駄文が加速しますがよろしくお願いします。
「ふぅ...。デフォールド完了。」
ピンクか、薄紫かと言ったような時空の歪みから一機の戦闘機が姿を現す。
白をベースに、銀色のラインが施されているその戦闘機の背部には、尾を引く三つの流星が三角形を描き、翼を添えたようなエンブレムが刻まれている。
「久しぶりだな。ブリージンガル球状星団。」
まさに白銀と言ったようなその機体のコックピットには少し伸ばした黒髪に、星のような銀色の瞳、紫色に輝く宝石のブレスレットとまるで惑星サルトゥスに居た青年のような...と言うよりまさに惑星サルトゥスに居たであろう青年が腰を据えている。
懐かしむような表情で、今回の目的地である惑星ランドールを見下ろした青年は、大きく伸びをすると操縦桿に手を置き、AIによる自動航行モードを解除する。
「ライブには間に合わなかったけど、まだ終わった訳じゃないだろ。あいつらは元気でやってんのかな~。」
惑星サルトゥスを出国する際に手続きに手間取り、出発が遅れたことでライブの開始時間に間に合わなかった青年は落ち込んだように少し肩を落としつつも、現在はワルキューレの側でパフォーマンスをしているであろう仲間達の事を思いながら笑顔で機体をランドールへ向ける。
その時視界の端でだが、確かに惑星ランドールに降下していく7つの何かを捉える。
「あれって...まさか...いやいやあり得ないだろ...ははっ...」
Δ小隊を始めとしたケイオスの各部隊によって守られているワルキューレのライブに乱入するものなどいるはずがない。
そう思った青年は己の目を疑い、冷や汗を流しながら苦笑する。
しかし、編隊を組んで惑星ランドールに降下していく何かは隕石のような類いのものでもなく、また青年がよく知るヴァールシンドロームに感染したもののそれとも違っていた。
「見間違いだと思いたかったが...くそっ!やばい...完全に訓練されていやがる!」
それが訓練された兵士による、ワルキューレを妨害あるいは別の何らかの目的を持ってランドールへ降下して行ったと言うことに気付いた青年は、またしても冷や汗を流しながら、しかし先程とは明らかに異なる鬼気迫る表情で惑星ランドールへ向けて降下していった。
[惑星ランドール]
ところ変わって惑星ランドール。
ワルキューレの新メンバーであるフレイヤのワクチンライブの真っ最中であり、フレイヤの登場が遅れたり、着地の際に転倒したりとちょっとしたトラブルはあったもののここまでは恙無く進行していた。
そんな時Δ小隊長アラド·メルダースに一本の無線が入る。
『アイテールよりデルタ1へ。アンノウン、衛星軌道に出現!』
アラドは以前惑星アル·シャハルを襲った謎の可変戦闘機部隊の事を思いだしそちらに目を向ける。
「奴らか!?」
そこには確かにアル·シャハルを襲ったものと同じ機影が7つ。
無人機らしきものを射出しながらこちらに向かってくる。
するとその無人機は協力なジャミングのようなものを使ったのか、ワルキューレのフォールド波増幅システムを次々に撃墜していく。
困惑しながらも状況を分析していたワルキューレ。
「こっちの事は研究済みか。」
「ミサイル!!!」
「「「「うわっ!」」」」
そんな彼女等に大量のミサイルが振りかかる。
恐怖のあまり伏せるワルキューレ。
大量のミサイルは降り注ぐ雨のごとく彼女等に振りかかるはずだった。
しかしそのミサイルはいち早く危険を察知し駆けつけたアラドとメッサー·イーレフェルト、その他Δ小隊の面々によって撃ち落とされる。
「市民とワルキューレは俺たちが守るっ!!!」
「「「「「うおぉぉぉぉぉぉっっっ!!」」」」」
ミサイルを全て撃ち落とし終えると息をつく間もなくミラージュのレーダーに新しい機影が写り、コックピット内にそれを知らせるアラームが鳴り響く。
「新手!?...いえ...新統合軍です!」
後方を直接確認したミラージュは機影の正体をΔ小隊の面々に報告する。
するとミラージュの左側のモニターに体格の良いラグナ人の男、チャックが映る。
「おおー!我が愛しの援軍機!」
チャックは笑顔で喜んでいる。
しかし喜びも束の間なんと新統合軍はΔ小隊を攻撃し始める。
「マジかよ!?」
「まさか...奴らヴァールに!?デルタ3!確認を!」
困惑するハヤテを余所目に即座に可能性を見いだしたアラドはチャックに対し確認するように命じた。
「ウーラ·サー!」
それに対しチャックはわかってますと言わんばかりに即時レードムを展開し解析を始める。
しかし解析結果を確認して驚愕する。
「皆ヴァールに!」
「しかし、ヴァールが編隊を組んで攻撃してくるなんてあり得ない!」
それにミラージュが反応する。
ミラージュの言うことは最もである。
いままでのヴァール達は敵味方関係なく暴れることはあれど、連携して戦うようなことは一度もなかった。
しかし新統合軍はそんなΔ小隊の困惑など意にも介さぬどころかここぞとばかりにワルキューレへ大量の機銃を撃ち込む。
「走って!」
「レイレイ!うおぉぉぉっ!」
ワルキューレ達は攻撃を間一髪で避けながら各々退避していく。
「っく...やむ終えんか...攻撃開始!市民とワルキューレを守るぞ!」
「了解!」
苦虫を噛み潰したような顔で攻撃許可を出したアラドの指示に、なにやら頭を抱えていたメッサーが返事をする。
そして二機は新統合軍へ攻撃を開始する。
しかし、その命令に不服なのか他の三機は困惑している。
「攻撃だって!?」
「相手は味方じゃん!?」
「正気を失っているだけかも知れません!」
ハヤテ、チャック、ミラージュの順にそれぞれアラドに問いかける。
しかしそれを遮ったのはメッサーだった。
「それがどうした?例えそうだとしても、命を懸けて戦い守ることが俺たちの任務。それは新統合軍のパイロットも同じ...彼らも覚悟は出来ているはずだ!」
メッサーの冷たいようであり、核心を突いている言葉に各々は言い返すことができずにいた。
それでもミラージュは、味方を撃つことに納得が行かないらしく翼だけを狙いパイロットの命を助けようとロックオンカーソルを合わせるのに苦労していた。
だからこそ周りへの注意を怠り、聞こえてきた声にハッとする。
「デルタ4!チェック、6!」
慌てて振り替えるとアンノウンが目と鼻の先まで迫ってきていた。
「目の前の事象にとらわれ、敵に背中を見せるなど...せめて風に抱かれて...散れ!」
アンノウンのパイロットらしき、長く伸ばした黒髪に、深紅の瞳を持ち瞳と同じ色のルンを輝かせた男が鋭い眼光でミラージュの臙脂色のVF-31に狙いを定める。
その時だった。
上空から降り注いだ機銃によりアンノウンはその場から離れていった。
[数分前]
ミラージュ達とは別の場所で戦闘をしていたアラドにアイテールより再び無線が入る。
『アイテールよりデルタ1へ。衛星軌道上に新たな機影を確認。数、1!』
アラドはまたしても苦渋の表情を浮かべながら怒号をあげる。
「一機だと!?アンノウンの増援か!?」
『いえ...それが...』
煮え切らない反応にアラド上空を見上げる。
そして驚嘆の声と同時に不敵な笑みを浮かべる。
「あの飛び方は...!?」
その目には確かに一直線に降下してくる一筋の箒星のごとき白銀のVF-31が写っていた...。
[更に数分前]
ランドールへ降下した何かを敵であると認識した青年は、全速でランドールへと向かっていた。
青年の描く軌跡は一切の乱れなく一直線に目指すべき場所を目指していく。
しかし急に聞こえてきたオペラのような歌に一瞬軌跡が乱れる。
「なんだ?これ?歌?聴こえる?いや...感じる?」
一瞬だけブレスレットに触れた彼はその歌すらも書き消すようにエンジンを吹かした。
「間に合ってくれよ...!」
青年のVF-31が大気圏に突入する。
本来大気圏に突入する際は、機体を起こし、ゆっくり降下するのがセオリーだ。
そうしなければ、高熱で機体が焼かれたどり着く頃には燃え尽きてしまう。
それでも彼の機体は特別製だ。
仲間達のために、ワルキューレを守るために、大切な人たちを失わないために、メカニック達を信じてほぼ垂直に、一直線に降下していく。
まさに降り注ぐ箒星のごとく。
真赤になっていた視界が開けるとそこには戦場と化したランドールと、新統合軍を相手に手を焼くΔ小隊の面々が見えてきた。
「どこから手を付けるか...先ずは隊長に連絡を...っておいおい、いきなりピンチかよ!」
新統合軍の背後に付けているにも関わらず、撃つことは無く、その隙をついて背後をとられた臙脂色の機体が目に入る。
と、同時にエンジンを吹かし、降下していく。
謎の機体をロックオンし機銃を放つ。
しかしそれは間一髪回避され謎の機体は離れていく。
「ミラージュ!無事か!?」
臙脂色の機体に近づき、声をかける。
「その声...その機体...そんな...ハルキ教官!?」
己を救ったであろう相手の正体に気付いたのかミラージュは目に涙を浮かべる。
それに対し青年...もといハルキは照れ臭そうに頭を搔きながら応じる。
「おいおい...死人が現れたみたいな雰囲気出すのやめてくれよ...。」
苦笑いを浮かべたハルキはまたしても照れ臭そうに紡ぐべき言葉を紡ぐ。
「まさか...このコールサインを使う日が来るとは...。デルタ0!
いつの間にか真剣な顔をしていたハルキは仲間達に届けと叫んだ。
いかがでしたでしょうか?
エンゲージ!って言いたいってだけでこのシーンから合流しました。
当方マクロスの知識もにわかで、戦闘機の知識など皆無なので戦闘シーンは難しいです。
それでも知識無いなりに伝わるように書きたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。