアーロ。
すると山本はアハハと笑いながらぴんぴんしていた。
「いや~危なかった。ユキチさんの特訓してなかったら額が切れてたな。」
「てめぇ!?アレを躱しただと!?」
観客席
「なぁユキチ。奴にどんな特訓をしたんだ?」
エミヤがユキチに質問する。
「さっきも言ったはずだ。私はただ武に斬りかかりそれを躱す。ただそれだけだ。」
「………お前の剣は確か居合いの類だったな。という事は山本は反射神経がかなり高まった状態で今戦っているのか?」
「そうだ。今回の相手………スクアーロは勝つためなら己の体すら犠牲にする執念の持ち主だ。そんな相手に生半可な動きでは逆に致命傷になるのがオチだ。だったら………」
「お前の瞬速の居合いと剣術を回避したり防いだりして動体視力と反応速度を極限まで高めた訳か。」
「それだけではない。私がかつて戦った奴の父親との決闘をその場で体感させた。それがあいつだけの時雨蒼燕流を生み出すきっかけになった。」
「「「………なるほどな。」」」
「「「「「?」」」」」
「「(˘ω˘)」」
ユキチの言葉を聞いて何故か納得したリボーン、エミヤ、トリコの三人。
ツナ達やヘスティア、コマツは首をかしげる。
ベルとランボは眠くなったのかウトウトしていた。
再び闘技場
山本が再び刀を構える。
「スクアーロ、アンタは時雨蒼燕流と戦ったことがあるんだよな。でも俺が親父から受け継いだ時雨蒼燕流は無敵だ。」
「なら証明してみせな!」
スクアーロが仕掛ける。
「見せてやるぜ。俺の時雨蒼燕流をな。」
山本が構えた姿はまるで打席に立つバッターのようなフォームだった。
「そんな丸わかりな構えで何をやるつもりだァ!そんなのは通用しねぇんだよ!」
スクアーロはそんなことを気にしないかのように突進してくるが
「ふん!」
山本が水をまき上げまるで鏡のように山本を映し出す。
「そんな小細工が効くかァ!」
パッシュ
スクアーロが山本がまき上げた水を弾いて突進してきたがそこに山本はいなかった。
「なっ!?どこに消えやがった!?」
すると真上から山本が現れ、スクアーロに面打ちを決める。
「がァッ!?」
「時雨蒼燕流九の型・うつし雨。」
スクアーロが倒れる。
「てってめぇ………みねうちとはどういうことだ………」
「俺は殺し屋じゃなぇんだ。」
そう言ってスクアーロが沈んだのを確認した審判員が
「雨の守護者戦、勝者:山本武。」
山本の勝利を宣言した。
観客席
「やった!山本が勝った!」
「うむ。極限によくやった!」
「よっしゃ!これで二勝二敗。タイに持ち込んだぜ!」
ツナ達が喜びをあらわにする。
しかし………
「スクアーロ………」
「失敗した者には死あるのみ。」
そう言って手を挙げると
バシャーン!
試合会場である廃墟から一挙に水があふれ出てきた。
「これは一体!?」
ツナ達が驚く中、水と共に黒い背びれの水生生物が試合会場に入ってきた。
「その鮫に喰われて死ね。」
「ヴァリアーの掟は絶対………」
「
ツナが激昂する。
「お前仲間を………」
「仲間?違うな。俺の守護者は皆俺の部下だ。」
「落ち着け。ここで怒りをぶつければそれだけ奴らの思うつぼだ。」
そんなツナ達を窘めたのはエミヤだった。
「てめぇは………」
「私はエミヤ、ヘスティアファミリア副団長。お前が戦利品として身柄を要求したベルの保護者でもある。」
「ほう?で、俺達とやり合うって言うのか?」
「いや?私達はあくまでオブザーバーだ。この試合事態に介入する気はない。そう試合中はな。」
エミヤが意味深な発言をする。
闘技場
スクアーロが
「何やってんだスクアーロ!?早く逃げるぞ!」
山本がスクアーロを立たせようとするが
「余計なことするなァ!」
スクアーロが山本を突き飛ばす。
「スクアーロ!?」
「敗者に情けをかけんじゃねェ!そんな軟な考えで俺に勝ったってんならやっぱりお前らはガキだァ!そんなんじゃこの先勝てねぇのが目に浮かぶぜェ!」
「そんな事気にしてんじゃねぇよ!俺は例え何と言われようとアンタを助ける!それがツナの仲間としての矜持だ!」
しかし水かさが増し鮫が一頭山本たちの方へ向かってくる。
「ちっくしょー!諦めねぇぞ!」
山本が刀を構える。
「来るなら来い!」
「ふむ。いい心がけだ。戦う男の覚悟を感じたぞ。」
「「!?」」
ふと背後から声がする。
するとそこには観客席にいたユキチが立っていた。
「てめぇ!?銀狼!?」
「ユキチさん!?」
「よく言った武。後は私に任せろ。」
そう言って山本たちを通り過ぎて鮫が迫ってくる方へ歩く。
「こんな方法で制裁とは………ヴァリアーも趣味が悪い。」
刀を鞘から抜く。
「試合は終わった。………だから我々は遠慮なく介入させてもらう。」
刀を振り抜く。
すると鮫は真っ二つに斬られその衝撃で水も真っ二つに割れた。
「「!?」」
「………」
そして他の鮫たちを一瞥して
「失せろ!」
ユキチの一睨みで鮫たちは死の恐怖をかんじたのか一目散に出てきたところに戻っていった。
しかしそれでも水は増え続けている。
水流が迫ってくる。
「さてこれで邪魔者は消えた。出番だベル。」
「うん。」
「「!?」」
するとユキチの背中から声が聞こえた。
ユキチの羽織の中から出てきたのはベルだ。
「ベル、頼むぞ。」
「うん。顕現せよ
ベルが詠唱したら本が出てきて
『Number18 Tyrant of the Ocean POSEIDON Actual』
本のページが開かれるとそこに
『余が支配するは七つの海、侮るなよ雑魚が!』
美青年が
「嘘だろ………」
「マジかよ………」
「出会った人物の記憶を読み取り
「ガハッ!?」
するとユキチが刀の柄でスクアーロのみぞおちに一撃を入れ気絶させる。
その様子を見た
「てめぇ、何のつもりだ?」
「このままお前たちの下に奴を帰しても碌な事にならないからな。こいつの身柄は我々ヘスティアファミリアが預かる。」
「何だと………」
「言っておくが強硬手段に出ようとは考えるな。お前の部下たちはすでにエミヤとトリコが睨んでるからな。」
そう言ってスクアーロを担ぎベルの手をつないだユキチは
「お前が過去のオラリオとボンゴレの関係を絶って全てを壊そうとしているのは分かってる。だが………オラリオはベルと私達の大事な場所だ。………手を出すならそれ相応の犠牲は覚悟することだな。」
「貴様、俺をなめてんじゃねーぞ!」
「お前こそ我々を………ヘスティアファミリアを舐めるな。」
「!?」
一本の矢だった。
放ったのは観客席にいるエミヤだった。
「「ボス!?」」
「おっと動くな!俺は無益な殺生は嫌いなんだ。」
トリコがレヴィとベルフェゴールの背後に立つ。
「「「!?」」」
エミヤが今度はマーモンの方に弓を向けた。
「下手に幻術を仕掛けると容赦なくお前の眉間に矢を見舞うことになるぞ。」
「………」
「言っておくが今のは威嚇だ。リング争奪戦中に我々を相手にするなら容赦はしない。ヴァリアーごと………」
ユキチ、エミヤ、トリコの声が重なる。
「「「ボンゴレを潰す!」」」
これがヘスティアファミリアとヴァリアー、そしてボンゴレファミリーとの三者間抗争の幕開けだった。
前回から大分時間をかけてしまいました………(。-人-。)
現実での仕事も忙しかったことも有り中々書き進めず焦りましたがようやくストーリーがまとまりました。
楽しめてくれたら幸いです。
ベルの
そりゃヴァリアー達も喉から手が出るほど欲しいでしょうね。
ユキチの斬撃は本当にすごいんですよ。
何せ一瞬で湖すら真っ二つに割ることが出来るんですから………
この頃のヘスティアファミリアのメンツはすでに最強と言ってもいい人達が揃ってましたからね。(;^_^A
ヴァリアーが段々可哀想になってきたな………(-ω-;)
次回は霧の守護者登場&助っ人ついにオラリオ到着です。
また待たせるかもしれませんがどうぞお楽しみに。