[IS]運命の翼の少女   作:名無しのごんべい

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R-15の本気。
この作品はKENZENな作品です!
KENZENったらKENZENなんです!


第四十三話 「恋敵あるいは宇宙へ」

 

「というわけで!私たちが宇宙に上がってネオ・ロゴスを倒すことになりました!」

 

篠ノ之博士の突然の宣言に、私たち全員が目を丸くする。

いつかはこうなるだろうとは思っていたが、これはあまりにも急すぎる。

 

「待ってください博士!宇宙に上がると言っても設備は?それに国からの許可も必要では?」

 

「設備はもう整ってるよ?許可の方は私たちが鹵獲したMSのスペックと私が改造したISのスペックをIS委員会に見せたら納得してくれたよ。

何人か軍人を派遣しようとしてたけど邪魔だから断った!」

 

「よ、よく許可を出してくれましたね……」

 

「敵の本拠地が宇宙という特殊な環境にあるからだろう。

今から無重力空間での戦闘訓練を積もうとしても莫大な費用と時間がかかる。

それならもうすでに訓練を終えているお前たちに行かせた方がいいと判断したんだろう。

実際、お前たちの実力は国家代表のレベルを超えているしな」

 

「へ?」

 

一夏が間の抜けた声を出す。

私に言わせれば当然のことだが、他の奴らはまさに寝耳に水と言ったところか?

 

「お前たちはもう毎日のように飛鳥と模擬戦をしているだろう?

飛鳥の実力はお前たちも知っている通りだ。

そんな飛鳥相手に代表候補生とはいえただの学生が三対一で勝ちを拾えること自体異常なのだ。

普通なら何人束になろうと一蹴されるだろう」

 

「そ、そうなのか……」

 

「そうでなければ今まで生きてこれておらんだろう?」

 

「なるほど」

 

「納得したか?では改めて問う。

今から行くのは宇宙。死と隣り合わせの空間だ。

これからの戦いでいつ死んでもおかしくない。

それでも行くのか?」

 

「もうとっくに覚悟してるよ、千冬姉」

 

「ああ。今さらだな」

 

「愚問ですわね」

 

「聞くまでもないわね!」

 

「覚悟はとっくにできています」

 

ここにいる全員行く気満々のようだ。

 

「行きましょう、教官」

 

いつも通り私が最後の締めとなったので教官に呼び掛ける。

私たちの言葉に教官は一度嘆息すると表情を引き締める。

 

「いいだろう!私も今からお前たちのことは生徒と思わず一人の兵士としてみる!

ではこれより!ネオ・ロゴスへの強襲作戦、作戦名「カウンター・アタック」を開始する!」

 

「「「「「「了解!!」」」」」」

 

士気は十分。

後は今まで好き勝手してくれたあのネオ・ロゴスを叩き潰すだけだ。

 

「指揮官は私がする。

飛鳥。隊長はお前がしろ」

 

「…了解!」

 

少し進の返事に間が空いていた。

見ると緊張しているのがわかる。

 

「部隊名は束さんから発表させてもらいまーす!

部隊名は「首なしラビッツ!」このラビット号からもじらせてもらったよー!」

 

「首なし……また物騒ですね」

 

「一夏、多分逆だよ」

 

「逆?」

 

「そう!戦時や戦いのときに相手を討ち取った時は「首を取る」って日本では言うんだよ。

だから「首なし」!取った「首」が無い。

つまり誰も殺さないラビット号に乗った部隊。

だから「首なしラビッツ」!

どう?いい名前でしょ?」

 

誰も殺さない部隊。

それは戦時中では愚かなことだ。

殺らなければ殺られる。

それが戦争だ。

 

だが、

 

「悪くないな」

 

「むしろピッタリだよ!」

 

「誰も殺さない……うむ!いいな!」

 

「わたくしたちにとっては当然のことですわ」

 

「腕が鳴ってきたじゃない!」

 

「ああ!やってやろうぜ!」

 

「「「「「おーー!!!」」」」」

 

みんなと一緒に手を突き上げる。

こういうのも悪くないな。

 

「いい仲間たちを持ったな」

 

「なに?羨ましい?あんたってミネルバじゃ浮いてたからね~」

 

ふと声のした方を見ると進とあのアスランという男が少し離れたところで話をしていた。

 

「そうだな……こんな風に和気藹々としながら戦場に出たことはなかったな」

 

「私もないよ。ここにいるみんなと会えたからこそ私は笑って戦場に出られるようになったんだ」

 

「本当……羨ましいよ、シン」

 

「まさかあんたに羨ましがられる日が来るとは思わなかったよ」

 

「ハハハ。俺はこんな状況に置かれる日が来ること自体夢にも思ってなかったよ」

 

「そうだね……その点は、運命に感謝ってところかな?」

 

「だな」

 

「ホイみんなちゅうもーく!今からラビット号の説明をするよー!」

 

篠ノ之博士の号令でみんながいつの間にか表示されていたスクリーンの前に集まる。

 

「まず、このラビット号はもともとISで宇宙進出した際のISの母艦として設計しました!

だからもともと進行の邪魔になる小惑星とか隕石とかをどけるための最低限の武装しか積まれてなかったんだよ。

なので!自衛のために武装を増設!

この前学園に現れて武装面はほぼ無傷で鹵獲することができたデストロイの武装を流用します!

艦首に《スーパースキュラモドキ》!前回も見たと思うけど諸事情で三つじゃなくて一つの砲門になってます!

甲板には《アウフプラール・ドライツェーン・モドキ》!背中にあった丸いのについてた四門のあれ。

右舷左舷には《ネフェルテム503モドキ》!これも背中の丸いのについてる全方位を薙ぎ払ってたあれね?中央で二つに分割しました!

対空砲火様に《イーゲルシュテルン》と《6連装多目的ミサイルランチャー》!

あとは精密操作用にデストロイの両腕をそのまま移植!元のデストロイみたいに飛ばすことはできないけどそれでも両手には陽電子リフレクターがあるから側面からの攻撃の防御手段になるね!

後は陽電子リフレクターの発生装置を艦首方面に移植!これで前と側面からの攻撃の防御はできるから後ろを誰かに守ってもらう必要があるかな?

後は戦艦の下の方にデストロイの顔についてた《ツォーンmk2》を戦艦下部に設置!砲身は全方向に動かすことができるから下から襲ってくる敵を薙ぎ払うことができるかなー。

後は元からついていたビーム兵器くらいかな?

以上!ラビット号の説明でした!」

 

篠ノ之博士の説明が終わり、みんながその武装の多さに意見を出し合っている。

 

「かなりゴテゴテですね」

 

「まぁねー。

正直こんなに大改造するとは思ってなかったから。

もう元の面影もないんだよー」

 

確かにゴテゴテしていてとてもこれが船だとは思えない。

 

「まぁ宇宙空間を渡るためだけの艦だからねー。多少ゴテゴテしてても問題なし!」

 

確かに、これが重力下で飛ぶとなったら信じられないが、今から行くのは無重力空間。

あまり気にする必要はないか。

 

「出発は明日の正午だ。各自、しっかりと休息をとるように!

以上!解散!」

 

出発は明日。

万が一の時のためにせいぜい悔いの無いようにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「あの戦艦、《クサナギ》に似ていたな」

 

「クサナギって……あの三隻同盟のオーブ艦?」

 

「ああ」

 

アスランと話しながらラボの廊下を歩く。

《クサナギ》。

確かオーブ軍のイズモ級二番艦だったと思う。

あのオーブ解放戦線……私が家族を失った時に今目の前にいるアスランやアスハ、フリーダムとともに宇宙に上がる。

そのあとは三隻同盟……連合のアークエンジェル、プラントのエターナル、オーブのクサナギの国籍の全く違う三隻の艦隊からなる舞台で戦争を終結に導いた。

 

そのクサナギとあのラビット号は似ているらしい。

 

「デストロイの装備を流用するとはなー」

 

「まぁ、身を守るすべは持ってないとね。

じゃあ私は寮のほうに戻るよ」

 

「ああ。しっかり休めよ」

 

「あんたに言われなくてもね」

 

そのままアスランと別れ、寮に向かう。

途中、何かの風切音が聞こえてきたので、気になってそっちの方へ行ってみる。

そこでは箒が竹刀をもって素振りをしていた。

 

「箒?」

 

「ん?ああ、進か。

どうした?」

 

「どうしたはこっちのセリフだよ。

明日から激戦になるんだから少しでも休んでおかないと」

 

「そうは言うがな……」

 

そこで箒は口ごもる。

 

『飛鳥嬢。大目に見てやってくれないか?

これでも主も焦っているのだ』

 

「お、おい椿!」

 

「ん?」

 

焦ってる?

どういうことだろう?

私が疑問に思っているのが分かったのか、箒が説明してくれた。

 

「ハァ……進。

お前もわかっていると思うが、みんなの中で一番弱いのは悔しいことに私だ。

今の私では、紅椿の性能を十分に引き出せていない。

今までは椿やお前たちのサポートのおかげでどうにかなったが、これから先は厳しくなるだろう。

だから、少しでも不安を紛らわせるためにこうして竹刀を振るっているんだ」

 

そう言った箒は本当に悔しそうだった。

 

「箒はすごいね」

 

だから、私は思ったことを素直に言うことにした。

 

「すごい?」

 

「うん。だって、自分の弱さを認めるのって勇気がいるんだよ?

私は…うん。すぐには認められなかったかな?

赤服をもらって、インパルスをもらって、私は強いんだって思った。

だけど、突然出てきたフリーダムに私は手も足も出なかった。

すっごく悔しくて、そいつのせいで私を庇って仲間が一人死んじゃって……。

そいつが私よりも強いって認めるのに一週間かかったかな?

まぁ、その間ずっとトイレ掃除してたんだけどね」

 

「なんでトイレ掃除なんだ?」

 

「死んじゃった仲間って言うのが私の上司に当たる人なんだけど、その人にちょっとした罰を受けててね。

その罰がトイレ掃除一週間。

心の整理をつけるためにもその人が死んじゃってからもし続けたんだよ」

 

「真面目なんだな」

 

「言われたときはサボる気満々だったけどね」

 

アハハ、と笑うと箒も同じように笑い返してくれた。

 

「進。お前のおかげで少し楽になったよ。

ありがとう」

 

「どういたしまして。

じゃあ、キリのいいところで切り上げてね?」

 

「ああ、また明日な」

 

箒と別れて寮に入る。

寮のロビーではセシリアが紅茶を飲んでいた。

 

「あら進さん。ご一緒にどうですか?」

 

「ん。貰おうかな」

 

「ええ、どうぞ」

 

そうしてティーカップに紅茶が注がれ、さっそく飲む。

そのまま静かに紅茶を飲み続ける。

私も、セシリアも何も言わない。

よく月明かりの当たるロビーでセシリアに入れてもらった紅茶をゆっくりと飲む。

 

「こんなにゆっくりするのはすっごい久しぶりだなぁ」

 

思えばこんなにゆっくりとした時間は家族と過ごしていた時以来だ。

この世界に来た時もバタバタしていたし、それから一人の時は気を紛らわせるために筋トレとかしてたからゆっくりする時間もなかった。

C.Eにいた時は言わずもがな…かな。

 

「この戦いが終われば、いくらでもゆっくりできますわ」

 

「そうだね」

 

お代わりをもらい、またゆっくり、今度は香りを楽しみながら飲む。

そのまま気づけば三十分くらいここでのんびりしていた。

 

「ごちそうさま。

ありがとう、セシリア。美味しかった。

またごちそうになってもいい?」

 

「いつでもどうぞ?

わたくしたちは親友なんですから、遠慮なんていりませんわ。

では、また明日」

 

「うん。ありがとう」

 

そのままロビーを後にする。

少し小腹がすいてきたので軽く何かつまもうと思って食堂へ行く。

 

「あれ?進じゃない」

 

そこで鈴と鉢合わせした。

 

「どうしたの?こんな時間に。

晩ご飯食べたんじゃないの?」

 

「ちょっと小腹がすいちゃってね。

鈴は?」

 

「あたしもおんなじね。

なら一緒に食べましょうか」

 

私も鈴も同じ小さ目のラーメンを頼む。

 

「やっぱり夜食って言ったらラーメンよね」

 

「そうなの?」

 

「そうよ」

 

しばらくラーメンをすする音だけが食堂に響く。

 

「ねえ進」

 

「ん?」

 

「あんたさ、怖くないの?」

 

「…………なにが?」

 

「宇宙に上がるのが」

 

お箸をおいて、鈴の話に耳を傾ける。

 

「あのVR訓練機で宇宙を体験した時、きれいだと思ったけど、正直私は恐怖のほうが大きかったわ。

だって、ISの薄い防護フィールド一枚を隔ててすぐのところに死があるのよ?

正直、すっごく怖いわ」

 

「それで当然だよ」

 

「当然?」

 

「うん、当然。

私はもう何回もあの宇宙に上がっているから感覚が麻痺しちゃってるだけだよ。

鈴は、その恐怖を絶対に忘れちゃだめだよ。

宇宙ではいつでも死と隣り合わせ。

それをちゃんと覚えておいて。

そしたら、鈴は自分のことも、みんなのことも護れるから」

 

そう、宇宙ではちっぽけなフィールドを一枚なくすだけで死ぬ。

それを忘れた人から死んでいく。

戦場ではヒーローなんていらない。

ただ、自分と仲間を護る。

それができるだけでいいんだ。

 

「ん……うん。

ちょっとらしくないところを見せちゃったわね。

ありがとう、進。

少し楽になったわ」

 

「どういたしまして。

じゃあ、食べ終わったから私は行くね」

 

「ええ。また明日」

 

そのまま食堂を出て階段を上る。すると私の少し先をシャルが歩いていた。

 

「シャル!」

 

「ん?進?どうしたの?」

 

「見かけたから呼んでみただけ」

 

「そっか」

 

そのまま並んで歩く。

 

「とうとう……明日だね」

 

「うん」

 

「この戦いが終われば、進はもう戦わなくていいんだよね?」

 

「……わからない…かな」

 

「そっか…」

 

「うん。

今までずっと私は戦ってきたから、いきなり戦わないでいいとか言われてもどうすればいいかわからないからね」

 

実際、この戦いが終わった後のことなんて何も決めていない。

私は……この戦いの後に生きているのかどうかもわからないから。

 

「なら、僕の買物にラウラも一緒に付き合ってもらおうかな」

 

「買い物?」

 

「うん!シンもラウラも私服とか全然頓着しないでしょ?だから僕がかわいいの選んであげる!

なにが似合うかな~!もう着ただけで一夏を悩殺できるようなのを選んであげるね!」

 

「え”!?いいよそんなの!」

 

「遠慮しないでよ~!そうだ!いっそ一夏の部屋に忍び込んで裸エプロンと化してみる?もしくはバニーガールとか!」

 

「いやだよそんなの!」

 

そのまま言い合いながら階段を上がる。

 

「おっと!僕はこの階だった。じゃあね進!また明日」

 

「あ!ちょっとシャル!」

 

そのままシャルは走り去っていった。

おそらくシャルも不安だったんのだろう。

話をしているときの彼女の眼が不安に揺れていたのが分かった。

 

「いつもの会話で不安を紛らわせていたのかな?」

 

おそらくそうだろう。

ユニウスセブン破砕作業前のヨウランに似ていた。

 

部屋の前の窓にはラウラがいた。

ラウラは私を見つけると歩み寄ってきた。

 

「どうしたの?ラウラ」

 

「ああ。お前に軍人としての心構えを聞いておきたかったのでな」

 

「心構え?」

 

「ああ。恥ずかしながら私は軍人のくせにまだ一度も命の取り合いというものをしたことがない。

死と隣り合わせの戦場などこの前まで経験したことがなかった。

だが今日、教官に改めて確認されたときに不安になってな。

なぁ進。

こんな時に軍人とはどう動くべきなんだ?」

 

「うーん……。

そうだね。

それは本当に人それぞれだと思う。

私はひたすら訓練してたけど、それは私のやり方だしね。

ラウラにはラウラのやり方がある。

だから、今ラウラがしたいことをするのがいいと思う」

 

「私がしたいこと…か」

 

「うん。大したアドバイスができなくてごめんね?」

 

「いや、大丈夫だ。

ありがとう進。

私は私が今したいことをしに行くよ。

では、また明日な」

 

「うん。お休みラウラ」

 

そのままラウラは自分の部屋に戻っていった。

私も自分の部屋に入ると、玄関に刀奈さんが仁王立ちしていた。

ご丁寧に「不動」と書かれた扇子を広げている。

 

「あの……刀奈さん?入れないんですけど?」

 

「知ってるわ。

それよりも、さっきの会話聞いてたわよ?」

 

「聞かれてましたか……」

 

自分でも偉そうなことを言ったと思う。

 

「そんな進ちゃんは今自分がしたいことをするべきじゃないかしら?」

 

「へ?」

 

「今、誰かにすごく会いたくない?」

 

言われて少し考えてみる。

浮かんだのは最愛の人の笑顔。

急に彼のことを思い出して胸が苦しくなる。

 

「分かった?なら行ってきなさい」

 

「…………なんか刀奈さんに悟らされるって言うのがムカつく」

 

「にゃんだとぉ~~!!!」

 

「じゃあ行ってきます!」

 

逃げるようにして部屋を出る。

 

「ああ!進!また明日ね!」

 

後ろからかけられた声に、軽く手を上げてこたえてわたしは目的のところへ駆けていった。

 

 

 

 

 

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ベッドでゴロゴロする。

こういう時に、一人部屋というのは少し寂しい。

シャルが女の子だったと学校側が分かった時から、俺はここで一人で生活していた。

独りは気楽でいいが、寂しい。

何か寂しさを紛らわせるものがないかと思って部屋をあさっていると、インターホンが鳴り響いた。

 

「はいは~い!今出ますよ……って進!?どうしたんだこんな時間に?」

 

「え!?いや……ちょっと……急に会いたくなって…」

 

その言葉に心臓の鼓動が高鳴る。

 

「お、おう!そうか!なら入れよ!」

 

「う、うん」

 

そのまま進を部屋に招き入れる。

 

そして進はなぜかベッドに腰掛けた。

 

「一夏は……明日は不安?」

 

「ん?ああそうだな。やっぱり不安だな」

 

「そうだよね」

 

進はさっきからずっと暗い顔をしている。

 

「どうしたんだ?進」

 

「え~とね……笑わないでほしいんだけどね?」

 

「ああ」

 

「私も……不安なんだ」

 

「え?」

 

不安?進が?

 

「うん。

さっきまでは何ともなかったんだけどね。

ここに来るまでにみんなと話をして、それでちょっと考えちゃったんだ。

みんなが戦場に出る。

それをちゃんと考えたらすっごく怖かった。

みんなが死と隣り合わせの戦場に出るってことがすっごく怖かった。

みんなにはここに残ってほしい。

だけど、みんなを頼るって約束しちゃったから。

なにより……なにより私はもう一人になれないから」

 

進の眼には、いつの間にか涙が流れていた。

 

「一夏のせいだからね?

一夏のせいで、私はこんなに弱くなっちゃったんだからね?

昔はどんなに相手が強くても、どんなに仲間がいなくても戦えたのに。

一夏が私をダメにしたんだからね!分かってる!?」

 

「ああ。分かってるよ」

 

「だから!一夏は私をダメにした償いをちゃんとしてくれなきゃダメ!

よって!今から私のお願いを聞くこと!いい!?」

 

「あ、ああ。分かった」

 

なんというか……進って今すごくテンパってないか?

 

そう思った瞬間、進は俺のベッドで寝始める。

かと思ったら進は自分の隣をその手でたたき始めた。

 

「ん」

 

「え?……え?どういうこと?」

 

「ん!」

 

それはつまり……そういうことなのだろうか?

 

恐る恐る進の隣に腰掛ける。

だが、進はまだ俺をにらみながら隣を叩き続ける。

仕方ないのでそこに寝転がると、進はようやく叩くのをやめた。

 

(進が近い……)

 

俺と進の距離はもう五センチもない。

同じベッドで寝ているんだから当然か。

すると、進がもぞもぞと動きながら俺に近付いてきた。

そのまま俺の上に乗る。

俺に体を押し付けてくるので頭を撫でてみると気持ちよさそうにしていた。

 

(ヤベェ……超かわいい……)

 

なおも俺の上に陣取ったまま動こうとしない進。

そして進が口を開いたとき、

 

「一夏……大好きだよ…」

 

 

 

 

そこが俺の理性の限界だった。

 

進と上下逆になって覆いかぶさる。

リモコンを投げつけて部屋の電気を消す。

白式を雪羅だけ展開して飛ばし、部屋のカギとカーテンを閉める。

 

目の前には進がいる。

 

そっと、口づけをする。

 

「いちかぁ……」

 

ふやけきった進の言葉を聞きながら、俺たちはまた口づけをした。

 

 

 






???「ここから先はR指定だ」

作者はR-18作品を作る気はありませんけどね。
というよりここまで書くのが作者の限界だった。

ドウモ!今回はタイトル詐欺回です!
宇宙へと言いつつ宇宙にはいきませんでした!

というかコメントでラビット号の武装がデストロイ並みと言われたときはすっごい焦りましたね。
まさかばれたのかと思いましたよ。
まぁ、デストロイの有効活用ですね。
そして部隊名「首なしラビッツ」!
おりじなるぶたいめいぃ~?
残念ながらそんなもの考えるセンスは作者にはありません!
スパロボのオリジナル機体とか部隊とかも全部デフォルトの名前でやってます!
でもUXのオルフェスだけは変えました。
名前は「イグニス」。
天からお塩は落としません!
そして今回はテイルズ恒例の最終決戦前のパーティー全員との会話をリスペクトしています!
アルベイン流奥義!魔人剣魔人剣魔人剣魔人剣魔人剣…………。

とりあえず誰かお赤飯焚いてあげてください。







以下、次回予告!脳内BGMはLife Goes On で!


ウサギたちは飛ぶ。
戦いに終止符を打つために、すべてを終わらせてまた平和な世界に戻るために。

次回![IS]運命の翼の少女 第四十四話「宇宙へあるいは旅立ち」
平和な世界を取り戻すために、駆け抜けろ!ウサギたちよ!
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