ありふれない天龍姫と魔王の異世界無双   作:ゆきほたる

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ウサミミ少女の頼み事

 □noside

 

 魔法陣の光に満たされた視界、何も見えなくとも空気が変わったことは実感した。

 地の底たる奈落の気配……澱んだ重い空気の感覚から、新鮮な空気へと変貌した。もちろんそれは地上の空気に近いもの、少なくともオルクス迷宮内ではないことを察知して。その喜びを噛み締めるよう、双葉たちは目を開けたが。

 

 そこにあったのは壁だった──剥き出しの洞窟の壁だ。

 

「「なんでやねん」」

「……秘密の通路……隠すのが普通」

「そりゃ、反逆者の住処への直通の道が隠されていないわけないよね」

「それもそうか」

 

 思わずガッカリしてツッコむハジメと香織に対してユエがフォローしつつ、双葉がさらにフォローした。

 二人の言い分は常識的に考えて、「見つかっては困る物を隠さないわけがない」と言うわけである。

 

「久しぶりの地上だし、つい浮かれっちまったみたいだな」

「まぁ、そこまで考えが回らないのはちょっと不味いね。気が緩んで空回りしたら……少し気を引き締めよう」

 

 二人の反省を聞き流して双葉は周りを見る。オルクス迷宮内ではないため、緑光石の輝きもなく、真っ暗な洞窟ではあるが、ここにいる者たちは暗闇を問題としないので道なりに進むことにした。

 

 途中、幾つか封印が施された扉やトラップがあったが、オルクスの指輪が反応して尽く勝手に解除されていった。香織の宣言通り、気を引き締めて警戒していたのだが……拍子抜けするほど何事もなかったので香織は言った側的に気を落とした。

 

 あわよくば、ハジメにピンチを救ってもらいたかったのかも知れない、と双葉は勝手に予想したが──それは正解であるとだけ、語ろうと思う。

 そして、何時間か、何十分か、歩いた先に遂に光を見つけた。外の光だ。ハジメ達はこの数ヶ月、ユエに至っては三百年間、求めてやまなかった光。

 

 それを見つけた瞬間、思わず立ち止まり四人はお互いに顔を見合わせた。それから互いにニッと笑みを浮かべ、同時に求めた光に向かって駆け出した。

 近づくにつれ徐々に大きくなる光。外から風も吹き込んでくる。奈落のような澱んだ空気ではない。ずっと清涼で新鮮な風だ。ハジメは、〝空気が旨い〟という感覚を、この時ほど実感したことはなかった。

 そして、一同は同時に光に飛び込み……懐かしさすら感じるその光を、その身に受けた。

 

 ──────

 

 地上の人間にとって、そこは地獄にして処刑場だ。断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートル、西の【グリューエン大砂漠】から東の【ハルツィナ樹海】まで大陸を南北に分断するその大地の傷跡を、人々はこう呼ぶ……【ライセン大峡谷】と。

 

 ──────

 

 彼らは洞窟の入口にいた。そして、試しに双葉が初級魔法である火球を通常の魔力量を通して使おうとしてもなかなか発動しないことを見て。ここがライセン大峡谷であると言うことを皆は認識する。

 ただ、谷の底とはいえ頭上の太陽は燦々と輝いていて。暖かな光を降り注がせて、大地の匂いが混じったそよ風が鼻腔をくすぐる。

 

 たとえどんな場所だろうと、確かにそこは地上だった。呆然と頭上の太陽を仰ぎ見ていたハジメとユエの表情が次第に笑みを作る。香織が微笑み、双葉はしみじみとその光を浴びていた。

 そしてなお、無表情がデフォルトのユエでさえ誰が見てもわかるほど頬がほころんでいる。

 

「……戻って来たんだな……地上に」

「長かったね……ホントに帰ってこれたんだよね、私たち!」

「一生暗闇で生きないとダメかと何度心が折れかけたことか……」

「……双葉、ピンピンしてた。どんな時も」

「「たしかに」」

「ええい、うるさい! うるさーい!!」

 

 ウガーと怒る双葉を三人は微笑ましいものを見る様な目で眺める。

 そんな中で、ハジメと香織ようやく実感が湧いたのか、ドラミングしそうな双葉から視線を逸らすとお互い見つめ合い、そして思いっきり抱きしめ合った。

 

「よっしゃぁああー!! 戻ってきたぞ、この野郎ぉおー!」

「ただいま、太陽! 母なる大地に感謝をー!!」

「んーっ……。 ……双葉?」

「ユエも喜びゃいいのよ! ほら!」

「双葉…… んっー!」

『ああ、なんて尊いんだ……そう思わないか? 赤いの』

『まぁ、わからんでもないが。気色悪いこと言うんじゃねえよ!』

 

 香織を抱き上げ、ハジメはくるくると廻る。怒ったふりをやめた双葉は、ユエが若干寂しそうだと彼女を抱き上げて同じくくるくると。

 その様子を見ているアルビオンは慈しみが臨界突破。尊みを感じてかしみじみとドライグに語りかけるが、ドライグは同意はするがどうした一体と彼を逆に気遣っていた。

 

 しばらくの間、人々が地獄と呼ぶ場所には似つかわしくない笑い声が響き渡っていた。途中、ハジメは地面の出っ張りに躓つまずき転到してしまうが、擬/白龍皇の光翼(シャドウ・ディバイン・ディバイディング)を顕現させ、宙を踊るように舞う双葉とユエの笑顔につられて笑い声を上げる。

 そして、一同の笑いが収まった頃には、すっかり……魔物に囲まれていた。

 

「はぁ~、全く無粋なヤツらだな。……確かここって魔法使えないんだっけ?」

「……分解される。でも力づくでいける」

「つまり、魔法使いには鬼門なのね。なら……あたしやハジメの出番だよ」

「うん、ユエ。こっちで待機しよ?」

「……仕方ない。任せた」

 

 素直に引き下がるユエに顔を見合わせたハジメと双葉は。

 

「「おう!」」

 

 双葉は光翼を霧散させ、左手にガングニールを構え、無垢なる白銀の右腕(ゼニス・イノセント・アガートラム)を淡く輝かせる。ハジメはドンナー・シュラークを抜きながら、二人は顔を見合って頷き合うと魔物達に視線を向けた。

 ちなみに、座学に励んでいたハジメは、ここがライセン大峡谷であり魔法が使えない場所であると理解していた。

 ライセン大峡谷で魔法が使えない理由は、発動した魔法に込められた魔力が分解され散らされてしまうからである。

 ユエの言い分である分解される前に大威力を持って魔物を捩じ伏せればいいとは。彼女の規格外に豊富な魔力量と、潤沢な外付け魔力バッテリーである神結晶の宝飾品をこれでもかと装備させられている事によって。更に魔力が跳ね上がっている状態で初めてできる芸当である。

 どこかのメスゴリラと同じゴリ押し戦法でも突破は可能だが、効率が悪いならそれはするべきではない、とユエは判断したのだ。

 

「んじゃステップはどうする、ハジメ?」

「そうだな……円舞曲(ワルツ)でどうだ?」

「オーライ。じゃあ、合わせてよ?」

「おう。そっちこそ足引っ張んじゃねえぞ」

 

 二人はそう短く打ち合わせて、地を駆けた。

 

「まずは挨拶の鉛玉……いや、タウル弾を喰らえ!」

 

 ドン、ドン、ドガッ! 

 

 ハジメは纏雷を使わず、電磁加速されていないドンナー・シュラークを発砲する。リズムに乗って弾丸は二発ずつ発射され、的確に襲い掛かろうとしていた魔物を撃ち、頭を吹き飛ばし、蹴撃は、その胴体に風穴を開けながら蹴り飛ばす。

 

「んじゃこっちは、‘レイザー・エッジ’もおまけで使ってみようかな」

 

 しゃん、ひゅっ、ずんっ! 

 

 双葉はハジメを護るように、彼の周囲を衛星のように回ってステップを踏みつつ。襲い来る魔物を魔力操作で超高速振動させた義腕の手刀で魔物を袈裟斬りに、深々と切り裂いて、心臓と魔石を砕く。そして、ガングニールで頸を薙ぎ払い、突き殺す。

 やはり双葉も一定のリズムで武具を振るう……三拍子のリズムを一切乱すことなく、

 お互いの隙を埋めるように立ち回る──まるで円舞曲を踊っているのかと見紛う優美なステップだ。

 

「双葉、スイッチ。回りこめ」

「なら、ハジメは背中をお願い」

 

 お互いに入れ替わり、立ち回り。ハジメの‘ガン=カタ’と双葉の槍のリーチが。噛み合い、魔物を蹂躙する。

 

「攻め込む、双葉。援護してくれ」

「オーケィ。ダーリン!」

「ダーリン言うな!?」

 

 時折り、弾かれ合うようにハジメが敵の中に踏み込み。ドンナー・シュラークによる殴打での撲殺と‘豪脚’での蹴殺。そこへ双葉が右腕の‘ダークネス・リパルサー’で魔物を纏めて焼き払う三連射。

 そして、また合流して。魔物達は次々とその数を減らしていく。

 その様を見て果敢にも攻めていたはずの、周囲の魔物達は気がつけば一歩後退っていた。しかも、そのことに気がついてすらいない──本能で感じたのだろう。自分達が敵対してはいけない化物を相手にしてしまったことを。

 常人なら其処にいるだけで意識を失いそうな壮絶なプレッシャーが辺り一帯を覆う。ハジメと双葉が‘威圧’の技能を使っているからだろう。

 

 場に飲まれた魔物達を待つのは蹂躙。魔物達は、ただの一匹すら逃げることも叶わず……まるでそうあることが当然の如く頭部を吹き飛ばされ、蹴り殺され、首を払われ、大孔を穿たれ。骸を晒していく。辺り一面が魔物の屍で埋め尽くされるのに2分もかからなかった。

 やがて、臨戦態勢を解き。ドンナー・シュラークをガンプレイで弄びつつ。腰のホルスターにぶち込みながらハジメは、首を僅かに傾げながら周囲の死体の山を見やる。

 双葉も同じく、ガングニールに付着した魔物の血を振り払って残心。しばらくして構を解いた。その傍に、ハジメの様子に不思議な顔をした香織とユエが寄って来た。

 

「……どうしたの?」

「何か気がかりなことでもあったの?」

「いや、あまりにあっけなかったんでな……ライセン大峡谷の魔物といやぁ相当凶悪って話だったから、もしや別の場所かと思って」

「「……ハジメが、双葉が化物」」

「熱い風評被害に抗議します」

「ひでぇ言い様だな。まぁ、奈落の魔物が強すぎたってことでいいか」

 

 そう言って肩を竦めたハジメと双葉は、もう興味がないという様に魔物の死体から目を逸らした。

 

「さて、この絶壁、登ろうと思えば登れるだろうが……どうする?」

 

 ハジメが提案するが、双葉は首を振った。ちなみについさっきまで戦っていたが息も上がっていないとは、やはり規格外だった。

 

「ライセン大峡谷と言えば、七大迷宮があると考えられている場所だし……せっかく樹海側に向けて探索でもしながら進む?」

「……なぜ、樹海側?」

「砂漠横断になっちゃうからじゃないかな? 樹海側なら、町にも近そうだし」

「……確かに」

 

 ユエは双葉に疑問を、それに香織が応えて彼女は納得する。

 魔物の弱さから考えても、この峡谷自体が迷宮というわけではなさそうだと。ならば、別に迷宮への入口が存在する可能性はある。ハジメ達の‘空力’やユエの風系魔法を使えば、絶壁を超えることは余裕であろうが、どちらにしろライセン大峡谷は探索の必要があった。

 ハジメは、右手の中指にはまっている‘宝物庫’に魔力を注ぎ、魔力駆動二輪を二台取り出す。ハジメが青いボディの二輪に颯爽と跨り、後ろにユエが横乗りしてハジメの腰にしがみついた。

 

「あー! ……ふん、いいもん! 双葉、乗せて!」

「へーへー。ユエ、後で交代してあげてね」

「……ふふん、先手必勝」

 

 双葉が赤いボディに跨りドルルルル、とアクセルを吹かせる。その音を楽しむように香織は双葉の腰に手を回し……片手は胸当ての隙間から胸を揉み、その先端を摘む。

 

「ひゃんっ!? こ、こら! セクハラすんな!」

 

 思わぬセクハラに双葉は艶っぽい悲鳴をあげつつ、軽く香織の額を小突いて手を引っ込ませる。

 

「あいたっ! もー、減るもんじゃないでしょー?」

「減らんけど、真昼からやることはないでしょう!?」

「おう、ほんとに仲良いな」

「……んんっ、そろそろ行こう?」

 

 小突かれた所を押さえている香織の抗議を双葉は一蹴して。乳繰り合う様を生暖かい目で見ているハジメに咳払いしたユエが出発を促した。

 

 地球のガソリンタイプと違って燃焼を利用しているわけではなく、魔力の直接操作によって直接車輪関係の機構を動かしているので、駆動音は電気自動車のように静かである。が、魔力を大目に消費すると双葉が作った擬似マフラーより、エンジン音が鳴り響くようになっている。ちなみに速度調整は魔力量次第である。まぁ、ただでさえ、ライセン大峡谷では魔力効率が最悪に悪いので、あまり長時間は使えないだろうが。

 

 ライセン大峡谷は基本的に東西に真っ直ぐ伸びた断崖だ。そのため脇道などはほとんどなく道なりに進めば迷うことなく樹海に到着する。

 迷う心配が無いので、迷宮への入口らしき場所がないか注意しつつ、軽快に魔力駆動二輪を走らせていく。

 モトクロスを参考に作った駆動二輪は悪路の走破も余裕であるため、快適な走り心地を実現している。ちなみに、車体のデザインや設計は双葉が担当しており。余剰スペースなどにはハジメの趣味が色々と詰め込まれているが、双葉はよく知らない。

 ボタンがやや多く、押すなと言われて押したボタンからはミサイルが飛び出したりして魔物を蹂躙していたのは気のせいなのだろう、きっと。

 

「グオオオオオンッ!!」

「……何か吠えた」

「ここまで聞こえるって、結構な声量だな。強い魔物っぽいぞ」

「迂回する?」

「いや、音の距離的にすぐ近く……ほれ」

 

 しばらく魔力駆動二輪を走らせていると、それほど遠くない場所で魔物の咆哮が聞こえてきた。中々の威圧感である。少なくとも今まで相対した谷底の魔物とは一線を画すようだ。香織が迂回を提案するが一足遅かった様子で。

 ハジメが指差す方向に、大型の魔物が現れた。かつて見たティラノモドキに似ているが頭が二つある。双頭のティラノサウルスモドキだ。

 

 だが、真に注目すべきは双頭ティラノではなく、その足元をぴょんぴょんと跳ね回りながら半泣きで逃げ惑うウサミミを生やした少女だろう。

 一行は魔力駆動二輪を止めて、今にも喰われそうなウサミミ少女を見やる。どう見ても此処で人が魔物に襲われているのは怪しい気がしたのだ。

 

「何だあれ?」

「……やばい、あの耳もふりたい。助けていい?」

「香織さん!? 厄介ごとに首突っ込むのはやめようね!?」

 

 香織の琴線に触れたのか、ウサミミ少女は確かに美少女ではあった。涙と鼻水でいろいろ残念なことにはなっていたが、文句はない美形である。

 なお、最初から助ける気な香織は既にデュランダルをヒップホルスターから抜いて照準を合わせている。

 

「……兎人族?」

「なんでこんなとこに? 兎人族って谷底が住処なのか?」

「……聞いたことない」

「じゃあ、あれか? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよな?」

「……悪ウサギ?」

「いや……まぁ、悪人には見えないけど……」

 

 ドパンッ! と銃声がした。ハジメ達は苦笑しながら、香織を見て、双頭のティラノの片方の頭、その眉間を撃ち抜かれていた。

 そして、片方の頭が死んだことに気がついたもう一つの頭がこちらを向く。さらに追っかけられていたウサミミ少女もこちらを向いていた。

 そして、彼女は滂沱の涙を流し顔をぐしゃぐしゃにして必死に駆けてくる。

 

「だずげでぐだざ~い! 死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」

「んじゃ助けるね!」

「「即答なの、香織さん!?」」

「……アキラメロン。もう関わっちゃったし」

 

 即答の香織に頬を引き攣らせるハジメ、胡乱な目をする双葉。諦めた目のユエに、構わず香織のデュランダルが銃口はティラノの額をロックオン。コンマ一秒にも満たない時間で照準から発砲までプロセスを完了し、一発の銃声と共に閃光が魔物の眉間を貫いた。

 一瞬、ビクンと痙攣した後、ティラノはあまりに呆気なく絶命し、地響きを立てながら横倒しに崩れ落ちた。 

 泣きじゃくっていたウサミミ少女は未知の攻撃でご臨終した魔物を見て、驚愕も顕に目を見開いている。

 

「し、死んでます……そんなダイヘドアが一撃なんて……」

「ダイヘドアっていうのね、あれ」

 

 ウサミミ少女は驚愕も顕に目を見開いている。どうやらあの双頭ティラノは〝ダイヘドア〟というらしい。そんな彼女に、魔力駆動二輪から降りた香織がそろりそろりと。近づいて後ろから抱きついた。

 

「ほぎゃぁぁぁ!? え、なんですか!?」

「あ、脅かす気はないんだよ? ホントだよ?」

「あっちょ、耳は、ヤメてぇぇ〜ですぅ!?」

「フワフワな、柔らかぁい……いくらでも頬擦りできるよ、これ!」

 

 フワフワなウサミミに頬擦りする香織はどこか恍惚な笑みを浮かべている。その様を見て双葉はそろそろ助けるか。埒があかないと香織に近づいて──

 

「……やっぱり可愛い! ハジメ、ペットにしていい!?」

「ペット!? なんでだよ!? 獣人なら奴隷だろ!?」

「……どことなく同情させられる。哀れなウサミミ少女」

「ホワッ!? いきなり、奴隷堕ちですぅ〜!?」

「いい加減にしようね、香織さん!」

 

 ──ゲンコツを落とした。

 

「いったい!? 何するの双葉!?」

「こっちのセリフだよ!? ちょっと落ち着きなさいね?」

「ハジメ、助けて! 双葉がいじめるの!」

 

 頭を押さえて、涙目の抗議。しかし双葉には通用しなかったので、香織はあまりの情報量にフリーズしていたハジメに泣きついた。

 

「うう、なんだか怖いですぅ……」

「連れがごめんね? まぁ、あなたの事を助けたのはあの子……香織だから、後で礼は言っておいてね。 で、あたしは双葉。天龍双葉よ」

「テンリュウフタバさんですか? 珍しいお名前ですね」

 

 双葉が詫びにと渡した水筒の水を呷り。そう答えるウサミミ少女。なかなか図太いようである。

 

「そ、そうでした! 先程は助けて頂きありがとうございました! 私は兎人族ハウリアの一人、シアといいますです! 取り敢えず私の仲間も助けてください!」

「……やっぱり厄介ごとかよぉ……まぁ、関わった以上、助けるのか筋ね」

 

 双葉の声でハジメは我に帰り、香織を慰めていた彼はがウサミミ少女を横目に見る。そして、奈落から脱出して早々に舞い込んだ面倒事に深い溜息を吐くのだった。

 

 ──

 

 to be continued

双葉の進化先、バランスブレイクはどちらを優先する?

  • 赤龍帝の鎧ベース。これしか勝たん
  • 白龍皇の鎧ベース。銀の腕だし映える
  • 二天統一ベース。オリジナル亜種禁手化
  • 禁手化を状況的に使い分けろ!
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