[IS]運命の翼の少女   作:名無しのごんべい

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開催!タッグトーナメント!
第九話 「■■あるいは開催」


『ではこれより!学年別タッグトーナメントを開催しまーす!』

 

大歓声とともに司会の少女が宣言する。

 

『実況は私!新聞部副部長!黛 薫子がさせていただきまーす!』

 

再び大歓声。

 

「すごい歓声だね!」

 

「そりゃ前回はほとんどの奴らが何もできずに終わっちまったからな!みんな楽しみにしてたんだよ!」

 

歓声に負けないように声を張り上げる私と織斑君。

ついに始まった学年別タッグトーナメント。

まだまだ課題は残るものの織斑君の戦術面での向上もしてきた。

もともと運動神経はいいからそこに戦い方を教えてあげるだけで格段に良くなるのはわかりきっていたことだ。

 

「最初の相手って誰だっけ?」

 

「さっき見たばっかりでしょ?三組の立華さんと有紀寧(ゆきね)さんだよ」

 

専用機持ちは私を含めて一組に六人、二組に一人、四組に一人らしい。

こう見ると戦力が偏りすぎてる気がする。

 

(そういえば四組の人は見たことないな)

 

どんな人だろうか?

 

そんなことを考えていると一回戦が終わり、

 

「次は俺たちだな。行こう!」

 

「うん!やるからには優勝狙おっか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ!始まりました!一般生徒が最も注目するであろう一回戦第二試合!

まずは赤コーナー!言わずと知れた学園一の有名人!世界で唯一ISを使える男性操縦者!

織斑 一夏!

その相方はあの天災!篠ノ之 束博士の助手を務めている謎の転校生!

飛鳥 進!』

 

そういえばそんなことになってたっけ?

まぁ似たようなこともしてるしあながち間違いじゃないかな。

 

というか赤コーナーって何?

 

『対するは青コーナ!一年三組の漫才トリオのうちの二人!元気いっぱい頭はいっぱいいっぱいの立華 響とそんな相方にいつもキレのあるツッコミを披露する有紀寧 クリス!』

 

「誰が漫才トリオだ!」

 

「頭いっぱいいっぱいって何!?」

 

目の前の二人が反論する。

 

「面白い二人だな」

 

「頭いっぱいいっぱいは織斑君もだと思うけどね」

 

私のツッコミに傷ついたような顔をする織斑君。

 

『さぁ!時間も押しておりますのでここで紹介は終わりとさせていただきます!ではカウントスタート!』

 

《10》

 

「ねぇ織斑君」

 

《9》

 

「ん?なんだ?」

 

《8》

 

「ちょっと賭けをしよっか?」

 

《7》

 

「賭け?」

 

《6》

 

「うん、賭け」

 

《5》

 

「先に相手を倒した方が学食で何かおごるっていうの」

 

《4》

 

「いいな、それ」

 

《3》

 

「やる気出てきた」

 

《2》

 

「じゃあ競争だね」

 

《1》

 

「ああ!」

 

 

『試合開始ーー!!』

 

 

 

司会の声が聞こえた瞬間に二人で一斉に飛び出す。

私は有紀寧さんを、織斑君は立華さんを。

 

「来やがったな転校生!」

 

有紀寧さんがマシンガンで応戦する。

それをフォースシルエットのブースターを全開にしてよける。

 

「くそっ!ちょこまかと!」

 

《高エネルギービームライフル》で牽制射撃。

当然相手はそれを躱す。

 

端から当たるとは思っていない私は中距離を維持したまま相手に撃たせ続ける。

マシンガンの弾が切れる。

 

(今だ!)

 

それを確認した瞬間に一気に接近。

 

そのまま突っ込むと見せかけて急上昇、フォースシルエットをパージして目くらましにする。

 

有紀寧さんがそれに気を取られた瞬間に拡張領域からソードシルエットを呼び出して装備する。

 

そのままフォースシルエットの影に隠れたまま着地。

一気に接近して《エクスカリバーレーザー対艦刀》を背中から抜きながら一閃する。

 

「はぁぁぁぁぁあああああ!!!!」

 

シールドで防がれるが構わずに振り抜く。

大質量の剣を叩き付けられればいくらISをまとっていようが体制は崩れる。

そして接近しながら切り上げ、横薙ぎ、袈裟懸に振り下ろす三連撃。

 

相手の装備を見る限り遠距離タイプ。

ならわざわざ得意な距離で付き合う義理はない。

 

二本の大剣が唸りをあげながら容赦なく相手のエネルギーを削り取っていく。

 

たまらず尻餅をついた相手に対してエクスカリバーを突き立てる。

《絶対防御》が発動し、ラファールは機能を停止した。

 

 

 

 

 

(……織斑君は?)

 

あたりを見回すと少し離れたところで織斑君と立華さんが闘っていた。

このまま何もせずに傍観して終わるというのもいただけない。

 

(悪く思わないでね?)

 

そう心の中で謝りながらシルエットをソードからブラストに換装する。

立華さんをロックして《ファイヤーフライ誘導ミサイル》を発射。

 

気付いた立華さんが咄嗟に空に逃げる。

 

が、追尾機能のついたミサイルに追いかけられる。

立華さんがミサイルのいくつかを切り払うがさすがに八発のミサイルすべてを切り払うのは不可能だったようでいくつか被弾する。

 

体勢を立て直そうとしている立華さんに接近する機影。

 

「うおぉぉぉおおおおおお!!!」

 

《零落白夜》を発動した織斑君がそのまま《雪片弐型》を上段から一閃。

 

零落白夜の特性でシールドを切り裂き、強制的に絶対防御を発動させる。

 

 

『試合終了ーーーー!!!!』

 

戦いは私たちの完勝で終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れ!」

 

織斑君が手を上げながら近づいてくる。

 

「うん、お疲れ」

 

それに私は答えるが、織斑君は一向に手を下げようとしない。

 

「?何してるの?」

 

「いや…………ハイタッチを……………………何でもない」

 

ハイタッチ?

 

(なんだっけ?)

 

どこかで聞いた覚えがあるけど……。

 

(後で調べよう)

 

わからないままなのは気持ちが悪いしね。

 

 

 

こうして私たちは織斑君の心に若干傷を残しながら二回戦へとコマを進めた。

 

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「おりむーもあっすーも強いねー」

 

「ほんとねー織斑君は前よりも強くなってるし、飛鳥さんのあの攻撃さばききれる自信ある?」

 

「無理無理あんなの泣いちゃう自信あるよ」

 

「確かにあの猛攻は少し厳しいかな?ラウラはどう?」

 

シャルが私に聞いてくる。

 

「私も難しいな。まず飛鳥が振るっているのが大剣だというのが厄介だ」

 

もし自分が飛鳥と戦うことになったらという前提を立てて冷静に分析していく。

 

「あの質量とリーチだ、どう躱そうが受けようがこちらの体制は崩れる。それに普通ならあの大きさの剣だ、振る方も体勢を崩すはずなのに飛鳥は体をうまく使ってあの大剣を振り回している。

それに何とかあの大剣を攻略したとしても、ほかにも高軌道形態や砲戦形態もある。それに明らかに実践慣れしている。

真正面から行ってもまず負けるだろうな」

 

そう、真正面から行けばな。

 

 

 

負けるわけにはいかない。

 

一夏は私の嫁だ。

 

絶対に負けられない。

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